発売日:1996年11月29日   発売元:タカラ   ジャンル:ボードゲーム
値段:5980円   オススメ度:4(ノリ重視の人生追体験ゲーム)
 スーパー人生ゲームシリーズの第3弾で、SFC最後の人生ゲームとなっていて、以降は『DX』と名を変えてPSに移ることになる。
今作発売当時、人生ゲームと同じテーマ(人生追体験)にある人生劇場シリーズは前年で終了していて、この年から多くのハードで人生ゲームシリーズの攻勢が始まり、内容はどうであれ人生追体験というテーマは維持している。
さらに、前作発売の前の年『スーパー億万長者ゲーム』を発売していてボードゲーム版も登場し、数多くのバリエーションを登場させている人生ゲームはもちろん、それ以外のボードゲームの誕生をタカラは促しており、1990年代前半から人生ゲームは活気付いていた。
特に、1994年の人生ゲームの元祖の復刻版発売前後から、様々なメディアやハードに範囲を広げていて、コンピューターゲームでの歴史はタイトーの『人生劇場』シリーズに譲るが、ボードゲームでの歴史は人生ゲームに軍配が上がっていたのがこの当時だった。
 しかし今作発売以降は、コンピューターゲーム版・ボードゲーム版共に他の人生追体験ゲームをリードしていた。
コンピューターゲーム版でも前年にGBで新作が登場し、徐々にながらコンピューターゲームにも足場を固めていて、ボードゲーム版でのシステムをコンピューターゲームである程度再現していることも足場を固める要因とも言える。
同時に、他のボードゲームの要素(妨害・手助けなど)を次々と取り入れていることも大きく、前1,2作とも容量が同じなのに内容ががらりと変わっているのは、スタッフの開発技術の向上も関係あるのだろう。
レトロゲームファンならご存知かと思うが、タカラは『トランスフォーマー コンボイの謎』や『ロストワールドジェニー』などの駄作を生み出し、玩具会社ゆえのゲーム製作の未熟さがあったのだが、年が経つにつれて良作も生み出していることを考えれば、スタッフの質の向上もそうだが外部スタッフの受け入れなども、タカラのゲームの質が上がったことも関係あるのだろう。
 スーパー人生ゲームの第3弾は、前2作の集大成であると同時に次世代機につながるための作品であることが伺える。
これについては、システムなど随時説明していくことになるが、なんといっても第3弾の容量が前2作の10Mより6M多い16Mになったことで、色々新しい要素を増やして長く遊べるようなゲームを作ったことが大きい。
にもかかわらず、値段が5980円と前2作より大幅に下がっているのは、この年の任天堂の次世代機ニンテンドウ64登場を控え、この時期から登場するSFCソフトの値段を下げる処置があったためだが、値段と面白さは一致しないことはゲームの歴史を見ても明らかである。
スーパー人生ゲーム3
パワーがとりえの人生でした!

スーパー人生ゲームシリーズ第3弾

 スーパー人生ゲームシリーズの集大成ということで、前2作の要素をあわせつつ第3弾から登場の要素も登場させ、十分楽しめるものに仕上がっているが、ベースは前作となっているので前作をプレイした人ならある程度理解できるだろう。
今作では、第1作の幼稚園時代をさかのぼり赤ちゃん時代からのスタートが可能になり、そこから小学校時代、中学校時代、高校時代、大学時代(浪人時代)と続いて、社会人時代となりここからゴールまで全員所持資産一番を競うことになる。
赤ちゃんから始まるあたり『大爆笑 人生劇場』に似ているが、赤ちゃん時代から大学時代までゴールがなく3ターン経過で自動的に次の時代に進む仕組みになっていて、必ずゴールがある初代大爆笑とは趣が異なっている。
今作も、社会人時代は長めか短めか選ぶことができるが、赤ちゃん時代を含めて4種のコースを選ぶことができるので(前作のコース2種類含む)、バリエーションが一層向上している。
 当然、それぞれの時代のイベントもしっかり用意されているが、今作ではラッキーマス、アンラッキーマス問わずマスごとに固定のイベントは用意されておらず、先にあるマスに止まっても次に止まる人が先に止まった人と同じイベントを受けられるとは限らず、初代大爆笑でもそういったシステムはあったが多くは特定のマスでのイベントも多かった。
そのあたり、第3弾でどのイベントが起こるのか実に楽しみで、これも容量を増やしたからこそ可能になったといえるだろうが、これは3ターン経過で次に進む時代がありその時代は大学時代を除いて、進行形カード(たす6カードなど)がなくても一周することが可能であることも関係があり、そのことについてもランダムにイベントを起こさせたといえるのかもしれない。
