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プリプレスとGimpの色

この章は、Gimpの画像を印刷機で使う準備をするのに役立つでしょう。モニタの色の簡単なキャリブレー ションのテクニックもいくつか学びます

 

プリプレスとは?

 

プリプレスというと、普通、印刷に回せるように、画像や本を近くの印刷所へ持っていくことが考えら れています。デジタルプリプレスのビジネスは、長い間リンゴのロゴの会社が支配してきました。プリプレスのためのプログラムを提供するのも、伝統的に、例 えば、Adobe、Corel、Macromediaといった会社です。グラフィックのソフトウェア印 刷のハードウェアの間にも、しばしば固い結びつきがあります。このシステムは、平均的なマッキントッシュユーザーにとっては、デザイン をつくってプリプレスに送るのが非常に簡単だということを意味しています。

市場は長期間Appleが支配的なため、スキャナ、プリンタ、モニタについてくるドライバ、キャリブレーションのツールの大半は、マッ キントッシュのために書かれ、調整されてきました。グラフィックデザイナーがするべきことは、プリントハウスから印刷プロファイルをもらってプログラムに 入れることくらいです。それで万事あるべきように設定されます。これが進むべき道なのかどうか議論の余地がありますが、つまり、セッティングやパラメータ をユーザーがもっとコントロールできたほうが良くはないかという問題はありますが、あらかじめ設定されたMacのプロファイルを使うのは確かにとっても便 利です。

初めてプリプレスの人々に会うときは、たくさんの専門用語を聞かされるでしょう(lpi、dpi、ppi、パントーン カラー、等々)。また、MacのユーザーとMacのプリントショップのために、どうやってGimpの画像をフォーマットするか、とか、 大きな画像ファイルをどうやって運ぶか、という問題を解決しなければなりません。

この章では、これらの問題に答え、専門用語も少し説明します。安心して下さい。プリプレスの準備をするためにMacまたは Windowsのボックスを本当に必要としません。必要とする全ては、GimpとUNIXです。

Gimpから印刷する

 

プリプレスのことになると、GimpはPhotoshopほど直感的ではありません。Gimpは、ウェブデザインにフォーカスしていま す。Gimpでは、いつもウェブサーファーが見るような画像サイズで見ています。

なぜでしょうか?ファイルに解像度情報のない画像は、デフォルトで、72ppi(ppiは1インチ当りのピクセル)で開かれます。これ は、Netscapeや他のほとんどのプログラムと同じ扱いです。デザインをつくり始める前に、Gimpは印刷するときの値を 組み入れたダイアログを提供していません。しかし心配しなくても少し前もって計画すれば、たいして難しくありません。常識と2、3の計算を使う必要がある だけです。 (訳注1)

もしもスキャナ、モニタ等の調整やキャリブレーションをしたいときは、手動でする必要があります。キャリブレーションをしなければ、自 分の作品の印刷結果にがっかりすることは目に見えています。たぶん、最高品質のキャリブレーションツールキットがなくても、印刷結果は、キャリブレーショ ン前にモニタで見たものと近くなるでしょう。この章ではキャリブレーションを詳しくとりあげますが、まずファイル形式の話から始めることにしましょう。

印刷のためのファイル形式

たくさんの画像形式がありますが、専門的な印刷所で使っているのは、たいていEPS (Encapsulated PostScript)とTIFF(tagged image file format)の二つです。印刷所によっては、JPEGと圧縮EPSを扱えるところもあります。

これらの形式に画像を保存したくないときは、画像ファイルをレイアウトプログラムにインポートする ことができます。PCファイルを引き受けるほとんどの印刷所では、Adobe FrameMaker、Adobe Illustrator、Corel Drawのようなプログラムをサポートすることができます。画像をそのようなプログラムにインポートして、それらのプログラムに固有の形式に保存したら、 印刷所ではかわりにそのファイルから印刷することができるでしょう。

PostScriptファイル

近くの印刷所が EPSファイル取り扱うことができるなら、たぶん、その形式を使うべきです。 EPSは、デバイスとプラットホームから独立しているので、結果があなたの作った通りの画像になることを確保できるでしょう(モニタをキャリブレートし て、PostScriptプリンタに印刷したと想定)。

EPSを使うなら、あなたの印刷所がEPSの色彩調整を取り扱うことができること、それをプレビューす ることができることを確かめて下さい。色彩調整を取り扱えないなら、ファイルの全ての設定と色を初めからパーフェクトにする必要があるでしょう。なぜな ら、印刷所があなたのために事後の調整をすることができないからです。

大きな印刷ジョブをするなら、印刷所がPostScriptファイルのページの再編集をすることが できるかどうかも知っておく必要があります。もしできなければ、一つだけでなく二つの印刷版の支払いをする必要があるかもしれません。これは、使いたい製 本のタイプに関係しています。DTPプログラムには、あなたの選んだ製本にフィットするようにページを再編集する自動的な機能があります。例えば、「サド ル」製本では、同じ一枚の紙に最初と最後のページが印刷されるでしょう(この紙は屋根か鞍のように折られます)。文書の中間部分のページだけが、オリジナ ルのテキストファイルであなたが見ていた順番で印刷版に置かれるでしょう。

Gimpは、紙のサイズや解像度、PostScriptの種類といったことを指定できる強力なPostScriptファイル保存機能を 備えています。

EPSファイルをつくるには、PostScriptで保存のチェックボックスで(右ク リック|ファイル|別名で保存、ファイル形式の決定のプルダウンメニューからPostScriptを 選ぶ)、Encapsulated PostScriptをチェックして下さい。たいていの印刷所では普通の PostScriptを扱えます。従って、これもあなたの選択肢の一つになるかもしれません。しかし、それでもPSファイルで保存するときに全てのパラ メータを指定する必要があります。

