prevcontentnext


Gimpの力を過小評価していませんか...

このマニュアルは、Gimpが提供すべき多くの機能、プラグイン、オプションについて書いていますが、デジタルアートやデザインの傑作の作り方は書いていません。Gimpの小技や秘訣の数は、おそらくGimpユーザーの数だけあることでしょう。そうしたいところですが、それらすべてをこの本に含めることはできませんでした。
また私達はアーティストになる方法も教えられません。しかし、新しい事を試みるようにインスパイアし、Gimpを最大限に利用するのに役立ちそうな実例をいくつか入れました。この章はチュートリアルというよりもむしろギャラリーで、詳細な説明よりも、ビギナーにGimpの多芸多才ぶりを(たぶん経験豊かなユーザーには新しい使い方の洞察を)デモンストレーションするのが目的です。

それでは、Gimpの力を解き放ちましましょう!

 

以下の例では色に言及していますが、この章の画像は白黒で印刷されるため、話をフォローするためにはカラーセクションを参照することをお勧めします。(日本語版では、カラーセクションにないこのすぐ下の画像をカラー画像に差し替えてあります。−訳者)

画像のオブジェクトをつくる

 

必ずしも、写真や絵や3D画像のオブジェクトをインポートする必要はありません。Gimpには、驚くほど説得的な画像を直接につくる方法がたくさんあります。

 
 

ツイストを使った人物像

象徴の像をつくるために、私は白黒写真から始めました。背景をベジエツールで分離して取り除き、グラデーションで塗りつぶしました。画像は、垂直に回転して、画像/色相・彩度で黄色く色をつけました。背景を変えるために使った選択を再び使い、選択を反転して、肖像を分離させるために使い、それを白のレイヤーへコピーしました。肖像は、歪み/ツイストのプラグインを働かせて、さらに面白い外観に改造しました。最後に、黄色のレイヤーは、ねじられたレイヤーの上で差分モードを適用しました。

バリエーション-- 金と水の精霊

 

黄金の象徴は、ツイストを使った肖像にグラデーションマップフィルターを使ってつくりました(カスタムグラデーションのGoldenを使用)。ねじられていない部分の薄いアウトラインは低い透明度のエアブラシで塗り、シャープな縁の選択の内側をぼかしました。

青いゴーストの象徴は、オリジナルの黄色く色をつけた画像の3つのコピーを使ってつくりました。 中間のコピーをツイストし、刈り込み、彩度モードに設定しました、そして、トップレイヤーは差分モードに設定しました。水または幽霊のような出現を強調するために、オリジナルのツイストされた形をレイヤーに加え、脱色して、オーバーレイモードに設定しました。横の部分はよく見える必要があったので、それらは乗算モードで別にペーストしました。最後に、青の薄い蛍光色の肖像の形を、水車の中の女性の形を強調するために加えました。

シンプルなペンとインク染みをつくる

 
 

ペンは、選択領域の形を異なったグラデーションで塗りつぶして作りました。この場合は、中間の不透明度で双一次の前景から背景へを使いました。そしてまた、いくつかのシリンダーの形の選択に前景から透明へのグラデーションを使いました。

金属のペン先は、メタリックな感じにするために明るさ-コントラストで調節しました。ペンの影(刻まれているロゴ影と同じく)は、遠近法Script-Fuで作って、色を取り除き、前景から透明への線形グラデーションで塗りつぶしました。

テクニカラーのインク染み

マルチカラーのインク染みをつくるためには、白の背景に、中くらいの太さの鉛筆を使って簡単な黒い太陽の形を描くことから始めました。そして、歪み/明度伝搬プラグインを、より白くを選択して、適用しました。結果は、にじんで、バチャッとぶつかっている感じになりました。そして背景を切り取りました。その染みのコピーを透明なレイヤーにペーストし、カラフルなパターンで塗りつぶし、レイヤーのモードは比較(明)に設定しました。

 
 

溝付き文字を作る

プレス加工されたスチールの文字は、わざとギザギザの(アンチエイリアスされていない)フォントを使ってつくりました。文字は白黒形状広がりグラデーションで塗りつぶし、色調範囲は画像/レベルで調整して、全体をバンプマップしました。次に、画像/明るさ-コントラストで簡単に微調整して、最後に、グレーの輝きを文字の形を強調するために加えました。これは、グレーに塗りつぶして、ガウシアンぼかし(透明保護にチェックを入れない)を適用した、文字レイヤーのコピーでしました。

有機的パターン

葉っぱのパターン下塗り/Ifs合成でつくりました、そして、芸術的効果/キャンバス地を使いました。画像は、レイヤーマスクと放射状グラデーションを使って、背景とブレンドしています。


ガラス、水、反射の取り扱い

 

