環境問題どんぞこニュース

2006年5月分


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5月31日

☆ウラン残土問題協定締結。れんがに加工、搬出へ

 日本原子力研究開発機構が鳥取県湯梨浜町方面(かたも)地区に置いたままにしていたウラン残土約2700立方メートルについて、原子力機構と国、鳥取県、同県三朝町は31日、残土を同町内でれんがに加工し、県外に搬出することで正式に合意、協定書に調印した。
 小坂憲次文部科学相と片山善博鳥取県知事、吉田秀光三朝町長、殿塚猷一原子力機構理事長が都内で調印式の後、記者会見。文科相は「地元の理解を得て残土を搬出できることは感謝に堪えない。解決が長引いたことを誠に申し訳なかったと思う」と謝罪。片山知事は「原子力機構と地元の間に欠如していた信頼関係、原子力行政に対する信頼感を取り戻すきっかけになる」と話した。(共同通信)

☆制御棒ひび割れで報告書。一定の中性子量で交換へ

 東京、中部両電力の沸騰水型原発で東芝製制御棒のカバーに相次いでひび割れが見つかった問題で、経済産業省原子力安全・保安院は31日、電力会社に対して一定量以上の中性子を浴びた同型制御棒はなるべく使わないよう求める報告書をまとめた。
 やむを得ず使う場合は、燃料の間に挿入したままで動かさないよう求めており、各社は事実上、対象の制御棒の交換を強いられることになる。
 保安院は同日付で(1)運転中の原発では次の定期事業者検査で制御棒を点検する(2)停止中の原発では、点検結果を速やかに国に報告する(3)制御棒の設計を変更する−ことなどを文書で指示した。(共同通信)

☆福岡、北九州の環境施策PR。来月カナダで展示。国連ハビタット

 6月19日からカナダ・バンクーバーで開かれる国連人間居住計画(国連ハビタット)主催の世界都市フォーラムで、福岡、北九州両市での環境問題への取り組みがパネル展示されることになった。国連ハビタット福岡事務所(福岡市)の野田順康特別顧問が30日、都内で記者会見し発表した。
 国連ハビタットは主に開発途上国の居住環境改善に取り組む国際機関。フォーラムは、2030年に世界人口が82億人に達し、その6割以上が都市部に集中するという推計を踏まえ、「環境に優しく持続可能な街づくり」をテーマに開かれる。
 日本からは吉田博美国土交通政務官らが出席。パネル展では、汚水や有毒ガスによる汚染を緩和する福岡市の廃棄物処理方法や、北九州市の公害克服の取り組みなどが紹介される予定という。
 野田特別顧問は「環境に配慮した都市開発や、社会のきずなの構築などを話し合う場となる。他の自治体も参加してほしい」と呼び掛けている。(西日本新聞)

☆環境対策企業に低利融資。京都銀行、6月1日から

 京都銀行は、環境問題に積極的に取り組む企業の資金調達を支援するため、環境対策向けの融資金利を低く設定する「京銀エコ・ローン」と、私募債の手数料を優遇する「京銀エコ・私募債」の取り扱いを6月1日から始める。
 優遇するのは、環境負荷の低減を進める国際規格「ISO14001」や京都発祥の「KES」(環境マネジメントシステム・スタンダード)認証を取得した企業などに加え、環境対策を実施するための企業の設備資金、運転資金を対象にする。
 事業性ローンは、固定長期融資ファンドの適用金利(融資期間5年で年3%)から最大0・3ポイント低く設定、私募債は事務委託手数料(通常年0・25%)を0・15ポイント低く優遇する。(京都新聞)

☆アホウドリ保護増殖計画を策定。中央環境審答申

 中央環境審議会は31日、絶滅が危惧されるアホウドリとアカガシラカラスバトについて、保護増殖事業計画の策定を答申した。アホウドリは鳥島で新しい繁殖地づくりなどに成功し、個体数1800羽まで回復した。しかし、火山島で繁殖地が破壊される危険があるため、小笠原諸島への移住などで復活を確実なものにする。(毎日)

☆伊賀の産廃処分場増設。ボーリング調査で基準8倍の鉛で増設許可、当面見送り

 三重県は30日、伊賀市長田の産業廃棄物処理業「城南開発興業」(樋口文三郎社長)の最終処分場から、国の定める基準値の8倍の鉛を検出したと発表した。同社が処分場の増設を申請したことに伴い、今年3月から既存処分場の3カ所で調査した結果、3カ所とも基準値を超えた。また、基準値を超えるポリ塩化ビフェニール(PCB)も確認されたことから、県は増設許可を当面見送り、有識者の意見を聞き、環境省とも協議したうえで可否を判断する方針。増設に反対している地元住民は会見し「汚染が裏付けられた」として計画撤回の要求を強める構え。(毎日)


5月30日

☆人口減っても環境負荷は増加・06年版環境白書

 政府は30日の閣議で2006年版環境白書を了承した。昨年から日本の人口が減少に転じたことを受け「人口減少と環境」がテーマ。人口が減っても、二酸化炭素(CO2)排出につながるエネルギー消費など環境に悪影響を与える負担は当面増える可能性があると分析している。また公式確認から50年を迎えた水俣病を特集のテーマとして初めて取り上げた。
 環境省の試算では、家庭のエネルギー消費量は10年までは増え続ける。人口は減るが、1人暮らしの増加などで世帯数が増えるのに伴い1人あたり消費エネルギーが増えるため05年比0.8%増となる。00年比では4%増の水準。
 例えば、1つの家で暮らしていた4人家族が2人ずつに分かれて暮らすと、1台で済んでいた冷蔵庫が2台になるなど家電製品が増える。このケースでは、1人あたり消費エネルギーは約1.4倍にもなる。
 社会の高齢化も影響し、例えば60―69歳の単身世帯の光熱・水道費は30―39歳の約1.3倍。買った食品を食べずに廃棄してしまう量も、60歳以上は30―39歳の1.2倍と多めという。(日経)

☆バイオエタノール10年までに50万キロリットル目標

 環境省のエコ燃料利用推進会議は30日、サトウキビなどから作るバイオエタノールを2010年までに約50万キロリットル、30年までに220万キロリットル(いずれも原油換算)導入し、ガソリンに混合するとの数値目標を掲げた報告書をまとめた。ナタネなどが原料でディーゼル燃料として使用できるバイオディーゼル燃料(BDF)も数値目標を立て、30年には両者で計400万キロリットル(原油換算)を導入するとしている。また、バイオエタノール利用拡大のため、各種税金の減免措置も必要としている。
 バイオエタノールは、最近の原油価格の高騰や地球温暖化対策として、BDFとともに各国で導入が進められている。
 報告書では30年にはすべてのガソリン車で10%混ぜる方式に切り替えるとしている。
 BDFについても、30年までに対応可能な車の方式に切り替える。環境省はこうした導入促進策により、将来的に原油消費量に占めるバイオエタノールやBDFの割合を10%に引き上げる狙いだ。
 また税の面では、「原料エタノールは、通常のガソリンより高い小売価格となり、そのままでは普及拡大は困難」とし、エタノール混合ガソリンの価格競争力向上のため、各種の税の減免措置を求めた。(毎日)

☆官民あげて高速炉開発へ。原子力立国の計画骨子

 経済産業省資源エネルギー庁は30日、中長期的に原子力利用を推進し、エネルギーの安定確保を目指す「原子力立国計画」の骨子をまとめた。
 電力自由化の影響で経営環境が厳しくなっている電力会社に任せるだけでは、将来の原子力利用が後退しかねないと判断、国が原子力推進を主導する姿勢を打ち出した。
 計画の中核となる高速増殖炉については、同省と文部科学省、日本原子力研究開発機構、電力業界、原子炉メーカーの5者が参加する研究会をこの秋までに発足させ、官民あげての開発体制を整える。実用化の一歩手前となる実証炉を2025年までに建設することを目指し、国の予算上も重点的な配慮を求めていく。(読売)