右クリック|ファイル|印刷コマンドでファイルに印刷を 使うこともできます。プリントハウスの印刷機またはイメージセッタが理解するオプションをPostScriptが含むようにPostScriptファイル を調整することができます。プリントハウスにどんなppd (printer parameters description)ファイルを使うべきかを尋ねて、できれば、プリントハウスからppdファイルを受け取って、それをします。ppdファイルを入手 したら、印刷ダイアログウィンドウから設定ダイアログに入ります。ここで、プリントハウスが使う印刷機の種類によりPostscript Level 1またはLevel 2の印刷機の設定をします。次のステップは、ppdフィールドでどのファイルを使用すると設定するかです。単にブラ ウズボタンを押して、あなたのppdファイルを「開いて」下さい。これでPostScriptファイルは、プリントハウスの印刷機が利 用可能なオプションをサポートしています。出力されたファイルは、EPSではなくPostScriptです。プリントハウスにも、EPSファイルではなく 普通のPostScriptファイルだということを言わなければいけません。

TIFFファイル

あなたの印刷所がEPSやPostScriptをサポートしていなかったら、TIFFやJPEGのような通常の画像形式で画像を保存す る必要があるでしょう。画像形式によっては(例えば、TIFF)、PC環境とMac環境で違いがあることに注意して下さい。TIFFを使った場合の有利な 点は、非PostScriptプリンタでも高品質の色校正ができることです。また、TIFFは画像の背景が白の場合の良い選択でもあります。EPSは、時 々、大きな白の領域に弱い汚れをつくる傾向があります。

通常の画像ファイルとして画像を入稿するのならば、印刷するときに欲しい画像のサイズを印刷所に告 げることを忘れないで下さい。印刷所は、たいてい、普通の画像形式のファイルはPhotoshopでつくられたものと思っているので、これは重要です。 Photoshopでは、画像のサイズと解像度は画像ファイルに含まれています。しかし、Gimpは(今のところ)、一つの解像度(72 ppi、つまりモニタ解像度)をサポートするだけです。

解像度と画像サイズ

すでに述べたように、Gimpの画像は一つの解像度、72 ppi(pixels per inch)しか持っていません。それは未指定のデフォルトのスクリーン解像度です。明らかに、これはウェブ上の出版にとっては理想的です。ウェブサー ファーは、モニタで画像を見るからです。しかし、72 ppiの解像度は、本気で印刷するつもりなら、あまりにも低すぎます。

例えば、印刷所で、50x60インチのポスターをきれいにつくるなら最低100 ppiの解像度が必要になると言われた場面を想像しましょう。100 ppiの解像度を提供するためには、Gimpで大きな画像をつくり、PostScriptまたはEPSのファイルとして保存するときにスケールダウンする 必要があるでしょう(または印刷所が画像を彼らのプログラムにインポートするときにそうするでしょう)。

ファイル|新規のダイアログで、つねに画像サイズをピクセルで指定することができます。従って、必要とする 特定の解像度のサイズを計算するのは、それほど難しくありません。この例の数字を使い、画像の幅と高さ(50x60インチ)を100(解像度)で掛け算 し、新規画像のダイアログボックスの高さと して挿入しましょう。

50 x 100 = 5000 ビクセル、そして 60 x 100 = 6000 ビクセルです。標準方程式は単純です。

Gimpの画像サイズ = 望むppi x 望むインチの高さ ないし 幅

一般的なルールとして、画像をつくり始める前に、つねに画像サイズを調整して下さい。必要な解像度 を印刷所で聞いて、素敵な印刷結果をつくるのに必要な画像サイズを計算して下さい。

高い解像度の印刷ジョブをするときは、画像はスクリーンで巨大になるでしょう。良いニュースは、Gimpがキャンバスの大きさをスマー トに調節できることです。だから、画像はディスプレイより大きくならないでしょう。

ところで、画像を作る前に必要な計算をしていなかったり、印刷所で画像解像度が低すぎますと言われたときは、どうすればいいでしょう か。慌てなくても、苦境を脱する方法があります。画像を特定の量だけ拡大することができます。Gimpは画像の補 間ができるからです。

補間は、画像を大きくするときに拡大縮小を使って大きくすることを意味します。Gimpは隣接するピクセルを比較してそれらの色を評価 し、新しいピクセルのための中間色を計算します。これは画像を少しだけ大きくするときにうまく働きます。二倍またはそれ以上にするためには使わないで下さ い。画像は縁がぼけてあいまいになってしまうでしょう。よりよい補間をするためには(遅いが)、環境設定ダイアログ(ファ イル|環境設定)の環境、拡大縮小、補間の種類で三次補間を選んで下さい。

印刷の準備

 

DPI, LPI, PPI スキャン解像度

以前にハイエンドの印刷ジョブをしたことがないなら、最初にすべきことは、近くの印刷所に電話をして幾つかの質問をすることです。例え ば、22x34インチのポスターを印刷したいなら、印刷所がそのサイズと希望の解像度で印刷できるかどうかを確認する必要があります。

より高い解像度は、自動的に、より良い選択であると考えられがちですが、それが常に正しいわけではありません。ポスターの場合、見 る人との距離を考える必要があります。商用ポスターのように大きな画像の場合、見る人はある程度の距離から見るでしょう。従って、すご く近寄って見るのでなければ、きめの粗い網点を見ることはないでしょう。この理由から、あなたはポスターを非常に高い解像度で印刷する必要はありません。 他方、ファッションの月刊誌の表紙をつくっているなら、確かに、非常に高い解像度が必要になるでしょう。

