環境問題どんぞこニュース 2003年7月号

 

7月31日

☆オゾン層の破壊続く。環境省「回復の兆し見られず」

 環境省は31日、成層圏のオゾン層の状況やオゾン層破壊の原因であるフロン類の大気中濃度に関する02年度の監視結果報告書を公表し、オゾン量は減り続けていると結論づけた。米航空宇宙局(NASA)などの研究グループが7月29日に、オゾン層破壊のペースがこの数年で大きく鈍り、回復に向かい始めたかもしれないと発表したが、同省は「われわれの検討では回復の兆しはまだ見られない」としている。
 NASAの研究は高度10〜50キロにあるオゾン層のうち、同35〜45キロの上部成層圏のオゾン量を分析している。環境省は国連環境計画や世界気象機関などの国際機関、日本の気象庁、国立環境研究所の観測データを総合的に分析、地球を取り巻くオゾン全量の傾向を分析している。
 報告書は、オゾン量が低緯度地域を除いて減り続けている、と指摘。昨年南極上空のオゾンホールが89年以降最も早く消えたことも、成層圏の気温が平年より高いなど特異な気象が原因で、回復を示すものではないと分析した。(朝日)

☆原子力安全委が調査班設置。核燃料再処理の安全対策

 原子力安全委員会は、日本原燃が青森県六ケ所村に建設中の使用済み核燃料再処理施設の試験運転段階での安全対策について調査するプロジェクトチームを設置し、31日午前、初会合を開いた。
 チームは原子力安全委員のほか、学識経験者や核燃料サイクル開発機構の担当者らで構成。来年7月に予定される、実際に使用済み核燃料を使った試験運転に先立ち、日本原燃が行っている安全対策をチェックする。
 同時に、規制当局の原子力安全・保安院に対しても、日本原燃に行う保安検査の内容など調査し、本年度末をめどに中間報告をまとめる。
 日本原燃は6月から再処理施設でウランを使った試験を開始する予定だったが、燃料貯蔵プールでの水漏れなどの影響で開始を10月に延期した。試験運転の日程は従来の予定から変わっておらず、2005年7月の操業開始を目指している。(共同通信)

☆福島第2原発2号機シュラウドにひび50カ所。東京電力

 東京電力は31日、同社のトラブル隠しの影響で停止している福島第2原発2号機(福島県楢葉町)のシュラウド(炉心隔壁)に計50カ所のひびを確認したと発表した。シュラウドのひびは同原発のほか、福島第1、柏崎刈羽の計3原発、8機で確認されているが、2号機では初めて溶接部分以外から、ひびが見つかった。超音波で調べたひびの深さも最大27ミリと深く、数も第2原発3号機の4倍以上にのぼった。
 東電は原子炉の製造時に、合成繊維の円盤「研磨ディスク」でシュラウドを磨いたことが原因とみている。同社の他の原子炉では研磨ディスクは使われていない。同機のシュラウドの点検は終了し、東電は国の評価を受けた後、補修や交換を検討する。(毎日)

☆新造船の排ガス規制。海洋汚染防止法を改正へ

 国土交通省は31日、新造船を対象に排ガスを初めて規制する海洋汚染防止法改正案を来年の通常国会に提出する方針を固めた。政府は、成立を受けて規制を求める海洋汚染防止条約(MARPOL)付属書を批准。付属書が発効する見込みの2004年度から適用する考え。
 改正は(1)新造船を対象にエンジンから排出される窒素酸化物(NOx)などに規制値を導入する(2)オゾン層を破壊するフロンやハロンを使う空調や消火設備の新たな設置を禁止する−などが柱だ。
 NOxは一定出力以上のディーゼルエンジンについて規制値を設定。規制で船舶のNOx排出量は現行よりも10%程度低減される見込みだという。製造時に加え、400トン以上の船は定期検査の際に適合しているかチェックし、基準を満たす船には国際大気汚染防止証書を発行する。日本の港に入る外国船にはポートステートコントロール(PSC)と呼ばれる立ち入り検査で確認する。(共同通信)

☆二酸化炭素など1年で大幅削減。久御山町温暖化防止5年目標

 京都府久御山町は31日、2002年度から地球温暖化防止に向けて取り組んでいる「久御山セービングプラン」の初年度の達成状況を発表した。初年度の1年間だけで、5年間の目標としていた二酸化炭素など温室効果ガスの3%削減を大幅に超える10・93%の削減を達成した。
 プランは、2000年度に役場庁舎や公共施設から排出された温室効果ガス約2500トンを基準値として、02年−06年の5年間で3%の削減を目指す。電気使用量やガソリンなどの燃料使用量にそれぞれ削減目標値を決め、昼休みの消灯や低公害車の優先的利用などに取り組んできた。
 02年の電気使用料は4・8%減、液化天然ガス19・5%減、液化石油ガス11・6%減、軽油が8・5%減といずれも削減目標を達成した。幼稚園などの暖房器具の買い替えで、石油使用量は15・3%増(34710リットル)となったが、二酸化炭素排出量は10・98%減と目標値を大きく超えた。
 今後、さらに節約を徹底していく方針で、新たに▽室温の28度設定▽公用車使用時のアイドリングの禁止▽議会庁舎や保健・地域福祉総合センターへのプラン適用−なども始めた。
 町環境保全課は「職員の意識を向上させるともに、住人にも呼びかけて町全体で温暖化対策に取り組んでいきたい」としている。 (京都新聞)

7月30日

☆オゾン層に回復の兆し。NASA観測

 米航空宇宙局(NASA)は29日、地球を取り巻くオゾン層の破壊のペースが鈍っていることを初めて観測したと発表した。NASAは「オゾン層が回復に向かい始めたのかもしれない」と説明している。
 オゾン層は、生物に有害な紫外線が地上に降り注ぐのを防いでいる。しかし、フロンなどによって破壊され続け、南極上空には巨大なオゾンホールができている。
 今回、高度35〜45キロのオゾンの状態を、人工衛星などのデータをもとに解析した結果、97年ごろからオゾン層が破壊されるペースが鈍り始めていたことが分かった。
 フロンの排出規制を定めたモントリオール議定書が87年に採択され、排出量が減ってきたためだとみられる。
 研究チームは「オゾン層が完全に回復するには数十年かかる可能性もあるが、観測された傾向がずっと続くことを願う」と述べている。

☆女川原発1号機、11カ月ぶり発電再開。ひび割れ残し、反発強める住民も

 東北電力は29日、定期検査中の女川原発1号機(女川、牡鹿町、沸騰水型、出力52万4000キロワット)が約11カ月ぶりに発電を再開したと発表した。1号機は県北部の地震の影響で、予定より2日遅れの28日に再起動。県沖地震の発生が高い確率で予想される中、国内で初めて、シュラウド(炉心隔壁)にひび割れを残したままでの原発の運転が、ついに始まった。
 1号機は昨年9月から定期検査を始めたが、再循環系配管のひび割れの兆候を国に報告していなかった事実が判明。シュラウドにも全周にわたってひび割れが確認されたが、国の原子力安全・保安院は「5年間はシュラウドのひび割れを補修しなくても強度が保てる」と評価している。
 また26日には、県北部で震度6以上の地震が3回連続で起きたため、再起動の予定を遅らせて27日に施設の点検を実施。同原発の地震計が、自動停止する基準値以下の地震の揺れしか観測していないこともあり、特に異常はなかったという。
 29日の会見で、同社の幕田圭一社長は「地元の理解と信頼で原発が支えられていることを肝に銘じて、タイムリーで分かりやすい情報公開を進めたい」と述べた。また地元の女川町は「地震が頻発しているので、同社には調査の継続などきちっとした取り組みを進めてほしい」と話した。
 一方、原子力発電を考える石巻市民の会の日下郁郎事務局長は「地震が頻発している中で、ひび割れを残したまま簡単に発電を再開するのは信じられない」と反発を強めている。
 同原発は2号機が定期検査中で、3号機が運転中。1号機は調整運転を経て、来月中旬にも検査を終える予定。(毎日)

☆福島第2原発、制御棒にひび。東電発表

 東京電力は29日、福島第2原発3号機(福島県富岡町)で、古くなって交換した制御棒6本のすべてからひびが見つかったと発表した。核反応をコントロールする制御棒の機能に影響はなく、安全性に問題はないという。ひびが6本すべてから見つかったことで、長く使用した他の制御棒にもひびがある可能性が高まった。(毎日)

☆東電が環境影響評価書提出。東通原発計画で

 東京電力は30日、青森県東通村に建設予定の東通原発1、2号機の環境影響評価書を平沼赳夫経済産業相に提出した。
 野生生物の生息地への影響を減らすため、土地造成面積を21%縮小することなどを盛り込んでおり、今後、経産省が30日以内に審査する。審査終了後、東電は青森県、東通村、むつ市、六ケ所村、横浜町に評価書を提出し、縦覧を実施する。
 東通原発は1基の出力が138万5000キロワットの改良型沸騰水型軽水炉。東電は2005年度に着工し、1号機は11年度、2号機は同年度以降に運転開始を目指している。(共同通信)

☆東電、02年度の二酸化炭素排出量23%増

 東京電力は30日、2002年度に排出した二酸化炭素の量が前年度に比べ23%増の1億740万トンになったと発表した。トラブル隠しの影響で原子力発電所の利用率が下がり、代わりに二酸化炭素の排出量が多い火力発電所の発電電力量を引き上げたことなどが影響した。
 同社が同日公表した環境行動リポートの中で示した。原発の設備利用率は前年度に比べ19.4%減の60.7%となったため、代替電源としてそれまで長期停止中だった火力発電所を2002年度中に5基動かしていた。(日経)

☆温暖化防止に「原発の弱点克服し拡充を」。MITが提言

 米マサチューセッツ工科大学(MIT)は29日、「地球温暖化を抑えるには原発の拡充が必要だ」との報告書を発表した。コストと安全性、廃棄物、核拡散という四つの「弱点」を克服するよう米政府や国際機関に提言。四半世紀も途絶えている新たな原発の建設を米政府に促した。
 政策論や原子力工学、経済学、環境科学などMITの教授陣が共同でまとめた。メンバーには米中央情報局(CIA)のドイッチ元長官やエネルギー省のモンツ元次官も入っている。
 今後の世界の経済成長に伴う電力需要をまかなうには2050年までに原発の発電能力を現在の3倍の10億キロワットにする必要があると試算。これをガスや石炭で発電した場合には、炭素の排出量が年間8億〜18億トンも増えてしまうという。
 原発拡充には「弱点」の克服が欠かせないと指摘。政府や国際原子力機関(IAEA)に対し、コスト抑制のための税制措置▽老朽化や安全性の分析力アップ▽放射性廃棄物の長期保管の技術開発▽核施設の査察や核物質輸送の安全性の確保といった施策を求めた。
 日本が実現を目指す核燃料サイクルについてドイッチ教授は「使用済み核燃料を再処理して発電に使うより、ウランを1回だけ燃やすワンスルー方式の方が安上がりで安全だ」と説明した。(朝日)

☆環境基準達成率、ほぼ横ばい状態。愛知県と3市、大気汚染調査結果

 愛知県と名古屋、豊橋、豊田の3市は29日、03年度に実施した大気汚染調査結果を発表した。全体的に横ばいで推移しているが、二酸化窒素(NO2)や浮遊粒子状物質(SPM)の環境基準達成率は02年度より低下した。
 調査は、県内103測定局で、二酸化硫黄(SO2)、一酸化炭素(CO)、光化学オキシダント(Ox)など5物質について調べた。その結果、SO2とCOは全測定局で環境基準を達成した。
 その半面、NO2の達成率は97%で前年度より2ポイントの減。SPMは同1ポイント減の58%。Oxは、74測定局中1局でしか環境基準を達成できなかった。トリクロロエチレンなど有害大気汚染物質のモニタリング結果は、全調査地点で環境基準を下回った。(毎日)

 

7月29日

☆公害苦情受け付け、9万件を突破。公害紛争処理白書

 政府は29日の閣議で、公害等調整委員会(加藤和夫委員長)の2002年度年次報告(公害紛争処理白書)を了承した。
 地方自治体における公害苦情の受け付け件数は前年度より13%増の9万4767件となり、1966年度の調査開始以来、初めて9万件を突破した。2002年度に自治体が処理した苦情の件数は8万8781件だった。
 公害の被害が大きいなどの理由で、公害等調整委員会が直接扱った紛争件数は9件増の16件だった。このうち、兵庫県尼崎市の住民と国、阪神高速道路公団が争っていた尼崎市大気汚染被害防止あっせん申請事件は6月、委員会によるあっせんが成立した。(読売)

☆シックハウス、大阪の裁判所が初の対策へ。原告の要望受け

 シックハウス症候群の重症例とされる化学物質過敏症(CS)になったと訴えた民事訴訟の原告側が「裁判所内の微量の化学物質に反応して出廷できない」と改善を要望し、大阪地裁と法廷を管理する同高裁が改善する方針を示したことが29日分かった。地・高裁側は、既に所内の害虫駆除剤や除草剤の薬品名や成分のリストを開示している。今後、清掃業者に害の少ない薬剤使用の検討を要請し、法廷内での化学物質の空気中濃度測定をもとに専門家の助言を得て対策を実施する。
 浦和、前橋、青森、盛岡各地裁でもCS患者が同様に提訴したが、化学物質のため出廷できないか、我慢しているという。今回の取り組みは、公共施設の化学物質に対するバリアフリー化の先例となりそうだ。
 きっかけは、自宅の新築でシックハウス症候群になった大阪市東淀川区の19歳と15歳の兄弟が4月に提起した「シックスクール訴訟」。2人は学校がシックハウス症候群に配慮しなかったため、CSになるなどして通学できなくなったと主張し損害賠償を求めたが、提訴当日に大阪地裁に入った際、化学物質に反応し、頭痛や鼻血で敷地外に出ざるを得なかった。
 このため、「シックハウス連絡会」(事務局・東京都練馬区)など三つの患者・支援団体が5月、大阪地裁所長に対策を要望。「施設内と周辺の環境で身体への悪影響が予想される」として、身体に影響のある化学物質が含まれない製品を施設管理に使用する▽施設内外での害虫駆除は極力行わず、やむをえない場合も身体に影響のある原料を避ける――などを求めた。
 地高裁側は協議に応じ、「指摘してもらったら可能な限り対応したい」として、ワックスや洗剤、消毒剤などを含め約20項目の化学物質リストを示し、空調、換気設備についても説明。対策の検討を進めている。(毎日)

☆最悪、ソウルの大気汚染。浮遊粉塵汚染度は東京の2倍

 韓国環境部が28日発表した「2003年環境白書」によると、ソウルの大気汚染が経済協力開発機構(OECD)加盟30カ国中で最悪となった。1立方メートルの浮遊粉塵(ふんじん)汚染度が76マイクログラムで、パリの3倍以上、東京の約2倍。韓国紙「中央日報」(日本語電子版)は、韓国内の釜山など4都市でも悪化、「ホコリ共和国という汚名が定着した」と報じている。
 韓国で浮遊粉塵度測定が始まった95年、ソウルは78マイクログラムだったが、98年には59マイクログラムまで改善した。ところが、2001年は71マイクログラムと逆戻りし、昨年に続き2003年も95年と同水準まで悪化した。
 世界の他都市では、パリが24マイクログラム、ニューヨークが28マイクログラム、東京が40マイクログラム。大気汚染が深刻なローマの60マイクログラム、メキシコシティーの53マイクログラムと比べても、ソウルの汚染のひどさが際立っているという。
 環境白書は、自動車の増加のほか、黄砂も原因ではないかと分析している。(朝日)

 

7月28日

☆「核燃サイクル一辺倒」福島県、国のエネルギー計画批判

 エネルギー政策基本法に基づき、国が原子力の積極的な推進を位置づけたエネルギー基本計画の原案について、福島県は28日、「核燃料サイクル一辺倒だ」と反発、来月中にも県として意見をまとめ、計画への反映を求める方針を明らかにした。福島県は原発の使用済み核燃料を再処理してプルトニウムを取り出す国策の核燃料サイクルに反発しており、「地方に協力を求めているのに、地方の声が反映されていない」と指摘している。
 国は8月中に公聴会を開催するなどして、秋にも基本計画をまとめる方針。同法には自治体に対し、「国の施策に準じて施策を講じる」と、国策への協力を求める規定がある。(朝日)

☆秩父じん肺訴訟、主要企業と和解成立

 埼玉県秩父地方の鉱山で働き、じん肺になった患者と遺族計31人が鉱山会社のニッチツ(東京)など5社に総額約4億6000万円の損害賠償を求めた三件の訴訟は28日、被告会社のうちニッチツが計約2億6800万円の和解金を支払うことで合意、東京高裁(矢崎秀一裁判長)で和解が成立した。ほかの4社との訴訟は継続する。
 患者らは1992―94年に三次にわたって提訴。今回、ニッチツは1―3次のすべてを一括して和解に応じた。じん肺による死亡患者に2300万円、特に重い患者に2100万円などと一次訴訟の際に裁判所が認定した賠償の基準額に約1400万円の解決金を上乗せしたという。提訴から10年9カ月。この間、原告患者7人が死亡したことから、原告の1人は「生存中の解決を望んだが残念」と悔しがったが、「今後も救済とじん肺の根絶を目指していきたい」と気持ちを切り替えていた。(日経)

☆ディーゼル乗用車を推進。経産省が初めて開発支援

 経済産業省は28日、大気汚染や地球温暖化の防止策として、ガソリン車より燃費に優れたディーゼルエンジン乗用車の普及を支援する方針を明らかにした。有識者でつくる同省の検討会が8月初めにまとめる報告書に盛り込み、官民共同で技術開発を推進する。
 政府が環境対策のためディーゼル車重視を打ち出すのは初めて。ディーゼル車は、日本では「黒煙・騒音」といったイメージが影響し、欧州と比べ保有比率は低い。政府は、有害物質が少ないなど環境面に配慮した新型エンジンの技術開発を後押しする考えで、自動車メーカーの開発競争が激しくなりそうだ。
 次世代の低公害車では、水素と酸素の化学反応で発電して走る燃料電池車が期待されてきた。しかし燃料である水素の製造コストが高いなど課題が多く、本格的な普及はかなり先との見方が関係者の間に強い。(共同通信)

☆東洋のガラパゴス守れ。東京都、小笠原で移入種対策へ

 東京都は、世界自然遺産の国内候補地になった小笠原諸島の移入種対策に本格的に取り組む方針を決めた。正式な候補地として「暫定リスト」に載せ、世界遺産委員会に提出するには、環境省などの検討会が同対策をとるのが条件の一つと指摘している。このため、都は近くプロジェクトチームを作る予定だ。
 本土と陸続きになったことがない小笠原諸島には多くの固有種、希少種が生育し、「東洋のガラパゴス」と呼ばれる。
 問題となっている移入種は、昆虫や貝類を食べる中南米原産の「オオヒキガエル」、在来種のトカゲと食物や日光浴の場所で競合する米国原産のトカゲ「グリーンアノール」、植物を食べ土砂流出の原因となっている「ノヤギ」など。
 これまで、父島などでノヤギを駆除してきたほか、4月から母島の一部と南島で始めたエコツーリズムで「移入種の持ち込み禁止」のルールを設けたが、抜本的な移入種対策とはなっていない。
 都環境局は「小笠原村とも相談してプロジェクトチームを立ち上げ、移入種の実態や対策の方法を検討していく」と話している。 (朝日)

 

7月26日

☆東北電力、女川原発1号機の原子炉再稼働延期

 東北電力は26日、女川原子力発電所(宮城県女川町、牡鹿町)1号機で同日深夜にも予定していた原子炉の再稼働を延期することを決めた。26日に発生した地震の影響がないか、27日に改めて詳細に点検する。早ければ27日深夜に再起動し、2―3日中に発電を再開する見通し。
 女川原発1号機は昨年9月の定期検査で炉心隔壁(シュラウド)に多数のひびが見つかった。国は今月3日、安全性が確認できたとして運転再開を認可。23日に運転を再開したが25日、低圧タービンの軸の振動が通常よりも大きかったため、原子炉を停止していた。(日経)

☆福島第1原発、漏水の放射能量、報告義務の基準超える。東電

 東京電力福島第1原発号機の原子炉建屋内で、排水口から放射能を帯びた水が漏れているのが見つかったトラブルで、東電は25日、水の放射能量が国への報告義務がある基準を上回っていたと発表した。作業員らへの被ばくはなかった。東電によると、漏えいした水の量を再度計測したところ、約100リットルだった。(毎日)

☆鳥取県東郷町方面地区・ウラン残土訴訟。核燃機構の和解案を自治会側が拒否

 東郷町方面(かたも)地区に、核燃料サイクル開発機構(核燃機構)が仮置きしているウラン残土の撤去を地元自治会が求めている訴訟の和解協議が25日、広島高裁松江支部であった。自治会側は核燃機構が前回再提示した和解案を拒否し、協議は決裂した。9月30日に双方の主張の論点整理が行われ、裁判に移行する見込み。
 自治会側の榎本益美区長(67)は「核燃は相変わらず引き延ばし体質が変わっていない。早く裁判で決着をつけた方がいい」と不快感をあらわにした。核燃機構は「現状では撤去の判決が出ても、実際の撤去は難しく、現実的な解決は話し合いしかない」と話した。(毎日)

☆島根原発2号機、再開へ。ひび補修せず

 島根県鹿島町の中国電力島根原子力発電所2号機で見つかった炉心隔壁(シュラウド)のひびについて、経済産業省は二十五日、補修せずに運転再開を求めた同社の申請を認可した。補修なしで運転を再開するのは、女川原発1号機(宮城県)、浜岡原発4号機(静岡県)に続いて三例目。
 同省は、シュラウドの中間部で見つかった長さ約二・六センチのひびが五年後までに三四・二センチと進展するものの「安全性は確保できる」とした中国電力の予測を「妥当である」と確認。認可の条件として、ひびの進展状況を監視し、予測の範囲内であることを確認することなどを挙げた。
 認可を受け、中国電力は二十九日に原子炉を起動し、八月上旬に運転を再開する。営業運転は八月下旬になる見込み。
 鹿島町の青山善太郎町長は「国のお墨付きが出たということで結構なこと。引き続き安全確保と情報公開に努めてもらいたい」と話している。 (中国新聞)

☆産廃不法投棄、岩手県が全量撤去計画。青森県境

 青森・岩手県境の産業廃棄物不法投棄問題で、岩手県は25日、早ければ2010年度、遅くとも12年度までに同県側の廃棄物や汚染された土壌を全量撤去する計画を明らかにした。計画は、不法投棄現場の原状回復についての基本方針について環境省が8月にも示すため、これを待って、同省に提出する。(毎日)