☆核燃再処理費を積み増しへ.。エネ庁が政策推進戦略

 経済産業省資源エネルギー庁は30日、2030年以後も原発で電力の30−40%を維持し、核燃料サイクルを推進する政策の実現に向け、再処理や新増設のための費用を積み増しするなど具体的な戦略をまとめた報告書「原子力立国計画」の骨子を総合資源エネルギー調査会原子力部会に報告した。
 原油高や温暖化対策の必要性を背景に国際的に原子力復権の動きが強まっているのを受け、もんじゅ事故や東海村臨界事故などで停滞していた政策を加速させる狙い。しかし、将来の政策についての必要性や方向性を強く打ち出す一方で、プルサーマル計画の遅れや高レベル放射性廃棄物の最終処分場選定の難航など、直面している課題については、具体的な打開策を示さなかった。(共同通信)

☆ウラン残土問題、11月末までに撤去なら制裁金支払い免除。鳥取県湯梨浜町方面地区

 鳥取県湯梨浜町方面地区に放置されているウラン残土問題で、同地区自治会は28日夜、日本原子力研究開発機構に6月1日から撤去完了まで科せられる制裁金について、11月末までの撤去を条件に支払いを免除することを決めた。一方、県は29日、ウラン残土搬出と残土のれんが加工施設の建設に向け、31日に東京都内で▽県▽文部科学省▽原子力機構▽三朝町――の四者で協定書の調印式を行うことを発表した。
 同自治会は28日夜に総会を開き、全20戸のうち19戸が出席。榎本和徳区長(55)が、11月30日までの残土撤去と制裁金支払いの猶予・免除を求める原子力機構の要請書について説明した後、免除する場合の方法として自治会側の弁護士が示した案を中心に協議した。
 その結果、弁護士案では撤去期限を「12月31日」としていた部分を「11月30日」に修正。「制裁金は発生するが、11月30日までに撤去が終われば免除」とすることで、全員一致で決定した。
 榎本区長は「制裁金を免除するのだから、原子力機構には(撤去の約束を)きちんと守ってもらいたい」と話している。
 残土約3000立方メートルのうち、放射線量が比較的高い290立方メートルについては、撤去期限の昨年3月11日から米国に向け撤去が終わった同9月17日分までの制裁金1億4325万円(1日当たり75万円)が、自治会側に支払われた。残り2710立方メートルは、6月1日から1日5万円の制裁金が発生することになっていたが、県は撤去が決まった時点で、自治会側が制裁金の請求を辞退することも検討すべきとの考えを示していた。(毎日)

☆札幌・産廃ラジウム片混入。札幌市が注意通知、放射線扱う105事業所に

 札幌市の産廃業者が回収した金属くずから放射性同位元素のラジウムが見つかった問題で、同市危機管理対策室は29日、放射線同位元素を扱う市内105の事業所に、一般の廃棄物と一緒に捨てないよう強く求める通知を出した。
 通知の対象は、放射線障害防止法に基づいて文部科学省に取り扱いを届け出ている事業所。病院が47、研究・検査機関が39、民間業者が12、行政が7。人の健康被害や環境汚染を避けるため、放射線同位元素の保管や廃棄は厳重な管理の下で行わなければならない。同市は今回、一般の廃棄物の中から見つかったことを重大視した。
 産廃業者には先に病院などから出る廃棄物を他の事業所のものと分けるなど、取り扱いに注意するよう求める依頼書を出している。(毎日)

☆石綿の労災請求、05年度は9倍に

 仕事でアスベスト(石綿)を扱ったことが原因で中皮腫や肺がんを患ったとして、05年度に労災の請求をした人が1796人で、前年度の9倍近くに急増したことが厚生労働省のまとめでわかった。大手機械メーカー「クボタ」が旧神崎工場(兵庫県尼崎市)周辺の住民らの健康被害を公表した6月以降、請求が急増。特に石綿特有のがんとして知られるようになった中皮腫は請求が7.3倍に増えた。肺がんを含めた全体の認定数も722人と前年度の4倍近くに上った。
 石綿の労災認定には、平均で5カ月前後かかるため、請求があった1796人のうち、05年度内に処理できたのは840人(103人は前年度からの繰り越し)だった。申請は4〜6月はそれぞれ20人台だったが、その後急増。9月以降は3ケタ台が続き、3月は過去最多の240件だった。
 認定された人の内訳をみると、中皮腫が503人、肺がんが219人でいずれも前年の4倍近くだった。認定率は中皮腫が90.3%、肺がんは77.4%。
 認定者を都道府県別にみると、大阪が最も多く129人、次いで兵庫105人、東京と神奈川が64人ずつ、広島30人、愛知28人、福岡26人などだった。また業種別に見ると、造船や建材などの製造業が361人、建設業が301人で、この2業種で全体の91.7%を占めた。
 これで、73年の初認定以来、中皮腫と肺がんによる石綿の労災認定者は合計1578人(中皮腫1005人、肺がん573人)となった。(朝日)

☆竜水社跡地の有害物質、井戸1カ所で環境基準上回る。駒ケ根市が検査結果

 長野県駒ケ根市赤穂の製糸工場「竜水社」の跡地から、有害物質のトリクロロエチレンが環境基準を上回って検出されていた問題で同市は29日、跡地周辺の井戸27カ所を対象に実施した検査結果を公表した。跡地から北東へ約700メートル地点1カ所で、環境基準(1リットル当たり0・03ミリグラム以下)を上回る1リットル当たり0・084ミリグラムのトリクロロエチレンが検出された。しかし、3月の調査で既に検出されていた地点で、飲用に供されていない。同市民生部では「市民への直接的な健康被害はない」としている。
 今回の検査では他に、7カ所で微量のトリクロロエチレンが検出されたが、いずれも基準以下だった。検出された原因は分かっていない。跡地西側の地下水の上流域からも検出されており、同市は「跡地内の土壌汚染とは別の原因があるかもしれない」(民生部)として、県などと連携し調査を続ける。(毎日)

☆有機スズ化合物、赤碕港で検出。漁協、鳥取県に原因特定要求へ

 鳥取琴浦町の赤碕港で昨年度、環境ホルモン(内分泌かく乱物質)作用の疑いがある有機スズ化合物「トリブチルスズ」が、1リットル当たり最大で30ナノグラム(10億分の1)以上検出されたことが29日、県の調べで分かった。雌の「雄化」など稚魚や巻き貝に影響があるとされる濃度(1リットル当たり20ナノグラム)を超えていた。イワガキ出荷を控え、風評被害を懸念する赤碕町漁協は、原因の特定を県に求める意向。
 県は99年度から、人や生物の正常なホルモンをかく乱し、生殖機能障害などを引き起こす疑いのある化学物質を調査。昨年度は、漁港や河川など県内の約30地点で約10種類を調べた。
 その結果、同港など2地点で、船底塗料や漁網への海藻付着防止材に使われてきたトリブチルスズを検出。国内での使用は97年、国際海事機関でも01年に全面禁止されている化学物質で、国の基準(1リットル当たり100ナノグラム)は下回っていた。
 同港では00〜01年度に5〜11ナノグラム、04年度にも20ナノグラムを検出したが、県は同漁協に知らせていなかった。92年ごろには100ナノグラムを超えていた時期もあったが、同漁協は「10年以上前から使用しておらず、他の漁港などより高濃度の検出は合点がいかない」と憤慨している。
 一方、鳥取市気高町宝木の河内川では昨年度、家電製品や食器などに使用される樹脂原料「ビスフェノールA」が、1リットル当たり14ナノグラム検出された。2年連続の検出だが、環境省によると、雄のメダカの「雌化」が確認されているのはこの数値の2万倍以上だったという。県は「(河川沿いの)工場から排出された可能性がある」としている。(毎日)