Lpi と Dpi

おそらく、dpi(インチ当りのドット、dots per inch)という表現を自宅やオフィスのプリンタの解像度と関連して聞いたことがあるはずです(例えば、600 dpi のレーザープリンタ、300 dpi のインクジェットプリンタ)。しかし、dpiの用語は、専門的な印刷ではあまり使われません。

lpiが、印刷の解像度として印刷業界で広く使われている用語です。印刷所に行くと、すぐこの用語 を耳にするでしょう。lpiは、インチ当りの線(lines per inch)を意味し、スクリー ニング(網点化)のために、つまり、新聞写真を目に近づけてみたときに見えるハーフトーンパターン のために使われます。lpiを高くするほど、インチ当りの網点(ハーフトーンドット)は絞られ、小さくなります。

それぞれの網点は、非常に小さな「dpiドット」からできています。dpiは、単にプリンタが1イ ンチあたりに印刷できる顕微鏡的なドットの最大数を記述できるだけです。経験不足のユーザーは、プリンタの600 dpiは画像ファイルの600 ppiと同じものだと考えがちですが、それらは同じではありません。1ppiを表現するためには、多くのdpiが必要です。

dpiとlpiの関係についてさらに詳しい情報は、プリンタ表画像表を見てください。これらの表は、異なるタイプの印刷素材をつくるのに必要なlpiのためのガイドとして役 に立つでしょう。

ppi とスキャン解像度

印刷ジョブのために適切な lpi (lines per inch)を選んだ後、あなたのデジタル画像で必要になるppi (インチ当りのピクセル、pixels per inch)解像度を計算することができます。次の例では、4"x4"の写真から15"x15"のポスターをつくります。

まず、一般的な目安。画像 ppi = 1.6 x lpi (画像ファイルと印刷出力が 1:1 の比率を持っていると想定)。この方程式は厳密なものではありません。それは欲しい品質の種類に依存しているからです(Lpi表参照)。

150のlpiを選びます。それはポスターに十分です。実物大印刷の4"x4"写真(比率1:1)をつくりたければ、240 dpi (1.6x150)で画像をスキャンします。スキャンdpiはppiと同じことに注意

小さなスキャン画像から大きな印刷をつくるためには、とても高い解像度を必要とします。15"x15"の印刷ポスターを4"x4"の写 真からつくりたいのですから、240 ppiよりも高い解像度で写真をスキャンする必要があります。

ここで使う計算は次の通りです。スキャン解像度 = 望む ppi x (欲しい サイズ/実際のサイズ)

このアルゴリズムに私達の例から数字を挿入すると、240x (15/4)を得ます。それは、900です。
これは、150lpiで15"x15"のポスターを印刷することができるためには、写真を900 dpiでスキャンする必要があるということを意味しています。

私達がスキャン解像度について話しているときは、光学的なスキャン解像度を意味していることに注意 して下さい。スキャナのセールス用パンフレットを読むと、スキャナのあるものは9,000 dpiの解像度でスキャンできるとうたっています。この数字は、たいてい、ソフトウェアの補間解像度に関する言及です。実際のスキャン解像度は、300 dpiくらいの低さかもしれません。つねに光学的な解像度でスキャンしていることを確かめて下さい。スキャンした写真を補間したいときには、Gimpはス キャナのソフトウェアよりも良い仕事をするでしょう。(Gimpで使うことを私達が推奨しているスキャナプログラムのSANEは、光学的な解像度でだけス キャンします。)

スキャンのdpiは、印刷のdpiとは違います。だから、 600 dpiのレーザープリンタで印刷するために600 dpiでスキャンする必要があると考えないで下さい。スキャン解像度は、スキャンdpiで計測されていて、それはppi (インチ当りのピクセル、pixels per inch)と同じものです。

これらの計算をしたら、近くの印刷所で、およそ150のlpiを使い、15"x15"の大きさのポスターを印刷できるかと尋ねることが できます。

lpi、dpi、ppi、スクリーニング、について、さらに知る必要があれば、詳細情報は後に解 像度で提供されます。インクジェットプリンタを持っているなら、スキャニング、ウェブ、印刷で、 その種の印刷についても読むことができます。

印刷所で

 

モニタではとっても良かった色なのになぜ出力の色が違うの

決して、印刷して欲しいとだけ言って、画像ファイルを印刷所に渡してはいけません。それでは、程度 の差はあっても、困った色になるでしょう。あなたのコンピュータ環境のカラーキャリブレーションが、画像制作をすると きの障害の一つです。モニタが正しくキャリブレートされていないと、どんな色が実際に印刷されるのか予測できません。

この問題の最も簡単な解決策は、自宅のカラーインクジェットプリンタで、小さな色校正紙をつくることです。色校正紙の色があなたの気が かりな点について正しければ、この見本を印刷所に持っていき、印刷出力が色校正紙と同じになるように色を調整することを依頼します。私達は、スキャナ、モ ニタのキャリブレーションについてこの章で説明しますが、印刷所の参照のための見本として色校正紙を持っていくのは常に良いアイデアだということを覚えて おいてください。色校正紙を持っていってあれば、印刷したものの色が正しくなければ再印刷を要求できます。

スポットカラー

もしも一色ないし二色の印刷版の費用しか賄えないときは、または、もしもハーフトーンパターンではデザインがきれいに見えないときは、 正しい色を得るという問題を扱う別の方法があります。パントーンまたはトゥルーマッチの ような商用カラーシステムからスポットカラーを使うことができます。印刷版にシアン、マゼンタ、イエロー、墨の四色の プロセスインキを使うかわりに、カスタムカラーチャートから好きな色を選び、印刷版にその色を適用することができます。そのようなインキは、スポットカ ラーと呼ばれています。