 そのイベントの内容、前作同様に現実なものと同時に脇を固める豪勢なBGMやキャラなどにより、笑いと同時にノリに乗っているものばかりだが、今作はそれがさらに上昇しまさにお祭り騒ぎに近いものになっていて、現実的にしつつ少々の笑いにとどめた人生劇場シリーズとはかなり違う。
それは赤ちゃん時代から早速やってきて、怪人ツマヨウジと名乗るサングラスをかけた中年や遠足で迷子になった子供を助ける正義の味方、社会人時代にはスチャラカ星人などといったノリというより半ばふざけ気味なものが多いが、それこそが人生ゲームならではといえる。
さらには、火災警報装置を発動させて遅刻を免れようとしたら本当に火事になっていたりと、やたら危ないイベントもいくつか存在していて、ここまで来るともはやノリだけでは済まされないが、それが許されるあたりもまた人生ゲームのノリといえるだろう。
そういったノリは最後まで維持されていて、全員ゴール後の成績発表においてプレイヤーの生い立ちが紹介されるが、生まれは金持ち出身なのに小さい頃は○○ブーと呼ばれていたりなどとめちゃくちゃで、どんな時代でもルーレットを操作したりマスに遭遇するイベントや選択肢など関係なくプレイするたびに生い立ちが変わるので、これも人生ゲームらしいといえる(さすがに最後の一言は、能力によって決まっていてステータスが最大255になると体力のほうが優先される)。
 なお、多くのイベントが潜んでいるマスは前作より大きくなり文字も表示されているので、目が悪い人でもどのマスなのかわかりやすいのはうれしい。
同時に、プレイヤーの駒も大きくなっているがこれは先の理由以上に、伴侶と子供の同伴を示すために設定したと思われ、ボードゲーム版ではそれを表示させているがコンピューターゲーム版では今作が初めてであり、前作からプレイヤーの駒はボードゲーム版同様車になっているものの、第3弾から車に乗る人物の描写が細かい。
残念なことに、子供だけ後ろにくっついている程度になっているのだが、そこは容量の都合ではなくグラフィックの事情があったと思われる(単に書ききれなかっただけか)。

 前作のグレードアップ版でもある今作は、前作で登場した要素を色々改良して前作をプレイした人でも飽きにくくしてあるのはうれしいところ。
タイムトンネルイベントでは、前作のイベントに見せかけてまったく違う結末が用意されているものが多いが新規に用意されたイベントも多く、ノリも通常イベントと比べて変わらない。
今作は、新たに一人ラッキー他アンラッキーのイベントも用意されていて、タイムトンネルイベントが発生した時は内容によって全員喜んだりがっかりしたことだろう。
タイムトンネル内で手に入るペットも増えているが、それが火星人やロボットというのは奇妙ではあるものの、どれもラッキーなイベントだらけなのは喜ぶべきところか。
 職業は前作より華やかになっている一方で、最低ランクの職業もフリーター以外いくつかあるが、それは収入こそ最大数百万程度しかならないがノリは今作らしいものになっている。
それが正義の味方と悪の大王の2つで、職業のマスではその職業専用のイベントが用意され衣装もその職業らしくなっているので、このゲームのノリで楽しめる。
もっとも、先に書いたように最低ランクゆえに能力がほぼ最低でもなることができるが、給料も他の職業よりはるかに及ばずフリーターよりましといった程度。
こういった職業を出したのは、このゲームのノリもそうだが収入の安定ということもあると思われ、なるのは能力に相当苦労している人か単なる物好きでしかならないだろう。
 しかも、大学卒業者にとっては物好きの対象のひとつでしかなく、多くはそれより給料が高い職業になるので、正義の味方や悪の大王になっている人でも能力が上がって他の職業に転職することがあり、最初こそノリ的存在だった職業が一気に忘れ去られてしまう。
大学卒業者は、前作のように社会人コースの途中から始まるのではなく、高校卒業者同様社会人コースの振り出しに配置されるが全能力がアップしているので、途中スタートはつらいが前作と違って大学時代は3ターンですむため、すぐ追いつけるのがうれしい(さすがに浪人時代を数回すごすと、前作のようにつらいのは相変わらず)。
前作は、第1作同様途中からのスタートで展開によってこちらがトップになることもあったが、同時に能力が低ければ高校卒業者同様思うような職業に就けず、前2作で苦労した人に対する救済措置とも言えるだろう(大学時代も3ターンまでにしたことも救済措置のひとつといえる)。