ふつう、ガラスと水の効果はつくるのが最も難しいものです。しかし、Gimpの助けが少しあれば、早くも折返し点まで来たようなものです

 
 

濡れた外観

水を加える

濡れたUNIXラベルのために、私は青いべたの背景の上の水滴の写真を使いました。それを脱色して、ハイライトとシャドウのレイヤーをつくるために複製しました。ハイライトとシャドウは、画像/レベルで階調の範囲を調節することによって達成しました。水の幻想をつくるためには、水滴の背景を置き換える必要がありました。そこで、新しいチャンネルを開いて、水滴のためにマスクを塗りました。チャンネル選択は、私が置き換えレイヤーと呼んでいる、黒のレイヤーに読みこみ、水滴の形を白黒の形状広がりのグラデーションで塗りつぶしました。

雨をつくる

私は背景画像に山の頂上のきれいな素敵な写真を使い、前景から透明にのグラデーションで、すこし霧を加えました。様式化して、画像に雨をすこし加えるため、雨のレイヤーをつくりました。このレイヤーは、カスタムパターンのRainで塗りつぶして、いくぶん暗くして、加算モードに設定しました。また、文字レイヤーも加えました。それから、水滴の置き替えレイヤーを使って、文字と山の背景にずらしフィルタを走らせました。

カーブに沿って動かす

ラベルをビンの形にあわせるために、私はグラデーションエディタで、新しいずらしマップ(円筒型の変形をするために、左右に暗くて中央が明るいもの)を作りました。ラベルを変形した後に、ずらしマップをオーバーレイモードに設定し、金属的な光沢をラベルに加えるために使いました。最終的な調整は、変換/遠近法ツールでしました。

ワインのビンを空にする方法


クローンで不必要な部分をとる

ビンは、深い赤色のワインが入ったデカンターの写真からつくりました。私は、空になったビンか、少なくとも、透明な液体が入ったビンが欲しかったので、これはちょっと面倒です。ビンの背後に見えるワイングラスは簡単にクローンをつくってとれました。しかし、残りはそのまま残しました−いずれにせよ、ほとんどラベルがカバーしてくれるでしょう。

レイヤーを、暗く明るく、作る

ビンを切り取り、回転して、透明なレイヤーにペーストしました。ハイライトとシャドウのビンはレベルでつくりました(しかし、脱色していません)、ハイライトのビンは色のシェードが大部分残ったままで、他方、ガラスの反射は、強すぎて不自然に見えました。

なくした部分を再形成する

ビンの平坦でさえない部分(ワインがあったところ)をカバーするために、底部をハイライトのビンの異なる部分のクローンをつくって再形成しました。そして、このレイヤーはスクリーンモードに設定しました。シャドウのビンは、乗算モードに設定しました。

ガラスのゆがみ

背景(湖の写真)は、距離の錯覚を引き起こして、ビンに焦点を保つために、ぼかしました。ハイライトのビンを、背景の上でずらしマップとして二回使いました。これは背景の岩山を、ビンのカーブしたガラスでゆがんだものとして現れるようにするでしょう。

縞模様の修正

湖の画像は、初めはインデックス画像だったので、空が、縞模様で醜く見えました。これは、空を、境界をぼかすを使った選択をして、それを線形のグラデーションで取り替えることによって修正しました。太陽も加えて(レンズフレアで完成)、雲も少しつけました。

反射

水の反射は、湖の下の部分のコピーに同化させたビンの画像を鏡像反転させ、ぼかし、不透明度のレベルを下げて歪み/波で波を加えることによってつくりました。喫水線(ビンが水に会うところ)は、少し扱いにくく、オーバーレイのレイヤーで手書きで描かなければなりませんでした。 最後に、きらめいている若干のハイライトは、きらめきフィルタでつくりました。

白い霞が、前景に加えられました。もちろん、Larry Ewingの可愛いLinuxペンギンもです。


写真をドローイングに変換する

 

スクリーンモードでは(加算と比較(明)も)、黒は透明なので、黒い鉛筆で白いレイヤーに描くと、手でスケッチしたみたいに、下にある画像が見えるでしょう。これは、スキャンした写真から説得的な鉛筆やインクの「ドローイング」をつくる簡単な方法です。

 
 

芸術的効果のプラグインなしでも

商用の、木炭、クレヨン、ペン画といった名前の、いくつかのプラグインは、類似した芸術的効果の出力をつくることができます。しかし、それらは、あなたが以下の方法を用いて得ることができる結果の足元にも及びません。最終的な画像の品質は、スクリーンレイヤーのドローイングにかかっているので、これは当然ながら、「即席アーチスト」の手品ではありません。粗末なコンピュータのドローイングを改善する方法のひとつは、明度伝搬フィルタを使用して、それをより白くに設定することです。 また、適当なずらしマップでペンストロークをずらしたりゆがめることによって、または独特のブラシを使うことによって、クレヨンや木炭の感じをつくりだすことができます。私達はまた、背景になる色の数を減らすことをお勧めします。さもないと、下敷きの画像が見えすぎて、幻想をスポイルしてしまいます。