☆米国周辺のツノザメ急減 肉やヒレ、軟骨が人気で

 ヒレや肉が食用にされ、最近では抗がん作用があるとして軟骨が人気になったサメの一種が、米国近海の大西洋で過去約10年間に急減していることが、米政府の魚類野生生物局の調査で26日、分かった。
 このサメはアブラツノザメで、既に日本近海や欧州でも乱獲で資源が減少、このサメの漁自体が成り立たなくなり始めている。米政府は、主要漁場での禁漁などの思い切った資源保護対策に乗り出したが「資源の回復には、少なくとも20年はかかる」としている。
 欧米では魚フライの原料として、アジアではフカヒレをとるために漁獲されてきた。10年ほど前からは、米国や日本で抗がん作用などをうたった健康食品としてサメの軟骨が注目されるようになったことに伴い、漁獲量が急増した。(共同通信)

 

7月25日

☆京都議定書批准を支持。9月にも議会に提案へ。ロシア政府

 地球温暖化防止に向けた京都議定書発効のカギを握るロシア政府が7月初め、「議定書の批准はロシアにとって有益」とする検討結果を文書にまとめ、プーチン大統領に提出していたことが24日分かった。ロシアの消息筋が明らかにした。これを受け、大統領は早ければ9月にも議会に批准を提案するとみられる。 (時事通信)

☆米が温暖化対策で10カ年計画。気候変動の研究に主眼

 米政府は24日、気候変動の研究に主眼を置いた地球温暖化対策10カ年計画を発表した。不明な部分も多いとされる温暖化の原因を追究するほか、中長期的な気候変動予測を確立するとしている。
 また、地球規模の気候監視システム配備などを中心に、2年間で1億0300万ドル(約123億円)の連邦予算を投入する方針も公表。今月末にワシントンで開く環境問題の国際閣僚会議で、同システムへの協力を呼び掛ける。 (時事通信)

☆環境省が炭素税の原案報告。8月中に成案まとめへ

 環境省は25日、地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)の排出抑制のため2005年導入を目指す炭素税(環境税)の原案を、中央環境審議会(環境相の諮問機関)専門委員会に報告した。
 専門委は詳細をさらに検討、8月末に成案をまとめる予定。
 原案では、炭素税は石油、石炭などすべての化石燃料を対象に炭素含有量に応じて課税。税収は、自治体の温暖化対策を促進するため一部を地方財源とするほか、省エネ住宅の新築助成や低公害の燃料電池自動車の普及などに活用する。
 税率はガソリンの場合で1リットル当たり約2円を想定。課税対象者は燃料の輸入業者か、ガソリンなど石油製品の製造業者が有力としている。(共同通信)

☆青森県知事、放射性廃棄物の県内処分を容認。六ケ所村に誘致進めるITERで

 三村申吾知事は24日、青森県議会一般質問の答弁で、県が六ケ所村に誘致を進めている国際熱核融合実験炉(ITER)の解体時に生じる低レベル放射性廃棄物の県内処分を容認する考えを示した。市民団体の知事選候補者アンケートには「今後の諸情勢の推移を見守りたい」と回答していたにもかかわらず、「立地県が処分するのが常識とする(従来方針の)説明を担当者から受け理解した」と軌道修正。就任後1カ月足らずの方針転換に、反核燃団体などから批判が出そうだ。
 諏訪益一県議(共産)の質問に答弁した。三村知事は「(アンケートの回答は)当時の考えを述べた」と説明。木村守男前知事在任中、誘致を優位に進める条件として県内処分を決めた経緯を就任後に県の担当者から説明されたことなどを挙げ、その方針を継承する考えを示した。
 ITERの解体時に生じる低レベル放射性廃棄物は、原子力発電所など既存の施設から出る低レベル廃棄物より放射能濃度が高い。三村知事は反核燃団体「核燃料廃棄物搬入阻止実行委員会」(平野良一代表)の公開質問状(アンケート)に「排出される核廃棄物を受け入れるかどうかは、今後の諸情勢の推移を見守りたい」と回答していた。(毎日)

☆福島第1原発で放射能帯びた水漏れ

 東京電力は24日夜、定期検査中の福島第1原発2号機の原子炉建屋内で、原子炉を冷却する配管の排水口から、放射能を帯びた水が漏れているのが見つかったと発表した。漏れた水の放射能は、国への報告義務がある量を下回っており、作業員らの被ばくはなかった。外部への放射能の影響もなかった。(毎日)

☆運転再開の女川1号機停止。タービン異常、発電延期

 東北電力は25日、炉心隔壁(シュラウド)にひびを抱えたまま23日に運転を再開したばかりの女川原発1号機(宮城県女川、牡鹿町)で発電用タービンの調整運転中、低圧タービンの軸の振動が通常よりも大きかったため原子炉をいったん停止し、低圧タービンのバランス調整を行うと発表した。
 これに伴い、25日夜に予定していた発電再開は2、3日ずれこむ見通しとなった。
 東北電によると、今回の振動幅は0.14ミリ。警報設定値の0.175ミリより少ないものの、同社の独自基準の0.1ミリを超えていたため「安全に問題はないが、慎重を期した」としている。
 1号機は定期検査でシュラウドに多数のひびが見つかったが、国は安全性に問題がないとして今月3日、国内で初めて補修しないままの運転再開を認可していた。(共同通信)

☆特殊設計施設認可、経産省に近く申請。東電、柏崎原発のひび割れ運転で

 東京電力は24日の会見で、定期検査中の柏崎刈羽原発3号機のシュラウド(炉心隔壁)で見付かった下部リングの全周に点在するひび割れを補修せずに運転するための特殊設計施設認可を近く、経済産業省に申請することを説明した。
 下部リングのひびは、23日に運転再開した東北電力女川原発1号機(宮城県)と同様に原子力安全・保安院が、5年間は補修なしで安全性に問題はないと評価している。
 同じシュラウドのサポートリング内側全周にあるひび割れについては除去工事とひびの原因になる応力緩和措置の加工をほぼ終了した。8月中に国の検査を予定している。(毎日)

☆和解協議が決裂、判決へ。ウラン残土訴訟の控訴審

 鳥取県東郷町の方面(かたも)地区に放置されているウラン残土の撤去を住民が核燃料サイクル開発機構(核燃)に求めた訴訟の控訴審和解協議が25日、広島高裁松江支部(宮本定雄裁判長)であり、核燃が再提示した和解案を住民が拒否、和解協議は決裂した。判決での解決を迎えることになる。
 再提示された和解案は約290立方メートルを核燃人形峠環境技術センター(岡山県上斎原村)に運んだ上で、これまで土で覆うとしていた残りの埋め戻し分をコンクリートで厚く覆い、安全に保管するなどと変更したが、住民側は6月に集会を開いて拒否することを決めていた。
 この日までに住民、核燃双方から準備書面が提出され、核燃側は「岡山県など関係自治体の協力がないと撤去できない」と従来の説明を繰り返した。(共同通信)

☆汚染源は井戸の近くか。茨城・神栖のヒ素汚染調査結果

 茨城県神栖町の井戸水から旧軍の毒ガス成分とみられる高濃度のヒ素が検出され、住民に健康被害が出ている問題で、環境省は25日、「汚染源の場所の特定はできなかったが、最もヒ素濃度が高かった井戸から半径7.5メートル以内の可能性が高い」との調査結果を発表した。汚染源を絞り込むため、8月に井戸周辺に新たに観測井戸を5本掘り、水質を調べる。
 5月から7月初旬にかけ、基準値の450倍のヒ素が検出された井戸の周辺10メートル四方で実施。磁気とレーダーで地中の異物を探したほか、25カ所を深さ15メートルまで掘り下げ土壌と地下水を調べた。
 問題の井戸をポンプでくみ上げたところ、地下15メートル付近で基準値の536倍のヒ素が検出した。
 同省の検討会座長の森田昌敏・国立環境研究所統括研究官は「井戸の近くの地下15メートル付近の汚染源から吸い寄せたのではないか」と話した。また、井戸が過去にくみ上げたヒ素の量は推計約7.5キロ分で、15メートルという深さから、毒ガスの場合、捨てられた場所が井戸だった可能性も示唆した。
 同省は、この井戸の約1キロメートル西方で基準値の13〜43倍のヒ素が検出された地区も、茨城大の研究結果を参考に汚染源の特定を急ぐ。(朝日)

☆車排ガス、首都圏・近畿圏でNOx削減計画

 環境省は25日、自動車排ガスから出る窒素酸化物と粒子状物質を減らすための「自動車NOx・PM法」に基づいて首都圏や近畿圏の府県が策定した10年度までの削減計画に同意した。計画には削減目標値と施策が盛り込まれている。
 01年改正で同法は、埼玉、千葉、東京、神奈川、愛知、三重、大阪、兵庫の8都府県に計画策定を義務づけた。作業が遅れている東京都以外が提出、政府の公害対策会議をへて同意された。
 10年度までにNOx、PMともに大気環境基準をおおむね達成することが目標。各府県が計画で定めた排出量削減率(97年度比)は、埼玉(NOx64%・PM92%)、千葉(59%・87%)、神奈川(51%・82%)、愛知(64%・85%)、三重(67%・86%)、大阪(40%・77%)、兵庫(39%・83%)。
 主な施策は、ディーゼル微粒子除去装置の装着促進▽条例によるディーゼル車運行規制▽流入車両規制▽条例による低公害車導入義務づけ▽光触媒技術による大気浄化▽停止中はエンジンを止めるなどのエコドライブ推進。(朝日)

 

7月24日

☆CO2排出権取引で新提案。域外での削減の算入を認める。EU

 欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は23日、EUが創設を予定している二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガス排出権の取引市場に、EU域内企業が域外で行った排出削減事業を反映させる新制度を導入することを提案した。CO2削減のコストが安い国を市場に取り込むことで、京都議定書で定められた削減目標をより効率的に達成することが狙い。 (時事通信)

☆核廃棄物の搬入終了。日本原燃

 フランスから輸送船で日本に返還された原子力発電所の高レベル放射性廃棄物(ガラス固化体)144本が24日、青森県六ケ所村のむつ小川原港に陸揚げされ、同村内の日本原燃貯蔵管理センターに搬入された。 (時事通信)

☆女川原発1号機を再起動。ひび割れ補修せず、あす発電再開

 東北電力は23日、定期検査中の女川原発1号機(女川、牡鹿町)の原子炉を、シュラウド(炉心隔壁)のひび割れを補修しないまま約10カ月半ぶりに起動した。25日に発電を再開する。ひび割れを残した状態での起動は、全国初のケースとなる。
 1号機は23日午後6時から、燃料棒の核分裂を抑える原子炉制御棒を引き抜く作業を開始。徐々に出力を上げながら25日に発電を始め、検査が終わる8月中旬まで調整運転を続ける。
 今回の定期検査では、再循環系の配管でひび割れの兆候が見つかったのに、同電力が国への報告を怠ったため世論の強い批判を受けた。その後、同電力はひび割れが確認されたすべての配管を新しいものと交換した。
 一方、シュラウドでは、73カ所でひび割れが見つかったが、原子力安全・保安院は2月、補修せずに運転しても5年間は安全性に問題がないとの評価を示し、経済産業相が今月3日に運転再開を認可した。同原発では2号機が5月から定期検査中で、3号機だけが営業運転をしている。(毎日)

☆敦賀・違法処分場巡る情報。福井県に一部公開命じる

 敦賀市樫曲で違法増設された廃棄物最終処分場事業者「キンキクリーンセンター」を巡る情報公開請求に対し、県が一部非公開としたのは不当として、三重弁護士会長の村田正人弁護士が西川一誠知事を相手取り、一部非公開処分の取り消しを求めた訴訟の判決が23日、福井地裁であった。小原卓雄裁判長は県側に、県が実施した処分場周辺の地下水などの検査結果の「地下水採取井戸の所有者名と住所」や「大気の検査場所の住所と所有者名」などについては公開するよう命じる判決を言い渡した。
 小原裁判長は「許可量を大幅に超える産業廃棄物が違法に投棄されたことが指摘されており、地下水、大気の汚染を引き起こす危険性が否定できない」と指摘。そのうえで「情報公開して行政検査の結果を示すことは、住民が独自の検証をする機会を確保することになり、住民の生命、健康、生活などを保護するうえで不可欠」と述べた。
 村田弁護士は「実質勝訴。住民が独自に検証できる権利を保証したことは画期的な判断」と評価。県廃棄物対策課は「控訴するかどうか判決文をよく吟味したうえで検討する」とコメントした。(毎日)

☆ディーゼル車対策、トラック協会が補助拡大

 大気汚染対策のためディーゼル車に装着する粒子状物質除去装置の補助金を国が打ち切ったことに対し、全日本トラック協会は23日、独自の補助制度を拡大し10月から首都圏で実施される排ガス規制に対応する方針を固めた。協会は補助再開を強く求めているが、国の補正予算の成り行きが不透明なことから、補助を決めた。(毎日)

 

7月23日

☆放射性廃棄物輸送船が入港。青森・むつ小川原港

 使用済み核燃料の再処理後に残る高レベル放射性廃棄物のガラス固化体144本(輸送容器6基)を積んだ「パシフィック・スワン号」が23日午前、フランスから青森県六ケ所村のむつ小川原港に着いた。24日、日本原燃(本社・六ケ所村)の貯蔵管理センターに運び込まれる。搬入は昨年1月に続き8回目。
 センターには95年以降、既に616本が搬入されており、今回を含めると760本と、現在の貯蔵能力(1440本)の半分を超す。
 高レベル放射性廃棄物は、核燃料サイクルの一環として、国内の原子力発電所から出た使用済み核燃料をフランスなどで再処理した後に出る。センターの貯蔵能力は2880本に拡充される予定だが、あくまで仮置き場で、最終的な処分地は決まっていない。核燃料サイクル政策に反対する市民団体は「核のごみだけが残っていく」と反発している。(毎日)

☆核燃料中間貯蔵施設誘致、知事に協力要請。むつ市長

 むつ市の杉山粛市長は22日、三村申吾知事を訪ね、同市が誘致を計画している使用済み核燃料中間貯蔵施設について理解と協力を求めた。三村知事は「事業者から話がないので、県の考えを申し上げる段階ではない」として明言を避けた。
 非公開の会談後、杉山市長は記者団に「(市民団体が制定に向けて署名活動をしている)住民投票条例に対する市議会の反応を確認する必要もあるので、立ち入った話はしなかった」と述べた。今後の手順は市議会の誘致決議を前提に、事業者から県に立地要請があった時点で県が検討するという考えで、県・市とも一致しているとした。
 三村知事は「これまで通り安全、安心を第一義に判断する。住民の意見を聞く気持ちに変わりない」と話した。(毎日)

☆遺伝子組換え食品、ラベル表示条件にGM産品の流通認める。EU

 欧州連合(EU)の農相理事会は22日、遺伝子組み換え(GM)技術を使ったすべての食品、飼料について、安全性確認などの許可を取り、ラベルで表示すれば流通を認める法案を承認した。GM産品に批判的なEUは、これまで食品としてトウモロコシ、大豆各1品目だけしか認可していなかった。来年初めにも発効する。(毎日)

☆「環境貯金箱」設置へ。秋田市、ごみ処理費節約分を市民に還元

 ごみ減量で節約した処理費を“貯金箱”へ―。秋田市は22日、秋田市役所職員研修棟で開いた市廃棄物減量等推進審議会で、来年度から新たな基金を設置する計画を明らかにした。予算措置した処理経費から、減量で浮いた費用を基金として積み立て市民に還元する計画で、名付けて「環境貯金箱」。市環境総務課では「経済的な面から市民に減量意識をもってもらうことで、積極的な取り組みができるのでは」と期待している。
 同課によると、14年度のごみ処理量は12万5000トンで、1トン当たりの処理経費は3万2000円に上った。このうち燃料代など、実際に節約できた金額は1602円。同課の試算では、昨年度の処理量を基準に10%の減量に成功した場合、約2000万円の節約になるという。
 市では年度内の基金設置条例の制定に向け、基準とする処理量や1トン当たりの節約額などを調整中。節約額は環境基金として確保し、環境美化や環境教育などに役立てたい考え。具体的な使途は基金設置後、市民から意見を募るとしている。
 同課によると、処理されるごみのほとんどは家庭ごみと粗大ごみ。特に家庭ごみの半分は水分、紙類が2割を占める。このため市は、市民1人当たり1日100グラム(卵2個分)を目標に、生ごみの水切りやリサイクルのための分別徹底などを呼び掛けていく方針。最終的には22年度まで処理量を10万9000トンにまで抑えたい考えだ。 (秋田魁新報)

☆罰則適用や保管用地届け出義務化。産廃条例素案で京都市

 京都市は23日までに、年内の制定を目指す産業廃棄物の不適正処理防止条例案について、違反者への罰則適用や保管用地の届け出義務化など、10項目の規制素案をまとめた。不法投棄者に対して原状回復に向けた措置も検討するなど、市独自の項目も挙げている。素案は、新設した市産業廃棄物処理指導計画検討委員会(委員長・郡嶌孝同志社大教授)で審議する。
 現在、廃棄物処理法では不法投棄者に改善命令を出す規定や、土地所有者の責務も明確でないため、産廃撤去は困難な状況にある。このため、京都府が独自の産廃不法投棄防止条例を今年4月に施行したが、適用範囲から京都市が除外されているため、新たな条例づくりに乗り出した。
 市がまとめた規制素案は10項目。主な内容は、産廃の違法保管防止のための保管用地の届け出義務化▽市民生活の安全が損なわれる恐れがある場合の保管や埋め立て場所への産廃搬入の1時停止−など府条例を踏襲した内容となっている。違反者に対する罰則についても、「条例違反者への罰則適用」として盛り込み、具体的な検討に入る方針。
 このほか、市独自の項目として、不法投棄者に改善命令に準じた原状回復の措置を考える▽住民らに対する施設の維持管理状況に関する情報公開と、焼却施設や最終処分場の公開−なども示した。
 市廃棄物指導課は「不法投棄の未然防止には限界がある。法を補完し、実効性ある条例を制定したい」としている。今後は、8月中旬に素案への市民意見を募り、9月末に条例素案をとりまとめ、11月の定例議会に提案する見通し。 (京都新聞)

☆ディーゼル車浄化装置補助、都が前倒しで終了へ

 10月から首都圏の1都3県で始まるディーゼル車規制で、東京都は22日、規制対象車両に対する排ガス浄化装置の補助金受け付けを、来月末で終了することを決めた。
 締め切りを前倒しすることで、未装着の事業者に決断を促すのが狙いで、規制開始まで1か月を切って浄化装置を付けない事業者は、規制を守る意思がないと判断した。都は最後まで装着を呼びかけるが、規制後は警視庁と合同で検問を実施するほか、幹線道路にビデオを設置して監視するなど、違法車両を即時に摘発する厳しい姿勢で臨む考えだ。
 補助金の受け付けが終了するのは、今年中に規制対象となる都内の未装着の約10万3000台(推計)。8月29日に受け付けが終わる。来年以降に規制の対象となる車両は、申請の受け付けが継続される。
 都の排ガス浄化装置の補助制度は2001年に始まった。規制対象車は昨年4月時点で約20万2000台に上り、これまでに申請があった約2万3000台や廃車となった車両を合わせても、約5割が規制に適合しないことになる。
 装着が伸びない理由は、装着費用の問題。小型の浄化装置は1台当たり数十万円、大型の装置では100万円前後かかる。都は、装着費用の2分の1を上限に、40―10万円の補助を行っているが、不況にあえぐ事業者に多大な負担を強いる結果となっている。
 都は、規制開始時点で未適合車両の割合を2割以下にする目標を掲げている。(読売)

☆沖縄県水質調査、5河川で生活環境基準超える

 沖縄県環境保全課が22日発表した2002年度の公共用水域水質測定結果によると、調査した25河川36水域のうち、5か所で汚染の代表的な指標(BOD、COD)の生活環境基準をオーバーした。海域はすべて基準以内だった。また、カドミウムなど健康項目基準は河川、海域とも基準以内だった。
 環境基準を超えているのは天願川、我部祖河川、報得川、牧港川、雄樋川の五水域。
 地下水水質測定結果では、環境基準値(1リットル当たり0・0005ミリグラム)を超える総水銀が検出されたのは、沖縄市登川(0・0017ミリグラム)、同市知花(0・0007ミリグラム)、石川市嘉手苅(0・0031ミリグラム)の3か所。また、環境基準値(1リットル当たり0・01ミリグラム)を超えるヒ素を検出したのは、浦添市屋富祖、同市当山、沖縄市与儀、恩納村谷茶の4か所。環境基準値(1リットル当たり10ミリグラム)を超える硝酸性窒素および亜硝酸性窒素を検出したのは伊良部町仲地(11ミリグラム)だった。(琉球新報)

 

7月22日

☆環境税議論、「全然早過ぎない」。経産次官に反論。鈴木環境相

 鈴木俊一環境相は22日の閣議後記者会見で、経済産業省の村田成二事務次官が「環境税の具体的な(税率)レベルを議論するのはまだ早い」と発言したことに対し、「タイミングとして全然早過ぎることはない」と反論した。
 同相は、「(政府が温暖化対策の評価・見直し作業を行う)2004年に追加措置が必要と判断し、その中で経済的手法として同税導入となった場合、それから検討を始めるのでは遅い」としている。 (時事通信)

☆サハリン開発、環境配慮を。ロシア環境団体が会見

 ロシア・サハリン沖の石油・天然ガス開発プロジェクト「サハリン2」について、来日中のロシア環境保護団体「サハリン環境ウオッチ」の代表ドミトリー・リシツィンさん(36)が22日、東京都内で記者会見し、「廃棄物対策や油の流出予防策が十分になされるまで、開発を進めてはいけない」と訴えた。
 リシツィンさんは(1)海底パイプラインは絶滅危ぐ種とされるコククジラの餌場を避ける(2)タンカーの油流出対策に基地を設ける(3)陸のパイプラインは地震対策のため地中でなく地上に設ける−などの必要性を主張した。
 サハリン2は、国際石油資本のロイヤル・ダッチ・シェルや三井物産、三菱商事が参加して設立したサハリン・エナジー社がサハリン州東北部で進める石油・天然ガス開発計画。リシツィンさんは、日本の国会議員や財務省など関係機関に要望を伝えるため、国際環境団体FoEジャパン(旧地球の友)の招きで18日から来日している。(共同通信)