Gimpは、それ自身の中に、スポットカラーをサポートしていません。従って、Gimpでカスタムカラーを使いたいときには、カスタム カラーマップを買う必要があるでしょう。どのスポットカラーを使いたいのか決め、グレースケールファイルス ポットカラーの指定を印刷所に与えて下さい。二つ以上のスポットカラーを使いたい場合でスポットカラー分版プログラムを持っていない場 合は、各色の印刷版のために適切なグレースケールファイルを印刷所に与える必要があります。スポットカラーについては、カラーモデルチャンネルとデュオトーンを さらに読んで下さい。

画像を印刷所に運ぶ方法

リムーバルドライブ

画像を印刷所に運ぶ一般的な方法はリムーバルドライブを使うことです。例えば、SyQuestのSyQuestやEzdrive、 IomegaのJazやZipドライブです。

IomegaのZipドライブは100MBのデータを収めることができるもので、PCの世界では最もよく使われているリムーバルドライ ブです。どのドライブを買うべきか決めるときには、自分が利用する印刷所に電話して、どの種類のドライブをサポートしているか尋ねて下さい。その情報に基 づいてどの種類のドライブを買うべきかを決めて下さい。

私達の経験からすると、Zipドライブは速く、古いSyQuestドライブは高くて論外なので、SCSIのZipドライブはお勧めで す。SyQuestの新しいドライブはIomegaのドライブほどまだ成功していません。また最近ではほとんどの印刷所がZipドライブをサポートしてい ます。

CD-ROM

CD-R(CD-Recordable)の価格も安くなっています。そこで、CD-Rも画像の運搬手段として考えられます。CD-Rを 使うときは、拡張なしでISO9660フォーマットで書きこむのが最良の戦略です。その場合は8.3(文字8拡張子3、MS-DOSフォーマット並)の ファイルネームだけを使います。プロジェクトをやっている最中はそれをハードディスクドライブの中に持っているほうが便利です。できあがったらCDに移し ます。このやり方は、非常に大きなハードディスクを一つないしそれ以上持っていないときでも、多数の画像を保管しやすくするでしょう。

CD-Rの品質は、通常のCDと同じくらいの高さではありません。アーカイブの世界では、CD-Rという手段は信頼されていません。ほ とんどの記録保管所は定期的にCD-Rを焼きなおしています。(保管手段に対する心配と、それを読み取るマシンがこの先もちゃんと動くのだろうかという心 配のためです)

スウェーデンの国立公文書館によれば、CD-Rは5年ごとに記録しなおすべきです(対照的に、インクは千年!もつと評価されていま す)。通常のCDは20年の寿命が保証されています。従って、フォトライブラリーのストックを記録しなおすのを忘れないようにしましょう。

インターネットとBBS

多くのプリントショップは、インターネットで接続する何らかの窓口または掲示板(BBS)を持って います。インターネットに接続しているなら、たぶんFTPプロトコルを使ったファイルのアップロードをサポートしてい るでしょう。もしもその場合なら、あなたに必要な全てはFTPプログラムとプリントショップのサーバーにファイルをアップロードできるためのそのアドレス です。

BBSがあるなら、必要なのはモデム端末プログラムです。プ リントショップにどんな種類のプログラムを使う必要があるか聞く必要があるでしょう。KermitSeyonを 含むいくつかのモデム/端末プログラムがUNIX/Linuxで使用可能です。

助言。これはアメリカの電話回線に適用できないのですが、市内通話が無料でないところでは、この種のヨーロッパのファイル運搬手段は高 くついてしまうかもしれません。

普通のモデムを持っているだけなら20MB以上のファイルをアップロードするのはお勧めできません。印刷所によってはMBごとに追加費 用を請求するところもあります。

Eメール

印刷所にファイルを電子メールで送ることはお勧めできません。たぶん、非常に大きな画像ファイルをメールに添付するものとしてコーディ ングして、なおさら大きくしてしまうからです。従って、「アップロード」する時間も長くかかることになります。そしてまた、電子メールで送られた場合には 画像が傷ついてしまうことも珍しくありません。

ファイルシステムの形式

どの種類のファイルシステムの形式を使うべきか。Macを使っているところでさえ、ほとんど全ての プリントショップはFAT(File Allocation Table, MS-DOSファイルシステムの形式)をサポートしています。FATをサポートしていないときは、ファイルを運ぶためにインターネットないしBBSを使つ かわざるをえないでしょう

なぜFATなのでしょうか。ほとんどのUNIXシステムはFATをサポートしているし、LinuxはFATファイルシステムを熟知して います。Mac固有のファイルシステム(HSPF)のサポートはUNIXの世界では稀です。また、UNIXやLinux固有のファイルシステムを近くのプ リントハウスがサポートするだろうとは考えないで下さい。というわけで、FATで我慢するようにお勧めするわけです。

もしもFATをサポートしていなかったら、FATをサポートするほかの印刷所を見つけることを真剣に考慮すべきです。もしFATをサ ポートしていれば、FATファイルシステムであなたのリムーバルドライブをつくることができます(ZipとJazのPCディスクは、FATファイルシステ ムで事前にフォーマットされています)。

Linuxシステムを使っているなら、GUIインターフェースを使って簡単にZipとJazのドラ イブを扱える素敵な無料のツール(OSS)があります。LinuxでIomegaとSyQuestのドライブを使うための役に立つハウツーものの文書もあ ります。詳しい情報は、http://metalab.unc.edu/LDP/HOWTO/HOWTO-INDEX-3.htmlを 参照。

