コナミが開発したガンシューティングで、世界的大ヒットになった作品。
当時のガンシューティングは、苣体にガンコントローラーが直付けされているタイプ(通称『直付け式』)が一般的であった。
また、直付けされるガンコントローラーは主に機関銃を用いているが、その理由は機関銃以外の銃では動かしにくくあまりゲームに合わないというものであった。
それと、機関銃に近い長さである小銃より機関銃を用いたゲームが多かったのは、機関銃の特性による連射ができ弾もほぼ無制限なため、爽快感を楽しむことができると考えたためである。
実際、1987年に誕生したタイトーの『オペレーションウルフ』は、最初のガンシューティングの方向性を示し家庭用ゲームに移植されるなど、他のゲーム会社がガンシューティングを出すときは、苣体を機関銃の直付け式で登場させることが流行となっていた。
 しかし、それから5年後の1992年、ガンシューティングに再び別の方向性を示す事件が発生した。
そのきっかけを作ったのは、コナミの『リーサルエンフォーサーズ』。
このゲームが、ガンシューティングの方向性を変えることになった所は、ガンコントローラーをケーブル接続式に変えたことにある。
機関銃型ガンコントローラーと直付けの苣体は、ゲームの内容や世界観を大幅に制限させていたが、ケーブル接続式とそれによるガンコントローラーの種類の変化は、ゲームにおける新たな世界観を構築することになった。
しかもリーサルエンフォーサーズが、日本国内だけでなく世界中で大ヒットを記録したことから、他のゲーム会社もこぞってガンシューティングを出すときはケーブル接続式の苣体で出すようになり、ガンコントローラーの種類も機関銃から拳銃に変化した。
 その結果、『バーチャコップ』や『タイムクライシス』などのケーブル接続式型ガンシューティングの名作が登場したが、直付け式の新作はほとんど登場せず、大部分のアーケードでは直付け式の苣体はほとんど見られなくなった。
これ以降、ガンシューティングは新たな時代に突入することになる。

リーサルエンフォーサーズ

君もポリスマンだ!!

発売日:1994年3月25日   発売元:コナミ   ジャンル:ガンシューティング
値段:9800円   おすすめ度:4(これ以外の専用銃の作品があれば…)

 リーサルエンフォーサーズが記録的なヒットを得たのは、ただ単にケーブル接続式苣体にしただけではない。
確かに、直付け式の苣体ではなくテーブル接続式苣体に変更したことで、ガンシューティングの世界観やガンコントローラーに大きな変化を与えたことは誰もが知っている。
だが、テーブル接続式だけで直付け式に代わってガンシューティングの主役に躍り出ることが出来たのかことを考えると、あまりそうとはいえない。
直付けのオペレーションウルフが大ヒットしたのも、苣体に合わせた世界観を作り出したことにあったからで、ガンシューティング苣体の方向性を変えるのは、苣体に合った世界観を作り出せるかどうかにかかっているといっていいかもしれない。
 リーサルエンフォーサーズの場合は、プレイヤーが警官となり犯罪組織の悪党を撃ち倒していくもので、拳銃型ガンコントローラーにケーブル接続式におけるストーリーは、まさにこれにぴったり合うものであった。
また、この世界観が選ばれた背景には、当時レスキューポリスシリーズ(『特捜エクシードラフト』がそれに該当。後番組の『特捜ロボジャンパーソン』もレスキューポリスシリーズではないが、犯罪組織と戦う点ではほぼ同じ)や刑事ドラマ(銃撃戦が多い方で、主に『あぶない刑事』シリーズなど)の人気があったものと思われる。
プレイヤーが戦う敵についても、銀行強盗を始めとして密輸組織、果てはテロリストといった大掛かりな組織が登場。
キャラクターもかなりバラエティが豊富で、銃を持つサングラスをかけているスーツ姿の男を基本として、拳銃を持った女性やナイフを投げる胡服姿の男もいれば、ロケットランチャーで攻撃する銀行強盗のボスや戦闘用ヘリまでもが登場する。
この、戦闘用ヘリが登場するという破天荒さは、完全にドラマやアニメに影響をもろに受けているといっていい。
 警官になって犯罪組織と戦うという現実の中で、どこかしら架空の箇所がちりばめている世界観は、プレイヤーにわかりやすくかつ興味を持たせることが出来た。

 システムについて、ケーブル接続式でガンコントローラーが拳銃であるため、直付け式のように派手に撃ちまくるわけにはいかなかった。
つまり弾数に制限があって、いかにして無駄弾を撃たずに正確に敵を撃つことができるかという、弾が無制限で派手に撃ちまくれる直付け式の性質とは正反対であった。
当然弾切れになることがあるのだが、画面外でトリガーを引けば弾が補充される。
それと、プレイヤーにより正確さを求めるために命中率が設定されることになった。
 そして、プレイヤーに緊張感を与えるため、逃げ惑う民間人を登場させている。
プレイヤーは、ただ単に敵を倒すだけでなく、民間人と敵を瞬時に区別できる判断力が問われることとなった。
うかつに民間人を撃つと(現場の警察官も同様)、ライフが1つ減ることとなる(当然、敵に撃たれると減る。ライフが0になるとゲームオーバー)。
さらに、プレイヤーの意欲を高めるために、階級システムが採用された。
最初は、最下級のパトロールマンだが、成績がよくなるごとにだんだんと階級が上がっていき、最終的に最高ランクのコマンダーに昇進することが出来る。
無論、成績というのは命中率のことであるが、命中率が低くても降格ということにはならない(昇進には厳しいが)。
敵に撃たれても、成績には全く関係ないのだが、敵を取り逃がすと最終成績画面のときに『MISS1』と表示され、数が多いほど降格に影響してくる。
 ステージ構成は全部で6つで、トレーニングステージを除けば1ステージごとに3つのパートに別れる(命中率表示がパートの区切り)。
ステージ中に落ちている銃の形をしたアイテムは、取ると(アイテムに向けて撃つ)その形に応じた銃の恩恵を受けられる。
種類は6つあるが、なぜかショットガンやマシンガンといった小銃系がやや多い。
それでも、プレイヤー達にはさほど違和感なく受け入れられた。
なお、ダメージを食らうとアイテムの効果は切れてしまう。
 他にも、実写栄えなグラフィックや2人同時プレイも大いに好評を得ることになり、ガンシューティングのもう1つの模範になった上に、同じ種類の作品に多大な影響を与えることになった。