☆組み換え食品6割買わない。農水省がネット調査

 収量を高めたり、害虫や農薬に強い性質を持たせるなど遺伝子を改変した作物を原料とする「遺伝子組み換え食品」について、消費者の6割以上が安全性に不安を感じ、購入を控えたいと考えていることが22日、インターネットを使った農水省の調査で分かった。
 国内で食品として認可されている組み換え作物は大豆、トウモロコシ、ジャガイモ、菜種、綿、てん菜の6種類。加工食品も部分的に表示が義務付けられているが、消費者の抵抗感の強さが浮かんだことで、さらに対応が迫られそうだ。
 調査は、農林水産政策研究所の矢部光保環境評価研究室長が2−3月、インターネットプロバイダーの会員に5段階評価で回答してもらい、約600人から回収した。
 「組み換え作物の生産者は健康と環境に対する潜在的危険性を配慮してるか」との問いには約65%が「全く同意しない」「あまり同意しない」と否定的な回答だった。(共同通信)

☆基準値4800倍のPCB。東芝子会社の旧横浜事業所

 大手電機メーカー東芝は22日、電子部品を製造する子会社アジアエレクトロニクス(東京都青梅市)の旧横浜事業所(横浜市緑区、閉鎖)から市基準の4800倍に当たる有害物質のポリ塩化ビフェニール(PCB)が検出されたと発表した。東芝は「人体への影響はない」としているが、安全を確保するため土壌を掘削して処分する方針。 (時事通信)

 

7月21日

☆観測データを各国共有。「地球観測サミット」宣言原案

 地球規模の気象、環境などの観測システム構築を目指し、31日に米国・ワシントンで初めて開催される「地球観測サミット」で採択される宣言の原案が20日、明らかになった。
 大気、海洋などの環境変化に対する予測能力を高めるため、各国政府間で観測記録を共有する「地球観測システム」を構築することを明記。さらに、作業部会を設立し、来春、東京で開かれる予定の第2回会合までに10年間の実施計画を策定することも盛り込まれている。
 地球観測サミットには、日米両国のほか、英国、ロシア、中国など33か国が参加。日本は遠山文部科学相が出席する予定だ。
 宣言原案では、「人類全体の利益となる地球観測システムに参画することにより、将来の世代のために地球環境の保護に貢献する」と表明し、「全地球規模の情報の必要性を再確認」するとしている。そのうえで、〈1〉地上、航空、衛星ネットワークによる観測記録を完全かつ開放的に交換する〈2〉地球観測システムのための10年間の実施計画を策定する作業部会を設立する――などを明記している。
 世界の気象、環境などに関する「地球観測」は現在、世界気象機関(WMO)、食糧農業機関(FAO)など国際機関による連携が中心。地球観測サミットにより、各国政府が国レベルで精度が高い環境の調査、効果的な保護に取り組めるようになることが期待される。
 具体的には、地震や火山噴火、集中豪雨といった自然災害の前兆を把握して被害を最小限に食い止めたり、地球温暖化やエルニーニョ現象を正確にシミュレーションし、対策を立てたりすることに活用する。(読売)

☆CO2排出枠3万トン、世銀から初の獲得。電力6社

 東京電力など電力6社は20日、世界銀行が運営する炭素基金を通じて、二酸化炭素(CO2)削減に向けた排出枠を獲得したことを明らかにした。
 2000年に発足した世銀の炭素基金で具体的に排出枠の認定を受けたのは、日本の電力6社が世界で初めてという。
 排出枠は、チリの小規模水力発電事業を支援した結果として認められた。東電4512トン、中部電力5640トンなど、6社で計約3万トンとなった。東電などは今後、排出枠を世界的に売買する排出権取引市場での売買に参加する方向で準備を進める。
 世銀の炭素基金は、企業から募った出資金を開発途上国の発電施設の省エネ化事業などに充て、削減できたCO2の排出量を、出資額に応じて企業に排出枠として還元する仕組みだ。
 年内にも発効する見通しの京都議定書の中で、日本は2012年までに1990年比でCO2などの温室効果ガスを6%削減することを義務付けられている。今後、産業界にも具体的な削減枠が割り当てられるが、火力発電の過程で多量のCO2が発生する電力業界が厳しい削減義務を負うのは必至だ。実際の削減が間に合わない場合は、こうした形で獲得した排出枠を活用することになる。(読売)

☆大気や土壌など基準下回る。京都市 02年度ダイオキシン調査

 京都市はこのほど、市内の大気や土壌、水質などに関する2002年度のダイオキシン類調査結果をまとめた。昨年12月からより厳しい新基準が適用されているが、すべての調査項目で排出基準を下回った。
 市の調査は、大気や土壌、河川水質などの一般環境をはじめ上下水道、下水処理場、クリーンセンターなど計11分野で203検体を調べた。
 昨年度の調査までは、ダイオキシン類対策特別措置法により昨年12月に導入された新基準を上回る焼却施設が確認されていたが、廃止や改善が進んだ結果、行政検査を行った18施設すべてで排出基準を下回った。
 河川水質では、南区の西高瀬川・上河原橋周辺で、夏期調査のダイオキシン類の値が基準を上回ったが、冬期調査では基準内に低下し、年間平均で基準を下回った。
 市環境指導課は「1999年から取り組んできた対策が奏功し、市民不安の解消につながった。引き続き取り組みを推進していく」としている。 (京都新聞)

 

7月19日

☆原発4号機再開、3者容認 保安院分離、国に要請へ

 東京電力の原発トラブル隠しを発端とする柏崎刈羽原発4号機の運転再開問題は18日、県と地元2市村が再開を容認することで決着をみた。一方で、焦点となった原子力安全・保安院の経済産業省からの分離独立問題について「容認の前に国に検討を申し入れる」と強いこだわりをみせ、「推進」と「監視」の両機関が同居する国の原子力規制体制への懸念をにじませた。平山征夫知事は22日、国と東電に正式に容認を伝える。
 平山知事と西川正純・柏崎市長、品田宏夫・刈羽村長は午後3時から1時間にわたり、県庁知事室で会談。運転再開の是非や今後の安全・安心対策について意見を交換した。
 会談後、3人は県庁内で記者会見を開いた。平山知事は「基本的にはオーケー」と容認の結論を明らかにした。そのうえで、保安院の分離独立問題に触れて「再開に至った議論や思いを国に伝え、その後にオーケーと伝える」と述べた。
 西川市長も「正直に言って、一点の曇りなしかというと、ひっかかる。宿題を残しながらの容認だ」と分離独立問題の重要性を指摘した。品田村長は「エネルギー問題について国民的に議論することが安全確保上、大切だ」と語った。
 同原発では既に6、7号機の運転が再開されているが、損傷が見つかった原子炉の運転再開容認は、今回の4号機が初めて。今後も1〜3、5号機の運転再開問題が控えている点について、平山知事は「(分離独立問題は)今後の号機のときに(判断材料として)ひっかかってくる。国が本当に地元の信頼回復に取り組むのなら、(分離独立問題に)まったく手をつけませんという回答は通らない」と国側にクギを刺した。
 また、東電に対しては「万が一、(トラブル隠しを)繰り返したら、ごめんなさいではすまない」(西川市長)などと改めて猛省を迫った。
 一方、東電側はこの日の容認に対して「基本的に4号機の安全・安心対策に問題なく、運転再開に了解をいただけたとのことで、大変ありがたい。引き続き安全第一を最優先に万全な対応をしていきたい」(広報部)とコメントした。(毎日)

☆家庭用コージェネに最高20万円補助へ。経産省

 省エネルギー効果が高い家庭用のコージェネレーション(熱電併給)システムの普及を促すため、経済産業省は、ガスを燃やして発電する家庭用コージェネの購入者に最高20万円程度の補助金を支給する方針を決めた。
 大阪ガス(大阪市)と東邦ガス(名古屋市)、西部ガス(福岡市)が今春から販売を始めており、経産省は今月末にも申請受け付けを始める。
 他にも地方の都市ガス会社や液化石油ガス会社が販売を検討している。東京ガスは燃料電池を使ったタイプでの参入を目指しており、当面はガスを燃やすタイプは販売しない計画だ。
 大阪ガスの場合、家庭用コージェネの価格は75万円で、同規模のガス給湯器を購入した時との差額の半額を補助する。導入すれば年間の光熱費は約4万円節約できるという。
 家庭用コージェネは、都市ガスなどを燃料に発電し、発電時に生じる廃熱を給湯などに利用する。電力会社の電気を使うより、2酸化炭素(CO2)の排出量を約30%削減できるという。
 コージェネは、最近は工場や病院での導入は進んでいるが、コストがかさむために家庭用の開発は遅れていた。経産省は補助金の支給で家庭用の普及にも弾みをつけたい考えだ。(読売)

 

7月18日

☆税収は大綱に沿った温暖化対策に。環境税の骨格固まる

 環境省は、地球温暖化の原因になる二酸化炭素(CO2)排出を減らすための炭素税(環境税)の制度案骨格をまとめた。化石燃料の輸入か国内向け出荷段階で課税し、税収は政府が決定した地球温暖化対策推進大綱に沿った温暖化対策に使う。課税によって国際競争力を大きくそがれる産業などには減免措置を検討する。税額は同省の試算にもとづく炭素1トン当たり3400円が有力だ。
 環境相の諮問機関、中央環境審議会税制専門委員会の下に設けられた作業部会がまとめた。
 石油や石炭など化石燃料に含まれる炭素量に課税する。炭素量が把握しやすい燃料輸入か国内出荷の段階で、輸入業者や精製業者に対して課税する。課税分は価格転嫁され、エネルギーを使うすべての主体が広く負担することになる。
 一方で、課税で国際競争力が落ちる産業や公共交通機関などへの軽減措置も設ける予定だ。
 税収は温暖化対策に振り向ける。政府が温暖化対策のメニューとして02年に決定した「温暖化対策推進大綱」の重点分野の中から、費用対効果が高く、削減量が大きい対策に重点を置く。省エネ住宅や燃料電池車の開発・普及、森林整備などを想定している。
 今後、既存の石油石炭税や揮発油税との調整をする。同省は25日からの中環審税制専門委員会でこの骨格を検討し、8月末に環境省税制案として公表する予定だ。(朝日)

☆カリブ海のサンゴ危機。生息状況が急速に悪化

 世界有数の規模とされるカリブ海のさんご礁で、海底がどれだけ生きたサンゴに覆われているかを示す「被覆率」が過去約25年間で50%から10%にまで低下、サンゴの生息状況が極端に悪化していることが英イーストアングリア大の研究チームの解析で判明、18日付の米科学誌サイエンス(電子版)に発表した。
 漁網による破壊や開発による水質汚染などが原因とみられ、研究グループは「地球温暖化による海面や海水温度の上昇が加われば、サンゴの状況はさらに悪化するだろう」と警告している。
 チームは米フロリダ州やメキシコの沿岸、ジャマイカなどカリブ海の263カ所での調査報告を基に、1970年代末から2002年までの被覆率変化を調べた。
 その結果、70年代末には平均で50%以上あった被覆率が80年代に入って急激に低下し、最近になってペースは鈍ったものの10%まで減ったことを突き止めた。(共同通信)

☆原発、安全確保前提に推進・エネルギー基本計画案

 経済産業省は18日、今後10年のエネルギー政策の方向を決めるエネルギー基本計画案をまとめた。東京電力のトラブル隠しなどで信頼が揺らいでいる原子力発電は「安全確保を前提に推進する」と明記。エネルギー供給構造を安定させ、地球温暖化など環境対策と両立するには原発推進が欠かせないという政府の従来方針を裏付ける内容となっている。
 計画案はエネルギー安定供給の確保と環境問題への対応を二つの基本とし、電気・ガスなどエネルギー市場の自由化は、供給不安や環境破壊を引き起こさないように慎重に進めることとした。
 使用済み核燃料を処理して再利用する核燃料サイクル事業も安全確保を前提に進める方針を示した。特にばく大な費用がかかる核廃棄物処理については民間の電力会社がすべて責任を負うのは難しいとの考えから、国が来年末までに支援策を検討するとしている。(日経)

☆保安院、福島県内の原発3基に「安全宣言」

 原子力安全・保安院は18日、東京電力福島第一原発3号機など福島県内の原発3基について安全宣言をした。地元町村も同日、運転再開を容認する方針を確認した。柏崎刈羽原発4号機も18日に地元自治体が再開を容認し、22日に稼働する見通し。これら4基が運転を再開すれば東電の原発計17基中7基が稼働することになり、首都圏の夏場の電力需要に対応する体制がほぼ整う。
 保安院が安全宣言をしたのは福島第一原発3号機(出力78.4万キロワット)のほか同5号機(同)、第二原発1号機(110万キロワット)。福島県内の8町村が開いた会議で各号機の点検経過などを説明したうえで「適切な点検であることを厳重に確認しており、運転しても支障はない」とした。新潟県の平山征夫知事と西川正純柏崎市長が22日に経済産業省を訪問、平沼赳夫経産相に柏崎刈羽原発4号機の運転再開容認を伝える。同日中に東電にも通告があり、即日起動する予定。4号機は再循環系配管の6カ所のひびを補修しており、損傷のあった原子炉としては初めての運転再開となる。(日経)

☆浜松など5地域の策定指示。公害防止計画で環境省

 環境省は18日、浜松(静岡県)、岡山・倉敷、福岡など5地域について、大気汚染や水質汚濁などを改善するため2003年度から5カ年の公害防止計画を策定するよう静岡、岡山、福岡の各県知事に指示することを決めた。
 公害防止計画は、環境基本法に基づき、公害が著しい地域の環境改善に総合的に取り組む計画。これまでに32地域(27都道府県)で策定され、計画に基づく事業には国の補助率割り増しなどの優遇措置が受けられる。
 5地域のうち富士(静岡県)、岡山・倉敷、大牟田(福岡県)の3地域は1998年度に策定した計画の更新で、浜松と福岡の2地域が新たに追加された。
 各地域が取り組む課題は、浜松が自動車による大気汚染と騒音の防止、福岡が海域の水質汚濁防止など。富士では田子の浦港のダイオキシン汚染防止に新たに取り組み、岡山・倉敷と大牟田ではベンゼンなどによる大気汚染防止に引き続き力を入れる。(共同通信)

☆地下水から基準超えるヒ素など検出。茅ケ崎の化学工場

 化学工業製品製造会社「セイミケミカル」(本社・茅ケ崎市、安藤豊社長)の茅ケ崎工場(同市茅ケ崎3)敷地内の地下水から、環境基準を超えるヒ素など有害物質が検出されていたことが17日、分かった。
 同社によると、今年2月の土壌汚染対策法施行に伴い、工場内の土壌、地下水汚染の有無を確認するため、昨年12月と今年4月に調査を行った。
 その結果、延べ9地点のうち5カ所の地下水から環境基準値を超える濃度のヒ素が検出された。1380倍もの濃度の観測用井戸もあった。原因について同社は、66年から78年までの間、ヒ素を含む化合物を製造し、漏えいしたと考えられるという。現在はヒ素化合物は使用していないという。
 一方、同社から報告を受けた茅ケ崎市は、今月14日に工場周辺の14の井戸水(うち4カ所は飲料水利用)への影響を調査したが、ヒ素はすべての地点で環境基準値以内だった。(毎日)

 

7月17日

☆1トンで最低3400円課税。炭素税で環境省試算

 石油など化石燃料の炭素含有量に応じて課税する炭素税(環境税)を導入する場合、地球温暖化防止のための京都議定書の目標を達成するためには、炭素1トン当たり最低3400円を課税する必要があることが16日、環境省の試算で分かった。ガソリン1リットル当たりでは約2円になる。
 環境省は2005年に同税の導入を目指しており、近く制度の概要を固め公表する。
 京都議定書で日本は、2010年時点での二酸化炭素(CO2)など温室効果ガスの排出量を1990年と比べて6%削減するのが目標。産業部門の排出量は景気低迷で落ち込んでいるものの、家庭や運輸部門などでの排出増から目標達成は難しいのが現状だ。
 環境省の試算では、炭素1トン当たり3400円の税率で新税を導入した場合、導入しなかった場合に比べて国内総生産(GDP)への影響はマイナス0・06%の微減にとどまるとしている。(共同通信)

☆氷床の溶解、急速に進む グリーンランドで観測

 南極の氷床に次ぐ大きさのグリーンランドの氷の溶解が、過去2年間に急速に進んでいることが、米航空宇宙局(NASA)の地球観測衛星「テラ」を使った観測で16日までに分かった。近年の北極周辺で進んでいる温暖化の影響らしい。
 調査したのは、NASAのゴダード宇宙飛行センターのグループ。テラに搭載されたセンサーで2001年6月から今年6月まで、グリーンランド西岸に近い氷床の状況を観測した。
 この結果、固く凍った氷床と地面との境界にできる、氷と水が混ざり合った部分の面積が、この2年間に徐々に拡大、今年6月には、この部分に多数の小さな湖ができているのが見つかった。
 また、夏の間でもグリーンランドを覆う雪の面積が、この間に大きく減少したことも確認した。(共同通信)

☆震災時の浜岡原発「最悪は放射能放出かも」。石橋・神戸大学教授が講演

 神戸大学の石橋克彦教授(地震学)が16日、掛川市内で、東海地震が発生した場合の浜岡原発の危険性について講演した。同教授は「地震学的に見てもどんな揺れに襲われるか分からない。最悪の場合は、放射能が放出される危険がある」と述べ、「絶対安全」と繰り返す中部電力の見解を批判した。
 同教授は今月7日、国際測地学・地球物理学連合の総会(札幌市)で原発震災の危険を指摘。中電は反論をホームページに掲載し、石橋教授がこれに再反論した。
 中電側が「東海地震を上回るマグニチュード8・5の地震でも安全」としたのに対し、石橋教授は「詳細な揺れ方までは地震学的に分からず、完全にクリアしていない」と指摘。「浜岡原発は相良層という岩盤上にある」という点には「相良層は柔らかく、揺れが半減するなどの過大な期待はできない」などと、中電の反論を一刀両断にした。講演は同市の地震防災リーダー人材育成研修会として開かれ、約700人が深刻な表情で聴き入った。(毎日)

☆使用済み核燃料「貯蔵施設誘致、慎重に」。若狭小浜物産協会が小浜市に要望書

 小浜市の一部に誘致の動きがある使用済み核燃料中間貯蔵施設を巡り、特産品などの業者でつくる若狭小浜物産協会(中野貴耀会長、30業者)が16日、村上利夫市長と山口貞夫市議会議長に、施設に対し慎重な対応を求める要望書を手渡した。
 要望書では、同施設によって、さらなる「イメージダウン、風評被害」が起きることを懸念、歴史と伝統がある小浜のイメージを大切にしたいと訴えた。その上で、同施設に関して対応と推移によっては、商工業の業種間に対立が助長されたり、住民感情にしこりを残すと警戒している。
 村上市長は「よく意味はわかります」と従来通り態度を示さず、山口議長は「議会には住民の意見がわかるような仕組みが必要との意見もあり、慎重に扱いたい」と述べた。同施設に関しては先月、市建設業会が山口議長に市議会として誘致を表明することを求める陳情書を提出。自民党小浜市支部も議論を進めることを求める要望書を提出した。
 中間貯蔵施設では、原発から出る使用済み核燃料を数十年にわたって保管する。青森県むつ市は東京電力の同施設の誘致を表明しており、関西電力は2010年の操業開始を目指して「福井県以外の電力供給地」で検討しているという。(毎日)

☆倉庫内のドラム缶から放射線、周辺立ち入り禁止に。大阪

 大阪市住之江区北加賀屋3丁目にある金属リサイクル業「大阪商事」の物流センターが17日、文部科学省に「回収した金属の中にウランのようなものがある」と連絡してきた。同省の調べでセンター倉庫内のドラム缶から最大毎時19マイクロシーベルトの放射線が出ていることが判明、半径6メートル以内を立ち入り禁止にした。倉庫周辺の線量は安全上問題がないレベルだという。
 同省原子力安全課によると、ドラム缶の中には、底面の各辺3センチ、高さ5センチの三角柱状の物が約40個入っている。大阪商事の話では、このドラム缶は別の業者から預かったもので、もともとどこにあったものか分からないという。
 同省はこの物質がどのような放射性物質なのか調査を続ける。(朝日)

☆庁舎内での省エネ運動、職員の家庭でも。横浜市

 横浜市は16日、冷房の設定温度を最低28度とするなど庁内で実施している省エネを、職員の家庭にも広げると発表した。7〜9月の電気使用量を昨年同期比で10%減とするのが目標。
 契約者ごとの使用量がわかる東京電力のホームページのサービスでどれだけ減らしたか、各職員が自分で調べ、担当課に報告する。教職員も含め約4万7000人が対象だが強制はしない。
 達成には家族の協力が不可欠。特に成果をあげた家庭を中田宏市長が表彰する。担当課は「家族のきずなを強めるきっかけにもなるのでは」と話している。(朝日)

☆家電4品の不法投棄20%増。02年度の環境省調査

 家電リサイクル法で回収が義務付けられている4品目(テレビ、エアコン、冷蔵庫、洗濯機)の2002年度の不法投棄台数は約15万3000台で、前年度に比べ20・1%増えたことが17日、環境省の調査で分かった。
 同省は「法律が施行された01年度は家電の買い替えを手控える消費者が多かった反動で、02年度は家電の買い替えが進んだことが背景」と分析している。
 4品目の中で不法投棄が最も多いのは、小型で運びやすい製品が多いテレビの7万7149台(前年度比21・5%増)。次いで冷蔵庫3万2400台(23・5%増)、洗濯機2万6638台(23・6%増)、エアコン1万6839台(4・0%増)の順だった。(共同通信)

☆30人に計1900万円支給。神栖町毒ガス問題で環境省

 茨城県神栖町の井戸水から旧軍の毒ガス成分とみられるヒ素が検出され、住民に健康被害の出ている問題で、炭谷茂環境事務次官は17日、ヒ素の濃度が特に高かった井戸水を飲んだ10世帯30人に対する救済策として、計1900万円を支給したと発表した。また、終戦時の毒ガスの廃棄などに関する全国調査のため、同日の事務次官会議で関係11省庁に保管資料の提供を要請したことも明らかにした。
 水道水質基準の450倍のヒ素が検出された井戸の水を飲んだ30人に「健康管理調査協力金」として、入院歴のある25人に各70万円、入院歴のない5人に各30万円が支給された。
 また全国調査で、防衛庁が保管する戦史や旧軍施設の資料、厚労省が旧陸海軍から引き継いだ人事資料などの提供を求める。厚労省の資料には旧軍人の所属部隊や本籍地が記されている。環境省は毒ガスに関わったとみられる人を割り出し、聞き取り調査もする方針だ。 (朝日)

☆基準値の1380倍ヒ素検出。神奈川の化学工場内地下水

 神奈川県茅ケ崎市茅ケ崎3丁目の化学会社「セイミケミカル茅ケ崎工場」敷地内の地下水から、最高で環境基準値(1リットルあたり0.01ミリグラム以下)の1380倍に上るヒ素が検出されたと17日、同社と市が発表した。今のところ、従業員や周辺住民の健康に影響は出ていないという。
 昨年12月から今年4月にかけての自主調査でわかった。同社によると、工場では66年から78年にかけてヒ素を含む化合物を400トン程度製造しており、その工程で漏れたと考えられるという。
 同社は6月下旬に概要を市に報告。12月末までに土壌調査を終え、必要な浄化策を早急に実施するとしている。(朝日)