UNIXやLinuxシステムを使ってスキャンする

 

フリーのスキャナプログラム

Gimpを使っているので、スキャナインターフェイスとしては、Sane (Scanner Access Now Easy)がベストです。Saneは、独立のプログラムとして実行できますが、Gimpの拡張とすることもできます。 Gimpの拡張としてSaneを実行するときは、GimpからSaneを開くことができ、Gimpに直接スキャンすることができます。この方法でSane を使うときは、MacかWindowsの環境で、Photoshopまたはそれに類似のプログラムでTwainイン ターフェイスを持っているような感じです。

Saneは、ほとんど全ての主要なUNIX/Linuxプラットホームで広範囲のスキャナをサポートしているし、ほとんど全てを調節す ることのできる魅力的なインターフェイスを持っています(例えば、ガンマ、カラーカーブ、解像度、等々)。Saneについてさらに学ぶなら、スキャンとスキャナを読んで下さい。一章まるごとSaneでのスキャニングのためにささげていま す。

当然、他にも無料で使えるスキャナプログラムがあります。しかしその大半は、Saneならできるような有能なGUIインターフェイスを 持っていません。Mustekのスキャナを持っているなら、Tkscan (http://muon.kaist.ac.kr/~hbkim/linux/tkscanfax/)と いうプログラムを試すことができます。

Saneがサポートしていないスキャナを持っているときは、自分のスキャナをサポートする他のプログラムがないかどうか、 SunSite Linux Information Repository (ftp://metalab.unc.edu/pub/Linux/apps/graphics/capture)を 探してみましょう。スキャンに使うプログラムが何もないよりは、プレーンなCLI(command line interface)があったほうがいいです。

商用スキャナプログラム

もちろん、多くの商用スキャナプログラムが利用可能です。 XVScan (http://www.tummy.com/xvscan/) は、HPのスキャナをサポートするとても良いプログラムです。そして高価ではありません。XVScanはxvグラ フィックスプログラムに統合されていて、それは最近のスキャナプログラムの全ての機能をサポートしています。私達は、このマニュアルのためにSaneと XVScanを使い、両者に等しく満足しています。

プロフェッショナルクラスのスキャナソフトウェアでは、Caldera Graphics(http://www.caldera.fr) とMentalix (http://www.mentalix.com)から選ぶことが できます。どちらの会社も、Gimpのようなプログラムだけでなくプリプレスにも焦点を合わせたグラフィックスタジオが完備すべきスキャナインターフェイ スの全てを提供しています。

もしもUNIX/Linux環境でプリプレスを真剣に考えているなら、これらのプログラムの一つを買いたいかもしれません。 Mentalixは、「ライト」バージョン(機能が少ないが安い)を売っています。

将来、これらのプログラムの能力の完全な評価をここでするためにそれらのコピーを得たいと思いますが、今はウェブサイトにある情報を利 用できるだけです。UNIXのための他のスキャナプログラムがありますが、Linuxのための他のスキャナプログラムがあるかどうかは不明です。

キャリブレーション

 

Figure 14.1 Gamma calibration image

ガンマキャリブレーション


全てのモニタは、ガンマ値を持っています。私達はガンマの背景には行きませんが、暗さと明るさの値 の分布を表現するガンマカーブについてはお話することができます。SANEを使って画像をスキャンしたとき、そのガンマ値は1に設定されていますが(デ フォルトの値を変えていなければ)、それはモニタに適合していないかもしれません。

助言。キャリブレートを始める前に、モニタのスイッチを入れてから少なくとも三十分間は温まるのを待ちましょう。また、部屋の中が通常 の明るさかどうか確かめましょう(明るすぎても暗すぎても良くありません)。

モニタのガンマ値をキャリブレートする

1. あなたのモニタのガンマ値を知るために次のファイルをダウンロードします(訳注2)

ftp://manual.gimp.org/pub/manual/GUM_PrePress_Calibration_Images.tar.bz2

2. 次のコマンドでファイルを解凍して展開します。

bunzip2 GUM_PrePress_Calibration_Images.tar.bz2

tar xvf GUM_PrePress_Calibration_Images.tar

3. 展開したファイルでPrePressのディレクトリをつくります。

cd PrePress

lsコマンドは次のファイルを表示します。
gamma.tif,
colorcal.tif,
black_lev.tif
white_lev.tif

4. gamma.tifファイルをGimpで開き、数字をふってある 右側の桝目のどれが、左側の長い垂直部分の明るさと一致しているかを判定して下さい。

5. ImageMagickのDisplayのようなガンマの値を変えられるプログラムでgamma.tifを 開いてください。Displayを使っているなら、次のコマンドでファイルを開きます。

display gamma.tif

6. ポップアップメニューを出すためにマウスを左クリックします。Enhance|Gammaを選びま す。Gimpで開いたときに垂直部分と一致していたガンマ値を入力します。Gammaボタンを押します。ファイルを新 しい名前で保存します。Gimpで新しいファイルを開きます。

ガンマが良好なら、1.0の桝目が左側の垂直部分の明るさと一致しているはずです。

自分のモニタのガンマ値を知っているときは、画像をスキャンするときにその値を適用することができるので、画像は正しいガンマで表示さ れるでしょう。それは色のミスマッチには影響を及ぼしませんが、何も修正しないときよりはいいです。そうでないときは、たいてい、スキャン画像でレベルを 調整することになるでしょう。時間を節約するためにはスキャン時に訂正したほうがいいです。