5月29日

☆日本原燃が試薬漏れの原因を発表

 六ケ所再処理工場の精製建屋で配管から放射性物質を含む試薬約七リットルが漏れたトラブルについて、日本原燃は二十九日、配管と配管をつなぐ丁字形継ぎ手の材料に混じっていた不純物が試薬と反応し、穴が開いたことが原因だったと発表した。同じ条件で製造され、使用されている継ぎ手三十八カ所のうち、五カ所の継ぎ手の内面からはへこみも見つかった。
 日本原燃によると、継ぎ手(ステンレス製)の穴(直径〇・一ミリ)は、継ぎ手を切断して顕微鏡などで調べた結果、見つかった。不純物は酸化物や硫黄などだという。
 ウラン試験中の昨年七月にも別の継ぎ手で試薬漏れがあったが、日本原燃は今回漏れた継ぎ手を含め、外側の傷の有無を調べただけだった。
 再発防止策として同社は、同じ条件で製造、使用されている工場内の計三十九カ所の継ぎ手を新品に交換した。国の使用前検査を経て、試薬漏れで停止中のプルトニウム精製工程を再開する。来年八月の本格操業開始には影響ないという。
 日本原燃は「穴が見つかった継ぎ手もJIS(日本工業規格)で認定された製品で、まれにこういうこともありうる。欠陥品だったとは言えない」と説明している。 (東奥日報)

☆高速増殖炉「もんじゅ」後継の原発、25年ごろ建設へ

 経済産業省は29日、高速増殖炉の原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)に続く原発を2025年ごろ建設するとの方針を、同省の「新・国家エネルギー戦略」に盛り込むことを決めた。これまで実用化に向けた後継炉は30年ごろ建設としていたが、5年前倒しした形。しかし、高速増殖炉の実用化に技術的、経済的な見通しが立たない中での決定で、専門家からは「前倒しに意味があるのか」との批判も出ている。 戦略は原油価格の高騰などを受け、エネルギーの安全保障について同省がまとめたもの。
 国の「原子力政策大綱」は高速増殖炉について、50年ごろに商業炉(実用化段階)を導入するとの数値目標を掲げたが、「経済性などの諸条件が整うことが前提」とのただし書き付き。95年末に事故で停止したもんじゅの運転再開も1年以上先となっている。(毎日)

☆省エネ日中フォーラム開催。研修支援など協力で合意

 日本と中国の官民が省エネルギーと環境問題について話し合う「日中省エネルギー・環境総合フォーラム」が29日から3日間の日程で、東京都内で始まった。両政府は、中国の省エネルギー関連機関の職員を今後5年間に数百人規模で日本に受け入れ、研修を支援するなどの協力プログラムで合意した。今後、日中間で定期的に省エネ分野について協議を続ける。
 同会議は、日中政府の環境分野の会議としては過去最大規模。日本側からは民間企業関係者なども含めて約500人が出席し、中国からは薄煕来商務相ら約250人が来日した。同日午前の基調講演で、二階俊博経済産業相は「中国の成長は世界の関心事だ。日本の知見が中国の省エネ問題の解決に役立つだろう」と省エネ分野での協力の必要性を強調。薄商務相は「中国の省エネ・環境保全の市場は大きく、日中の協力強化は相互に大きな利益をもたらす」と述べた。また王毅駐日大使は「中日関係が困難に直面する中で、この協力の枠組みを利用して、協力を強化したい」と述べた。(毎日)

☆幼児10万人を追跡調査。排ガスとぜんそくの関係分析。環境省

 環境省は29日、自動車排ガスが幼児の気管支ぜんそく発症に与える影響を分析・評価するため、都市部に住む幼児約10万人を対象に7月から追跡調査を始めると発表した。2010年度に分析結果をまとめる予定。
 調査は関東、中京、関西各圏の合計9つの都市地域で実施する。まず1歳6カ月児健診時に10万人を対象に呼吸器症状の有無などを調べ、さらにこの10万人が1年半後に3歳児健診を受ける時に再調査する計画。この中から、両健診の間にぜんそくを発症した幼児と、発症しなかった幼児を合計約400人抽出し、生活状況などを比較対照して自動車排ガスとの関係を調べる。 (時事通信)

☆三菱地所など5社処分へ。OPA土壌汚染で国交省

 大阪市北区の複合施設「大阪アメニティパーク」(OAP)で土壌汚染を隠したままマンションを販売したのは宅地建物取引業法(宅建業法)違反として、国土交通省などは29日までに、三菱地所など5社を処分する方針を決めた。
 国交省近畿地方整備局は同日、共同事業主の大林組に聴聞を実施。同社は事実を認めているといい、6月に業務停止処分をする。30日に同省関東地方整備局が三菱地所など3社、31日には東京都が三菱マテリアルの聴聞を行う。
 大阪府警が2005年3月、土壌や地下水から環境基準を大幅に超える有害物質が検出されたことを隠し01年から02年にかけてマンションを売ったとして、宅建業法違反容疑で三菱地所、三菱マテリアルの両社と幹部ら10人を書類送検。05年6月、大阪地検は起訴猶予処分としたが、国交省などが事情聴取を進めていた。(共同通信)

☆砂浜の消波ブロックを撤去。生態系保護で初、愛知豊橋

 砂浜の消波ブロックが環境省のレッドデータブックに掲載されているアカウミガメの上陸や産卵を妨げているとして、愛知県豊橋市は29日、同市の海岸の一部で撤去を始めた。国土交通省などによると、公共事業で設置した消波ブロックを、生態系の保護を主目的に撤去するのは初めて。
 撤去によってカメが、高波でも水没しないところまで上陸して産卵できるようになる。同市の砂浜は浸食も進んでおり、市は「2年間を目標に撤去場所の浸食状況を調べ、広い砂浜を再生させたい」としている。
 ブロックは同市の海岸に約5・2キロにわたって設置されている。(共同通信)


5月28日

☆原子力機構の制裁金免除。ウラン残土で地元住民

 鳥取県湯梨浜町に放置されたウラン残土を5月中に撤去しない場合に日本原子力研究開発機構(原子力機構)に科される制裁金について、地元の方面地区は28日、11月末までの撤去を条件に支払いを免除することを決めた。
 原子力機構は、約2710立方メートルの残土をれんがに加工することを決め、鳥取県や湯梨浜町も同意した。住民らの申し立てに基づき鳥取地裁は、5月末までに撤去しない場合、1日5万円の制裁金を科していたが、原子力機構は今月26日、撤去は11月末までに終えるとして方面地区に支払い免除を要請した。
 榎本和徳区長は「金が問題ではない。原子力機構は11月末までの撤去を守ってほしい」と話した。(共同通信)

☆自然ガイド同行を義務付け。小笠原諸島、生態系保護で

 2009年に小笠原諸島の世界自然遺産登録を目指し林野庁は28日、同諸島の国有林に設定されている「森林生態系保護地域」を来年4月から大幅に拡大し、観光客らが域内に立ち入る際、国が認める「自然ガイド」の同行を義務付ける方針を固めた。
 小笠原諸島は、東京都心の南約1000キロに位置し、500種を超す固有の動植物が生息するため「東洋のガラパゴス」と呼ばれる。生態系の保護対策強化は世界自然遺産登録に向けた大きな課題で、林野庁は、東京都が一部の島で実施している自然ガイドの同行義務付けを国有林の広い範囲で導入するべきだと判断した。(共同通信)


5月27日

☆CO2排出量、90年比8%の増。環境省

 環境省は、国内の04年度の温室効果ガスの総排出量が、二酸化炭素(CO2)換算で約13億5500万トンだったと公表した。前年度比0.2%の微減。原子力発電の稼働率が上がったことが一因という。ただし、90年比では8%増と京都議定書が定める「08〜12年に90年比6%減」には遠く、目標達成のために必要な削減量は計14%となった。
 部門別では、オフィスビルの増床などにより民生・業務部門が90年比37.9%増、世帯数増加に伴う電力消費量増で、民生・家庭部門が同31.5%増えた。(朝日)