☆園児ら42人が調停申し立て。保育園のシックハウス

 大阪府堺市東湊町の「湊保育園」(園児150人)で、高濃度のトルエンにさらされシックハウスの症状が出るなど精神的な苦痛を被ったとして、園児ら42人が17日、堺市と建設会社などに計2100万円の損害賠償などを求める民事調停を堺簡裁に申し立てた。
 申立書などによると、湊保育園は2002年4月、市立湊保育所が民営化され開園した。開園直前に空気検査を実施したところ、国の指針値の約12倍の濃度のトルエンが検出された。
 しかし、市は保育園開設を中止せず、同年7月の健康診断で19人の園児がシックハウス症候群と診断された。
 園児側は、市は高濃度のトルエンの検出を認識しながら開園を認め、園児らがトルエンにさらされることを見逃した過失があると指摘。
 堺市は「内容を見ていないが、調停の場で誠実に対応したい」とのコメントを発表した。(共同通信)

☆厚木基地訴訟控訴審始まる。原告、住民の苦しみ訴え

 米海軍と海上自衛隊が共同使用する厚木基地(神奈川県大和市、綾瀬市)の周辺の住民約5000人が、航空機騒音に対する損害賠償を国に求めた「第3次厚木基地騒音訴訟」の控訴審が17日、東京高裁(大内俊身裁判長)で始まった。原告団長の真屋求さんが意見陳述し、「1961年、爆音で電車に気付くのが遅れた長男が、踏切で死亡した。150万の住民が苦しみ続けている」と訴えた。
 1審・横浜地裁判決は昨年10月、「受忍限度を超える被害をもたらした厚木基地の設置管理は違法」として、原告ほぼ全員の請求を認め、27億円余の賠償を命じた。国側は判決を不服として控訴、訴えを退けられた11人も控訴していた。(毎日)

☆韓国版「諌早湾干拓事業」、裁判所が工事停止決定

 「諌早湾干拓事業」と同様、干拓による自然環境への影響が国民的議論を呼んでいる韓国西海岸・全羅北道(チョルラプクト)のセマングム干拓事業について、韓国の裁判所が工事の中断申請を認め、この決定に反発した金泳鎮(キム・ヨンジン)農林相は16日、高建(コ・ゴン)首相に辞表を提出した。
 韓国メディアの報道によると、事業の是非をめぐる訴訟とは別途に、地元住民や環境団体が工事の差し止めを求めていた申請に対し、ソウル行政裁判所は15日、「本訴訟の判決が出るまで、防潮堤工事と関連した一切の工事を中止せよ」との決定を出した。メディアは本訴訟でも市民側の主張が受け入れられる可能性が高いと報じている。
 セマングム事業は全長33キロという「世界最長」といわれる堤防で湾を閉め切り、約4万ヘクタールの農地と淡水湖を造る計画。これまで約28.5キロの堤防が完成している。堤防工事は91年に始まったが、干潟の環境が急激に悪化し、00年に事業は中断した。約1年後に工事が再開した後も賛否は分かれており、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は就任直前、干拓工事の継続は認めたものの、農地造成という事業内容は見直すべきだとの考えを明らかにしている。(朝日)

 

7月16日

☆世界銀行、地球温暖化防止「炭素基金」設立へ。日本企業も出資

 世界銀行は15日、地球温暖化防止を目的とした「コミュニティ開発炭素基金」(CDCF)を設立し、出資者を発表した。日本企業4社がそれぞれ250万ドル(約2億9500万円)を出資している。
 基金は開発途上国での二酸化炭素(CO2)排出削減のため、再生可能な自然エネルギーの発電所の建設や、既存の発電所の改善に使われる。基金目標額は1億ドル(約118億円)。カナダやイタリア、オランダの各政府と日本などの企業が拠出を決めた。
 温暖化防止のための京都議定書に盛り込まれた「クリーン開発メカニズム」(CDM)の運用の一環で、途上国でのCO2削減分は、出資国や企業の削減分と見なす。
 日本からの参加企業は新日本石油、出光興産、大和証券SMBC、沖縄電力で、各250万ドルの出資の見返りに、35万トンのCO2削減分を獲得する。
 新日本石油の大橋秀俊・社会環境安全部副部長は「石油会社としても、CO2削減への貢献が求められている。基金の活動以外にも独自にCDM方式の削減支援に取り組みたい」と話している。(毎日)

☆ディーゼル排ガスで学習能力低下。マウス実験で判明

 妊娠中のマウスにディーゼル車の排ガスを吸わせると、生まれた子の学習能力が低下することが、武田健・東京理科大教授らの研究チームの実験でわかった。子マウスの脳細胞に異常が表れることも確認された。
 研究チームは「排ガスは、胎盤を通じて胎児の発達にも影響を及ぼす可能性がある」と指摘している。15日に都内で開かれた科学技術振興事業団主催の「内分泌かく乱物質領域シンポジウム」で発表された。
 武田教授らは、実験室のディーゼル排ガス濃度を、全国最悪レベル(1立方メートル当たり約0・15ミリ・グラム)の2―20倍にした室内に妊娠2日目から約2週間、母マウスを入れて排ガスを吸わせた。さらに、この母マウスから生まれた子マウス(生後10週)を飼育箱内で高い台に乗せ、床に降りたら体にショックを与えるという実験を行った。
 通常、こうしたショックを数回経験すると、なかなか降りないようになるが、この子マウスは、通常のマウスの半分の時間で降りてしまった。これは、行動とショックの関係を理解、記憶する「学習能力」が低くなっていることを示す。
 またこれらの子マウスの脳には、不自然に死んだ細胞などが見られた。
 武田教授は「行動実験でこれほど差が大きく出るのは珍しい。どのくらいの濃度から胎児に影響が及ぶのか、さらに詳しく調べる必要がある」としている。(読売)

☆奈良県、産廃税を来春導入

 奈良県県税務課は15日、来年4月1日からの導入を目指す「県産業廃棄物税」に、総務大臣が同日付で同意したと発表した。産廃税への同意は全国8番目。県では最初の法定外目的税となる。同課は今後、制度を円滑に導入するため排出業者や産廃処理業者のほか、県民を対象にした説明会を開いて周知を図る。
 県産廃税は、産廃の排出を抑え、資源の有効利用を促進することなどが目的。排出業者または中間処理業者を納税義務者として、県内の最終処分場に持ち込まれる産廃1トンにつき1000円を課税、最終処分業者が特別徴収義務者として県に申告納付する。
 新たな負担を求めることになる同税の導入に当たって柿本善也知事は、これまでに、税源確保の意味より排出抑制の効果を強調した上で、1トン当たり千円を妥当な額と説明。また年間の税収見込みは1億円から2億円とし、目的税の使途では廃棄物の排出抑制や不法投棄の監視強化などを例示、今年の2月県会に条例案を提出、可決を得ていた。
 産廃税は、三重県など4県が導入済みで、滋賀県など4県が来年1月1日からの適用を目指している。(奈良新聞)

 

7月15日

☆福島第2原発配管溶接部分に5カ所のひび

 東京電力は15日、福島第2原発2号機の再循環系配管の溶接部分5カ所で新たにひびが見つかったと発表した。昨年12月に3カ所のひびが見つかっており、計8カ所目。ひびがある配管は交換する。同機は10月末までの予定で定期検査中。新たに見つかったひびは長さ約264〜18ミリ、深さ約5.9〜3.3ミリだった。(毎日)

☆浜岡原発もひび割れ運転へ。経産省が認可2例目

 炉心隔壁(シュラウド)でひびが見つかった中部電力浜岡原発4号機について、経済産業省は15日、補修しないままの運転再開を求めた同電力の申請を認可した。
 シュラウドにひびを残したまま運転再開が認められたのは、東北電力女川原発1号機に続き2例目。浜岡4号機は再循環系配管でもひびが見つかったが既に交換済みで、今月下旬には運転再開の準備が整う見通し。
 同4号機は昨年9月からの定期検査で、シュラウドの下部リングとサポートリングの溶接部付近でひびが見つかったが、国の総合資源エネルギー調査会小委員会は「5年後も十分な強度があり、補修の必要はない」と評価した。
 これを受け中部電力は国に運転再開を申請。原子力安全・保安院は同社によるひびの進展評価や構造強度の計算結果が妥当と確認。ひびの監視などを条件に修理せずに運転再開することを認めた。(共同通信)

☆六ケ所核燃再処理工場硝酸漏れ。基準外の部品275件

 使用済み核燃料再処理工場で今年3月に発生した硝酸漏れが、基準より耐酸性の低いゴムを使用していたのが原因だったことを受け、ほかの部品を調べていた日本原燃(青森県六ケ所村)は14日、新たに275件の基準外使用があったと発表した。
 硝酸漏れは、化学薬品を使った試運転「化学試験」の実施中に、配管の弁のすき間を埋めるゴムが硝酸の酸性に耐えられない仕様だったため溶け出し、発生した。原燃はパッキングを使う約2万3000カ所について、基準外部品の使用がなかったかを調査した。
 その結果、硝酸や水酸化ナトリウムへの耐食性が不十分だったゴムや金属材料が275件使用されていることが分かった。原燃は6月30日までに、すべての基準外部品を正規のものと交換した。
 原燃や元請けが施工業者に仕様を十分に説明していなかったのが原因。原燃は施工後に業者から提出される「設計図書」と呼ばれる文書を十分確認しておらず、調査するまで基準外部品の使用を知らなかった。
 また、硝酸漏れが発生した当初、原燃は硝酸の流量に異常が生じていたことを知りながら、硝酸の供給を停止せず、火災警報装置が作動して初めて供給を停止したことを明らかにした。(河北新報)

☆柏崎市長と刈羽村長、県に4号機再開の容認伝える。最終的結論出す見通し

 東京電力柏崎刈羽原発4号機の運転再開の動きが進む中、西川正純・柏崎市長と品田宏夫・刈羽村長が相次いで県庁を訪れ、県に再開容認の姿勢を正式に伝えた。また、西川、品田両首長はともに記者団に対し「3者会談をやる方向で進んでいる」と述べ、早ければ週末にも平山征夫知事を交えた3者会談を開き、最終的な結論を出す見通しであることを明らかにした。
 西川、品田両首長はこの日、それぞれ県産業労働部を訪れ、高橋豊部長らと会談。再開容認に至った経緯などを報告するとともに、再開後の対応などを協議した。
 会談後、品田村長は記者団に対し「『刈羽としては容認できる』と伝えた」と話し、その理由として「住民の理解が進んでいる」と説明した。
 また、西川市長は「県も再開を認めるというのが結論に近いのだろう」という見解を示す一方、「運転を再開するとしても、この際言うべきことを言っておこうという部分で話し合っている」と述べた。さらに、経済産業省原子力安全・保安院の分離独立問題については、「これだけの騒ぎを起こしているのだから、(国が)耳を傾けるのは当然だ」と話した。(毎日)

☆豊島廃棄物処理協議会の会合。「安全面を優先」。香川県側改めて説明

 土庄町・豊島に不法投棄された産業廃棄物の処理事業について豊島住民と県などが協議する「豊島廃棄物処理協議会」(会長、南博方・元成城大学長)の第7回会合が13日、同町豊島家浦の豊島公民館であった。産廃の本格処理の開始時期について、県側は当初予定の8月下旬で不可能ではないが、無理に時期を合わせずに安全面を優先して実施すると改めて説明した。
 会議では、住民側が、直島(直島町)の産廃中間処理施設で実施中の性能試験が来月上旬に終了した後、施設の運転などを委託する業者の入札を行えば、日程的に本格処理の開始時期が遅れるのでは、と質問。多田健一郎・環境森林部長は「8月末の処理開始がアウトとは思っていないが、安全を一番の眼目としたい。無理には時期を合わせない」と答えた。また、投棄現場西側の地下水の水位が上昇している問題で、住民側は、当初は南東から北西に流れると推定されていた投棄現場の地下水が、北側に汚水の流出を防ぐ遮水壁を設置したことで、西側へ流れを変えた可能性があるのではと指摘。県は地下水の流れを解明するため調査を実施する方針を示した。
 このほか、県側は産廃の本格処理を前に、試験処理の状況や処理時の水質などの環境情報の表示システム、悪天候など緊急時の連絡体制などをまとめたパンフ(A4判、4ページ)を作製し、豊島、直島の全世帯への配布を始めた。(毎日)

☆西表島リゾート開発建設中止求め提訴

 竹富町西表島の浦内川河口近くのリゾート開発に反対する国内外の291人が、開発企業ユニマット不動産(本社東京)などを相手に、開発行為差し止めを求める訴訟を14日、那覇地裁に起こした。原告団代表の石垣金星さん(57)=竹富町西表=らは「西表島の自然は世界共通の財産。訴訟を通して保護の必要性を訴えていく」と話している。ユニマット不動産側は「開発手続きに法的な問題はなく、すでに建設が進んでいる。工事を止めるつもりはない」と全面的に争う構えだ。
 原告弁護団(井口博団長)は「島の自然を貴重と考える個人の精神的人格権に基づき、国内外から原告が集まる、日本で初の試み」としている。
 原告の内訳は、西表島住民が38人、同島以外の県民36人、県外の217人(米国人2人含む)。被告はユニマット不動産と設計企画を担当した企業の2社。
 同開発では、西表島の住民約100人が今年3月、業者を相手にホテル建設差し止め仮処分を那覇地裁に申請、6月には住民3人が県に同開発許可処分の取り消しを求める行政訴訟を提起している。
 原告らは訴状で、西表島の自然は「極めて多数の固有種、絶滅危ぐ種、希少種の動植物が生息する世界共通の財産」とし、「人間の活動と自然環境が融合し、文化、生活環境を含め全体として一つの生態系を形成している」と指摘している。
 その上で、開発によって自然、文化、生活環境が破壊され、住民らは生命、健康保持にかかわる人格権、入会権、宗教的人格権、環境享受権などが侵害されると主張。島外の原告については、島の環境を貴重と考える個人の精神的人格権などが侵害されると指摘する。
 ユニマット不動産側によると、西表島トゥドゥマリ浜(通称・月ヶ浜)における開発計画の総面積は約6・3ヘクタール。一期工事はホテル、店舗兼共同住宅、従業員寮などでホテル本体は今年3月に着工、2004年2月ごろ完成の見込み。4階建てで客室数は141室。(琉球新報)

☆ホタルの捕獲禁止。島根県津和野町が環境保全条例

 津和野町は町内全域でホタルの幼虫と成虫、餌となるカワニナの捕獲を禁止した「野生ホタル保存基準」を町環境保全条例に新たに盛り込み、野生ホタルの保護・育成に取り組んでいる。歴史的、文化的資産の建築物などを多く抱える同町だが、動植物、とりわけホタルも観光資源の一つに加えようとの試み。
 保全条例の中で自然環境の保持をうたった第7条に、施行規則として「保存基準」を入れた。野生ホタルが群生する区域では、ホタルの幼・成虫とカワニナの捕獲をしてはならない、とした。また、河川を汚濁する行為も禁止した。保護増殖や調査研究などが目的の捕獲は、町長が認めれば可能。
 津和野川流域の津和野町部栄地区では、市民グループ「ふるさと畑迫」などが保護活動に力を入れ、6月には「ホタル祭」を開催。町観光協会はJR津和野駅から部栄地区にホタルバスを運行し、今年も約5000人の観光客らを運んだ。
 町は「滋賀県守山市のほたる条例を参考にした。部栄地区の保護の取り組みが条例改正につながった。部栄に限らずホタルは町内各所で生息しており、大切な資源を町活性化に役立てたい」と話している。改正条例は4月15日施行した。県内ではホタル条例は大東町にある。
 淀江賢一郎・県立宍道湖自然館副館長は「大変いいことだ。ホタルが生息できる環境を守ることこそが大切。産卵できる場所や、ふ化した幼虫が過ごす川の水質を確保し、河川改修で護岸をコンクリートで固めないなど、配慮が必要だ」と助言している。(毎日)

☆屋上緑化に本腰、予算増要求へ。税優遇・義務づけも検討

 都市部のヒートアイランド現象の緩和に効果が期待される建物の屋上緑化について、国は導入の義務づけや税制面での優遇措置、建築の規制緩和などを検討する一方、屋上緑化費用の助成や調査研究を拡大するため、来年度予算で事業費の増額を図る。国は関係8府省庁による連絡会議を設けており、今年度末をめどにヒートアイランド対策の大綱をまとめる予定だ。
 屋上緑化は、今年度からはグリーン購入法の重点品目に加えられた。中央省庁でも外務省など7施設で計1万1000平方メートルの屋上緑化が今年度末までに整備される予定だ。また、東京都で01年度から、一定条件を満たす建物の屋上緑化を義務づけるなど、地方自治体にも屋上緑化導入を加速する動きが出てきている。
 庁舎の屋上庭園の効果を検証している国土交通省によると、植栽部分の下面の温度は、非緑化部分の表面温度が60度近くになっても、30度以下に保たれているという。(朝日)

 

7月14日

☆原発は基幹電源として推進。エネルギー計画の概要判明

 長期的なエネルギー政策の方向性を示す経済産業省のエネルギー基本計画の概要が14日、明らかになった。昨年6月に成立したエネルギー基本法に基づく初の計画で、地球温暖化防止の立場から、原子力発電を「今後とも基幹電源と位置付け引き続き推進する」と明記し、天然ガス利用促進を盛り込んだのが特徴だ。
 石油の過度の中東依存を解消するためパイプライン建設でロシアとの協力も進める。18日に開く総合資源エネルギー調査会の基本計画部会に報告する。
 計画は、原発推進の理由として(1)燃料のエネルギー密度が高く備蓄が容易(2)使用済み燃料を再処理して再利用できる(3)二酸化炭素などを排出せず環境負荷が少ない−などを挙げた。ただ、東京電力によるトラブル隠しなど批判も多いため国民理解の重要性も強調、「国が前面に出て説明責任を果たす」とした。(共同通信)

☆核燃料再処理施設の硝酸漏れ、不適切な部材使用が原因

 日本原燃(青森県六ケ所村、佐々木正社長)は14日、青森県六ケ所村の使用済み核燃料再処理施設で今年3月11日に起きた硝酸漏れ事故の調査結果を発表した。
 調査結果によると、ウランから硝酸を取り除く装置のパイプを接続する際に使う部材に耐硝性のないものを使用したことが直接の原因。パイプの接続部材が溶け、硝酸が漏れたため火災報知機が作動した。不適切な部材を用いた場所は全体で275あったことが判明し、6月末までにすべて交換した。
 ウラン脱硝施設の約2400の図面のうち、20がメーカーから提出されていなかった。設備完成後に仕様の確認をしなかったことが事故につながったとしている。 (日経)

☆経産次官「原発、あと数基の運転再開が必要」

 経済産業省の村田成二次官は14日の記者会見で、東京電力の福島第一原子力発電所6号機の運転再開に伴う電力需給の見通しに関して「まだ安心できない。情報化社会の中枢機能を発揮していくためにさらに数基の原発の運転再開が必要ではないか」と述べた。首都圏の大規模な停電は回避される見通しが強まっているが、安定供給には現在も停止中の原発の運転再開が欠かせないとの見解を示したものだ。 (日経)

☆低公害車が500万台突破。新車登録3台に2台のペース

 燃費が良く、排ガス中の有害物質が少ない低公害車の国内登録台数が、6月末に500万台を突破したことが、国土交通省のまとめで分かった。国交省が01年度に低公害車の自動車税を優遇する税制を導入したことが受け、新車登録の3台のうち2台が低公害車というペースとなった。急速な普及で、同省は過去2年間に二酸化炭素の排出量を114万トン削減できたとしている。「10年に1000万台普及」との目標も、5年前倒しで達成できるとみている。
 低公害車は圧縮天然ガス(CNG)車▽バッテリーに充電した電力を使う電気自動車▽メタノール車▽エンジンとモーターを組み合わせたハイブリッド自動車▽二酸化炭素の排出が少ないガソリン車――の5車種で、ほとんどが乗用車。
 国交省が01年度から「自動車グリーン税」を導入したことから売れ行きが伸び始めた。01年3月には45万台余りだったのが、02年4月に200万台を突破、同9月300万台を超えた。
 税収不足などを理由に今年度から減税対象車を絞っても勢いは止まらず、6月末時点の速報値で500万台を突破した。自動車メーカーも「低公害車でなければ受け入れられない時代になっており、これからの新型車はほとんどが低公害車になる」(トヨタ自動車広報部)と見ており、低公害のガソリン車を中心に、3月末時点で約160車種が販売されている。
 国交省はグリーン税導入直後の01年7月、10年度までに1000万台の普及を目指すとの目標を掲げたが、このペースなら05年度には達成できそうだという。
 一方、国交省が低公害車の毎月の販売台数や平均走行距離などをもとに、01年度と02年度の2年間で、低公害車の普及でどれだけ二酸化炭素の排出を抑制できたかを試算したところ、113万9000トンが削減できたという。これは、30万世帯が1年間、電気を使わずに過ごしたことに相当する削減量だという。
 今後の課題はディーゼルエンジンの大型トラック対策だ。国交省は微粒子除去装置(DPF)の装着費の一部を国庫補助するなど対策に取り組んでいる。有害物質の少ない合成燃料の開発も進んでいるが、実用化のめどは立っていない。 (朝日)

☆西表リゾート開発の中止を。島民ら提訴。那覇地裁

 ユニマット不動産(本社東京)が沖縄県・西表島で進める大規模リゾート計画は貴重な自然環境を破壊するなどとして、地元住民ら約300人が14日、ホテルなどの建設差し止めを求める訴えを那覇地裁に起こした。(時事通信)

☆旧日本軍の毒ガス問題で対応協議。京都府、関係市町と

 神奈川県や茨城県などで、旧日本軍の毒ガス成分によるとみられる健康被害が発生した問題で、国からガス弾などの実態調査の協力を求められている京都府は14日、旧軍施設があった宇治市や舞鶴市などの関係市町と対応を協議した。
 昨年から今春にかけ、旧海軍工廠(こうしょう)のあった神奈川県の寒川町と平塚市の工事現場で毒ガス入りの瓶などが掘り出され、作業員に皮ふがかぶれるなどの症状が出た。茨城県神栖町でも、旧日本軍の毒ガス成分によるとみられる住民の健康被害が相次いでいる。
 環境省は6月から毒ガス弾などの実態調査に乗り出し、都道府県などに情報提供の協力を求めている。
 府はこの日、飛行場や弾薬庫など旧軍施設のあった宇治、城陽、福知山、舞鶴、精華、大宮、峰山の4市3町の担当者と対策会議を開催。毒ガス関連の資料を収集したり、住民からの情報提供を呼びかけることを申し合わせた。(京都新聞)

