ウツギの花

 

2004年6月3日

 

 

5月、6月はウツギの花の季節である。

単にウツギと呼ばれる樹の花は、別名ウノハナとして、「夏は来ぬ」に唄われる。

ウツギと言うのは「空木」と書き、茎あるいは枝が中空の樹を一般に○○ウツギと呼び

ご存じの通りいろいろある。そしてほとんどがこの季節に花を咲かせる。

 

ウツギを含め、○○ウツギの樹に共通する特徴は、低木かせいぜい亜高木であること、

株立ちで多くの細い幹を立たせること、葉は対生、楕円で先が尖っていることなどがある。

どこか共通するところのある樹だが、属する科は大きく異なっている。

一覧にすると、次のようなものがある。

(表中の名前、および写真をクリックすると、樹木の説明にジャンプします。)

 

種名

分類

葉の特徴

ウツギ

離弁花類

ユキノシタ科ウツギ属

6月、円錐花序、白

対生、中サイズ楕円、有毛

ヒメウツギ

5月、円錐花序、白

対生、中サイズ楕円、無毛

マルバウツギ

5月、円錐花序、白

対生、中サイズ卵形、有毛

ノリウツギ

ユキノシタ科アジサイ属

7月、円錐花序、装飾花、白

対生、大サイズ卵形、有毛

ガクウツギ

5月、散房花序、装飾花、白

対生、中サイズ楕円、光沢

コゴメウツギ

バラ科コゴメウツギ属

5月、総状花序、白

互生、小サイズ裂状

ドクウツギ

ドクウツギ科ドクウツギ属

5月、総状花序、黄赤

2列対生(羽状複葉に見える)

タニウツギ

合弁花類

スイカズラ科タニウツギ属

5月、散房花序、赤

対生、大サイズ楕円

ハコネウツギ

5月、散房花序、赤白

対生、大サイズ楕円

ツクバネウツギ

スイカズラ科ツクバネウツギ属

5月、淡黄色

対生、小サイズ楕円

 

まずウツギの代表であるユキノシタ科から比べてみる。

本家ウツギとヒメウツギ、マルバウツギが、ウツギ属の御三家。

ウツギ(上)とヒメウツギ(中)の花。葉の毛の有無で区別。触れば分かる。ヒメに毛は無い。

マルバウツギ(下)は、葉が丸いので分かる。花も小さい。

 

ウツギ(葉が有毛)

 

ヒメウツギ(葉が無毛)

 

マルバウツギ(葉が丸く、花が小さい)

 

次に種類の多い、アジサイ属のウツギを見てみる。

ノリウツギ、ガクウツギ共にアジサイと同じで、装飾花(萼が大きい)が特徴。

ガクウツギは、別名コンテリギ(紺照木)と言い、葉に光沢がある。

 

ノリウツギ(装飾花の萼片は4枚)              ガクウツギ(装飾花は3花弁に見える)

 

合弁花類のウツギは、スイカズラ科に集中する。

タニウツギ、ハコネウツギ、ニシキウツギはタニウツギの仲間。

種の形が、羽根つきの羽根に似ている、ツクバネウツギも仲間は多い。

 

タニウツギ(赤一色、日本海側に多い)              ハコネウツギ(ニシキウツギ)

 

ツクバネウツギ(後ろの萼が羽根に見える)          ハナツクバネウツギ(園芸ではアベリア)

 

変わり者として、バラ科にコゴメウツギがある。そう言えばシジミバナなどに似ている。

林道沿いに咲いていると、遠目ではウツギの花と間違えそうだ。

 

コゴメウツギ(葉が羽状裂)

 

注意が必要なウツギは、ドクウツギだ。その名の通り有毒で、かなり危ない。

実は熟すと、赤色から黒紫色になる。猛毒で、食べると死ぬこともあるそうだ。

 

ドクウツギの若い実

 

山にウツギの仲間の、白い花たちが咲きはじめると、梅雨の季節になる。

 

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