即席の漫画絵

もちろん、スキャンした写真からドローイングをつくる非常に簡単な方法は、輪郭抽出フィルタのうちの1つを使うことです。複製の上でソーベルを走らせると、画像のオブジェクトの黒いアウトラインをもった透明なレイヤーをつくります。これをしてから、下にあるレイヤーを塗ることは一般に簡単なことです。あなたは漫画雑誌にある絵に良く似た何かを得るでしょう。

鉛筆画を作る

鉛筆画を作るために、白いレイヤーを背景レイヤーの白黒写真の上に置きました。白いレイヤーはスクリーンモードに設定して、背景が見えるように、不透明度を一時的に小さくしました。

スケッチは、鋭い鉛筆で描き、写真の輪郭と形をフォローしました。写真の色調範囲を画像/ポスター化フィルタを使って制限し、スケッチレイヤーをマップとして少しだけキャンバス構造に置換しました。画像を統合して、鉛筆画のグレーの値を得るために明度、コントラストで調整しました。

鉛筆画からペン画へ

セピアのペン画は、鉛筆画からつくりました。色は、色相、彩度明度、コントラストでセピアのようなクオリティに調節して、ベージュの「スケッチ用紙」レイヤーを乗算モードで加えました。スケッチ用紙レイヤーの「白いクレヨン」は、エアブラシといくつかの柔らかい縁のブラシで塗っています。



デジタル・クレヨン

クレヨン画のために、私は目の粗い、ぼこぼこのブラシを使いました。また、殴り書きのクレヨンか木炭かという感じを出すために、スケッチレイヤーに二回ずらしを使いました。画像を統合して、レベルでコントラストを強めました。

私は、複製レイヤーを作って、画像にマップするためにグラデーションエディタDark1グラデーションを使いました。(色/グラデーションマップ) 私は、古いレイヤーをトップに置いて、それを乗算に設定し、輪郭と私が暗くしておきたい部分(赤ちゃんの目と耳のような)以外はすべて消しました。

トップのレイヤーに、ポスター化した写真を比較(暗)として置き、色をバイオレットに変えて、少しモーションぼかしを適用しました。その結果は、ちょっと水彩画のように見えますが、それは合成画像の小さな範囲に使った場合だけです。

光、動き、テクスチャー変換

 

これらの特殊効果は、いいな、という画像をつくるための追加の「何か」を提供します。

 
 

エレクトリックホースマン

エレクトリックホースマンをつくるために、私はロデオライダーの写真から始めました。馬とライダーは、ベジエ選択ツールで選択して、新規画像の透明レイヤーにペーストしました。馬の端綱、たてがみと尻尾は、クローンで取り去るか消去して、ライダーは別に選択して(すこし、境界をぼかす、を使い)、ほかのレイヤーにコピーして保存しました。馬とライダーのレイヤーは二回複製しました。そして、それらのコピーは脱色して、ハイライト/シャドウのレイヤーをつくるためにレベルで調整しました。

牛を使って豹皮の馬を作る...

豹皮をつくるために、コピーをあと2つつくりました。最初のコピーでは、馬の形の全体を、パターンのダイアログボックスからLeopardのパターンを選んで塗りつぶしました。このパターンは完全にシームレスではないので、見えている継ぎ目に沿って黄色と黒の点を塗って調整しました。その豹皮のレイヤーを比較(暗)で2番目のコピーに設定しました。2番目のコピーは、色の奥行きをヒョウ皮に加えるためにyellow-orangeグラデーションで塗りつぶしておきました。さらに追加の輝きを「豹馬」に加えるために、もう一つのテクスチャーレイヤーを加えました。今度は、白黒の牛のパターンを使って、それをオーバーレイに設定しました。これが馬を牛(!)のようには見せない点に注目して下さい。オーバーレイで、白い背景の大きい暗い班点は、光沢のある毛皮の下の強力な筋肉の幻想を与えます。そして、私はライダーのレイヤーに戻って、彩度を変更し、明るさとコントラストを新しい「馬」にあうようにしました。


 
 

輝きをもたせる

輝きのレイヤーは、赤、黄色、白に塗りつぶされた、境界をぼかした馬とライダーの選択によってつくりました。それらはどれも境界をぼかす値は低めにし、レイヤーをスクリーンモードに設定しました。