☆水源環境税の創設提言、税収は最大200億円。神奈川

 水源環境の保全を目的とする新税を検討していた神奈川県地方税制等研究会の生活環境税制専門部会は14日、最大で年間208億円の税収を見込む新税創設案などを盛り込んだ報告書をまとめた。税収を充てる事業の中には、県境を接する山梨県内の水源保全も含めた。同研究会での検討をへて、今秋にも松沢成文・神奈川県知事に答申される。
 同専門部会の新税案は、法定外税の創設と、県民税の超過課税の2案に大きく分かれている。
 法定外税については、水道水や工業用水、地下水などの利用者に1立方メートル当たり5円か10円を課す「水源環境税」(仮称)と、納税義務者から1000〜3000円を徴収する「かながわ環境税」(同)の二つが示された。
 県民税の超過課税については、個人県民税や法人県民税に上乗せする方式が示された。
 税収は、水使用量1立方メートルに10円を課税した場合は、1世帯当たり月額200円程度の負担となり、全体で140億円。個人県民税のうち、所得に応じて課税される「所得割」に10%を上乗せした場合は、納税義務者の年平均負担額は5400円で、全体で208億円となる。
 新規の税収は、森林の保全や再生、生活排水対策など水源保全事業の財源となり、神奈川県の水源となっている山梨県内での事業の費用にも充てる、としている。
 同専門部会は、受益と負担の関係を明らかにする観点などから、水使用量に課税する方式を「ふさわしい」としたが、水道事業者である市町村の協力が得られない場合は、県民税への上乗せ方式を適当とした。
 水源税の導入を公約にしている松沢知事はこの日、今回の報告を「最大限尊重する」と述べ、「できれば来年度には議会に諮って成就を目指したい」などと語った。
 水源保全に着目した税では今年4月、県民税に一律年500円を上乗せする高知県の「森林環境税」が導入され、年間1億4000万円の税収を見込んでいる。 (朝日)

 

7月13日

☆福島第1原発6号機が送電を再開。3カ月ぶりの発電

 福島県の佐藤栄佐久知事が再稼働を容認した東京電力福島第1原発6号機は13日、発電を開始し、直ちに首都圏へ向けて送電を始めた。東電のトラブル隠し発覚で停止した同県内の原発が発電するのは、約3カ月ぶり。
 6号機は13日午前10時6分、出力が8%に達し、予定通り発電を開始した。順調にいけば、14日夜には本格的な運転に入る。再稼働は、佐藤知事が10日に容認したのを受けて11日に行われ、核分裂をコントロールする制御棒を引き抜く作業が続いていた。
 東電の原発全17基は4月15日にすべてが停止し、現在、6号機の他に運転を再開しているのは、新潟県の柏崎刈羽原発6、7号機のみ。この3基による発電量は合計約381万キロワットになる。(毎日)

☆四国電力、伊方原発1号機が送電再開

 四国電力は13日、定期検査をしている愛媛県伊方町の伊方原発1号機(加圧水型軽水炉、56万6000キロワット)が同日午後6時半に送電を再開したと発表した。
 1号機は4月27日から定期検査をしていたが、今月3日に加圧器安全弁で一次冷却水漏れが見つかったほか、9日には別の弁から冷却水が漏れるトラブルがあった。いずれも外部への放射能の影響はなかったが、当初10日に予定されていた送電開始が遅れていた。
 今後徐々に出力を上げ、22日ごろに出力が100%に達するという。8月6日に経済産業省の検査を受けて定期検査を終了する予定。(日経)

☆上関原発計画推進派が勝利。山口県上関町議補選

 中国電力(広島市)の上関原発計画の是非を最大の争点にした山口県上関町議補選(改選数3)が13日、投開票され、計画推進派2人、反対派1人が当選した。これで、町議会(定数14)は推進派8人、反対派6人となり、改選前と同じく推進派が過半数を占めた。投票率は88.49%。(毎日)

☆エコドライブでモデル事業、伊豆箱根など指定へ

 国土交通省は自動車による環境への影響を減らすため、伊豆・箱根や阿蘇などを「エコドライブ観光地区」に指定し、二酸化炭素の排出削減などのモデル事業を始める。排出ガスの少ないハイブリッド車などに有料道路料金や駐車料を割り引くほか、停車時にエンジンが自動停止するアイドリング(空ぶかし)ストップ車を地区内のバス、タクシー、レンタカー会社に配備する。
 観光地区は8月にも正式に指定する。地区内では空ぶかしの停止を観光会社や旅館、商店、観光客らに要請。観光スポットの駐車場にはバス運転手らの待合所を整備し、エンジンのかけっぱなしをなくす。伊豆・箱根では芦ノ湖スカイラインなどで低公害車の通行料金を割り引く方向だ。(日経)

☆仙台市、土壌汚染情報を一元化 データベース構築

 仙台市は12日までに、市内の土壌や地下水の有害物質含有量などの環境情報をデータベース化し、一元管理するシステムづくりに着手することを決めた。土壌汚染による健康被害の防止などを目指す「土壌汚染対策法」が2月に施行されたためで、市は本年度中にデータベースを構築し、来年度以降は新たな環境情報を追加入力しながら、土壌汚染対策の計画づくりなどに役立てる方針だ。
 仙台市環境対策課によると、水銀や鉛、有機リン化合物など土壌汚染対策法が定めた「特定有害物質」を使用する工場(特定施設)の位置、地下水調査データ、公害問題が国会で取り上げられた1971年当時の航空写真など30項目以上を入力し、データベース化する。
 過去の特定施設の位置も航空写真で把握することで、周辺で地下水や土壌汚染などが発見されたときの原因特定などに役立てる。特定施設の位置や地下水位などの関係が地図上で視覚的にとらえられるように表示するシステムを目指す。総事業費は約1200万円。
 土壌汚染対策法は、特定施設が廃止されるときは事業主が土壌調査などを行うことを義務付けている。市は来年度以降、これらの土壌情報などを追加入力していく。
 土壌汚染対策法は、25種類の化学物質に基準を設定した。基準を超えた土壌は「指定区域」として所在地や汚染状況が公表されるとともに、土地所有者には汚染土壌の除去などが義務付けられる。
 仙台市内で指定区域に該当する土地は今のところない。市は「データベース化を進める一方、土壌汚染が見つかった場合には迅速に対応したい」(環境対策課)と話している。(河北新報)

 

 

7月12日

☆沖縄電力、途上国のCO2削減へ6億円出資

 沖縄電力(当真嗣吉社長)が、発展途上国の二酸化炭素(CO2)排出量を削減する目的で設立される世界銀行の2基金に、総額6億円を出資することが11日までに明らかになった。沖縄電力は風力や太陽光などの新エネルギーに比べ、20分の1のコストでCO2削減に貢献することができる。両基金の事業で削減したCO2量は、排出削減権として沖電に還元される。
 世界銀行は温暖化防止対策として、発展途上国でCO2削減を支援する4000万ドル(約48億円)のコミュニティー開発炭素基金(CDCF)と、農林業などの支援を通した温暖化対策として1億ドル(約120億円)のバイオ炭素基金(BCF)を設立する。
 沖縄電力は両基金に3億円ずつ、総額6億円を12年かけて出資する。
 CDCFは15日の世銀総会で設立。イタリア、カナダや先進国の企業など10数団体が出資予定。風力や水力発電など途上国での小規模なCO2排出削減事業を支援する。
 沖縄電力の試算によると、両基金に出資することで約80万トンのCO2の削減が可能。同社の年間CO2排出量(1990年比)の2割に当たる。またトン当たりCO2削減コストは、CDCF事業で840円、BCFで680円。同社が進めている風力や太陽光発電のコストの20分の1程度で可能になる。
 電力のエネルギー源となる石炭や石油などを燃やすと、二酸化炭素(CO2)が発生し、地球温暖化の原因となる。温暖化防止のための京都議定書で、先進国の企業は排出削減義務を負った。国内の電気事業連合会関係12社は、2010年度のCO2排出量を1990年に比べ20%程度低減する目標を掲げている。(琉球新報)

☆「結論ありき」嫌い長期化。福島県知事の再稼働容認

 福島県の佐藤栄佐久知事が10日、東京電力福島第一原発6号機の再稼働を認めた。国の「安全宣言」から40日。知事はこの間、首都圏の電力事情を無視するように「安全・安心の確保が唯一の判断材料だ」と言い続けた。原発と同居する立地県からの訴えが、「結論ありき」と取らせない筋書きと長い検討期間を生んだ。国の原子力政策に対する不信感は依然として渦巻き、他号機の再稼働問題も一筋縄ではいきそうにない。(河北新報)

☆外環道延伸、7月末にも環境アセス手続き開始へ

 国土交通省と東京都は、37年前に都市計画決定されながら、住民の反対で計画が凍結されていた東京外郭環状道路(外環道)の東京区間(練馬―世田谷)について、早ければ7月末にも環境影響評価(アセスメント)の手続きに入る方針を固めた。国と都は従来の高架方式の都市計画を、地下40メートルの大深度地下方式に変更する方針。そのために必要な環境アセスが始まることで、事業は具体化へ向けて大きく前進することになる。
 外環道の東京区間は、関越道との接続地点(東京都練馬区大泉町)から東名高速(世田谷区宇奈根)までの16キロで7区市にまたがる。地下40メートルに片側3車線のトンネル2本を建設し、関越、中央、東名高速と結ぶ三つのジャンクションと青梅街道などにインターチェンジの設置も検討する。
 この計画を前提に、環境アセスでは、大気や地下水、動植物などへの影響について調査する。内容を具体的に示した「方法書」の公告・縦覧を7月末から8月末までの間に開始する。地元の意見を反映し、この秋か冬には現地調査を始める。
 調査後、結果をまとめた「準備書」を作る段階で、大深度にする計画変更の手続きを並行して始める。環境影響上の問題がなく地元の理解も得られれば、都市計画の変更が行われ、外環道東京区間の事業が始まる。すべての手続きには3年前後かかる見込み。
 外環道は、66年に高架式で都市計画決定された。しかし、地元住民の反対で70年、計画は凍結。今年3月には、道路を地下40メートルの大深度に建設する方針を発表した。(朝日)

 

7月11日

☆米のCO2、1・5倍にも。対策進んでも2035年に

 企業の自主努力を基本としたブッシュ米大統領の地球温暖化対策が進んだとしても、米国の二酸化炭素(CO2)排出量は2035年には2000年の1.5倍になる可能性があるとした報告書を、米シンクタンク、ピュー気候変動研究センターが10日、発表した。
 報告書は「国際的な排出量取引などで経済成長を続けながら排出を大幅に減らすことも可能」と指摘。企業に排出削減を義務付けるなど、強力な温暖化対策を取ることを求めた。
 同センターは、米国のエネルギー価格の変化や人口増加、燃料電池の普及率などをもとに、エネルギー消費量を計算するコンピューターソフトを開発。「石油や石炭の価格が安い状態が長く続く場合」や「燃料電池などの技術開発が大幅に進んだ場合」などのシナリオごとに、35年までのCO2排出量を推定した。(共同通信)

☆エネルギー基本計画。原発、引き続き推進。安全確保前提に

 政府のエネルギーの需給全体に関する施策の方向性を示す「エネルギー基本計画」の原案が10日明らかになった。計画は、原子力発電について安定供給や地球温暖化対策の観点で優れていると指摘し、「安全確保を前提として、基幹電源と位置付け引き続き推進する」と明記。核燃料サイクル確立に向けてプルサーマルを着実に進めるとしている。政府は地方公聴会などを実施した上で、9月にも同計画を閣議決定する。
 同計画は、昨年制定されたエネルギー政策基本法に基づき、今後10年程度を見通してエネルギー需給に関する政策を総合的、長期的に進めるため策定する。原子力研究開発利用長期計画など分野ごとの計画・政策を束ねるものと位置付けられる。
 同計画は基本方針として、(1)エネルギー安定供給(2)環境への適合(3)市場原理の活用――の3点を列挙。安定供給を確保するため、石油などの輸入エネルギーの供給地域の多角化、燃料電池など新エネルギー開発によるエネルギー源の多様化、石油などの備蓄確保、省エネルギーによる消費抑制の方向を示した。
 原発については、安全確保を前提に引き続き基幹電源と位置付けた。さらに核燃料サイクルを確立するためプルサーマル推進し、高レベル放射性廃棄物の最終処分地選定と施設建設に向けて努力するなどとしている。
 また、使用済み核燃料の再処理や廃棄物処分などの「バックエンド事業」の投資負担問題について、官民の役割分担を整理した上で04年末までに制度整備など必要な措置を講じる。(毎日)

☆首都圏安定供給に「あと4基必要」。東電が要望

 佐藤栄佐久福島県知事が10日、東京電力福島第一原発6号機(福島県双葉町)の再稼働を容認したことを受けて、同社の勝俣恒久社長は首都圏の電力不足回避に向け、需要が急増する今月中旬から8月にかけて、あと4基程度の再稼働を目指したい考えを示した。ただ、佐藤知事は他の原発の再稼働については「まだ検討していない」としており、6号機以外の再稼働の判断が今後の焦点になる。
 勝俣社長は佐藤知事との会談後、福島県内の他の原発再稼働について「まず立地町村長と相談し、県とも相談したい」と表明。6号機と、東電が今月中の再稼働を見込んでいる柏崎刈羽原発4号機(新潟県)のほか、「希望とすれば、あと3、4基は欲しい」と述べた。
 一連の不正で4月に全17基が停止した東電の原発は、既に柏崎刈羽原発6、7号機が運転を再開。福島第一原発6号機と柏崎刈羽原発4号機が再稼働すれば、供給量は東電が最大需要量とする6450万キロワットをほぼ達成でき、計算上は電力不足は回避されるが、東電は「安定供給のためには、さらに200万キロワット程度の予備力が必要」(服部拓也常務)としている。
 福島県内の原発の検査や補修の見通しは表の通り。第一原発3号機は再稼働の準備が既に整い、第二原発1号機も今月下旬までには完了する。技術的には8月末までに、計6基が再稼働できることになる。
 第一原発6号機の再稼働は、原発立地町村が運転再開を県議会と佐藤知事に求め、県議会の容認を経て、佐藤知事が最終判断した。川手晃副知事は「今後は知事が立地町村や県議会の要請を受けて判断するのではなく、三者それぞれが個別に判断することになる」との考えを示しているが、具体的な見通しは不透明のままとなっている。(河北新報)

☆原電東海で保安規定違反。解体作業で記録分離怠る

 経済産業省原子力安全・保安院は11日、1998年に運転を終え、解体作業中の日本原子力発電東海発電所(茨城県東海村)で工事記録の作成をめぐる保安規定違反があった、と発表した。
 それによると、違反があったのは昨年8月から今年3月にかけて実施したタービン潤滑油の回収作業などの記録。工事主体を明確にするため、保安規定は自社の工事と請負業者の工事の記録を別々に作成しなければならないと定めているが、実際にはまとめて作成していた。
 作業の手順を定めた同発電所の所内規定が保安規定に反して、記録をまとめて作るよう定めていたことが原因。今年6月に保安院が実施した検査で違反が分かった。(共同通信)

☆深地層研の造成工事始まる。北海道幌延町で核燃機構

 核燃料サイクル開発機構(核燃機構)は11日、北海道幌延町で建設を計画している高レベル放射性廃棄物の処分研究施設「深地層研究所」の造成工事を始めた。
 総工費は2百数十億円。地下施設建設用地の造成から始め、2004年度以降に地上の研究棟や地下施設を着工、研究所の10年度の完成を目指す。
 建設用地は同町北進地区の約8ヘクタール。地下約500メートル以上の坑道を掘削、原発の使用済み核燃料を再処理する際に発生する高レベル放射性廃棄物の地中での処分方法を研究する。核燃機構は岐阜県瑞浪市で工事中の「超深地層研究所」と併せ、研究を進める。
 核燃機構の前身の動力炉・核燃料開発事業団が当初、高レベル放射性廃棄物の貯蔵・研究施設として計画。幌延町が廃棄物の処分場となることを懸念し、反発したため、2000年に北海道と核燃機構との3者で、町に放射性廃棄物を持ち込まないとする協定を締結した。(共同通信)

☆東電の福島第一6号機、午後3時に再稼働

 東京電力は11日、福島第一原子力発電所6号機(出力110万キロワット)を同日午後3時に起動すると発表した。制御棒引き抜き操作を始め、15日にも最大出力となる。
 昨年8月末に発覚した原発トラブル隠しを受け、東電は安全確認のため今年4月中旬までに全17基を停止。このうち新潟県の柏崎刈羽原発6、7号機がすでに再稼働しているが、福島県内の原発では初の再開。
 起動する福島第一原発6号機は佐藤栄佐久・福島県知事が10日、東電の安全な原発運営への取り組み姿勢を評価し、勝俣恒久社長に運転再開容認の意向を伝えた。
 東電の原発では柏崎刈羽4号機が中旬に再稼働する見込み。福島第一6号機と合わせて首都圏の夏場の電力不足はひとまず回避される計算となる。
 福島県内の原発では第一3号機が技術的には運転再開可能になっているほか、第一5号機と第二1号機が月内に同様の状態となる見通し。(日経)

☆嘉手納爆音訴訟、深夜に電車のガード下相当の騒音

 米空軍嘉手納基地飛行場で10日午前3時ごろからF15戦闘機が相次いで離陸し、基地周辺地域に爆音が鳴り響いた。嘉手納町役場が設置している騒音測定器は、最も騒音の激しい屋良地区で、午前零時から同6時までに環境基準値の70デシベル以上が5秒以上続いたのは18回。最高値は電車のガード下に相当する104・7デシベルが午前2時55分ごろに記録された。
 屋良地区の騒音測定器では、同日午前2時55分ごろから同4時26分までに騒がしい工場内に相当する90デシベル以上が10回。100デシベル以上の騒音は2・6秒続いた。
 同基地報道部は「午前3時ごろと午前4時30分ごろ、約10機のF15Cが米国に向けて出発した。早朝の離陸は海上で長時間飛行するパイロットの安全を最大限に考慮した」と説明。「騒音防止協定を理解し、運用上必要でない限り午後10時-午前6時までの飛行と地上での活動は制限された中で行っている」と話した。
 嘉手納町役場には9日、同基地渉外部から通告があったが、目的地など詳細については「運用上の理由」で報告はなかった。(琉球新報)

 

7月10日

☆情報公開も対策も不十分。温暖化で大手企業20社調査

 世界の大企業の多くは、地球温暖化防止の取り組みや、温暖化と企業活動の関連についての情報公開が不十分だとの調査結果を9日、米国のシンクタンク、投資責任研究センター(IRRC)などの研究グループが発表した。
 調査は、温室効果ガスの排出量が多い自動車、電力、石油などの業種から、規模が大きい世界の20社を対象に実施。環境問題担当の幹部を任命し、役員会が結果を点検しているかや、温室効果ガスの排出量を公表し、第三者のチェックを受けているかなど、14項目について調べた。
 日本企業はトヨタとホンダが調査対象で、14点満点中それぞれ10点と9点という、中程度の成績だった。
 満点は国際石油資本(メジャー)のロイヤル・ダッチ・シェルとBPの2社だけ。6点以下が8社あり、最低の4点はエクソンモービル、ゼネラル・エレクトリック(GE)、TXUエネルギーの米企業3社だった。(共同通信)

☆浜岡原発「東海地震発生時は危険」。米国人地質学者が指摘

 米国人地質学者ローレン・モレ氏が10日、中部電力浜岡原発(静岡県浜岡町)を視察した後、県庁で記者会見。「マグニチュード8クラスの地震がいつ来るかわからないのに、予想震源域の中に原発があるのは異常事態。周辺の岩盤は柔らかく、断層のずれが原発に与える影響は予想よりも大きい」と述べ、東海地震発生時に高いレベルの原発事故が起こる可能性を指摘した。 (時事通信)

☆高レベル放射性廃棄物。23日、青森・六ケ所到着

 電気事業連合会と日本原燃(青森県六ケ所村)などは9日、フランスから返還される高レベル放射性廃棄物(ガラス固化体)を積んだ輸送船パシフィック・スワン号(約5、000トン)が、23日に六ケ所村のむつ小川原港に到着すると発表した。ガラス固化体の返還は2002年1月以来で、通算8回目。
 返還されるガラス固化体は144本。荷主の内訳は、関西電力76本、東京電力28本、中部電力20本、四国電力と九州電力が各10本。
 輸送船は現地時間の6月4日、フランスのシェルブール港を出港した。ガラス固化体は6基の輸送容器で運ばれ、六ケ所村にある日本原燃の高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センターに搬入される。原燃は12月―来年3月にも160本のガラス固化体の搬入を予定している。
 同センターには現在、使用済み核燃料を海外で再処理した後に返還されたガラス固化体616本が保管されている。
 同センターと同じ敷地にある使用済み核燃料再処理工場の燃料貯蔵施設では、不正溶接や計画外施行が相次いで判明しており、安全性が揺らぐ中での搬入に、反核団体から反発の声が高まっている。(河北新報)

☆浜岡1号機でも全周にひび。3、4号機に次ぎ判明

 中部電力は10日、定期検査中の浜岡原発1号機(静岡県浜岡町、沸騰水型、出力54万キロワット)で、炉心隔壁(シュラウド)のサポートリング下部溶接部の全周で、断続的に130カ所のひび割れを発見したと発表した。
 最大のひび割れは21.5センチで、水中カメラによる目視点検で分かった。シュラウドでの同様のひび割れは同原発3号機で324カ所、4号機134カ所見つかっている。
 中部電は6月、1号機のシュラウドで3カ所のひび割れが見つかったと発表。その後詳しく調べていた。今後は、さらに超音波探傷検査で割れの詳しい深さや運転への影響などを調べる。
 1号機は2001年11月の配管破断事故後、運転を停止しており、02年4月から定期検査を続けている。(共同通信)

☆冷却材電気系統が故障。原研の研究用原子炉停止

 5月に茨城県大洗町の日本原子力研究所(原研)大洗研究所の原子炉、高温工学試験研究炉(HTTR)が自動停止した問題で、原研は10日、冷却材のヘリウムガス流量を制御する循環機の電気系統の故障が原因とする調査結果をまとめ、遠山敦子文部科学相に報告した。
 原研によると、故障したのは、電機系統の電圧を監視する部品。この部品の誤動作で、循環機の動力電源が切れ冷却用のヘリウムガスの流量が低下、原子炉が自動停止したという。部品は通電による発熱で劣化、故障したらしい。
 HTTRは、炉心で1000度近い高温になるヘリウムガスの熱を利用する高温ガス炉の研究用原子炉で、熱出力3万キロワット。(共同通信)