☆島根原発2号機プルサーマル計画。「危険性高い」意見も。松江で安全対策協

 松江市原発環境安全対策協議会の今年度2回目の会合が26日、松江市内であり、約40人の委員が参加した。島根原発2号機で3月に起きた非常用炉心冷却装置のノズルのデフレクタ落下トラブルについて中国電力が説明。元京都大原子炉実験所講師の小林圭二氏がプルサーマル計画反対の立場から同計画の問題点などを講演した。
 協議会は、原発の運転状況や安全対策について市民から意見を聞くために、昨年11月に市が発足。市議や地域住民、反原発団体が加わっている。
 冷却装置のトラブルについて中国電力が、デフレクタの落下原因は、シュラウドのひび割れを防ぐ作業の振動が原因だと説明した。また、小林氏は講演で、プルサーマル計画が世界の動きに逆行しており、ウラン燃料に比べて危険性が高いことを説明。「プルサーマルは安全余裕の範囲内だから大丈夫という意見があるが、原発の事故は想定外のもので、どれだけ安全余裕があるかが重要。人間はミスをし、機械は故障する。余裕を削ることは危険性につながる」と同計画に反対した。(毎日)

☆省エネ、地球環境問題をめぐり議論。東京で「日中化学官民対話」開催

 経済産業省、日本化学工業協会と、中国政府商務部、中国石油・化学工業協会が26日、東京都内のホテルで「第4回日中化学官民対話」を開催した。「省エネルギーと地球環境問題」がメーンテーマで、中国側出席者からは「資源多消費型の産業構造を変えていく上で、日本の技術、知恵を学びたい」と期待感を示された。 (時事通信)


5月26日

☆温室効果ガス、04年度の排出量は13億5500万トン

 環境省は25日、国内で04年度に排出された温室効果ガスは13億5500万トンに上ると発表した。03年度に比べ0.2%減ったが、京都議定書の基準年である90年を8%上回る水準。日本は京都議定書で温室効果ガスを90年比で6%減らすという目標を掲げているが、達成には遠く及ばない状況だ。(毎日)

☆原発制御棒に欠陥 すべて東芝製。東電、中電が調査

 原発の運転にブレーキをかける「制御棒」に多数のひび割れが全国で見つかった問題で、東京、中部両電力は26日、制御棒に設計上の欠陥があり、予定よりも短期間の使用にしか耐えられないとの調査結果を、経産省原子力安全・保安院に提出した。すべて東芝製で、使用期間の長いものから順次別タイプに交換するという。(毎日)

☆美浜原発3号機、福井県が運転再開を了承

 2004年の配管破損事故で、運転停止中の関西電力美浜原発3号機(福井県美浜町)について、西川一誠・福井県知事と山口治太郎・美浜町長は26日、関電の森詳介社長らと会談し、運転の再開を了承すると伝えた。
 法定の検査などを経て、今夏に再起動する見通し。
 森社長が「再発防止対策の継続的な改善に努力を続ける」と理解を求め、西川知事は「意識改革や仕事のレベル向上に努力を」としたうえで了承を表明した。
 事故は、2次系の主復水配管が運転開始から28年間にわたり点検されず、減肉して破裂し、協力会社員が熱水や蒸気を浴び、11人の死傷者が出た。
 この影響で、関電高浜3、4号機、日本原子力発電敦賀2号機のプルサーマル計画や、美浜町が誘致を表明していた使用済み核燃料の中間貯蔵施設などの検討が凍結状態になっており、今後、開始に向けた協議が活発化するとみられる。(読売)

☆応力腐食割れと構造に原因。原発制御棒カバーのひび

 福島第一原発6号機(福島県双葉町)などで制御棒カバーに見つかったひび割れは、中性子照射が引き金となって発生する特殊な応力腐食割れでできた小さなひびが、すき間に詰まったさびの影響で大きく割れたことが26日、東京、中部両電力の調査で分かった。
 両電力は同日、経済産業省原子力安全・保安院に調査結果を報告。東電福島第二原発3号機と中部電浜岡原発3号機(静岡県)では既に、同型の制御棒を固定する措置を取り、近く交換する。東電はこれまで約5年で交換していた同型制御棒を、今後は2−3年で交換するとしている。(共同通信)

☆六ケ所村の核燃料再処理工場での作業員被ばく。初発生で原燃「放射線量は微量」

 六ケ所村の使用済み核燃料再処理工場でアクティブ試験を実施中の日本原燃は25日、工場内の分析建屋で作業していた同社協力会社の男性作業員(36)が、微量のプルトニウムなどで内部被ばく(体内に入り込んだ放射性物質による被ばく)したと発表した。
 原燃によると、男性は19日と20日、工場内の分析建屋で分析空間と外部を完全に遮断する「グローブボックス」と呼ばれる機器や、放射性物質の拡散を防ぐための排気装置をつけた「フード」と呼ばれる機器を使い、工場内の放射性廃液を固形に加工・分析する作業をしていた。
 22日に男性の作業服の放射線を測定したところ、服の右胸部に汚染が確認されたため、男性の排せつ物から放射性物質を測定したところ、0・01ミリシーベルトの内部被ばくが確認された。被ばくした放射線量は、放射線業務従事者の年間線量限度50ミリシーベルトの5000分の1で、男性の健康状態に影響はないという。
 21日以降に同じグローブボックスを使用した作業員の服からは、放射性物質の汚染は確認されず、フード内の廃液などに触れ、鼻や口などを通し被ばくした可能性が高いと原燃は見ている。
 今回の被ばく発生を受け、三村申吾知事は「作業員の体内摂取量は極めて低いレベルだが、(工場での内部被ばくは)初めてでもあるため、作業員の管理状況などについて直接確認するよう(担当部局に)指示した」とのコメントを出した。(毎日)

☆砂漠化防止をマイルで支援。日航が寄付を呼び掛け

 日本航空は26日、マイレージ会員からマイルの寄付を集め、中国の内モンゴル自治区の砂漠化を防止するため植林などに取り組む海外援助団体「オイスカ」を支援するキャンペーンを始めると発表した。
 期間は6月5日から30日まで。国内外の約1850万人の会員に1口1万マイル単位で寄付を呼び掛け、1万マイル当たり1万円をオイスカに手渡す予定だ。
 内モンゴル自治区は、過剰な放牧によって砂漠化が進み、日本などに飛来する黄砂が増加する原因にもなっている。オイスカは2000年から1000ヘクタールの緑化を進めているほか、中国政府が放牧を禁止したため貧困に苦しむ遊牧民を対象に、現金収入が得られるように農業指導している。(共同通信)

☆「石綿被害は国の責任」 工場の元従業員ら賠償求め提訴

 国がアスベスト(石綿)対策を怠ったために健康被害を受けたとして、大阪府南部の泉南地域に集中していた石綿関連工場の元従業員と遺族ら計8人が26日、慰謝料など総額約2億4400万円の国家賠償を求める集団訴訟を大阪地裁に起こした。原告側は「国は70年前に泉南地域の被害状況を把握したのに、工場の劣悪な操業環境を黙認して被害を招いた」と主張している。石綿被害の行政責任をめぐる集団での国家賠償訴訟は初めて。
 原告の内訳は、64〜79歳の元従業員4人、死亡した元従業員と周辺住民の遺族4人。遺族のうち岡田陽子さん(49)=同府阪南市=は工場周辺に暮らしていた住民だった。
 訴状によると、泉南地域は1907(明治40)年以降に従業員10人前後の零細な石綿関連工場が集中し、一大生産拠点となった。故人を含む元従業員6人は50年代以降の8〜31年間、大量の粉じんが飛散する石綿関連工場に勤務。岡田さんと、農業の男性(故人)は、工場そばの家や田畑で、工場の外部に噴き出した粉じんを吸い込んだとしている。
 原告側は、戦前の37〜40年には国が泉南地域などの19工場で働く1000人以上の被害調査を実施し、石綿肺の罹患(りかん)率について10〜15年勤続者では約60%▽20年以上の勤続者では100%――などの結果を得ていた、と指摘。「当時の担当医師が被害を防ぐための法規制の必要性を訴えており、国は被害発生を十分認識していた」と主張している。
 そのうえで、国は各工場に排気や換気、粉じん除去装置の設置などの防止策を指導せず、旧労働基準法などに定められた監督義務を怠ったと主張。「国民の生命尊重を定めた憲法13条に違反している」としている。
 3月に申請が始まった石綿被害者救済法(石綿新法)は、肺がんか中皮腫を発症した元従業員の家族と周辺住民ら▽労災申請の時効を過ぎた元従業員の遺族――が対象。原告のうち、石綿肺(じん肺)などに罹患した岡田さんらは対象から外れており、訴訟では新法の不備についても問題にすることにしている。
 企業の責任については、多くが零細企業で既に廃業しており、追及が難しいとして被告に含めなかった。(朝日)