なお、大学受験の前にどんなに知力を上げても必ず大学に入れるとは限らず、最高で90%で知力が悪くても最悪10%の確立で入学でき、人生ゲームシリーズに限っていえるが能力しだいで合格で着たり不合格になったりするあたりが、このゲームのノリのひとつともいえよう。
 実のところ、赤ちゃん時代からできるミニゲームの結果次第で大学合格率が極度に跳ね上がるのだが、今作では能力も上昇できるミニゲームも2つ追加された。
チキンレースともぐ穴コンボで、前者が能力を極度に上げる一方で失敗すれば罰金が、後者は堅実に能力を上昇させるが一発に欠けるというなかなか造反したものになっている。
もぐ穴コンボは、裏技で何度でも練習できることができるが、たとえ練習でうまくいっても本番であっさり失敗した挙句能力も金も減ってしまう(天使を叩くと金が悪魔を叩くと能力が少し減少する)のは仕方がないところで、CPUもほとんど成功したためしがない。
 職業に話を戻すが、その他の職業は先に紹介した2つの職業に近いノリのイベントこそ用意されているが、ほとんどが現実に近いものばかりで少々拍子抜けするのは仕方がないところか。
その代わり、今作発売当時に活躍した有名人との対決もあれば、どう見ても『巨人の星』のオマージュでしかない熱血君との対決などもあり、地味ではなくむしろ前作よりノリがかかっている。
対戦相手や結婚相手にも、有名人のそっくりさんがいるので楽しめる。

 前作に登場した仕返しも登場しているが、今作ではライバル全員3ターン落とし穴マップに落とす、みんなから2000万円獲得、ライバル全員3ターン1だけ進めないという3つのものが用意され、えげつなさが前作よりパワーアップしている。
2000万円以外の2つがなかなか効果があるが、なんと言っても落とし穴に落とすというのは相手にとって屈辱であり、このマップはミニマップ同様3ターン後に脱出できるが、ラッキーマスが2つで買い物マスとカードマスがそれぞれ1つしかなく、世紀マスが4つに残りがアンラッキーマスとマップ背景も含めてまさに落とし穴といったところだ。
落とし穴マップに入っている最中に、落とし穴に落とす仕返しを食らえばあと1ターンで脱出できるところが3ターンに戻ってしまうので、まさに相手に屈辱を与える以外何者でもないものの、前作のように脱出口に止まらなければいつまで経っても脱出できない場合と違うので、我慢すれば必ず脱出できるとはいえそこで食らった被害を考えれば仕返しどころでは済まされない。
落とし穴はもちろん、通常マップでも用意されている世紀マスは、今作では止まった人だけしか被害を食らうことがないが、内容は前作と変わらずそのえげつなさも相変わらずだ。
 ただ、落とし穴に落ちようがアンラッキーマスが多く並んでいようが、ルーレットの目を自由自在にできる裏技があればたいしたことはない。
前作で登場した裏技で、今作にも登場したことはそれほど人気があったことなのだろうか。
やはり、対人戦では邪道に他ならず使えるのはCPU戦だろうが、仮に多用したとしても3つの能力が最大になれば意味がなく、能力がゴール半ばで最大になった後のむなしさが出てくるだろう(落とし穴マップではありがたいものといえるのかもしれないが)。
 色々とイベントを体験して、資産を換金して最後の勝負に参加するか否かの答えを出してゴールするのだが、ゴール後のお楽しみも前2作同様しっかり登場している。
第1弾はゴールしていない人の金を毎ターン減らし、第2弾はゴールした順位に応じて金が毎ターン入ってくるが、今作ではゴール後のマップが2種類用意されている。
リゾートマップと開拓マップの2つだが、ゴール後の資産に応じてどのマップに行くか決められるわけで、前者は金持ちが後者は貧乏人が行くことになっていて、前者は能力重視で後者が獲得金額重視になっているが、後者はアンラッキーマスが多くまさに一発逆転用といえる。
リゾートマップは、『爆笑!!人生劇場』の老後のマップと雰囲気が非常に似ているが、あくまで能力上昇をメインにしているためか巨額の金を獲得することはなく、単なるゴール後のお楽しみに終始しているのがリゾートらしくのんびりしやすい。
 前作のバージョンアップとはいえ、社会人序盤までの天使のチュートリアルがとてもくわしく、初めての人はもちろん前作プレイした人でも気楽にプレイできるのはうれしいもので、結婚についてもセンスが高ければデートの成功率が高いことも教えてくれ、センスが足りなくてもそれを上げる選択肢があるので、前作のように止まっても決して無駄にならないところもうれしい。
バッテリーバックアップはもちろん搭載済みで、それを支えるスロット数も前作の1つから3つへと大幅に増え、容量増加だからこそできるものだといえる。