 AC版登場から2年後の1994年、SFCでの移植版が発売された。
このときのSFCのユーザーは、大ヒットしたゲームがSFCで遊べると喜んだが、どういう形で遊ぶのかにも注目していた。
SFC版移植の前年には、ガンシューティングの部類に入る『スーパースコープ』が発売されており、これよりさらに9年前には任天堂から光線銃シリーズが発売されている。
既に家庭用では、ガンシューティングというジャンルが導入されており、リーサルエンフォーサーズがSFCに移植されることについて、特にユーザーからは戸惑いの声が聞かれなかった。
だが、コントローラーをどうするのかが問題となっており、いくらガンシューティングとはいえスーパースコープのコントローラーを流用するのは、少々無理があるのではないかといった意見も出されるようになった。
コナミの答えは、新たに専用のガンコントローラーを出すことであった。
 AC版誕生の翌年の1993年、MEGA−CD(後にMDも)に初の移植版が登場したが、コナミはパッドで遊べるように調整した一方、専用ガンコントローラーを付属してAC版と同じような体感を味わう配慮を見せた。
何故、わざわざパッドで遊ぶことが出来るように調整したのかというのは、おそらく万が一にガンコントローラーを紛失した際の救済措置として搭載されたものと考えられるが詳細は不明(別売りで専用コントローラーが発売されていることを考えると、個人的にあまり意味のないことかと思う)。
 ただ、グラフィックやサウンドなどは、AC版にやや及ばないがそれに近い精密度を保っており、AC版と同様に2人同時プレイも可能となっている。
ゲーム雑誌でも、このゲームの移植版の評価は高く、ファミマガにおいては20点以上の高評価をマークするほどであった。
 しかし、このゲームの移植版における致命的なミスが1つだけあった。
それは、専用コントローラーの処遇についてであった。
専用コントローラーでのプレイは、このゲームを快適にかつAC版の雰囲気を味わうのに一役買ったのだが、対応できるソフトはこのリーサルエンフォーサーズだけだった。
このため、このゲームをプレイする以外は、専用コントローラーは全く役に立たなかった。
しかも、専用コントローラー対応のソフトは一度も現れず、前年のスーパースコープ同様消えてしまう運命になった。

 私は、AC版・移植版(MEGA−CD版とMD版、PS版はプレイ経験なし)どちらもプレイした経験がある。
AC版をプレイした記憶はかすかに残っているが、民間人を数回誤射してしまって自滅を食らったことしかない。
 本格的にプレイしたのはSFC版で、そのときは友達の家で2人同時プレイで楽しんだ。
その時も、民間人を誤射したり標的をはずしてしまったりと、AC版で起こったミスが相変わらずあったが、それでもプレイ回数が増えていくごとにだんだんと慣れてくることが出来た。
 そして現在、ゲームレビューのネタ探しということで、12年ぶりにこのゲームをプレイすることになった。
もちろん、専用銃同梱で購入した(2000円ほど)が、最初はパッドでプレイしてみるとこにした。
ゲーム購入以前に、パッドでプレイできることは(当時のファミマガで)知っていたので、それほど驚きはしなかったのだが、いざプレイしてみると狙いの付け所があまりにも遅すぎて、完全にストレスがたまる一方だった。
結局、数分後に専用コントローラーでプレイしたので、パッドでプレイするよりもはるかに操作性や爽快感がいいばかりでなく、AC版の雰囲気を懐かしむことが出来た。
なお、パッドでプレイすると小さいカーソルが現れ、それを移動させながら敵を倒す仕組みになっている。
 ところで、個人的なボスの強さだが、ステージ5よりもステージ4の方が手ごわかった。
確かに、ステージ5のボスの戦闘ヘリはなかなかに迫力があったのだが、意外ともろかったのであまり強いという印象はならなかった。
それよりも、ステージ4のボスが異常に手ごわかったのは、ボスの弱点が完全にわからずじまいだったからである。
ステージ1〜3までのボスは、ただ単に犯人を撃っていればいいだけなのだが、ステージ4の場合は犯人を撃ちまくってもダメージを与えることが出来ず、ヘリの左側の方を集中攻撃しなければ倒すことが出来ない。
このことを知ったのは、数度目のリトライのことであり、もしかしてこのゲームにバグがあるのかと一度だけ疑ってしまった。

本日のまとめ

ダウンタウンにて暴動発生。
現場に急行せよ!