☆アスベスト被害者救済法、遺族64人を認定

 環境再生保全機構は26日、アスベスト(石綿)被害者救済法に基づく給付金の対象者として、遺族64人を認定したと発表した。同法による認定第一号で、施行前の3月26日以前に石綿が原因の中皮腫(ちゅうひしゅ)で死亡した人の遺族。6月中に特別遺族弔慰金と特別葬祭料計約300万円が支給される。
 4月末までに申請があったのは中皮腫906人、肺がん114人。肺がんについては今後、石綿が原因かどうか、専門家による医学的判定を経て認定する。 (朝日)


5月25日

☆前年度比微減も目標に遠く。04年度の温室効果ガス

 環境省は25日、2004年度の国内の温室効果ガス排出量が、原発稼働率の上昇などで03年度から約300万トン、0・2%減少し、二酸化炭素(CO2)換算で約13億5500万トンだったと発表した。
 しかし、京都議定書の基準年となる1990年度と比較すると8・0%増で、90年度比6%減という目標達成には遠く及ばなかった。同省は事務所などの業務部門や家庭部門を中心にさらなる取り組みが必要としている。
 部門別では、最も排出量の多い工場などの産業部門が前年度比約0・1%減(90年度比約3・4%減)の約4億6600万トン。鉄鋼や化学などの主要業種の排出量は横ばいで、中小製造業の排出量が減少した。(共同通信)

☆環境自治体会議、地球温暖化防止策テーマ、700人が参加

 第14回環境自治体会議指宿会議が24日、鹿児島県指宿市で開幕した。この日の全体会では、韓国やドイツの研究者が世界の自治体レベルの地球温暖化防止策を紹介し、全国の自治体関係者ら約700人が参加した。26日まで。
 環境自治体会議は、地球環境問題に積極的に取り組む全国59市町村でつくる。会員自治体で全国会議を毎年開いており、県内での開催は03年の屋久島会議(上屋久町、屋久町)に続いて2回目。
 全体会のパネルディスカッションでは、韓国の李仁化・朝鮮大学校教授と、ドイツの環境コンサルタント、ゴテリンド・アルバーさんが自国などの取り組みを解説した。
 李教授は04年10月に「ソーラー・シティ宣言」をした韓国・光州市で市民が建設を進める太陽光発電所などを紹介。「1キロワットあたりの建設費が100万円もかかり、コストが大きな障害になっている」と課題も示した。
 一方、ゴテリンドさんは欧州14カ国1300自治体でつくる「気候同盟」の成功事例をいくつか挙げ、学校でエネルギーを節約した分だけ資金を提供する「50―50(フィフティ・フィフティ)モデル」などが会場の関心を引いていた。また、この日は指宿開催にちなんで温泉地の環境政策なども議論された。
 25日は地方都市の交通環境や環境教育など11テーマ別の分科会を開き、市町村同士が情報交換する。26日は分科会報告のあと「指宿宣言」を採択する予定。(毎日)

☆青森の再処理工場で作業員が体内被ばく

 日本原燃は25日、使用済み核燃料再処理工場(青森県六ケ所村)で、試料の分析を担当していた協力会社の作業員がプルトニウムを含んだ微量の放射性物質を吸い込み体内被ばくしたと発表した。摂取量は法令で定める被ばく量の5000分の1で、健康上の影響はないという。同工場での作業員の被ばくは初めて。
 この作業員は19、20日に放射性物質を分析する作業をしていたという。作業服にも放射性物質が付着したのを確認しており、同社が原因を調べている。(日経)

☆島根原発2号機トラブルで、原因究明結果の開示を申し入れ

 中国電力島根原発2号機(松江市鹿島町)のデフレクタ7個が原子炉圧力容器内に落下したトラブルを受け、市民団体「島根原発増設反対運動」は24日、原因究明の調査結果を開示するよう中電に申し入れた。
 トラブルで中電は、炉心構造物のシュラウドのひび割れ防止作業が原因との調査結果をまとめている。この日、中電側は結果の詳細を公表したが、同団体の芦原康江代表は新しく見つかった活断層を挙げながら「地震が起きた時にデフレクタが脱落する可能性もきちんと検討すべきだ」と指摘。中電側は「万が一脱落しても原子炉本体に影響はないことを確認している」と説明したが、活断層については議論を避けた。
 トラブルの調査結果は24日から同市鹿島町の島根原子力館で公表されている。(毎日)

☆松下、再生燃料の利用開始。使用済み天ぷら油活用

 松下電器産業は25日、使用済みの天ぷら油を原料にしたディーゼル車用の再生燃料(バイオディーゼル燃料)をトラックやフォークリフトなどに利用し始めた。軽油の代替燃料として資材や製品、廃棄物の輸送など物流業務に幅広く活用する。エアコン工場などがある滋賀県草津地区でスタート。順次、全国の事業所に広げる。
 同日、草津地区でトラック17台、フォークリフト2台、従業員の通勤用車2台などで利用を開始した。
 天ぷら油は草津地区の松下グループの社員食堂から出る廃油(年9500リットル)を精製し、メタノールと触媒を加え再生燃料にする。加工を含むコストは軽油とほぼ同等といい、1台あたり5000円の燃料フィルターの交換だけで既存のディーゼル車で利用できる。社内の実証実験では燃費や馬力は軽油と同等の性能が得られたという。(日経)


5月24日

☆関電美浜3号再開了承へ。福井県知事が26日にも伝達

 2004年8月に11人が死傷する蒸気噴出事故を起こし停止中の関西電力美浜原発3号機(福井県美浜町、加圧水型軽水炉)について、福井県は24日、運転再開を地元として了承する方針を固めた。西川一誠知事が山口治太郎町長と協議後、関電の森詳介社長を26日にも県庁に呼んで了承を正式に伝える。
 国は今年3月に再開を容認済みで、3号機は事故から1年9カ月を経て再稼働への条件が整った。最終的な設備点検を終え、7月中旬以降に原子炉を起動する見通しだ。
 県や美浜町は、関電が昨年7月に原子力事業本部を本店(大阪市)から同町に移転するなど29項目の再発防止策を実施し、地元の信頼回復が一定程度進んだと判断。事故の一因とされる原発の高経年化(老朽化)についても、国を中心に対策強化が図られ始めたことを評価した。(共同通信)

☆女川原発2号機配管の気体量増加、減肉での穴が原因。東北電調査

 女川原発2号機(女川町、石巻市)の気体廃棄物処理系の配管を流れる気体の量が増加した問題で、東北電力は23日、復水器につながるステンレス製配管に「減肉」のために穴(縦10ミリ・横14ミリ)が開いたことが原因との調査結果を発表した。
 同社によると、穴は配管がL字形に折れ曲がった部分(直径170ミリ、厚さ7・1ミリ)に生じた。配管は原子炉冷却水を温める際に発生した蒸気を復水器に戻すためのもの。微量の放射能を含む蒸気と水が流れており、侵食により配管に穴が開き空気が流れこんだため、気体流量が増加した。外部への放射能の影響はないという。
 穴の開いた配管は98年の定期点検で交換され、来年の定期点検で減肉などを調べることになっていた。同社は「減肉管理要綱を見直したい」と話している。2号機は点検のため今月11日から運転を停止している。(毎日)