☆伊方原発1号機で1次冷却水漏出。愛媛

 愛媛県と四国電力は10日、定期検査中の伊方原発1号機(同県伊方町、加圧水型軽水炉、出力56万6000キロワット)で、原子炉補助建屋内にある1次冷却系ポンプの水漏れを防ぐ弁から、放射能を含んだ1次冷却水が漏れ出しているのを、9日夕に保安員が発見した、と発表した。ごく少量で3分間に1滴程度の間隔で漏れ出していたという。四電は弁を分解点検した結果、ひび割れなどがなかったため、弁内部の部品の締め付けが緩んだためとみて、部品を交換した。その後、漏れは発生していないという。このトラブルで外部への放射能漏れなどはないという。(毎日)

☆東電、夏の電力危機回避へ。福島知事が原発再開容認

 福島県の佐藤栄佐久知事は10日、点検・補修を終えて国の安全宣言が出ている東京電力の福島第一原発6号機(出力110万キロワット)の運転再開を容認した。東電は11日にも6号機を起動し、来週中にフル稼働させる方針。平沼経済産業相が安全宣言をした柏崎刈羽原発4号機(新潟県、出力110万キロワット)も地元が近く再開を認める方向で、東電のトラブル隠しが引き起こした夏の電力危機は、ぎりぎりで回避できる見通しとなった。しかし、東電や経産省は、安定供給を確保するには、他の原発の再開も必要だとしている。
 東電の勝俣恒久社長が10日、福島県庁を訪問して佐藤知事と会談。作業ミスについて「現場の安全管理が不十分だった」と陳謝した。再発防止への取り組みを徹底すると説明したことを受けて佐藤知事は「安全のため、説明通りの体制で努力いただきたい」と、再開を容認した。
 6号機を巡っては、すでに地元町村、県議会ともに再開を容認していたが、佐藤知事は6月に県内の原発で作業ミスが相次いだことから「社長から説明を受けた上で決めたい」と、判断を保留していた。記者会見で勝俣社長は「安全への取り組みは現状に満足せず、永遠に続け、信頼回復につなげたい」と語った。
 今夏が猛暑の場合、東電管内の最大需要は6450万キロワットと予測されている。これに対し現在の東電の供給能力は、他電力からの応援融通などの追加対策を含めると7月は平均で約6220万キロワット。福島第一6号機と、柏崎刈羽4号機がフル稼働すれば、供給力は最大需要並みになる。これに、ピーク時に電気の使用を抑えてもらう需給調整契約を使えば130万キロワット程度の需要を落とせる見込みとなっており、計算上は停電を避けられる。
 ただ、長期停止していた古い火力発電所の再立ち上げや、本格運転前の発電所の試運転電力の活用など、急場の追加供給策には安定度に不安も残っている。東電、経産省ともに「需要の3%、約200万キロワット程度の余力がなければ安心できない」と慎重な姿勢を崩しておらず、さらなる原発の再開を目指すほか、節電の要請も続けていく方針だ。(朝日)

☆環境分野の相談機能を強化。びわこ銀行、「環境銀行」目指す

 びわこ銀行は、環境関連の事業や企業の環境保護の取り組みを支援するため、シンクタンクや環境調査会社と提携、環境分野の相談機能を強化する。環境保護につながる預金商品も開発し、「環境銀行」を掲げて環境分野に強みのある銀行を目指す計画で、このほど行内組織を発足させた。
 各種のコンサルタント業務を行う日本総合研究所(東京都)や、土地環境コンサルタント「大周」(大津市)と契約。さらに水質や大気の検査・調査会社などとも連携する予定で、環境ビジネスに乗り出す企業や土壌汚染など企業が抱える問題の解決を後押しする。同行が企業を審査する際の目利きにも生かす。
 個人顧客向けには、預金残高の0・02%相当額を同行が支出し、環境保護団体への助成金に充てる「エコライフ定期預金」を9月に発売する。
 今月1日に、環境に関連する行内の横断組織「環境関連事業委員会」を設置。「環境銀行」を掲げ、環境関連の取り組みを今後さらに強化する。
 同行は、第二地銀では初めてISO14001の認証を取得。企業の環境ISO認証取得や環境配慮型の住宅建設の資金を融資する際に金利を優遇するローン、環境保護の取り組みが優れた企業に投資するファンドなど各種商品を取り扱い、環境関連のローン残高は4億7000万円、ファンド総額は4500万円ある。
 長尾卯頭取は「環境のことなら何でも相談できる銀行を目指し、環境関連のローン残高を06年3月期に50億円、環境関連の預金残高を100億円に伸ばしたい」としている。(京都新聞)

 

7月9日

☆温暖化対策、家畜に「げっぷ税」検討。排出削減研究費に。NZ

 ニュージーランド政府は地球温暖化防止対策として、家畜の「げっぷ」や「おなら」に含まれる温室効果ガスの排出削減の研究費に充てるため、ヒツジや牛の飼育数に応じて畜産農家に課税する新税導入の方針を明らかにした。
 排出源から課税する点で、炭素税の「農業版」といえそうだ。農業団体は「林業で温室効果削減に貢献しているのに不当だ」などと反発。政府側は「農家は応分の責任を果たすべきだ」(ホッジソン・エネルギー相兼研究・科学技術相)と強硬姿勢で、来年半ばの法制化を目指している。
 ニュージーランドは人口400万人に対し3920万匹のヒツジが飼育される畜産大国。政府によると、家畜から出るメタンガスは同国が排出する温室効果ガスの54%を占め、二酸化炭素より温室効果が高い。(毎日)

☆柏崎4号機再稼働へ。経産相が「安全宣言」

 東京電力柏崎刈羽原発(新潟県柏崎市、刈羽村)4号機の運転再開に向け、平沼赳夫経済産業相は9日、新潟県議会で「運転しても安全上問題ないことを国として確認した」と述べ「安全宣言」をした。
 平山征夫知事は経産相による安全性の保証を条件の一つに挙げており、4号機は今月中旬にも再稼働する見通し。
 東電のトラブル隠し発覚後、4号機では再循環系配管でひびが見つかっていた。東電の原発の中で、ひびが見つかった原発の再稼働は初めて。
 経産相は議会で、平山知事らが求めていた原子力安全・保安院の経産省からの独立については「経産省は原子力行政に責任を持つ。(既に実施した原子力関係の)法改正による新たな枠組みが有効に機能すると確信する」などと述べた。
 西川正純柏崎市長、品田宏夫刈羽村長は既に運転再開に前向きな姿勢を示しており、平山知事は定例県議会が閉会する11日以降に正式に態度を表明する見通し。(共同通信)

☆放射性廃棄物の「ガラス固化体」、23日搬入へ

 電気事業連合会は9日、高レベル放射性廃棄物をガラスと共にステンレス容器に封じ込めた「ガラス固化体」144本(約71トン)が、今月23日、輸送船「パシフィック・スワン号」(5000トン)で青森県六ヶ所村のむつ小川原港に到着すると発表した。
 高レベル放射性廃棄物は、東京、中部、関西など5電力会社の原子力発電所で出た使用済み核燃料を、フランスで再処理した際に発生したもの。
 ガラス固化体の返還は8回目。同港陸揚げ後、村内の日本原燃高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センターに運ばれ保管される。(読売)

☆温暖化防止へ天然ガス車の公用車4台を導入。小松市

 小松市は地球温暖化防止のため公用車を天然ガス自動車に切り替えることになり、今年度分として導入した4台の運用が既に始まっている。
 天然ガス車はガソリン車と比較して温暖化や光化学スモッグの原因となる二酸化炭素や窒素酸化物の排出量が少ないほか、硫黄酸化物や粒子状物質もほとんど排出しないのが特色。
 先月末の出発式では、西村徹市長が「今後公用車すべてを天然ガス車に切り替えるほか、職員の車も天然ガス車に更新したい」とあいさつ。職員がディーゼル車と天然ガス車の排ガスを真っ白なタオルに吹きかけ、黒くならない天然ガス車のクリーン度をPRした。
 同市では当面5年間で50台を更新する計画。天然ガス車は金沢市内では約100台が走り、小松市内でも9月から天然ガススタンドがオープンする。(毎日)

☆太陽光や生ごみから発電。愛知万博で、世界初の試験

 2005年日本国際博覧会(愛知万博)協会は9日、生ごみを使った燃料電池や太陽光発電を組み合わせた世界初のエネルギーシステムの実証試験を、愛知万博で行うと発表した。
 試験には協会や愛知県のほか、中部電力やトヨタ自動車など7社が参加。天候などに左右されやすい新エネルギーをコンピューターや調整用電池で制御し、安定した電力供給を目指す。
 新システムは万博の食堂から出た生ごみや、樹木を伐採した際に出る木材チップからメタンガスや水素を取り出し、燃料電池を作動させる。太陽光発電は会場の歩道の屋根に設置した太陽電池を使用。余った電力はナトリウム硫黄電池に貯蔵する。
 一般家庭の約500戸分に当たる1500キロワットを発電し、会場の政府館などに供給する。(共同通信)

☆新潟市で基準越えるダイオキシン

 新潟市は8日までに、2002年度のダイオキシン類の調査結果をまとめた。新井郷川の大正橋、横江排水路の鳥原下江排水路など5地点の河川水で、国が定めた環境基準を上回るダイオキシン類が検出された。また、新田清掃センターの廃棄物焼却炉からも基準の約4倍のダイオキシン類が自主測定で検出された。
 調査は大気、土壌、河川水、河川の底質、地下水の計47地点で行われた。河川水の調査は年2回実施。新井郷川の大正橋が平均で1リットル当たり1.9ピコグラムと最も高く、環境基準の同1ピコグラムを上回った。西川の波切橋、横江排水路の鳥原下江排水路、新井郷川の久平橋、中ノ口川の西信濃川大橋でも平均で基準を超えた。(新潟日報)

☆「山村の財源は水利用税で」。環境水源税の創設提唱へ

 山村を中心に約920の市町村でつくる森林交付税創設促進連盟(会長=岩田一郎・島根県仁多町長)は9日の総会で、「全国森林環境水源税」(仮称)の創設を国に求めることを決議する。水道水や工業用水の利用者に幅広く税を負担してもらい、森林保全に充てる構想だ。政府が進める地方税財政の「三位一体改革」では、過疎地域は一層の財源難に陥る恐れがあるという危機感が背景にある。
 同連盟は92年に36町村で発足。地方交付税の一部を「森林交付税」として組み替えるよう求めてきたが、都市部の市町村は交付税原資の減少を懸念。支持は広がっていなかった。
 三位一体改革では、国からの補助金を削減する代わりに税源を地方に移譲する方針。しかし、過疎地は税収が確保できるめどが立たない。しかも地方交付税も削減される方向になっており、同連盟は森林交付税の創設要求から転換。「山村に残された税財源は森林の多面的機能に対する新税の創設しかない」として、水利用者に間接税の国税として課税する新方式の森林環境水源税を求めることにした。
 新方式では国民や企業が使用する水量に一定額の国税を課す。水力発電を手がける電力会社には発電量に応じて負担してもらう方針。集めた税は森林面積などに応じて配分。将来は全体で1千億円規模の税収をあげたい考えだ。既存の交付税原資を減らさず、山間部の市町村の住民も税を負担するため、同連盟では幅広く国民の理解を得られると期待する。
 森林の水源涵養(かんよう)に着目した税としては、高知県が今年4月から県民税に上乗せする形で森林環境税を設けた。しかし、国税では85年に林野庁が、86年には建設省(当時)も加わって、水道水、工業・発電用水などに国税をかける新税の導入を提唱したが、経済界などの猛反発を受け断念。今回の新税導入も実現は相当難しそうだ。(朝日)

 

7月8日

☆企業向け温暖化ガス算出基準案、環境省が公表

 環境省は8日、企業ごとにばらばらになっている温暖化ガス排出量の算出方法について基準案をまとめ、公表した。燃料や電力などの使用量から簡単に排出量を計算できる数式を示した。各企業が自主的に取り組んでいる温暖化ガスの削減効果が比較できるように、産業界に採用を働きかける。
 基準案によると、温暖化ガスの対象は二酸化炭素(CO2)やメタンなど六種類。灯油、重油などの燃料や電気、ガスの使用量、社有車の走行距離から排出量を割り出せる計算方法を提案し、工場やオフィスで使えるようにした。排出量の算出範囲には子会社も対象に含めるよう求めている。
 環境省は製造業など39社と研究会を設け、11月から温暖化ガスの排出権取引の試行事業を始める。取引の前提となる排出量の算定に今回の基準案を使う予定。(日経)

☆核燃機構高速実験炉「常陽」が自動停止。制御棒を誤操作

 8日午後4時20分ごろ、茨城県大洗町の核燃料サイクル開発機構大洗工学センターの高速実験炉「常陽」の出力が147キロワットに達し、自動停止した。核燃機構によると、運転員が炉内の中性子の量を制御する制御棒を誤操作し、出力が高まったらしい。環境への影響はないという。
 「常陽」は先月30日から、改良炉心で性能試験を実施しており、この日は制御棒の点検を行っていた。行っていた試験は、制御棒を炉から出し入れして中性子量を増減させるもので、運転員が制御棒を入れるタイミングが遅れ、自動停止するよう設定していた147キロワットに達してしまったという。(毎日)

☆島根原発炉心隔壁。「ひび補修は必要ない」、運転再開へ許可申請。中国電力

 定期検査中の島根原発2号機(鹿島町片句)のシュラウド(炉心隔壁)から長さ約26ミリ、深さが最大で約16ミリのひびが見つかった問題で、中国電力は7日、国の原子力安全・保安院に「シュラウドは十分な強度を持ち、ひびの補修は必要ない」などとして運転再開を求める許可申請を行った。また、県、鹿島町、松江市、島根町に対し、ひびが現時点では補修する必要はないとする評価結果を伝えた。一方、報告を傍聴した市民団体からは「ひびを直さないで安全というのは信じられない」と批判の声が上がった。
 ひびの評価で中電は、現時点の状態を超音波検査などで調べ、今後のひびの進展を予測。5年後に設計上、想定された最大の地震を考慮しても、シュラウドは十分な強度を持つとした。
 報告を終え、各自治体からは「補修をしないで大丈夫か」という点に質問が集中。また、報告を傍聴した市民団体・島根原発増設反対運動の芦原康江代表は「超音波検査などで、他の原発では疑わしい結果が出ている。きずは最低限、補修すべきだ。安全第一というのはどこへ行ったのか」と批判した。(毎日)

☆同意に前向き姿勢。使用済み核燃料税。片山総務相

 片山虎之助総務相は8日の閣議後の記者会見で、鹿児島県川内市が計画している、九州電力川内原子力発電所から出る使用済み核燃料への課税について「法律上特に問題がなければ認めたい」と述べ、同意に前向きな考えを示した。 (時事通信)

☆保安院独立を経産相に要望。原発抱える柏崎市議会

 東京電力柏崎刈羽原発がある新潟県柏崎市議会は8日、原子力安全・保安院と原子力安全委員会を統合し、経産省から独立した規制機関とするよう求める要望書を平沼赳夫経済産業相に送った。
 要望書は東電の原発トラブル隠しについて「国の機関は見抜けず放置、信頼するべき唯一のよるべを失った。いまだ信頼回復に至らず、市や住民の精神的・経済的不利益は甚大」と強調。
 原発に対する検査技術の向上や再循環系配管の全溶接線の点検、不祥事に対する罰則規定なども求めている。
 平沼経産相は9日に新潟県と柏崎市、刈羽村の各議会で同原発4号機の「安全宣言」をする見通しで、柏崎市議会は前向きな回答に期待を寄せている。(共同通信)

☆水銀分析や健康調査結果を発表。栗東産廃処分場の地下水汚染

 滋賀県栗東市小野の産業廃棄物処分場の地下水汚染問題で、市の産廃処分場環境調査委員会は8日、地下水から検出された水銀が無機水銀で、地下水とともに拡散する可能性が低いという調査結果を発表した。
 また昨年末に実施した処分場周辺住民46人の健康調査結果も公表し、住民の体内から検出された鉛、カドミウム、マンガンなどはいずれも正常な範囲の数値で「健康被害はなかった」と報告した。
 水銀は市が昨年1年間、処分場周辺の井戸10カ所を調査し、うち1カ所から環境基準の19倍の0・0096ミリグラムを検出した。検出した水銀が無機水銀だったことから、委員会は「地下水に溶け込まず、広い範囲に流出・拡散する可能性は少ない」と判断した。
 しかし汚染範囲を特定するため、委員会は8月末までに、処分場から半径3キロの範囲にある井戸8カ所を調査する。 (京都新聞)

☆タマちゃんの鶴見川、水質最悪

 国土交通省は8日、2002年に行った全国の一級河川の水質調査結果を発表した。最もきれいな川は北海道の尻別川など四河川で、最も汚れた川は昨年8月にアゴヒゲアザラシのタマちゃんが現れた神奈川県の鶴見川だった。
 109水系の1094地点で毎月、汚濁の指標となるBOD(生物化学的酸素要求量)を調べ、年間平均値を比較して順位付けした。タマちゃんが現れた一級河川のうち鶴見川はワースト一位、中川は同五位、荒川は同八位、多摩川は同38位だった。いずれもコイやフナ、テナガエビなどが生息しているという。環境基準を満たした地点は全体の85%で前年より2%増加。同省は「ワースト5の状況を見ても水質は改善傾向にある」としている。今回は「川遊びに適しているか」の観点から新指標も導入。人や動物の排せつ物に由来する大腸菌の数を963地点で調べた結果、21.7%が水浴場の判定基準で「不適」に該当した。濁りを調べた931地点のうち、ひざ上まで川に入っても足元が見える70センチ以上の透視度があったのは51.5%にとどまった。(日経)

7月7日

☆廃棄物処理建屋内で放射能確認。ふげん異常燃焼事故

 福井県敦賀市の核燃料サイクル開発機構の新型転換炉「ふげん」(廃炉準備中)で、廃棄物処理建屋内で焼却炉が異常燃焼した事故について核燃機構は7日、焼却炉から低レベルの放射能を帯びた灰が漏れ、焼却灰取り出し室の床周辺から1平方センチあたり最大10ベクレルの放射能を確認したと発表した。外部への放出はなかったという。
 同室は事故当時、焼却炉ののぞき窓のガラスが割れ、灰が充満した。核燃機構によると、同室など約200平方メートルの床を調べた結果、漏れた放射能量は、管理区域で国が放射能漏れとする目安(370万ベクレル)を超える460万ベクレルと推定されるという。(朝日)

☆新型転換炉焼却炉爆発は安全に影響与えず。経済産業省

 核燃料サイクル開発機構の新型転換炉「ふげん」(福井県敦賀市)の廃棄物処理建屋内にある焼却炉の爆発事故で、経済産業省原子力安全・保安院は7日、事故の国際評価尺度(INES)の暫定評価を「安全に影響を与えない事象」と定義されている「レベル0マイナス」と発表した。(毎日)

☆「浜岡原発は最も危険」。東海地震を想定し警告

 地震による原発事故の恐れなどを研究している石橋克彦・神戸大教授は7日、札幌市で開催中の国際測地学・地球物理学連合総会で「最も危険なのは、東海地震の想定震源域の真上にある浜岡原発だ」と述べ、浜岡原発(静岡県浜岡町)の危険性を警告した。
 石橋教授は、東海地震が起きると浜岡原発を5−10メートルの津波が襲い、地殻が約1メートル隆起するというデータを示した。さらに地震による災害と、それによる原発事故の複合災害を「原発震災」と名付け、「原発事故の救助復旧活動さえできなくなる。日本にとって致命的で、全地球規模の災害」とした。
 石橋教授によると、日本には52基という世界で3番目の数の大型原子炉が稼働しているが、同様に多くの原発が稼働するドイツ、フランスと比べ、地震の発生数がはるかに多い。「柏崎刈羽原発(新潟県)や、島根原発(島根県)、福井県の若狭湾岸の原子力施設も危険性が高い」と指摘した。(共同通信)

☆別の個所でも部品流失。敦賀原発1号機

 日本原子力発電は7日、定期検査中に原子炉圧力容器に冷却水を送る配管の弁の部品が流失しているのが見つかった福井県敦賀市の敦賀原発1号機(沸騰水型、出力35・7万キロワット)で、さらにタービン建屋内の原子炉給水ポンプの出口にある弁の部品二つが流失していたと発表した。運転中に摩耗して脱落し、給水加熱器内に入り込んだ可能性があり、同社は加熱器内を点検する。
 部品は銅合金製で直径56ミリ、厚さ11ミリのリング状。二つとも92年に交換して以来、点検していなかった。
 先に流失した部品は、原子炉圧力容器内の給水ノズル(直径約32ミリ)の中にひっかかっているのが見つかり、取り出し作業が進められている。 (朝日)

☆川内原発、使用済み核燃料への課税条例案可決。鹿児島

 鹿児島県川内市議会は7日、九州電力川内原子力発電所から出る使用済み核燃料への課税条例案を可決した。九電側も導入を了承しており、市は総務省の同意を得て来年度から導入する方針。使用済み核燃料に対する課税条例の制定は、全国で2例目。
 条例によると、新税は使途が制限されない法定外普通税。毎年4月1日に保管されている集合体数に課税。税率は集合体1体につき約23万円で5年ごとに見直す。現在、川内原発には約1200体保管されている。市は5年間で約12億円の税収を見込んでいる。
 使用済み核燃料への課税は、新潟県柏崎市議会が今年3月、東京電力柏崎刈羽原発について法定外目的税を全国で初めて可決しているが、実施については東電側と協議中。(毎日)

☆福島県知事、原運転再開明言せず

 東京電力の原子力発電所計15基が停止している問題で、福島県の佐藤栄佐久知事は7日、県議会の全員協議会で「(相次いだ作業ミスについて)近日中に東電社長から説明を聞いて運転再開を判断する」との考えを示し、判断を先送りした。
 全員協を開いたのは「県民の意見を聴く会」が3日に終了、知事が運転再開を判断する材料が出そろったため。佐藤知事は近く判断する見通しを示唆していたが、この日は明言を避けた。
 福島第一原発6号機は6月1日に国が安全宣言し、双葉町など地元8町村と県議会が運転再開を容認している。(日経)