動きを加える

運動の幻想はより複雑でした。いくらかモーションぼかしを加えるだけでは、私が欲しかった微妙な効果をつくるのに十分ではなかったからです。私は、別々の2枚の動きのレイヤー(1つは暗く、1つは明るい)をつくらなければなりませんでした。暗い運動レイヤーには、牛の輝きのレイヤーのコピーにぼかし/モーションぼかしを適用しました。私はそれからオレンジのグラデーションのレイヤーのコピーに、同じことをしました。しかし、今度は、選択を反転しました。そして、馬の外側のぼかされた部分だけを使いました。不透明度を調節してから、これらのレイヤーを結合しました。まだ暗い運動の一部がちょっと強すぎたので、トーンダウンといらないところにある動きの輝きの除去にレイヤーマスクを使いました。このレイヤーは、比較(暗)に設定しました。光の運動レイヤーには、シャドウレイヤーと豹レイヤーをぼかし(まえにオレンジのグラデーションのレイヤーにしたように)、結合し、より暗めに調整しました。ライダーの姿をぼかしすぎから守るために、レイヤーマスクをここでも使いました。このレイヤーは、スクリーンモードに設定しました。

風景を加える

背景は、青い空、夜の都市のパノラマ、そして黄色い夕方の空の写真を使いました。青い空の画像は画像/色相-彩度で暗い雲に変換しました。そして、黄色の空を都市パノラマに結合しました。稲妻の閃きは、ちょっと難しかったです。というのは、私が持っていた唯一の稲妻画像がパターンダイアログにある稲妻(lightning)パターンで、直接使うにはあまりにも反復的だったからです。問題は、稲妻パターンの画像をスケールを変えて、マップ/フラクタルトレースのプラグインを使用することによって解決しました。私は、その画像から適当な部分を選んで境界をぼかすで選択することができました。そして、私が欲しかったとおりに見えるよう変換/遠近法スクリーンモードでそれを調整しました。

 
 

モンタージュを作る

 

画像をブレンドする多くの方法があります。しかし、先進のモンタージュのために、最も用途が広い方法は別々のレイヤーマスクを使うことです。

 
 

背景

Chevelleモンタージュは、背景に1966年シボレー・シャシーサービスマニュアルの図面を使いました。それを支配的にしないために、反転して、ぼかしノイズを加えました。色と明るさは、柔らかい「年代もの」のセピアトーンに変えました。

ビネット

コラージュの主な要素は、私とChevelleのスナップ写真でした。この画像をレイヤーマスクを使って背景にブレンドしました。私は、放射状のグラデーションで丸いビネットの形を作ることから始めました。うまく柔らかいマスクができましたが、これは漸進的な透明度が均一に分布することでもありました。車よりも人物を強調するために(私はそうしたいです)、マスクの一部を、顔、とくに腕を、透明度から保護するため白く塗りました。

ビネットはまだ少し弱く、そして縁がスムースすぎたので、レイヤーマスクをレベルで明るくした複製を作り、ノイズをマスク(画像でなく)に加えました。これでトップレイヤーが、下にあるスムースなコピーだけでなく、汚した背景にうまくブレンドされました。

ノイズを加える

モンタージュの中の次の要素は、燃料ポンプアセンブリの写真です。ここでは、マスクと画像の両方ノイズを加えました。輝きのマスクは、境界をぼかした投げ縄選択で作りました。それはノイズを適用する前に、黒で塗りつぶして強くぼかしました。最後に、画像は背景と同じトーンで色をつけました。

 
 

要素を構成のなかで目立たせる

ステアリングホイールは同じような方法で扱いました、この画像だけは古い雑誌からとったので、ノイズは加えませんでした(すでにまったくノイズが多かったのです)。

車の写真(1966年のシボレー・ディーラーカタログから)は、脱色して色を付けました。スピードの幻想をつくるために、線形モーションぼかしを車の反転した選択に適用しました、そして、車と背景をブレンドするために、簡単なレイヤーマスクを加えました。車を全体的な構成のなかでより目立たせるために、コントラスト明るさの値を大きくしました。

 
 

次に、サービスマニュアルからの2つの写真を低い不透明度でレイヤーにペーストしました。

文字レイヤーに奥行きをに加える

Chevelle Malibu SSの文字を作るために、私は3枚の別のレイヤーを使いました。Chevelleレイヤーは、シャープで、見る人の近くに見えるが、Malibuレイヤーはより遠く焦点から離れています。これは、Chevelleレイヤーに非常に近いところに(ほとんど下)、非常に柔らかい影を上に置き、色を付けてぼかしたMalibuレイヤーを置くことによって達成しました。

 
 

prevcontentnext


Frozenriver Digital Design
http://www.frozenriver.nu
Voice: +46 (0)31 474356
Fax: +46 (0)31 493833
support@frozenriver.com
Publisher Coriolis
http://www.coriolis.com