☆美浜原発事故3号機、運転再開容認に変更なし。トラブルで関電説明

 関西電力が美浜原発3号機(福井県美浜町)の起動願を今月10日に提出した後、同社の原発で水漏れなどのトラブルが相次いで発生した問題で、関電は23日、美浜町議会に経過と対策を説明。対応を協議した同議会の全員協議会では関電の体制を厳しく批判する意見も出たが、運転再開容認の方針は変更しないことを確認した。関電は県にも改めて対策を説明。県も3号機の安全性を認める方向で見解をまとめていることを明らかにした。
 関電の森本浩志・原子力事業本部長(副社長)らが町議会に出席し、美浜3号機での水漏れ(16日)や大飯2号機での作業員被ばく(15日)など3件のトラブルについて説明。議員からは「関電の再発防止策は単なる印刷物なのか」「社員教育が十分でなかったのでは」「ハード面での改善も必要」といった指摘があったが、関電が掲げる29項目の再発防止策そのものに影響はないなどとして、再開容認の姿勢を維持した。
 町議らは16日午後1時半〜2時半、美浜原発3号機を視察。役場に移動して同3時から開いた全員協議会で、「再発防止策は評価できる」との意見をまとめた。ところが、同原発では視察直後の同3時10分に水漏れが発生。関電は同4時半ごろ町に電話で通報したが、町の原発担当職員は議会に出席中で、町側に情報が伝わったのは議会終了後。町議らがメンツを失う形になっていた。
 また、森本本部長は県庁にも説明に訪れ、対応した飯島義雄副知事に「(一連のトラブルは)ヒューマンエラーだった。社員が強盗未遂容疑で逮捕され、あってはならない不祥事でまことに申し訳なく、改めておわび申し上げたい」と謝罪し、「継続的改善に全社挙げて取り組む」と約束した。
 飯島副知事は「まことに遺憾」と話したが、関電の対策の内容については「事業者として前向きな姿勢と受け止める。安全性の原点に立ち返り日々の業務に努めてもらいたい」と評価した。会談後の取材に応じた飯島副知事は運転再開への県の判断について「(3号機の安全性を認めた)県原子力安全専門委員会の意見を受け、県としての評価をまとめている段階。評価がまとまれば、美浜町の意向を踏まえ、判断したい」と述べた。(毎日)

☆新エネルギー開発で協力。日・マレーシア首相会談

 小泉純一郎首相は24日、マレーシアのアブドラ首相と官邸で会談し、石油に代わる代替エネルギー開発で協力することで一致した。
 アブドラ氏が「やし油を活用したバイオテクノロジーや代替エネルギーの開発に取り組みたい」と協力を呼び掛けたのに対し、首相は原油価格高騰への懸念を示した上で「バイオテクノロジーを使った新エネルギー分野の協力を進めていきたい」と応じた。
 また、アブドラ氏は昨年両国が合意した経済連携協定に関連、相互貿易の拡大に期待を示した。(共同通信)


5月23日

☆福島第1原発配水管から微量の蒸気漏れ、手動停止

 東京電力は23日、福島第1原発6号機(福島県双葉町)原子炉建屋2階にある配水管の1カ所から微量の蒸気が漏れていたと発表した。点検のため手動停止させた。外部への放射能の影響はないという。東電によると、22日午前11時ごろ、点検中の作業員が蒸気が漏れているのを発見。パッキンの劣化が原因とみられる。(毎日)

☆配管に穴、制御棒にひび。東北電力の女川2号機

 東北電力は23日、気体廃棄物処理系配管の流量が増加し、手動停止した女川原発2号機(宮城県女川町など)の点検で、配管に直径約1センチの穴が開き、制御棒にひびが入っているのが見つかったと発表した。配管内は外部より圧力が低いため、外部への放射能漏れはないという。
 穴が開いていたのは、高圧給水加熱器から復水器につながる配管の直角に曲がった部分。配管を流れる水分による減肉が原因とみられ、東北電は配管の交換などを行う。
 また2号機の「ハフニウム型」制御棒の点検で、同型の13本の制御棒のうち、5本に長さ数センチ程度のひび計10カ所を確認した。女川原発の制御棒にひびが見つかったのは初めて。再循環ポンプの軸受け部分の部品にも傷が見つかった。(共同通信)

☆福島第2原発4号機油漏れ。変圧器の絶縁油ボルト劣化が原因

 福島第2原発4号機で油漏れが見つかり発電を停止していた問題で、東京電力は22日、変圧器の絶縁油を密閉するためのボルトが劣化し油が外部に漏れ出していたのが原因と発表した。漏れた油は合計75リットルだった。
 同社によると、油漏れはタービン建屋内の発電機から変圧器に電気を流すアルミ製導体を保護する筒から見つかったが、変圧器の油を密閉する部分を樹脂で覆うなどの対策をとる。22日に起動を開始し、24日にも発電を再開する。(毎日)

☆玄海原発プルサーマル計画、長崎県知事は反対表明を。市民団体が要望書

 高レベル放射性廃棄物の県内への持ち込みと、九州電力の玄海原発(佐賀県玄海町)でのプルサーマル計画に反対表明することを求めて市民団体が22日、金子原二郎知事に要望書を提出した。
 市民団体は、高レベル放射性廃棄物最終処分場計画に反対する全国50余りの市民団体でつくるネットワーク「核のゴミキャンペーン」と県内の脱原発市民団体「原発なしで暮らしたい・長崎」。
 最終処分場問題では、04年の「核のゴミキャンペーン」のアンケートで県は「具体的な案件が生じた時に個別に検討すべきものと考えており、現時点で回答できない」と回答。現在、新上五島町で誘致運動があるが、県の担当者は「運動は沈静化している」との見方を示し「県がどうこう言う時期ではない」と述べた。プルサーマル計画についても「佐賀県側に影響するのでコメントは差し控えたい」と、いずれも明確な態度表明を避けた。(毎日)


5月22日

☆温室効果ガスで政府、排出権取得開始へ。削減達成に危機感

 政府は近く、二酸化炭素などの温室効果ガス排出権の購入を開始する。京都議定書の削減義務を達成する切り札として、2012年の期限までに約1億トン分の排出権を買い取る予定だ。08年からの削減期間以前に購入を始め、早期の安定取得を目指す。京都議定書の削減義務のうち、排出権購入で約1.6%分をまかなう方針。(毎日)

☆高レベルと交換、返還へ。英からの再処理廃棄物

 日本が委託した使用済み核燃料再処理で発生した低レベル放射性廃棄物を同等の高レベル廃棄物と交換して返還するとの英国側の提案について、総合資源エネルギー調査会の小委員会は22日、受け入れるのが妥当だと結論づけた。これを受け、経済産業省資源エネルギー庁は必要な法令改正を検討する。
 「英国原子力グループ・セラフィールド」社(BNGS、旧英国核燃料会社)が提案。英政府が04年末に承認し、エネ庁も昨年11月、受け入れ容認を示していた。(共同通信)

☆燃料プールに検出器落下。浜岡原発4号機

 中部電力は22日、定期検査中の浜岡原発4号機(静岡県御前崎市、沸騰水型)の原子炉建屋で、使用済みの中性子検出器が入った筒を燃料プール内の廃棄物収納箱に収納する際、誤ってプールの底に落下させたと発表した。
 まもなく回収し、収納した。外部への放射能の影響や作業員の被ばくはないとしている。
 中部電によると、ミスがあったのは19日午後。長さ約55センチ、直径約3・4センチのステンレス製筒をワイヤでつり下げ収納する際、ワイヤがよじれたのが原因という。
 また、22日にはプール内の使用済み燃料の容器上にナイロン製たわしが落ちているのを作業員が見つけ、回収した。(共同通信)