黒レベルと白レベルの調整

ガンマ値のほかに、黒レベルは調整すべき最重要問題の一つです。

黒レベルの調整

1. GimpでPrePress/black_lev.gifのファイルを開きます。画像が画面の大半を しめるまで画面を調整します(画像サイズではなく画像解像度を調整します)

2. モニタの明るさ(brightness)のコントロールにアクセスします。グレーの縞123が見えるまで明るさを明るいほうへ調整します。1の帯が見えなくなるまで、ゆっくり暗いほうへ調整します。注意深く、1 の帯がまさに再び現われるところへ明るさを上げます。


 
 

白レベルの調整

1. Gimpでwhite_lev.gif file を開きます。コントラストを内側の四角形の中のグ レーの棒等しい密度になるまで、つまり、グレーのフィールドが棒が見えない均一のグレーのフィー ルドになるまで調整します。これは微妙なものです。行きすぎないで下さい。グレーの棒が消え始めたところですぐ止めて下さい。


2. それでは、黒レベルを再びチェックして下さい。黒レベルと白レベルは相互に関係しあっているからです。同じ理由から、白レベルを 再びチェックします。

 
 

注意。古いモニタを持っているか、低い品質のものであるときは、黒レベルと白レベルは決して完全に調整することができないでしょう。妥 協点を見つけなければいけません。

カラーキャリブレーション

 

カラーキャリブレーションをする簡単な方法はありません。従って、カラーキャリブレーションキットを 買わねばなりません。キットを買うときは、プラットホームから独立しているか、UNIXの自分のバージョンのためにつくられているか、という点を確かめて 下さい。

単純なカラーキャリブレーションシステム

単純なカラーキャリブレーションキットは、通常、印刷されたカラー画像カラー画 像のスライドカラー画像のファイルから成っています。ファイルからカラー画像を読みこみ、印刷さ れた画像と比較して色がマッチするまでモニタを調整します(詳しい個別の情報はキットについてくる使用書を読んで下さい)。

スキャナをキャリブレートするには、スライドまたは印刷された画像をスキャンして画像ファイルと比 較します。プリンタをキャリブレートするには、プリンタの印刷結果をキットの印刷画像と比較して、それに従って調整し ます。

カラーキャリブレーションは非常に時間のかかる仕事です。しかし、自分のハードウェアをキャリブレートし終わるまでは、自分のシステム の色の忠実さを信頼できないでしょう。これらの校正を全てやったとしても、カラーキャリブレーションはまだ確実ではありません。人間は色の表現について主 観的だからです。

CMS

完全な色校正があなたにとってプライオリティーの高い課題なら、CMS(カラーマネージメントのシ ステム)が必要です。

UNIXで利用できるCMSがあります。Caldera Graphics(http://www.caldera.fr) はCMS類似のシステムを売っています。Mentalix(http://www.mentalix.com)もCMSを提供 しています。これらの製品はLinuxを含むほとんどのUNIXシステムで使えます。UNIXシステムのための他のプロバイダがありますが、Linuxシ ステムのためにどこがCMSを提供するかはわかりません。

色校正キットは高価です。CMSは非常に高価です。しかし、高度な画像操作とプリプレスを扱う企業 を持っているか、その仕事をしているなら、色校正の最善策は本物のCMS、カラーマネージメントのシステムです。


貧乏人のカラーキャリブレーション

もし経済的余裕がないときは、つまり本物のキャリブレーションキットを入手できないときは、安くてイージーなやり方があります(しか し、あまり正確ではありません)。単純なカラーキャリブレーションは何もしないよりはましです。それでもこのテクニックで自分のシステムが適切にキャリブ レートされているとは考えないでください。それは助けにはなりますが専門的なカラーキャリブレーションとはとても比較になりません。

有名なブランド名は、常に製品名やロゴタイプに特有の色を使用しています。例えば、Volvoは特 別の「ボルボブルー」を使い、たばこのMarlboroは「マーボロレッド」を持ち、SunはSunのロゴタイプに特別の色を使っています。これらの色は 会社のウェブサイトから画像でしばしばダウンロードすることができます。そして印刷された色は営業所に電話するか出向くことによって入手することができま す。

印刷物とファイルの形で色を入手したら、ちょうど単純なカラーキャリブレーションキットでするようにキャリブレートすることができま す。

この方法を使って奇跡が起こることは期待しないで下さい。これは本当のキャリブレーションの荒っぽい近似を提供するだけです。

キャリブレーション後に色が正しく見えないのは?

コンピュータのモニタで仕事をしているときはRGBモードで仕事をしています。そして印刷所や自宅 でファイルを印刷するときはCMYKモードです。全てのRGBカラーを正確にCMYKカラーに一致させることはできま せん(これについて詳しくは、詳細情報参照)。

Gimpはウェブのための画像をつくることにフォーカスしていて、RGB情報からの損失なしで印刷できるカラー画像かどうか見るためのCMYK プレビューを持っていません。

助言。非常に彩度の高い色を画像の中に使うときは注意して下さい。たぶん、それらはCMYKでは安全でないからです。印刷所にファイル を渡す前に、常に、色校正紙をつくって下さい。家庭用やオフィス用のプリンタはRGBからCMYKへの良い変換をするだけの能力を持っていないので、 CMYK適合性が疑わしい色を使いたいときは色校正紙を印刷するために高品質のプリンタを選択してください。

詳細情報

 

カラーマネージメント

この先を読む前に、カラーモデルを読んで下さい。

RGBとCMYK

ここには次のようなありふれた問題があります。どうしてモニタと印刷結果がマッチしないのかな?

