ケムコ(現コトブキシステム)が発売したSFCソフトで、ケムコお得意の海外ゲーム(以下洋ゲー)移植作品。
SFC移植前は、アメリカがパソコンソフトとして発売されたものであり、発売年は1988年。
 ただし普通の洋ゲーと違うのは、ケムコのSFC参入第1弾と同時に、サードパーティ初のゲームだということである。
また、ジャンルはPZGであるのだが、SFCが誕生して間もないころにPZGを出すことは、当時は意外性があった。
というのは、ハードのほとんどは、誕生から翌または翌々年の前半近くまでの間、指を動かすゲームのみを発売していた。
もちろん、その間は麻雀や将棋といった頭を使うゲームも発売されていたが、それはあくまで大人がプレイするものであったり、中には教育用のゲームもあったのだが、子供が純粋に頭を使うゲーム、そしてハード誕生から間もない頃、さらにサードパーティ初となると、このボンバザルが最初となる(SFC誕生は1990年11月21日)。
ちなみにサードパーティ初を除けば、PCエンジンが最初ということになる。そのゲームは『上海』(本体発売はNECだが、ソフト発売はハドソン。こういうと変に思えるかもしれないが、ハドソンはPCエンジンの開発に全面協力してきたため『PCエンジンの大本=ハドソン』という図式が生まれた)。
 さらに、ハード開発メーカー発売の最初のソフトから10本近く、もしくは15本近くに、ようやくサードパーティのソフトが発売されていたのだが、SFCは3本目がサードパーティのゲームであることは、やや異常ではあった。
この背景には、いまだファミコン人気が根強いこともあったのだが、もうひとつハード開発元の任天堂が、SFCをユーザーに近親感を持たせるために、あえてかなり早めにサードパーティの参入を許可したものと思われる。
事実、1990年の終わりまでの間にSFCに参入したメーカーは、ケムコのほかにエニックス、カプコン、バンプレストの4社であった。

ボンバザル

見ざる聞かざる○○ざる…?

発売日:1990年12月1日   発売元:ケムコ   ジャンル:PZG
値段:8000円   おすすめ度:1.5(説明書とネット必須!)

 ルールは、フィールド上にある爆弾をすべて爆破させればクリアとなる。
爆弾は、Aボタンを3秒押し続けて3秒経った後に隣のパネルに避難すると爆発し、溝があるスロットパネルにいる間は爆弾を持って移動することもできる(Bボタンを押す)。
ただし、ただ爆破させるというのではなく、プレイヤーのボンバザルが爆風に巻き込まれずに、ノーマルパネルまたはひび割れがあるディゾルバーパネルといったように、フィールドに立っていなければならない。
爆風に巻き込まれたり地雷を踏んでしまったり、フィールドから落ちてしまったり敵に当たってしまったりすると、ミス扱いとなりステージの最初からやり直さなければならない。
 フィールドにおいてある爆弾は、大中小のほかに(威力もそれぞれ違っている)、一つが爆発するとその爆弾全てが一斉に爆発するリモコン爆弾、一定時間の間大きさや威力が変化する変化爆弾がある。
もっともポピュラーな爆弾のうち、大は隣接しているパネルとその次のパネルを消滅させ、さらに隣接しているパネルにある爆弾や地雷を誘爆させる。
中は、大のスケールダウンで、小は隣接するパネルすら消滅しない(誘爆はする)。
 ほかの仕掛けとして、乗るといずれかのポイントにワープさせる『スピナー』、操作(爆弾の爆破と同じ要領)することでフィールドに変化が起きる『スイッチ』、コントロール可能な戦車のバブル(離れたところで爆弾を爆発させるのに使用)、プレイヤーと同じ行動ができる(早い話がプレイヤーの分身)スクウィークなどがある。
どちらも、ゲームをある程度進めていると登場するものばかりで、ステージによっては敵(主にぴょんぴょん飛び跳ねている丸い物体)も登場する。
なお、このゲームに出てくる敵は、爆弾で倒すこともできる。
数種類あるパネルも、仕掛けのような性質を持っているものもあり、先ほどのディゾルバーパネル以外にも、乗ってしまったら同じパネル以外のパネルまで滑り続けるアイスパネル、適当なところへワープさせるテレポートパネルなどがある。