5月21日

☆超ウラン廃棄物は地下処分。経産省、法改正へ

 使用済み核燃料再処理工場などの操業に伴って発生する超ウラン元素(TRU)を含む廃棄物について、経済産業省資源エネルギー庁は、高レベル放射性廃棄物の最終処分場と同じ敷地内に地下埋設処分する方針を固めた。
 22日に開く総合資源エネルギー調査会の小委員会に提示し、関係法令の改正に向けて作業を始める。
 TRU廃棄物は、プルトニウムやネプツニウムなどウランより重い超ウラン元素を含む放射性のごみ。放射能の寿命が極めて長いため、高レベル廃棄物並みの扱いが必要なものもある。単独で処分すると約8000億円かかるが、高レベル廃棄物と併せて処分すれば6000億円強まで費用を削減できるという。(共同通信)


5月20日

☆放置のウラン残土、加工して搬出へ。鳥取県と文科相合意

 日本原子力研究開発機構が鳥取県湯梨浜町方面(かたも)に放置しているウラン残土問題で20日、小坂文科相が同県を訪れて片山善博知事や地元関係者と会談し、約2710立方メートルの残土をれんがに加工して県外へ搬出するという文科省や同機構の案に双方が合意した。席上、小坂文科相は「地元の方々に長い間ご迷惑をおかけした」と謝罪した。ウラン残土問題は1988年の発覚から18年ぶりに全面解決する見通しとなった。
 小坂文科相はこの日、同町の現場を視察した後、同県倉吉市で片山知事らと会談。れんがの加工施設を同県三朝町の県有地に造り、残土をれんがにして同機構の敷地内で舗装材として使う案について、「加工施設の建設や搬出にご協力をお願いしたい」と求めた。
 これに対して、片山知事は「長年続いた残土問題が解決に向かうのは感慨深い」と話し、受け入れの意向を示した。また同日、同機構から県に、加工施設建設のため県有地を借りたいとする正式な申し入れがあり、片山知事は早急に回答する考えを明らかにした。
 ウラン残土をめぐっては04年10月、最高裁で同機構に撤去を命じる判決が確定。残土約3000立方メートルのうち、放射線量が比較的高い約290立方メートルは昨年10月に米国へ搬出、精錬処理された。(朝日)


5月19日

☆2050年ごろに消失か。南極上空のオゾンホール

 有害な紫外線から生物を守るオゾン層がほとんどなくなる南極上空のオゾンホールは2050年ごろに消失するとの予測結果を国立環境研究所の秋吉英治主任研究員らのグループが、19日、発表した。グループは「フロンの排出規制など国際社会のオゾン層保護策が有効に働いていることが示された」としている。
 秋吉研究員らはオゾン層破壊の原因となるフロンやハロンのほか、二酸化炭素、海面水温、太陽放射の変化によって、地球上のオゾン層がどのような影響を受けるか調べるプログラムを作り、1980年から90年代半ばにかけて、過去に観測されたようなオゾンホール拡大の様子を再現することに成功した。
 ホールは現在がほぼ最大で、将来予測では、2010年代半ばまで大規模なオゾンホールの出現が続くが、20年代に入ると、ホールの面積は縮小し、今世紀半ばごろには1980年レベルになり、ほぼ消失するとの結果が得られた。(共同通信)

☆1号機も耐震安全性確保。女川原発、経年化も評価

 昨年8月の宮城県沖の地震で、東北電力女川原発(宮城県女川町など)が耐震設計上の想定を上回る揺れを検出した問題で東北電力は19日、同原発1号機の耐震安全性について、政府が想定するマグニチュード(M)8クラスの宮城県沖地震を上回る大地震に見舞われても「耐震安全性は確保されている」とした評価報告書をまとめ、国などに報告した。
 1号機は運転開始から20年以上経過しており、同社は炉心隔壁(シュラウド)のひびや配管の減肉など施設の劣化を考慮した耐震安全性評価を実施。原子力安全・保安院によると、原発で経年化を考慮した評価を実施したのは今回が初めて。(共同通信)

☆ウラン残土問題で鳥取県三朝町議会、れんが加工受け入れ。実施方法は今後協議

 湯梨浜町方面地区に放置されたウラン残土問題で、三朝町議会は18日、全員協議会を開き、残土を同町内の県有地でれんがに加工後、県外に搬出する日本原子力研究開発機構と文部科学省の計画に同意した。吉田秀光町長は「これからも地元の安全・安心を求めていく」としたうえで、受け入れを知事に報告すると述べた。具体的な実施方法について、今後は県や同機構などが協議する。
 町議らはこの日、れんがの加工施設建設予定地で、同機構人形峠環境技術センター(岡山県)に隣接する鳥取県側の県有地付近を視察。役場に戻った後、同機構側が残土の放射線量や周辺への影響など、自然界や身の回りの放射線量と比較して説明した。同センターの黒沼長助所長は「付近を通行する人や3キロ離れた(集落のある三朝町)木地山地区への影響はない」と話した。
 これを受け、議会は「安全に万全を尽くすことと(事業の進展を)議会に報告・協議すること」との条件付きで、「前向きに進めることに合意する」と計画を了承した。
 同機構の石村毅理事は「実現に向けて動き出し、非常にありがたい」と話し、片山善博知事は「(同機構などの)提案に応じるとした場合に必要となる詰めを早急に行いたい」とコメントした。(毎日)

☆ヒ素被害住民が裁定申請へ。国と県の賠償求め公調委に

 茨城県神栖市の井戸水の有機ヒ素化合物汚染問題で、地元住民約30人が19日までに、原因究明と国、県による損害賠償を求め、7月24日にも公害等調整委員会に責任裁定を申請する方針を固めた。
 代理人の弁護士によると、旧日本軍が有機ヒ素化合物のジフェニルアルシン酸を製造したが、国は適切な管理を怠り、県は問題発覚前に市内の井戸から環境基準を超えるヒ素を検出したのに十分な調査をしなかった責任があるという。
 申請するのは環境基準の約450倍のヒ素が検出された井戸の周辺と、井戸の約1キロ西で比較的高濃度で検出された地区で、健康被害などを受けた住民。賠償額は申請までに算出する。(共同通信)

☆植樹。布団で中国の砂漠にポプラ。徳島の業者、仕入れ値の2割を緑化NGOへ

 徳島市川内町の布団販売会社「高橋ふとん店」(高橋武良社長)が、中国・内モンゴル自治区の砂漠にポプラの木を植林するキャンペーンを始めた。
 高橋社長(39)が、大手寝具メーカー「西川産業」が昨年8月に始めた植林キャンペーンを知り、協力を要請。オリジナル商品「スーパーハイテクふとん」を共同開発したことをきっかけに、取り組むことにした。
 3月下旬に試作品が完成し、4月から徳島・香川両県の5店舗で販売を始めた。掛け布団と敷布団、枕のセットが、シングル10万5000円、ダブル15万7500円。西川産業からの仕入れ代金の2割が植林の資金になり、現地で緑化活動に取り組むNGO「日本沙漠緑化実践協会」(東京都千代田区)に寄付する。高橋社長は「昨年のヒット商品が700ちょっと売れたので、今夏までに800セット販売、800本の植樹を目指したい」と意気込む。
 内モンゴル自治区は砂漠化が進む。家畜のヤギが樹木の根の部分まで食べてしまうため、以前は「増えすぎると、森を壊す」として一定の数に保たれていたが、世界的なカシミヤの需要の増加に合わせ、その数が急増している。高橋社長は「うちもカシミヤを使っているので、無関係とは言えない。小さな一歩ですが、環境保護のため少しずつできることをしていきたい」と話す。(毎日)