すでにお話したように、答えは、モニタがRGBカラーシステムを基礎にしていてプリンタがCMYKカ ラーシステムを基礎にしているためです。なぜならば、モニタとプリンタが別のカラーモデルを使っているためにモニタ データを直接にプリンタで印刷することは不可能なのです。RGB画像を印刷するとき、それは自動的にCMYKに変換されます。

色域

色域(gamut)は、デバイスがつくることのできる色の総数です。人間の目は24ビットのカラー モニタよりも高い色域を知覚することができますが、それでも、そのモニタ(RGB)の色域はカラープリンタ(CMYK)の色域よりも高いのです。

 
 

さて、RGB画像にある全ての色をCMYK画像の中に表現できないことはわかりました。CMYKに表現できないRGBカラーは、従っ て、最も近いCMYKカラーに変換されることになります。

変換の成功は使っているソフトウェアに依存しています(つまり、プリンタドライバで、LinuxシステムではたいていGhostScriptで す)。Gimpは、内蔵のプリンタドライバも提供しています。Gimpのプリンタドライバを使うことに決めれば、変換 の品質はGimp付属のプリンタドライバの品質にかかっています。

CMS

CMSは、システムにある異なったデバイス間の適切な色域マッピングを提供します。異なるデバイス 間のプロファイルは、色彩の科学者が特別の設備を使って工場出荷時を基準につくります。デバイスが古くなるにつれて、 プロファイルはもはや正確ではなくなり、再キャリブレーションが必要になります。デバイスが新品のときでさえ、製造過 程の品質のばらつきから、しばしば再キャリブレーションが必要です。

プロファイル

画像がスキャナからモニタへ、そして最終的に印刷機へと旅するときには、すべて予め設定されたプロファイルがCMS によって使われます。画像があるデバイスから他のデバイスに伝送されるときに、しばしば、CMSは独立の色空間を使用 しています。デバイスが異なるカラーシステムを持っているときでも、これは首尾一貫した色をもたらします。時には、色の一貫性を保持するのが不可能なこと もあります(例えば、高い彩度のモニタ画像をCMYKインキ、ワックス、トナーで再現できません)。

プリンタの色域の範囲は、高い彩度の色をカバーするには単に狭すぎるのです(Figure 14.4参照)。このタイプのRGBカラーはCMYKセーフではありません。CMYKセーフでない色をつくらねばならないときは、システムは色域 マッピングをして、最も近い再現できる色を選択します。

高品質のCMSは、しばしば、色域マッピッングのための特定タイプのレンダリングを選択するオプションを提供しています。なぜなら、画 像の再現と商業的グラフィックスの複製との間には広い差異が存在しているからです。

解像度

 

解像度は、ピクセルでできた画像の品質です。デジタル画像は、画像をつくっている個々のピクセルが 見えないときに、良い品質のものとして見えます。もしも解像度を下げるならば(例えば、画像を拡大するとき)、個々のピクセルは目に見えるようになり、画 像は「ぎざぎざ」で低い品質になるでしょう。言いかえると、画像の品質はトータルのピクセル数と画像サ イズを基礎にしています。これらの二つの要素が解像度を決定します。

新聞のような印刷物は、読書の距離から見るときにはきれいに見えます。しかし、もし虫めがねで新聞を見ると、画像をつくっている網点 (ハーフトーンドット)が見えるでしょう。従って、知覚される印刷物の解像度は、それがいかに滑らかかということと並んで、それを見る距 離によって影響をうけているわけです。

印刷の解像度とデジタル画像の解像度は、一致させなければなりません。もしも画像解像度が出力機が扱えるものより高ければ、リッ パー(ハーフトーンパターンをつくるデバイス)は、それが必要としない情報の多くを捨てるでしょう。

選択の質(画像情報のどの部分を捨てるべきかの決定)は、リッパーの品質にかかっています。画像を適切な解像度でつくるのが常により良 いことです。そうすればリッパーがどの情報を捨てるべきかの選択をしなくてすむからです。他方、画像解像度があまりにも低すぎると、印刷したときに画像の ピクセルが見えてしまうでしょう。たとえ網点が見えなくても、印刷はぎざぎざで安っぽくなります。

lpi 、dpi 、スクリーン頻度

スクリーニングは良く使われる印刷の専門用語です。イメージセッタはハーフトーン スクリーンを基にプリントをつくります。これらのハーフトーンスクリーンは、lpi、すなわち、イ ンチ当りの線によって測られます。そして、解像度、つまりイメージセッタないしレーザプリンタの品質は、しばしばdpi、 すなわちインチ当りのドットによって測られます。

ハーフトーンスクリーンは格子によって表現することができます。一つの網点の 入るハーフトーンセルがそれぞれの格子の四角形に入ります。解像度格子と呼んでいる二重に重なる四角形がハーフトーン 格子にかぶさります。解像度格子は、各セルのためのたくさんの数の格子の四角形を含んでいます。解像度格子の四角形の総計は、イメージセッタのdpiの解 像度を決定します。

 
 

網点

新聞紙に目を近づけて見ると、異なる網点からできているのが見えるでしょう(Figure 14.6)。網点は、ごく小さなサイズからハーフトーンセルいっぱいのフルサイズまで変化させることができます。ごく小さな網点は軽いグレーを表 現し、大きな網点は濃いグレーを表現します。

それぞれの網点は多数のより小さなドットからできています。そして、ハーフトーンスクリーンのそれぞれの四角形は、小さな "dpi" ドットを置くために使う固定数の四角形を使った(Figure14.7参照)、副格子(ハーフ トーンマトリックス)からできています。

画像の「粗さ」はハーフトーンセルがどれだけ大きいかに依存しています。グレースケールの数(グレーの濃淡をどれだけ表現できるか)は セルマトリックスにどれだけ小さなドットをくみこめるかに依存しています。

