山口和男158事件

2002 年 7 月

【とほほ観戦記】 その瞬間、GS神戸のスタンドを小波のように駆け巡った、「158?」「158だった?」「え?158?」「158って!」「江戸屋猫八?」・・というどよめき。。。オリックス・ブルーウェーブ山口投手が7・29ホークス戦の9回に記録した、日本タイの”球速158キロ”は、「松中がバットに当ててしまった」ということもあり、現場では「囁き」程度の静かな騒ぎであった。そんなことより、山口の快速球が日高のミットを「びん!」「びん!」と鳴らすたびに沸き起こる「おぉぉ」「うぁぁ」という、ファンのうめき声。徐々に高まっていくその興奮が、ぞくぞくするねん。


■君は山口を見たか?

最後の秋山を三振に仕留めた速球(155)で、スタンドは爆発。
ぱいーん! とミットに吸い込まれたラストピッチのあと、
「うおおおおお!!」というどよめきが、しばらく止まらなかったのだ。

山口。。すっげー。
大人も子供も、「すっげー」としか言いようがない。
捕手の日高が手がしびれた仕草をしたのは、ジョークではないだろう。

試合としては、2-1というぎりぎりの展開。
谷のホームラン以外、あまり騒ぐ場面もなかったこの日だが、
たとえようもない豪快な勝負のつけ方に、ファンは魅了された。

夏休み最初のホームゲームという事で、
スタンドにいつもよりはたくさんいた少年ファンも、
「明らかに別世界」の快速球に「すっげー」と立ち尽くす。。

この日の山口は、最初の1球(153)から、絶好調。

彼がマンガのような 効果音付き の速球を投げるたびに、
ともすれば試合を見ないで騒ぎがちだった少年たちが、
口をあんぐりあけて、山口に吸い寄せられる。。

この様子が、圧巻なのだ。

変化球がもてはやされる中、なかなか「見せる」投手はいない。
少年たちの興味を引くには、配球の妙 なんかじゃ ダメ。
この山口の「すっげー」は、理屈じゃないのだ。

テレビのニュースでは158が大きく取り上げられてて、驚いたが。
158が出たから、球場のファンが大騒ぎしたわけじゃない。
山口体験 ってのは、ああいう当てにならない数字の話じゃない。

とにかく一度、山口をナマで見てごらんなさい。

ええ?! というほどのスピード感、
空気をつんざく「音」を、体験してほしいな。
球速表示なんて、どうでもよくなりますって。

なんか、野球場にいてるのが、たまらなく嬉しかった。

「すっげーなー」て言いながら顔を見合わせるみんなの顔は、
老いも若きも、輝いてるから。


■背番号2の娘

この日、GS神戸に到着したときは、まだ太陽ぎらぎら。。
4時ごろとはいえ、真昼間と変わらん炎暑である。
開門を待っているだけで、体が腐りそうな熱気が、わしを襲う。

そんな中、元気にもキャッチボールをしているカップルが1組。
暑いのにアホが・・と最初は思ったのだが、
そのキャッチボールが、なんか暑さを忘れさせてくれたんよ。

ふつう、球場に来る女の子は、彼氏に付き合って・・。
キャッチボールも、いちゃつく手段のようなものでなぁ(悪意)・・

こういう場合は女の子が甘えたような声を出して、
「いっやーん」とか言いながら、
猿みたいな投げ方でボールをごろごろ投げたりするのだが・・

この娘は 明らかに違う。

かっこうからして、
城島モデル(2)の黒Tシャツに、ジーンズ、コンバースローカット。
首にはタオルを巻いて、デートなんちゅう格好ではない。

1球ずつ「ふんっ」と、ブルペンの野茂のような声を出して、
相手の胸元に、よく指にかかったボールを投げ込むのだ。
この暑い中。。延々と。

ホークスファンの根性を見た、というか・・
(この日も試合後に真っ暗な球場前で彼らは反省会)
なんか、すんごい いい光景だったのよ。

その娘は、試合中もずうっと立ったまま、
ひたすらポジティブにホークスを応援していたぞ。

よう見てるなぁって?