☆外来種対策、国際船に浄化義務付けへ

 国際航路を往来する船が船体安定のために積むバラスト水に含まれる生物が、生態系の破壊や環境汚染を招くとして、船舶に水の浄化などの対策を義務付ける新たな国際条約の原案が明らかになった。生物絶滅の主因の一つとされる外来種対策に主眼を置いた初の国際条約。14日からロンドンで開く国際海事機関(IMO)の海洋環境委員会で条約案を討議、年内の採択を目指す。
 貿易量の多い日本は、国内でのバラスト水排出量、日本の船が外国に持ち込む水の量のいずれも世界のトップレベル。今後、さまざまな対応を求められることになる。
 バラスト水は船が空荷で航行する際、出港地で積まれ、入港先で荷積み後に排出される。出港地の生物や微生物を入港先に持ち込むことになり、地球規模の海洋環境汚染として懸念されている。
 条約案は「バラスト水と(タンク中にたまる)底泥の管理で、有害な水生生物や病原体が運ばれるのを防ぐことを究極の目標とする」と規定。
 付属書で「バラスト水1リットル中の生物の数を25匹以下に、プランクトンなどの微生物数を1ミリリットル中200個以下にする」との基準を設定し、各国に消毒や加熱による浄化など、条約が認めた方法による基準達成を義務付けた。
 バラスト水を適切に管理していることの認証制度を導入。入港先の政府が、違反発覚の際には制裁を科せることや、管理記録を整備することなど、条約順守のため厳しい規定を盛り込んだ。
 国際海事機関などの調査によると、世界で年間100億トンものバラスト水が移動。これによって、毎日3000個体以上の動植物が、別の場所へ持ち込まれていると推定されている。
 米、カナダ国境の五大湖では、80年代に持ち込まれた欧州の貝が大量発生。発電所の取水口に詰まったり、固有の生物種の生存を脅かしたりしている。
 欧州では米東海岸原産のクラゲが黒海に運ばれて、魚の卵やプランクトンを大量に食べていることが問題化。オーストラリアでは、日本産とみられるコンブが増殖したほか、有毒プランクトンによる貝毒も発生し、人間の健康被害が心配されるまでになった。(毎日)

☆二酸化炭素を地中に閉じ込める、貯留実験始まる。新潟・長岡

 大気中の二酸化炭素を地中に閉じ込め、地球温暖化を抑制する「二酸化炭素地中貯留実証試験」が7日、新潟県長岡市の帝国石油岩野原基地で始まった。二酸化炭素を地中に閉じ込める実験は、国内初。実験は二酸化炭素を地下1100メートルの「帯水層」と呼ばれる地層に注入し、二酸化炭素の地層内での動きなどを観測する。観測結果は04年度中にまとめられる。
 実験は、関西経済界を中心に自動車、鉄鋼などの企業が出資する財団法人「地球環境産業技術研究機構」(会長・今井敬日本経団連名誉会長)が実施する。
 同機構では、日本国内や近海の、地下水で満たされている帯水層には、国内企業などが排出する二酸化炭素の70〜80年分に当たる約900億トンをためる能力があると試算している。(毎日)

☆エアコンで8%の省エネ効果 京のアジェンダ21が報告

 市民団体や事業者などが今春取り組んだ省エネ家電製品キャンペーンによって、エアコン1台あたり8%の省エネ効果があったことが市民や企業などでつくる「京(みやこ)のアジェンダ21フォーラム」(事務局・京都市)のまとめで分かった。
 京都市、事業者、市民団体で共同実施した「省エネ製品グリーンコンシューマーキャンペーン」の成果をまとめた。家庭電気使用量の4割を占めるエアコンと冷蔵庫の購入時に省エネ製品を選んでもらおうと、3月から5月にかけて市内の家電店の18店舗が参加した。
 5段階(AAA〜C)で省エネ性能を記した環境ラベルを張り付けた。省エネ性能が良い製品は購入価格は高くても、運転費用が抑えられ、長い目でみると、結局お得なことが分かる。
 市内に本社がある量販店でエアコンの販売実績を調査。キャンペーン実施店は未実施店と比べ、AAAからAランクの製品比率の伸び(前年同期比)が10%高かった。販売されたエアコンの消費エネルギーを計算すると、省エネ製品がより多く売れたことで、エアコン1台当たり8・3%、家庭全体でも約2%の省エネになったという。
 同フォーラム事務局員の伊東真吾さんは「冷蔵庫では輸入製品のデータ不足でラベルが張れなかったこともあり、効果は分からなかった。消費者に環境情報を伝える店員を増やすことなどが課題」という。
 省エネ製品グリーンコンシューマーキャンペーンは「地域で取り組む効果的な温暖化防止策」として今秋にも第二弾を打つ。
 11日午後1時半から職員会館かもがわ(京都市中京区河原町竹屋町東入ル)でキャンペーン報告会を開く。無料。(京都新聞)

☆節電「協力している」91%。電通が首都圏で意識調査

 電通が7日まとめた首都圏(1都3県)の男女300人の意識調査で、東電の原発停止に伴う節電対策に、全体の91%が「協力する」と回答した。具体的(複数回答)には、家庭、オフィスとも「使っていない照明をこまめに消す」「エアコンの設定温度を上げる」などに6割から7割近い人々が協力すると答えるなど、市民の節電意識が高いことがわかった。
 調査は6月下旬に首都圏の15〜59歳を対象に実施。原発停止による「電力不足」の可能性は8割が認知しており、万一の停電で使えなくなると困るのは、冷蔵庫、パソコンを挙げた人が7割以上で上位を占めた。
 今後、期待する「電力不足対策」としては、風力、太陽光発電など「クリーンエネルギーの発電所を増やす」が最も多く75%。「節電習慣の定着」が55%、「省エネ家電の普及」が47%で続き、「原発を増やす」は10%で下位にとどまった。(毎日)

 

7月6日

☆青森の核燃料再処理工場で手抜き工事。保安院、指導強化

 青森県六ケ所村に日本原燃(本社・同村)が建設中の使用済み核燃料再処理工場について、経済産業省原子力安全・保安院は施工管理に重大な不備があると判断し、同社に抜本的な改善策を提出させ、厳しく行政指導していく方針を決めた。総合資源エネルギー調査会(経産相の諮問機関)の専門家委員会で改善策の妥当性を検討するなど、異例の態勢で臨む。下請け会社による約250カ所の不正溶接を見逃したずさんな管理体制を立て直すのが狙いだ。05年7月予定の運転開始が遅れる恐れもある。
 再処理工場の使用済み燃料貯蔵プール周辺で発覚した主な問題は、不正溶接▽溶接以外の不適切な工事法▽補修工事の国への未報告の三つ。
 発端は01年7月に貯蔵プールで起きた水漏れトラブル。日本原燃は昨年11月、日立製作所の下請け業者、大江工業(本社・東京、民事再生法の適用申請中)による不正溶接が原因だったと発表した。
 使用済み燃料を原発から搬入するのを中止し、これまでに約24キロに及ぶ溶接線などを調べた。
 プール床面のステンレスを溶接する際、すき間を埋めずに表面だけを溶接したため亀裂が生じ、水が漏れた。また、プールと工場本体をつなぐ水路でも水漏れにつながる不正溶接があった。主に大江工業の施工で、手抜きの不正溶接の疑いは約250カ所にのぼる。
 同社がプールの6カ所で金具の位置を設計図に合わせるため、留め具を切断して位置をずらす不適切な工事もしていた。
 これらは、調査に入るまで日本原燃も日立も気づかなかったという。
 以上は国の検査対象外だが、対象部分でも問題があった。プールから燃料を運び出す水路のゆがんだ壁を補修したのに、国に報告しなかったことが、6月24日に判明。日本原燃は知っていたが、あとで報告すればよいと勝手に判断していた。
 問題の相次ぐ発覚で、保安院は日本原燃の自主性に任せていては改善が進まないと判断した。同社に対し、再処理工場本体の施工管理の再点検、水中溶接による補修工事の安全性の確認、品質保証の改善策などを報告するように要求。報告が出た段階で、総合資源エネルギー調査会の専門委員会で妥当性を検討する。
 工場建設にかかわる多くの業者に対する日本原燃の監督能力を見極めることも含め、一連の作業が終わるのは8月以降になるとみられる。10月のウランを使う試験は最低でも数カ月遅れそうだ。
 保安院が異例の措置に踏み切ったのは、再処理工場が運転中にトラブルを起こせば社会的な非難を浴び、原子力政策が揺らぐとの危機感からだ。
 運転中の高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県)で起きた95年のナトリウム漏れ事故は、メーカーの温度計設計ミスが原因。運転前に十分なチェックをしていれば事故を防げたかもしれない。その失敗を繰り返さないための措置を工事スケジュールより優先させた。 (朝日)

☆温暖化防止アイデア募り県施設で実験。長野県が方針

 長野県は、地球温暖化防止に対して技術のアイデアを全国の企業から募り、採用した企業には県の庁舎や県有林を含む県の施設を「実験場」として無料提供する方針を固めた。今月中にも県内や東京、大阪などで企業向けの説明会を始める。県は「脱温暖化」の設備を導入でき、企業側にとっては自社技術をPRできる利点がある。(毎日)

☆家畜に「おなら税」!温室効果ガス削減でNZが検討

 ニュージーランド政府は羊や牛が出す“げっぷ”や“おなら”に含まれ、温室効果があるメタンガス削減のため、家畜の頭数に応じた新税の導入案をまとめた。農業団体は「畜産大国の屋台骨を揺るがしかねない」と一斉に反発している。
 国内に人口の10倍の3900万頭の羊がいる牧羊国ニュージーランドでは、国内の温室効果ガス総排出量のうち、羊や牛が出すメタンガスが38%(1999年)を占め、同国内で石油や石炭を燃やして発生する二酸化炭素に匹敵する。このため、メタンガスの発生を抑制できるえさの開発などが課題となっている。
 政府案によると、年間課税額は羊1頭につき9ニュージーランド・セント(約6円)、牛1頭につき54―72同セント(約38―50円)。ヤギや鹿も課税対象とする予定だ。税収は家畜の出すガスの削減技術の研究・開発費にあてる。2004年半ばまでに法制化したい考えだ。
 京都議定書でニュージーランドは、2008―2012年の温室効果ガス排出量を1990年水準に抑えなくてはならない。ホッジソン・エネルギー相兼研究・科学技術相は、2008年をめどに導入する炭素税で農家が対象外になっている点を指摘、「課税額は妥当なもの」と、農家に理解を求めている。(読売)

☆「着実に前進」。尼崎公害あっせん成立で患者ら総会

 「尼崎公害患者・家族の会」(松光子会長)の定期総会が五日、尼崎市の同市総合文化センターで開かれた。六月末には、尼崎公害訴訟の和解条項履行を求めて、原告住民らが国などを相手に総務省公害等調整委員会(公調委)に申し立てた「あっせん」が成立。患者ら約百八十人が喜び合うとともに、今後の活動方針などを確認した。
 冒頭、これまでに亡くなった約百六十人の原告住民に黙とうをささげた後、弁護団があっせん成立までの経緯を説明。中尾英夫弁護団長は「公調委が示したあっせん案には私たちの主張がほぼ盛り込まれた。国も今までのような(不誠実な)態度は取れないはず。着実に前進した」と成果を報告した。
 さらに、「裁判闘争の到達点『ディーゼル排ガス削減』等公害対策の抜本的強化を図る」―など今年の運動方針を採択。松会長は、これから始まるあっせん事項実現に向けた国などとの協議に触れ、「子や孫に青い空、きれいな空気を残せるよう、頑張っていきましょう」と呼び掛けた。(神戸新聞)

 

7月5日

☆IAEA、放射性物質輸送の安全基準強化へ

 国際原子力機関(IAEA)は「放射性物質の安全輸送に関する国際会議」をウィーンで7日から5日間の日程で開催する。国際テロ組織による放射性物質を使ったテロ攻撃への懸念が強まる中で、発電用核燃料などが輸送中に強奪された場合の危機管理策や、輸送手段の安全基準強化などを各国の専門家が話し合う。
 日本は現在、使用済み核燃料を欧州の施設で再処理してプルトニウムを取り出し、核燃料として日本に送り返している。会議の展開次第では、日本の核物質の海上輸送も見直しが迫られることになりそうだ。
 IAEAは米同時テロ以降「核テロ」の危険が高まったと警戒。最近では、先月にロシアのチェチェン武装勢力が放射性廃棄物の貯蔵施設を襲撃する事件が起きた。
 こうした状況を踏まえ、今回の国際会議は核燃料などを陸海空の輸送手段で運ぶ場合の安全対策に焦点を当てる。放射性物質が輸送中に強奪されたり、事故で紛失したりした場合の危機管理を定めた「緊急時対応条約」について、各国の履行状況を確認する。(日経)

☆伊方原発冷却水漏れ「原因は弁の締め方」。四国電力

 愛媛県と四国電力は5日、定期検査中の伊方原発1号機(同県伊方町、加圧水型軽水炉、出力56万6000キロワット)で3日、1次冷却水約1.5トンが漏れたトラブルは、加圧器安全弁の上流配管にある水抜き用の「ドレン弁」の締め方が不十分だったことが原因、と発表した。トラブル後に弁を分解・点検。四電は弁を増し締めし、水漏れが起きないことを確認した。(毎日)

☆病院跡地の汚染表土除去へ。大量医療廃棄物問題で厚労省

 旧国立小児病院跡地(東京都世田谷区)から大量の医療廃棄物が見つかった問題で、厚生労働省は4日、敷地約3万2000平方メートル全体の表土を入れ替える方針を決めた。8日に地元住民に説明し、月内にも着工する。費用は国が負担することも含め検討している。
 厚労省は3月までに、病院跡地から医療廃棄物を除去するとともに、水銀汚染された部分を中心に全体の約6分の1にあたる約5500平方メートルの土壌(約9500立方メートル)を入れ替えた。しかし住民が4月、除去したはずの敷地内に多数の針が散乱しているのを見つけ、厚労省に徹底した除去を求めていた。
 同省は6月までに敷地の南側を中心に数十〜数百本単位で注射針を発見し、住民の不安を解消するためには表土を全面的に入れ替えるべきだ、と判断した。除去する表土の深さは廃棄物を調べながら場所ごとに決めるが、最低でも深さ20〜30センチで、入れ替え量は前回の約1.5倍になる見込み。
 水銀汚染についても、改めて周辺の地下水や土壌の汚染調査をする。敷地内にあった保育所の跡地など広範囲の土壌が水銀汚染されていた原因については再調査が進んでおらず、8日の段階では説明が見送られる。(朝日)

 

7月4日

☆焼却炉の異常燃焼が原因。再起動直後に爆発音。「ふげん」の火災警報

 福井県敦賀市にある核燃料サイクル開発機構の新型転換炉「ふげん」(出力16万5000キロワット、3月末に運転終了)の廃棄物処理建屋で爆発音がして火災警報が作動したトラブルで、核燃機構は4日午後、現場に火災は認められず、消防により、焼却炉の異常燃焼が原因と確認されたと同県に報告した。
 文部科学省で記者会見した核燃機構ふげん技術課の直井洋介技術主幹によると、何らかの原因で焼却炉内の燃焼が急激に進み、内部の圧力が上昇。灰の取り出し口に燃焼ガスが噴出し、爆発音がしたと推定。この際、炉と取り出し口をつなぐダクトののぞき窓が割れ、室内に充満した灰に火災報知器が反応したとみられ、核燃機構などは異常燃焼の原因を詳しく調べている。(時事通信)

☆東電原発再開に慎重姿勢。福島県の佐藤栄佐久知事

 福島県の佐藤栄佐久知事は4日、共同通信のインタビューで、国の原子力政策を批判したうえで、東京電力のトラブル隠しで停止している県内原発の運転再開について「県内の首長に慎重な意見が多い」などとして、あらためて慎重な姿勢を示した。
 地元8町村と県議会は福島第一原発6号機の運転再開を容認するなど早期の判断を求めているが、佐藤知事は判断を先延ばしすることに「葛藤(かっとう)はない。地元と県議会の意見は重要な情報だが、県内市町村の首長には運転再開に慎重な人が多い」と述べた。
 その上で原発の運転再開問題は政治決着する問題ではなく、あくまで「安全、安心の問題だ」として、東電側の安全対策の徹底などを踏まえ、運転再開の可否を慎重に判断する考えを重ねて示した。(共同通信)

☆福島第一原発5号機が運転再開へ、定期検査パス

 東京電力は4日、点検中の福島第一原発5号機で定期検査の最終段階となる原子炉格納容器漏えい率検査を実施し、気密性に問題がないとの結果を発表した。残る作業が順調に進めば7月中旬にも技術的に運転再開が可能になる見通し。福島県ではすでに第一原発6号機が運転再開可能な状態。同原発3号機、第二原発1号機も月内に点検日程を終える。(日経)

☆排ガス規制で対応分かれる。マツダ撤退、日産は新会社

 マツダが国内のトラック生産から事実上撤退し、いすゞ自動車からの完成車調達などの提携を進めるのは、環境問題への関心の高まりを受け排ガス規制が厳しくなる中、それに対応するエンジン開発などに多額の研究費が予想されるためだ。
 今年10月にはディーゼル車から出る粒子状物質の排出制限が厳しくなるなど、規制が一段と強化される見通し。こうした規制を今後もクリアできるトラックをつくるための研究開発費は「膨大な額に上る」(関係者)。このため、マツダとしてはトラック部門のコストを削減、経営資源を他の分野に回したい考えだ。
 トラック分野では、いすゞから小型トラックの供給を受けている日産自動車と日産ディーゼルが小型トラックの開発で合意、今秋に新会社を設立する。規制強化を競争のチャンスととらえ、新規分野の開拓に取り組むほか、中国市場への投入も狙う。メーカーによって対応が分かれた形だ。(共同通信)

 

7月3日

☆温暖化で異常気象続発。5、6月に世界各地で

 国連の世界気象機関(WMO)は2日、スイス・ジュネーブが過去250年以上の間で最も暑い6月となり、フランス南部でも40度を超す高温を記録、米国では5月の1カ月間に史上最多の562回の竜巻が発生するなど、5月から6月にかけて世界各地で記録的な異常気象現象が続発したと発表した。
 WMOは、地球温暖化を原因としたこれら異常気象現象が近年急増しており、今後も増加する恐れがあると警告している。
 WMOは5月から6月にかけて観測された異常気象現象としてこのほか(1)米国東部、南東部の異常低温(2)1400人以上が死亡したインドの異常高温(3)300人以上が死亡したスリランカのサイクロン−などを挙げている。(共同通信)

☆伊方原発1号機の1次冷却水漏れる

 愛媛県と四国電力は3日、定期検査中の伊方原発1号機(同県伊方町、加圧水型軽水炉、出力56万6000キロワット)で、1次冷却系の加圧器安全弁から、1次冷却水約1.5トンが漏れるトラブルが発生したと発表した。冷却水はすべて逃がしタンク内に漏れたため、環境への影響はないという。
 この日は1次系に漏れがないかを確認する検査を実施。1次系の水圧を上げたところ、安全弁から漏れた。弁は同系統の水圧が過剰になった際に作動する「逃がし弁」だが、発生時の水圧は正常。四電は「弁の故障が原因とみられる」とし、今後、弁を分解・点検する。(毎日)

☆経産省、ひび割れ運転認可。国内初、女川原発1号機

 東北電力女川原発1号機で見つかった炉心隔壁(シュラウド)のひびについて、経済産業省は3日、補修しないままの運転再開を求めた同電力の申請を認可した。
 昨年8月の東京電力の原発トラブル隠し発覚以降、東電のほか、東北電力や中部電力の原発でシュラウドのひびが次々と見つかったが、ひびを残したままの運転再開が認められたのは初めて。
 女川1号機では、再循環系配管でもひびが見つかったが、既に交換しており、今月25日に運転再開の予定。
 中部電力も同様の申請を浜岡原発4号機について行っており、同省原子力安全・保安院が現在審査中。一方、東電はシュラウドのひびの部分を削るなどの補修を行っている。(共同通信)

☆敦賀原発1号機、新型制御棒ひび割れ、残る3本でも発見

 日本原子力発電は2日、定期検査中の敦賀原発1号機の新型制御棒2本でひび割れが見つかった問題で、残る3本でも計184カ所のひび割れを発見したと発表した。5本で計287カ所となった。原電によると、それぞれ63、64、57カ所。上部に集中し、溶接線に沿っており、応力腐食割れが原因とみられる。(毎日)

☆浜岡原発差し止め求め本訴。仮処分決定待たず住民ら

 中部電力浜岡原発(静岡県浜岡町)の運転差し止めを求め、仮処分を申請している静岡市の市民団体「浜岡原発とめよう裁判の会」(白鳥良香代表)が「同原発の危険性をより確実に立証するため」として、1−4号機の運転差し止めを求める訴訟を3日、静岡地裁に起こした。
 来年3月までに出る見通しとなっていた仮処分決定を待たずに本訴に踏み切った理由について、同会側は「仮処分申請後に東海地震に関する新データや原発のひび割れ問題などが次々と明らかになり、本訴でなければ実現できない立証手段が必要になった」と説明。
 本訴では(1)中部電に対する文書提出命令の申し立て(2)原発の現場検証(3)より強制力の高い証人尋問−などが可能になるとしている。(共同通信)

☆中間貯蔵施設誘致で、住民投票へ決起集会。むつの市民団体

 使用済み核燃料中間貯蔵施設誘致の是非を住民投票で問おうと署名活動に取り組む、むつ市の市民団体「むつ市住民投票を実現する会」(斎藤作治・野坂庸子共同代表)が2日夜、同市の下北文化会館で決起集会を開き、市民ら三十数人が参加した。
 集会では、先月30日から2日までに531筆の署名を集めたことが報告され、斎藤・野坂両代表が「若い人たちが積極的に協力してくれる」と話した。住民投票条例案を市議会に発議するには、同市の有権者の50分の1にあたる約800筆が必要。(毎日)

☆遺伝子組み換え、作物の混入率0.9%で表示義務。欧州議会

 欧州連合(EU)欧州議会(フランス・ストラスブール)は2日、遺伝子組み換え作物の混入率が0.9%を超えた食品に表示を義務付けるなど、食品の表示基準を強化する法案を可決した。農相理事会で承認されれば、EU共通法令となる。
 今回の法案は組み換え食品であることの明確な表示、環境への影響評価や監視を強化する一方、遺伝子組み換え食品の新規認可凍結の解除に道を開く可能性がある。EUの組み換え食品輸入規制をめぐる欧米間の貿易紛争にも影響が出そうだ。
 EUは98年から遺伝子を組み換えたトウモロコシや大豆などを含む食品に表示を義務付けている。新法案は、植物油、調味料(しょうゆを含む)、家畜用の飼料などに表示義務の対象を拡大。表示義務の基準を現行の1%から強化する。
 また組み換え食品について製造から流通段階まで、業者が情報を保管するよう義務付ける。
 欧州議会の環境委員会は先月、表示基準を0.5%とすることで合意したが、本会議は業界からの反発を考慮して基準を緩和したとみられる。
 EUによる遺伝子組み換え食品輸入規制に関して、米政府は5月、EUを世界貿易機関(WTO)に提訴している。(毎日)