 
 

ハーフトーンマトリックスは、1x1, 2x2, 3x 3, 4x4,5x5といった格子四角形で測られます。3x3のマトリックスは10のグレーの濃淡を持つことができ、5x5は26の濃淡、8x8は65の濃淡を もつことができます(すべての四角形が空の場合という追加の濃淡が存在します)。

 
 

ハーフトーンマトリックスの中の格子四角形の数は次のように計算することができます。

dpi/lpi = N x N ハーフトーンマトリックス

従って、300 dpiのプリンタで100のlpiなら、3x3のマトリックスと9のグレースケールだけをつくります(あまり印象的ではない)。グレーの10の濃淡からで きた画像の見た目はかなり悪いです。

300 dpiプリンタのもっと良いセットアップは60のlpiです。それはグレーの16の濃淡をつくります(料金の安い新聞の印刷と同等です)。

さて、もしも600 dpiのプリンタで100 lpiに設定すると、35レベルのグレーをつくることのできる6x6のマトリックスを得るでしょう。

これでdpiが全てではないことがおわかりになったのではないかと思います。133lpiのグレーの256の濃淡(雑誌標準)の本当に 高い品質を達成するためには、2,400 dpiのプリンタが必要になるでしょう。

私のインクジェットプリンタがハーフトーンスクリーンのように見えない理由は ?

上のパラグラフで網点化(スクリーニング)の話をしたときには、ハーフトーンスクリーニングの話で した。それはまた、AM(amplitude modulation)スクリーニングとも呼ばれます。インクジェットプリンタは、完全に正確な表現ではありませんが、確率論的網 点化を使っているということができます。これはFM(frequency modulation)スクリーニングとも呼ばれます。AMスクリーニングは固定的な格子の中に異なったサイズのドットを使います。FMスクリーニングの ドットは正確に同じサイズですが、ドット間の距離が変化します。

確率論的スクリーニングがFMスクリーニングと呼ばれるのは、ドットの頻度に 基礎を置いているからです。ハーフトーンスクリーンがAMスクリーニングと呼ばれるのはドットサイズ、すなわち、較 差に基礎を置いているためです。FMのドットは、普通、ハーフトーンドットの1-2パーセントのサイズです。

FMスクリーニングの有利な点は、低い解像度のプリンタ(例えば、600 dpiのプリンタ)でも、高いレべルのディテールを達成できることです。AMスクリーニングにできるようなロゼッタモ アレパターンをつくらないということがFMスクリーニングの他の有利な点です。

また、印刷に備えるための画像の解像度と同じレベルを必要としません。通常、FM印刷で優れた結果をつくるには、AM印刷に使う解像度 の半分で十分です。

FMスクリーニングがそれほど素晴らしければ、なぜ全ての人が使わないのでしょうか。最近まで、最大の問題は印刷所の機械が十分に小さ なドットをつくらないことでした。この問題は重要ではなくなり、FMスクリーニングを使った印刷がかなり広がってきました。スキャニング、ウェブ、印刷でインクジェット印刷について読んで下さい。

 
 


 

Lpi表

Table 14.1 Lpi values

文書タイプ

用紙タイプ

必要なlpi

ハイエンドの広告、ハイエンドの小冊子、美術書、芸術作品の複製、ハイエンドの雑誌 枚葉給紙/塗工紙 150から300 lpi (中間200 lpi)
カタログ、月刊誌、商業広告、通常の書籍 輪転機用/塗工紙 100から150 lpi (中間133 lpi)
社報、伝票、チラシ 枚葉給紙/非塗工紙 100から133 lpi (中間100 lpi)
小冊子、カタログ、ダイレクトメール 輪転機用/非塗工紙 90から133 lpi
(中間100 lpi)
上質の増刊新聞 新聞/塗工紙 65から100 lpi
(中間90 lpi)
通常の品質の増刊新聞 新聞/非塗工紙 65から100 lpi
(中間65 lpi)
新聞、低品質の予備カタログ 新聞/新聞印刷用紙 65から100 lpi
(中間65 lpi)

プリンタ表

Table 14.2 Dpi/lpi printer values

プリンタ解像度

推奨lpi

最良の選択/グレーの濃淡の数

2,400 dpi 133から150 lpi 150/257
1,200 dpi 90から110 lpi 100/145
600 dpi 60から80 lpi 75/65
300 dpi 40から55 lpi 53/33

画像表

Table 14.3 Lpi/ppi image values

lpi

推奨画像ppi

中間

150 240から300 240
133 210から266 210
100 160から200 160
75 120から150 120
53 85から100 85

グレーの濃淡



X = 網点数

Y = プリンタ解像度

Z = グレーの濃淡の数


スクリーニングマトリックス構成



X = X x X 網点マトリックス

Y = プリンタ解像度

Z = スクリーン列


** 訳注1 **

Gimp1.2では、新規画像作成のダイアログで、印刷用の幅と高さのパラメータをインチやmmなどで指定することができます。そして、画像の解像度も設 定します。変更したいときには、画像の拡大縮小のダイアログで変更することができます。もう計算の必要はありません。
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** 訳注2 **

アドレスのファイル名が2001年9月1日現在次のように変更されています。ftp://manual.gimp.org/pub/manual/GUM_Calibration_Images.tar.gz

すでに配布されていませんが、翻訳者の手元に"black_lev.gif","gamma.tif","white_lev.gif"が残っていたので次の場所に置いておきます。 http://www.geocities.jp/gimpfile/gum_jp/GUM_Calibration_Images.lzh
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