 色々いたれつくせりだが、このゲームの人気があったのかは疑わしく、そもそもこのゲームのプラットホームが最後期になってしまっているのだ。
この頃は、PSやSSといった次世代機が隆盛を極めていて、任天堂も同じ次世代機であるニンテンドウ64を送り出すなどかなり活発的になっていた。
現に、この時期のSFCソフトはリメイク版のドラクエVなどを除けば知る人ぞ知る程度にとどまり、レトロゲームがふんだんにある現在でようやく再評価されたぐらいである。
ただ、PSなどに人生ゲームの幅を広げたあたりは、スタッフはSFCでのシリーズがある程度うまくいっていることを肌で感じ取ったに違いない。

 私の、コンピューターゲームでの人生ゲームに初めて触れたのはこのスーパー人生ゲーム3で、ここから他の人生ゲームシリーズに触れたきっかけをつかんだといっても過言ではない。
この頃、既に『大爆笑 人生劇場 ドキドキ青春編』をかなりプレイしたことはあったが、実は人生追体験ゲームの経験はかなり浅く、人生ゲーム3発売の年のクリスマスに新品で購入しそれ以降数ヶ月前に購入したPSと交互に楽しんだ。
この時期は、もうファミマガは読んでおらずこの時期がSFCの最後期であることはまったくわからなかったが、それでも面白いゲームはどのハードに出ようがどんな時期に出ようが面白いものは面白いんだということがわかった。
ただ、コンピューターゲームの話題がPSやSSといった次世代機に移ってしまったため、このゲームの面白さがわかった人は果たしてどのくらいいたのか、ファミマガを読んでいない私には皆目見当がつかなかったが。
 実はこのゲーム、私がプレイした多くの人生追体験ゲームの中で二番目に長時間プレイしたゲームだと思っている(一位はドキドキ青春編)。
その理由は、人生追体験ゲームになかったバッテリーバックアップがついていたためで、このゲーム発売前にも前2作や『大爆笑 人生劇場 ずっこけサラリーマン編』にもセーブ機能はついていたが、プレイする時期はスーパー人生ゲーム3より先になってしまっている。
人生劇場シリーズをプレイしてわかったことは、人生追体験ゲームにはバッテリーバックアップがないことだが、それだけに人生ゲーム3にバッテリーバックアップが搭載されていたことに、とても驚きつつもうれしかった。
何しろ、ルーレットを回すたびに自動的にセーブしてくれるのだから、これほど細かくありがたいものはなかったが、逆に言えばアンラッキーマスに止まってしまう目を出したり職業マスなどのランダムにイベントが発生する場合では逃げ場がなく、前者についてはルーレットの目が確定する前にリセットしてしまえばいいわけだが、CPUならともかく対人戦では邪道であることはわかっていた。
 それだけに、このゲームにルーレットの目を自由に操れる裏技を、最近になって久々にプレイした時にいずれこのゲームをレビューする際に参考にできるページがあるかどうかを探していたが、偶然にこのゲームの裏技を見つけた時はとても驚いた。
どうして、このすばらしい裏技を知らなかったのかと悔しがったが、この時期はファミマガを読んでいなかったから仕方がなかった。
この裏技を知って以降は、対戦相手が全員CPUであることもあって多用した一方で、CPUでもこの裏技を使ってラッキーマスに入れるよう心を配った(単に情けをかけたともいえるのだが)。
落とし穴に落ちようがアンラッキーマスが入り混じったルートに通ろうが、この裏技を使えばどんな状況でも軽々とクリアできるものの、そのむなしさはゲーム中盤にステータスを最大にしたことですぐやってきた。
 そんな裏技でもミニゲームだけはどうしようもならず、これらはテクニックもそうだが運も絡んでいるために大抵損するのが関の山だったが、これもステータスをほぼ最大に上げている状況では仕方がなかった。
タイムトンネルマス、職業マスやハートマスについても同様のことが言えるが、これはアンラッキーイベントで能力が下がってもラッキーマスのイベントで持ち直すことができるので、やはりミニゲームがやりづらいことがよくわかった。
いくらあまり興味がないミニゲームミニゲームとはいえ、チキンレースは序盤にとって重要視していたし、何より大学で合格したいという気持ちがあって無理にでも挑戦することが多かった。
最近になって、ライバル全員クラッシュさせて借金まみれにさせたほうが面白そうだと思ったが、裏技で敵に塩を送っている状況では短時間で借金返済するため、序盤では面白そうだが改めて考えてみると単なる趣味といっても仕方がない。

本日のまとめ