☆米、EUの遺伝子組み換え食品新ルールに反発

 米政府は2日、欧州議会が遺伝子組み換え食品に表示を義務づける法案を可決し、欧州連合(EU)が同食品の輸入禁止解除へ動き出したことについて「表示義務では禁輸解除とはいえず、依然として(世界貿易機関=WTOの)ルールに反する」との声明を発表した。米政府はEUを相手取りWTOに提訴中だが、現時点で取り下げの考えがないことを示した。
 EUは遺伝子組み換え食品への消費者の懸念が高まったのを受け、1998年から新規認可を凍結、米国などからの輸入も事実上禁止している。今回、欧州議会が可決した法案は食品業界に表示を義務づけて消費者に選択の目安を与えるもので、EUは表示義務づけに合わせて認可や輸入の再開を検討している。
 米政府は遺伝子組み換え食品の安全性は科学的に確かめられているとして、EUの輸入禁止措置に猛反発。5月にWTOに提訴していた。(日経)

☆「産業廃棄物税」導入へ。排出者に課税、再利用促進。山田啓二京都府知事方針

 山田啓二知事は2日の府議会代表質問で、産業廃棄物を排出する事業者に課税する「産業廃棄物税」の導入に向けて検討に入るとの方針を表明した。今後、学識経験者による研究会を設置し、導入時期や課税のシステムなどを議論する。高屋直志議員(自民)の質問に答えた。
 府内では、工場や建設現場などからの産業廃棄物の排出量が年間約550万トン(99年)あり、リサイクルされた分などを除く約37万トン(同)が最終処分されている。一方で、環境省の01年の調査では府内の不法投棄は約2万4000トンに上る。
 産廃税は滋賀、三重、奈良各県などが制度化しているが、府では不法投棄の防止を優先させ、廃棄物の疑いがある場合でも立ち入り調査や搬入停止命令ができる「府産業廃棄物の不適正な処理を防止する条例」を今年4月施行し、監視体制の強化に努めてきた。
 山田知事は「産廃対策は本来、排出量を減らし、リサイクルを進めることが重要。規制だけでなく税制度の活用で経済的な手法も考える必要がある」と述べた。「産廃税」は法定外目的税として徴収し、リサイクル促進のための設備投資支援などに利用するという。(毎日)

☆茨城ヒ素、環境省支給の調査協力金、収入に当たらず。厚労省

 茨城県神栖町で有機ヒ素化合物に汚染された井戸水を飲んで健康被害を受けた住民に環境省が支給する「調査協力金」について、厚生労働省は3日、収入には当たらないとの見解をまとめた。収入と認定された場合、被害住民のうち1世帯が受け取っている生活保護費が減額されるため、厚労省が検討していた。(毎日)

 

7月2日

☆東海地震の第一人者、浜岡原発「極めて危険」

 「直下でマグニチュード(M)8の地震がおきる浜岡原発は、極めて危険な状況だ」。茂木清夫・前地震防災対策強化地域判定会長が1日、札幌市で開かれている地震の国際学会で、中部電力の浜岡原発(静岡県浜岡町)について、こう警告した。東海地震の第一人者による、学術集会としては異例の発言に、注目が集まった。
 茂木さんは元東大地震研究所長で、96年まで判定会長、01年まで地震予知連絡会長を務めた。
 英語で約30分間講演。世界中の原発の分布図と、地震の起きている場所をスライドで重ねあわせて、「M8の地震が起きるとわかっているところなのに、原発があるのはここだけ」と、浜岡原発の異常さを際だたせた。
 政府や中部電力が「大地震は想定ずみ」としていることに対し、茂木さんは「揺れ、岩盤の壊れ方など大地震のことはわかっていないことが多い。地震のたびに、想定外のことが起きている」と、技術者の慢心を心配した。
 茂木さんが浜岡原発に関心を持ったのは、01年に起きた1号機の配管破断以降。「それまでは警戒宣言の問題に集中していたが、原発を調べてみると平気でいられる問題ではなかった。地震の専門家として発言する責任を感じた」という。
 発表したのは、国際測地学・地球物理学連合の総会。この分野ではもっとも伝統ある会で、4年に1度開かれ、アジアでは初の開催。日本学術会議などが主催した。世界99カ国から約4500人が参加、11日まで開かれている。 (朝日)

☆5本すべてにひび割れ。敦賀1号機の新型制御棒

 定期検査中の日本原子力発電(原電)敦賀原発1号機(福井県敦賀市、沸騰水型、35万7000キロワット)の新型制御棒2本に相次ぎひび割れが見つかった問題で、原電は2日、新たに別の3本で計184カ所のひび割れが見つかったと発表した。
 従来より長い3年間の使用を目的に昨年導入されたばかりの新型制御棒すべてにひび割れが起きたことになり、原電は5本とも交換して材質も含め詳細に原因を調べる。8月中旬の予定だった定検終了は3週間程度遅れる見通し。
 原電は「廃棄物を少なくするため長寿命型に取り換えたが、早期のひび割れは予想していなかった」と話している。
 原電によると、今回の3本は炉心周辺部に挿入されていたもので、最大で長さ約3センチのひび割れが、目視でそれぞれ63カ所、64カ所、57カ所確認された。(共同通信)

☆東電社長に要望書。作業ミス批判。福島県議会議長

 原発データ隠しの影響で、東京電力福島第一、同第二原発の福島県内の全10基が停止している問題で、点検中の原発で作業ミスが相次いでいることを受け、福島県議会の加藤貞夫議長は2日午前、勝俣恒久東電社長に対し、再発防止などを求める要望書を手渡した。議長室に呼んだ勝俣社長に対し、加藤議長は「ヒューマンエラーが立て続けに発生することは大変遺憾。(議会で再稼働を容認した)第一原発6号機はともかく、次の号機の(再稼働を)判断する時に障害になる」と厳しく指摘。これに対し、勝俣社長は「大変重く受け止める。総力を挙げて対策を進めたい」と語った。 (時事通信)

☆柏崎刈羽原発4号機の運転再開申し入れ。東京電力

 東京電力は2日、定期検査で停止している柏崎刈羽原発4号機の運転再開を地元の新潟県、柏崎市、刈羽村に申し入れた。いずれの自治体も即答は避け、11日の県議会終了後に3首長が認めるかどうか判断する。同原発では七つの原子炉のうちすでに6、7号機が再開しており、4号機の再開が認められれば3基目となる。
 4号機は再循環系配管の6カ所でひびが見つかり、ひびの部分を切り出して取り換える補修工事をした。1日に起動前に必要な検査を終了した。 (朝日)

☆泊原発3号機の原子炉設置を許可。経産省

 経済産業省は2日、北海道電力が増設を申請していた北海道泊村の泊原発3号機の原子炉設置を許可した。商業原発の設置許可は99年4月の北陸電力志賀原発2号機以来4年ぶり、加圧水型炉としては87年の関西電力大飯原発3、4号機以来16年ぶりとなる。(毎日)

☆低脂肪の食生活を。母乳のダイオキシン対策

 米科学アカデミーは1日、母乳に含まれるダイオキシンを減らすため、女性は早い時期から脂肪をとる量を減らすべきだとする報告書を発表した。
 同アカデミーは、ダイオキシンが蓄積しやすい脂肪を多く含む食品の摂取を減らす施策を進めるよう政府に勧告。「特に胎児や乳児への影響が懸念される」として、将来、子供を産む可能性のある若い女性や子供に焦点を当てた対策を求めた。
 報告書は、ダイオキシンやジベンゾフラン、コプラナーPCBなどの有害化学物質は脂肪組織に蓄積しやすく、魚を多く食べる人や母乳を飲む乳児の摂取量が多くなる、と警告。「将来、母乳で子供を育てる可能性がある女性は、早い時期から、低脂肪乳や脂肪の少ない食品を食べるよう心掛けるべきだ」とした。
 家畜に動物性の脂肪を含んだ飼料を与えることを避け、家畜の体内にダイオキシンが連鎖的に蓄積されないようにすることも勧告した。(共同通信)

☆毒ガス情報収集始まる。全国調査、茨城県から

 茨城県は2日、終戦時に埋設・遺棄された旧日本軍の毒ガスの所在などの情報を収集する調査を始めた。
 環境省が求めている全国調査の一環で、神栖町で毒ガス成分によるとみられる住民の健康被害が問題となる中、同県が全国で最初に着手した。
 調査は、毒ガスの所在のほか保管、処理状況などの情報を集める。この日は市町村向け説明会を水戸市内で開き、具体的な調査項目などを指示した。8月中旬までにデータを集め、同月末に環境省に報告する。
 市町村は、当時の文書や地誌、新聞記事などを点検、毒ガス製造や保管に携わった人の聞き取りなどを実施する。
 茨城県によると、県内では36市町村39カ所に旧日本軍部隊が展開したが、1973年の政府調査では、神栖町も含め毒ガス遺棄の記録は見つかっていない。
 環境省は、全国の調査結果を10−11月ごろまでにまとめる。(共同通信)

☆神栖町・有機ヒ素汚染、自覚症状、99年ごろから。健康診断結果で説明会

 茨城県神栖町木崎の井戸水が有機ヒ素化合物で汚染された問題で1日、環境基準の14〜43倍のヒ素が検出された井戸水を飲んでいた住民44人に対する健康診断結果などに関する説明会が開かれた。
 潮来保健所の緒方剛所長らが健康診断の結果の概要と、県の専門委の検討結果を説明した。
 出席した約20人の住民からは「結果発表が遅れたのはなぜか」「汚染された井戸水を過去に飲んでいた人の健康状態も調査し、汚染が始まった時期の確定を」などと質問や注文が相次ぎ、県職員らは「いろいろ問題があり、重ねておわびする」「汚染源が不明なまま、健康状態だけを調べて時期を確定するのは難しい」などと答えた。
 また、緒方所長は有機ヒ素化合物の自覚症状が出始めた時期について、これまで言われていた00年ごろより早く、99年ごろまでさかのぼることを明らかにした。(毎日)

☆ヒ素汚染で生活保護費減額?環境省協力金は臨時収入と判断

 茨城県神栖町で、有機ヒ素化合物に汚染された井戸水を飲んで健康被害を受けた住民に対し、環境省が支給を決めた「協力金」が収入とみなされ、生活保護費が減額される可能性が出てきた。同省と厚生労働省は検討を続けているが結論は出ていない。生活保護を受けている被害男性(51)は「協力金と生活保護は別の話。どちらか選べというのか」と困惑している。
 協力金は、手足の震えなどの被害を受けた住民が対象で入院者は一律70万円、通院者には30万円が支給される。被害住民の中で生活保護世帯は1世帯。生活保護費は臨時収入があった場合、この収入との差額だけが支払われる。この男性の場合、協力金が収入と認定されれば、生活保護費がおよそ半分になる。
 厚労省保護課は「検討を重ねているが、他のケースとの整合性が問題」と話しており、結論が出るまでにはさらに時間がかかりそうだ。(毎日)

☆小泉首相、国際捕鯨委脱退を回避の意向

 小泉首相は2日昼、国際捕鯨委員会(IWC)の脱退問題について「脱退しないで日本の主張が理解されるよう、努力すべきだと(水産庁に)指示した」などと述べ、当面は脱退を回避する考えを強調した。政府はすでに、IWC分担金支払いの留保を表明しているが、首相は、国際社会との協調に配慮したとみられる。(毎日)

☆「産業廃棄物税」導入へ。京都府 7月中に検討組織発足

 京都府は2日、産業廃棄物の減量化や不法投棄防止策の財源に充てるため、府では初めての法定外目的税となる「産業廃棄物税(産廃税)」を導入する方針を打ち出した。山田啓二知事が同日の府議会代表質問で「滋賀県など近隣県との連携も考慮し、新税導入に向けて具体的な検討したい」と述べ、7月中に学識経験者らによる検討組織を発足させる意向を示した。
 産廃税は、産廃問題や環境対策の財源を確保するため、全国の自治体で導入が進められている。2002年4月の三重をはじめ、滋賀、奈良、鳥取など九県がすでに導入、または導入を予定している。
 各県とも、県内の最終処分場などに持ち込まれる産業廃棄物を課税対象とし、税率は1トン当たり1000円。納税義務者は県内外の排出・中間処理業者とし、県によって同業者による直接の申告納付か、最終処分業者からの特別徴収かの違いがある。課税免除の設定も異なっている。
 府は「産廃問題は広域行政の課題。滋賀県の産廃税が来年1月に導入されることもあり、できるだけ早く制度化したい」としている。
 府の推計では、府内の事業者が排出する産業廃棄物のうち、中間処理や再利用分を除き、最終処分場に回される産業廃棄物は2001年度で年間約31万トン。このうち、約22万トンが滋賀県を中心とした他府県に流出、約3万トンが他府県から持ち込まれるため、年間12万トン近くが府内で最終処分されている。
 一方、産業廃棄物の不法投棄は増加傾向にあり、01年度の不法投棄量は約2万4700トンと、全国で4番目に多い。(京都新聞)

☆ごみ処理施設運営自治体、トラブル続きで建設の4社を提訴

 静岡県小山町のごみ固形燃料(RDF)化施設「御殿場・小山RDFセンター」を運営する御殿場市・小山町広域行政組合(組合長、長田開蔵御殿場市長)が2日、建設した三菱商事など4社を相手に、建設費用に当たる約79億2000万円の損害賠償を求め、東京地裁に提訴した。環境省によると、RDF施設は全国に49カ所あるが、運営する自治体による提訴は初めて。
 センターは、三菱商事、石川島播磨重工業、荏原製作所、フジタの4社による「J―カトレルグループ」が建設し、99年3月、操業を始めた。訴えによると、ごみから燃料を生み出す「夢のリサイクル施設」の触れ込みだったが、試運転中の98年2月、分別できなかった金属ごみが破砕機につまるトラブルが起き、1年ほど工期を延期した。操業後も、乾燥機で火災が起きたり、ベルトコンベヤーのシャフトが折れるなどの事故が相次ぎ、停止を繰り返した。
 RDFは可燃ごみを細かく砕き、圧縮して作った固形燃料で、長さ5センチのクレヨン状。御殿場・小山のセンターでは、1日当たり約10万人の住民と観光地から出るごみ約150トンを処理している。RDFの使途としてはごみ発電や冷暖房の熱源などがあるが、燃焼時に規制値を超すダイオキシンが生じるため、近隣では処理できず、組合は山口県のセメント工場など遠方まで運搬費を負担して売却している。
 修理などのため維持・管理費は当初予定の約7倍に上り、01年度は4億1700万円かかった。長田市長は「トラブルは設計ミスが原因。良いことずくめのような宣伝をした企業の社会的責任を問いたい」と話す。対する企業側は「訴状を見てから対応を考えたい」とコメントしている。(毎日)

☆地球に優しい地域通貨を発行。川口市「キューポラ」

 川口市制施行70周年記念事業実行委のかわぐち環境通貨プロジェクトは1日、環境通貨「キューポラ」の発行を開始した。市立飯塚小5年の15人が事務局の川口ボランティアステーションに一番乗り。「ちきゅうにやさしいおかね」1キューポラをもらった=写真。12月31日まで3万キューポラを発行する。
 児童らは6月29日に市民1万人以上が参加した「エコライフDAY」に参加。排出する二酸化炭素の重さを減らした実績をチェックシートに書き込んでやってきた。187グラム減らした桑野志穂美さん(10)は「テレビゲームの時間を減らすのに一番頑張った」と話していた。
 「キューポラ」は、たたら祭りなどのイベントで焼きそばを大盛りにしてもらえたり、Tシャツ50円割引などに使える。「募金箱」に入れるとお金に変わり、ラオスの子供たちの支援に送られる。(毎日)

☆三菱電機、物流でのCO2排出を3年で2割削減

 三菱電機は2005年度までの3年間で物流の二酸化炭素(CO2)排出量を2割削減する。生産拠点を結ぶ長距離の幹線をトラックから環境負荷の小さい貨物列車による輸送に切り替える。包装材では主要製品について木材包装を無くすほか、使用量全体を減らす。
 まず、関東、中部、関西、九州の4拠点ごとに半径50キロメートル圏の貨物をまとめ、大型トラックで運ぶ幹線型の物流網を構築する。その上で、幹線の一部をJR貨物などの列車による輸送に振り向ける。
 包装材は木材の使用量を2005年度に2001年度に比べて8割減らす。主要製品は木材系から段ボールや鋼材系資材に変更し、木材系の資材が必要な分野は再使用を徹底する。包装材の総使用量は2001年度比で1割削減する。(日経)

☆松下がCO2排出権取引制度、国内工場へ試験導入

 松下電器産業は2日、傘下の分社、関係会社の国内125製造工場に二酸化炭素(CO2)排出権取引制度を試験導入したと発表した。
 国が批准したCO2など温室効果ガス排出量の数値目標を定めた京都議定書への早期対応を目指して削減を促進、排出権のやりとりにも習熟するのが狙い。電機大手では他に日立製作所も試験導入している。
 松下は前年度を基準に部品部門で年間7%減、組立部門で同3・5%減の削減目標を設定。各工場の排出量などの情報をイントラネット上で公開し、目標を超える削減量は金銭のやりとりを伴わない排出権として部門間や工場間で取引する。排出の絶対量に制限は設けないため、事業拡大には影響しないという。
 同社はプラズマディスプレー事業などの拡大で、排出量の削減目標達成が現状では困難と判断、試験導入を決めた。議定書発効による国内の法整備を待って、金銭のやりとりを伴う制度にするという。(共同通信)

 

7月1日

☆温暖化などで海面水位過去100年で最高水準。気象庁

 気象庁は1日、現在、海面水位が過去100年間で最も高い状況にあり、潮位が高くなる7〜11月は台風による高潮のときに浸水などの恐れが高まると発表した。潮位が高くなる満月と新月前後の数日間は、特に注意が必要だとしている。
 同庁によると、日本沿岸の海面水位は80年代半ば以降、上昇傾向にある。ここ数年は85年ごろに比べて8〜9センチ高くなっており、今年も同様の傾向にある。地球温暖化で水温が上がって海水が膨張したことや黒潮など海流の変化が影響したとみられるという。(朝日)

☆福島第一原発3号機、再稼働態勢は来週以降に

 東京電力は1日、定期検査中の福島第一原子力発電所3号機で、原子炉を冷やす水を流すポンプのモーターが許容値を超えて振動したと発表した。同機は国が立ち会う原子炉格納容器漏えい率検査を6月12日に実施。検査結果が規定値の範囲内に収まり、今週中にディーゼル発電機の試運転などを終え技術的に再稼働の態勢を整える予定だった。振動対策を実施するため再稼働態勢は来週以降にずれこむ。(日経)

☆「大臣安全宣言」は不必要。東電の要請、容認へ。原発運転再開で刈羽村長

 刈羽村の品田宏夫村長は30日、定期点検中の東京電力柏崎刈羽原発4号機の運転再開問題に関して、「(平沼赳夫経済産業)大臣が来ることが起動の条件と考えていない」と述べ、経産相の安全宣言の必要性はないとの見解を示した。村議会全員協議会での東電の説明会後、記者団の質問に答えた。
 品田村長は「議員や住民の(運転再開の)理解度は進んでいると思う」と述べ、東電から1日にも検査が終了する4号機の運転再開要請がある際には容認する考えを明らかにした。しかし「1等賞になろうとは考えない」とも述べ、平山征夫知事や西川正純・柏崎市長の判断を待つ姿勢だ。知事、市長との3者会談については「まだ必要と考えていないが、その可能性は否定しない」と含みを残した。
 東電の桝本晃章副社長は全員協議会で「住民理解の浸透度を見る一番の判断材料は議会である」と話した。全員協議会後、桝本副社長は「再開への理解は議会に浸透してきたと思う。4号機の運転再開要請は1日の検査結果を見てから判断したい」と語った。(毎日)

☆環境農業、国に提言。農水省助成に前向き。県内NPOなどが183項目

 農業の多面的機能を研究する民間非営利団体(NPO)法人「農と自然の研究所」(福岡県二丈町、宇根豊代表)など全国九つの農業・環境団体は、「日本型の環境デカップリング」実施などを盛り込んだ環境農業政策をまとめ、三十日、亀井善之農相に手渡した。農家が行う環境保全のための作業など「生産」以外の部分に、国の助成制度創設を求めた。農水省は「国が全く手を付けていなかった分野」と関心を寄せており、同省が十二月に策定する「環境政策大綱」の柱の一つとして検討していく方針。
 提言は、農家の所得には反映されることがなかった自然・景観保護や文化継承など、「生産」以外の営農効果を助成対象として金額に換算した。
 具体的には、水田の生き物調査(農家一戸当たり二万円)▽地下水の分析(同二万円)▽メダカやカエルなどの指標動物がいる(十アール当たり一万円)▽レンゲなどの緑肥作物の栽培(同五千円)▽土壌分析(同五千円)など、百八十三項目を対象に挙げた。農家一戸当たり原則二百五十万円を助成上限としている。
 こうした考え方は、欧州などの「環境農業」先進地では既に導入済みで、ドイツのバーデン・ヴュルテンベルク州では一九九二年から、草地に野草を自生させたり農薬や化学肥料を使わないなどの農業の方法を点数化。州政府が農家に助成金を支払い、非農家からも「地域の暮らしが守られる」と支持を得ている。
 農水省は今後、大綱策定の検討会にメンバーを招き、提言の内容について論議するほか、同提言書を九州農政局など出先機関に配布する。
 宇根代表は「これまで『金にならないもの』として、無視されてきた生き物や水、土壌などに農家自身が目を向けることに、日本農業再生の道筋がある。助成はその動機付け」と話している。提言メンバーには、九州ではほかに「環境稲作研究会」(福岡県前原市)が加わっている。(西日本新聞)

☆病名・悪影響の注意表示、たばこに義務付け

 「喫煙はあなたにとって肺がんの原因の一つとなります」――。財務省は1日、たばこの箱に印刷する健康への注意表示を厳しくすることを決めた。肺がんや心筋こうそくなどの具体的な病名や、妊婦、未成年者への悪影響などを明記することを義務づける。財務省は近く省令を改正し、早ければ来年にも注意表示を厳しくする。
 現行のたばこ事業法施行規則では「あなたの健康を損なうおそれがありますので吸いすぎに注意しましょう」と記すのみ。新たな規則では、病名、妊婦や未成年者などへの影響など合計八種類の注意表示文を義務づけ、1箱につき2種類ずつ記す。表示面積も広くする。現在は箱の側面に記せばいいが、新基準では表面と裏面のそれぞれ3割以上を注意表示に充てなければならない。結果的に注意表示が目立つことになる。たばこの健康被害への認識が広がることを財務省は期待する。たばこに手を伸ばすのをためらう喫煙者が増える可能性もありそうだ。(日経)