 プレイヤーは、自分が無事でいられるように爆弾を爆破していかなければならないのだが、その方法もフィールドに存在する仕掛けによっては、クリアの方法も多彩となっている。
全ての爆弾を、うまい具合に配置して一気に爆発させる一筆書きが主にそれ。
 クリアの方法が多彩ということ以上に、ステージの内容も多彩となっている。
最初のうちは簡単だが、ゲームが進むごとに難しくなっていく。
それに比例して仕掛けもいやらしく、そして豊富になっていくが、一段落難易度を下げたステージも存在する。
ゲームを始める前に、2D(見下ろし型)か3D(斜め見下ろし型)を選べるが、それによりステージの変化が見た目的に違っているので、それによる違った面白さを見つけることができる。
 ステージ数は全部で130あり、解けなさそうなステージでもプレイヤーの知恵を使えば必ず解ける(主に徳間書店から攻略本が発売している)のだが、ただ1つのステージだけどんなに知恵を絞っても、正攻法では必ずクリアできないのがあり、ステージ80がそれに該当する。
なぜこんなことをした理由は、キャンペーンにあった。
そのキャンペーンは、ボンバザルの全130ステージの1〜100ステージの間に、1つだけクリア不可能なステージを見つけ、そのステージとパスワードを葉書に書いて応募すると、ケムコから素敵なプレゼントがもらえるというもの。
説明書に、100ステージまでのパスワードが載っていたのはこのキャンペーンが理由だった。
 プレイヤーは、躍起になってそのクリアできないステージを探し当てたが、そのさなかプレイヤーの間に「いくらキャンペーンとはいえ、クリアできないステージを作るのはいかがなものか。」という批判が高まった。
大部分のプレイヤーが、このゲームをクソゲーと決め付けているのはこれが原因であった。
元々ケムコは、洋ゲーを移植していたが、その難しい洋ゲーをそのまま移植していたので、『ケムコ=クソゲーメーカー』というレッテルを貼られていた。
もっとも、ケムコが独自に作ったゲームもあり、そのほとんどはプレイヤーから高評価を得ているので(『真田十勇士』、『砂漠の狐』など)、さすがにおいそれと決め付けるわけにはいかなかった。
だが、ボンバザルのキャンペーン件以降、すでにケムコをクソゲーメーカーと決めていたプレイヤーは、その考えを固くしてしまい、クソゲーメーカーではないと考えたプレイヤーもその気持ちが揺らぎ始めていた。
 これ以降、ケムコのゲームのほとんどは、しばらくの間鳴かず飛ばずの状況が続いていたが、現在はそのようなことはあまりない。
現在のケムコは、母体のコトブキシステムから分社して現在に至っている。
やはり今も、洋ゲーを移植するという方針は変わってない。

 このゲームは、発売されていた当時、ちょっとプレイしてみたいと思ったゲームである。
理由は、連鎖爆破がスカッとするしかっこよかったから。
しかし、その機会に恵まれず、いつしかやってみたいと思う気持ちも消えていった。
 それから現在、ネット上でボンバザルの噂や話題を適当に見てきた私は、ようやく箱説明書つきのほうを購入した。
このことが、私にとって幸運であり、私的すぎずにレビューが書けるようになった。
確かに面白かったが、それは最初のみで、次第に難しくなるステージが登場し、パスワードで難しいステージを回避していった。
そのため、ステージクリアの虫食い状態となってしまったのだが…。
 先に、このゲームをクソゲーと答えた人の大半は、クリアできないステージが存在したことへの反発だと書いたのだが、もう1つの理由はところどころに難しすぎるステージが存在しており、それがこのゲームの面白さを妨げていた。
後者の理由について、これは中古で説明書なしで買った人に当てはまっている。
ケムコが、100ステージまでを説明書に書いた理由は、先のキャンペーンのほかに100ステージまでにいくつかの難関があるため、それを考慮して書いたものだろうと思われる。
ステージ101以降のパスワードは、ぜんぜん書いていなかったということは、それらのステージがとても難しいということも裏返しでもあった。
101以降をゲーマー用とするならば、100までは万人用だったのである。
 最後に、ボンバザルについての話題を書きたいが、十年近く前の週刊少年ジャンプの漫画で、後にアニメにもなった『花さか天使テンテンくん』に、『見ざる聞かざるボンバザル』なるセリフが存在しているが、これは作者がこのゲームに対する思い出を表したといえる。
ただし、それがいい思い出なのかトラウマなのかは、ここでは不明となっている。

答:LEVEL80 PASS:NEST

本日のまとめ