彼女、比企理恵 似 でかわいーのよ。
こんなたとえ、誰にもわからんのよ。


■っすよー っすよー 鳥越っすよー

この日の打撃練習でも、
「とてもプロ野球の選手とは思えぬ」
しょぼい打球を連発する、ホークス鳥越。

JOMA君と東京ドームに行ったときも、
同じような事を言っていたような気が・・

彼の前に打撃練習をしたのが、
ライトスタンドを地獄絵図にした松中坊主 だったから
余計に・・

途中、ぼてぼてのゴロが、ベンチ前にいた森脇コーチを直撃。
誰もそんな場所に、打撃練習で飛んでくるとは思わんからな。。
森脇は「蝿が止まった?」みたいな顔でボールを蹴っ飛ばす。

するとすかさず、
例の甲高い鳥越の 「っすよー」
という声が球場に響き渡る。 

鳥越・・・・・

しかし、打率ちょうど2割を引っさげてこの日スタメンの鳥越は、
なるほど打撃練習なんて関係ない、

犠打3連発 の大活躍。

長身をみじめったらしく折り曲げての見事な連続犠牲バントで、
王監督に強烈にアピール?

と思いきや、
やっぱりやってくれました、鳥越。

シェルドンの凡フライを深追いしすぎた上、
はなから取る気などなかったバルデスにボールを譲る、大失態。
彼らの間に ボテッ と落ちたヒットがタイムリーとなり、
ブルーウェーブに決勝点が入るのだ。

鳥越・・・・
(次の日の試合では3塁打2本、3安打の大活躍・・
 よかったのー)


■日記にしたいような夏の一日 ・・してるがな

ひさしぶりのGS神戸の試合だが、
なんだか連勝中ということもあり、
試合前からブルーウェーブの選手たちは、楽しそうなんよ。

竜太郎なんかは、この日出番はなかったが、
もんのすごくうれしそう に守備練習をする様子が、胸を打つ。
ひょっとして、あの試合でフェンスに頭をぶつけてから、
「いつも」 笑っているのか?   誰か。。誰か!

決して勝ったから言うのではあるのだが、
それぞれの選手が、安心してプレイしているというか。
ようやく、それぞれの持ち場で自信たっぷりにプレーしておる。

い  ま   ご       ろ      かえ?

試合運びも、
全員が涙目っぽかった先月あたりより、ずいぶん落ち着いて。
萩原・山口という抑え投手の勝ちパターンも、それっぽくて。。

なんか、今宵はうれしーなー。
谷は久々にホームラン打つし、花火は上がるしなー。
きれいなー 花火。

試合後にはオグちゃんのヒーローインタビュー
「あっががござざ」
も聞けてな、うれしいこと てんこもり。

「真夏の夜の夢」by野口五郎 っちうかんじ?

さらに! 
まだ おまけ があるねん。
夏休みの間、試合が終ってから外野が開放されまんねやわ

さっきまで試合をやってたそのフィールドで、
キャッチボールやらせてくれるねんでー。
うれしー。

ただしグローブ持参、スニーカー着用者ですよ
 (わし500円のビーチサンダルやったけどね)。

GS神戸のかぐわしい芝生の「にほひ」は、なんかわしを
メロー・・(んぷぷ)な気分にするよ。 
メローイエローどこいった?

芝生ってねえ、割と湿気を含んでて、もわっとするねん。
照明に照らされた芝生って ほんま緑のふかふか絨毯。
略して「ふかじゅー」。。

ガキんちょはみんな、わざとすべりこんだりしてるなー。
わしもやろ。
フェンス直撃ごっこか。。
わしもやろ。

谷の守備位置に立ち、妄想を「強」にして。。(「狂」?)

わしには見える。
くっちゃらくっちゃらガムをかんでる セカンド進藤の背中の7が、
「おしぼりを渡す」ホストのように足を曲げて構える、ショート塩ちゃんが・・

おっ 山口が「ぶんっ」と腕を振って、なんと16・・・

「はーい、キャッチボールは終了でーす。
 すみやかに退場してくださーい。」

う・・・。

20分くらいかなぁ。すんごいうれしいよ。
特にガキどもにとっては、最高の贈り物やでー、これ。


いやーしかし!
ブルーウェーブはえらい元気やし、
谷のホームランも山口の158も見れたし、
グラウンドで遊ばしてもらえるし、

なんで?なんでそんなにわしを甘やかしてくれるの?

え?
あ、わしじゃないの・・

そう言えば、キャッツボールしてるおっさんって・・・

わ       し   だ け?

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