5月18日

☆核燃料再処理工場で放射性物質含む試薬漏れ。六ケ所村

 日本原燃は18日、使用済み核燃料再処理工場(青森県六ケ所村)のプルトニウム精製建屋内で、微量の放射性物質を含んだ試薬約7リットルが配管から漏れたと発表した。配管がある部屋はコンクリートで遮へいしており、周辺環境や作業員の健康被害はなかった。
 17日午後7時ごろ、プルトニウム精製に使う放射性物質を含んだ試薬「硝酸ウラナス溶液」の配管がある部屋で、試薬が床に漏れているのを協力会社の社員が発見した。精製工程を停止したところ漏れは止まったという。漏れた試薬は回収した。
 漏れた場所は配管の分岐部分で、日本原燃はこの部分のヒビの有無を調べると同時に、再発防止策を検討する。 (日経)

☆タイマイなど9種、捕獲規制へ。国立・国定公園で希少種保護。環境省

 環境省は18日、全国9カ所の国立・国定公園の特別地域で、タイマイなどのカメやトンボ、チョウの計9種について無許可での捕獲を規制する方針を固めた。自然公園法上では、同地域内に生息する希少動物を保護する初の指定となる。同日から1カ月間のパブリックコメントを経て、7月にも正式決定する。 (時事通信)


5月17日

☆途上国と議論かみ合わず。ポスト議定書の初会合

 京都議定書に定めのない2013年以降の地球温暖化対策の在り方について、189カ国が長期的協力の観点から議論するためにドイツのボンで初めて開かれていた会合は日本時間17日未明(現地時間16日)、2日間の日程を終了した。
 先進国側からは気候の安定化に向け、各国が連帯して取り組む必要性が強調された一方、発展途上国からは対策のための資金支援や技術移転を先進国側に求める声が強く、議論はかみ合わなかった。
 17日以降は議定書を批准した先進国の将来の削減目標を検討する作業部会などが開かれ、26日に終了する。(共同通信)

☆エコ燃料を10%導入へ。環境省が普及シナリオ

 サトウキビや廃油などから作った生物資源由来の「エコ燃料」の利用拡大策を検討している環境省の推進会議は17日、2030年までにエコ燃料の割合を自動車の燃料消費の10%にすることを目指す普及拡大シナリオをまとめた。
 燃やしても二酸化炭素(CO2)排出としてカウントされないエコ燃料の普及で、地球温暖化を食い止めるのが目的。同省は関連省庁との協力で、国産燃料の確保とエコ燃料対応自動車の普及を進める方針。
 計画では、2010年までに原油換算で約50万キロリットルのエコ燃料を導入。同約4万キロリットルはサトウキビや廃油からのバイオエタノールなど国産品で賄うが、残りは輸入に頼る。(共同通信)


5月16日

☆「ポスト京都」議論の会合開幕。米中が主張展開。独・ボン

 2013年以降の温室効果ガス削減の枠組みを議論する気候変動枠組み条約の会議が15日、ドイツ・ボンで始まった。京都議定書が規定する第一約束期間(2008〜12年)以降の「ポスト京都」について具体的な検討を始める初の会議。同日は長期的な国際協力に関する「対話」が行われ、次期枠組みへの対応が注目される米中両国が、それぞれの立場から主張を展開した。 (時事通信)

☆美浜原発3号機で水漏れ

 関西電力は16日、04年8月の高温蒸気噴出事故で停止している福井県美浜町の美浜原発3号機で、作業員の手違いから放射能を含む約400リットルの水が原子炉格納容器内に漏れたと発表した。作業員に水がかかったが被ばくはなく、外部にも影響はないという。福井県は管理上の問題があるとして関電に厳重注意をした。(毎日)

☆玄海原発プルサーマル計画で唐津市など10漁協、九電に抗議書提出

 九州電力玄海原子力発電所3号機のプルサーマル計画に反対する佐賀県唐津市と伊万里市の10漁協代表が15日、九電の松尾新吾社長あてに反対抗議書を提出した。
 昨年9月、玄海原発沖合で海上デモをした周辺4漁協の中地区漁協運営委員会(会長、川嵜和正・呼子町漁協組合長)のほか、唐津市漁協の吉村博助組合長や浜崎漁協の川上文伴組合長らも賛同者として名を連ねた。
 抗議書では「漁民や周辺住民はプルサーマルに対し、安全性を理解するに必要な最小限の説明も受けていない」と主張。「原発に対して不透明性、非公開性といったイメージがぬぐえず、九電の対応次第では幅広く抗議行動を展開していく」などとしている。
 川嵜会長ら7人はこの日、同原発そばにある九電のエネルギーパークを訪れ、担当社員に抗議書を手渡した。その際、漁協側は「説明会をやってほしい」などと口頭でも要望した。(毎日)

☆原発定検間隔延長は見送り。「時期尚早」と保安院

 電力業界などが要望していた原発の定期検査(定検)間隔の延長について、経済産業省原子力安全・保安院は16日までに、当面は見直さず、実施を見送る方針を決めた。同日午後の総合資源エネルギー調査会の「検査の在り方に関する検討会」で表明する。
 保安院は「延長に必要なデータや根拠が不足しており、現時点では時期尚早。検査の信頼性を確立するのが先決だ」としている。
 一方、原発の検査が、保安院や保安院の委託を受けた独立行政法人原子力安全基盤機構が行う定検、保安検査、保安調査など多岐に分かれ、複雑化している点については、重複項目を整理して一本化するとしている。早ければ2008年度から改める。(共同通信)

☆原発耐震指針の新審査指針、長沢教授が警告「大災害のリスク国民に」

 北陸電力志賀原発2号機の運転差し止めを命じた金沢地裁判決を契機に注目される原発の耐震性。福井県越前市の今立生涯学習センターで、大阪府立大の長沢啓行教授を招いた講演会(子どもたちに未来をつなぐ会主催)がこのほどあり、長沢教授は原子力安全委員会が先月28日にまとめた新しい耐震設計審査指針について、「現行指針を大幅に引き下げる可能性すらはらんでいる」と危険性を指摘した。
 耐震設計は、原発ごとに過去の地震や地質調査などから想定される最大の地震(基準地震)を選び、それに耐えるように設計される。新指針もその方法は変わらないが、▽見つかっていない活断層に備えて想定する直下型地震を現行のマグニチュード(M)6・5から、「震源を特定せずに策定する地震動」への置き換え▽基準地震動を超える「残余のリスク」を考慮――などが変更された。
 「震源を特定せず…」とは、震源と活断層との関連が不明な過去の地震の中から最大の揺れを記録した地震を想定することになるが、鳥取県西部地震(M7・3)などの大きな地震は「詳細に調べれば事前に分かった」などと除外されたため、長沢教授は「現行指針とほとんど変わらない程度の直下型地震しか考慮していない」と指摘した。
 また、「残余のリスク」については、「地震が想定を上回り、施設に重大な損傷が発生したり、放射性物質が放散されるリスクを認めましょうということ」と説明。「いかなる地震にも耐えなければならないというのが現指針だが、新指針は地震によって原発が破壊されて大災害が起こるというリスクを国民に押し付けるという性格を持つ」と警告した。(毎日)

☆新潟水俣病の認定申請、2男性の棄却取り消し

 公害健康被害補償不服審査会は15日、新潟県内の男性2人について、水俣病の認定申請を棄却した新潟市の処分を取り消す裁決をした、と発表した。
 認定申請をしていたのは、いずれも同市内生まれの69歳の男性と67歳の男性。ともに同市に00年に申請したが、01年に棄却され、同審査会に異議を申し立てていた。
 2人の症状が水俣病の認定基準に合うかどうか疑わしい、などとして申請を棄却されていたが、同審査会は、基準に合っていないとはいえないとして、同市に対し、改めて認定審査をするよう命じた。
 水俣病の認定をめぐって棄却の取り消し裁決が出たのは、昨年3月、熊本県から申請を棄却された名古屋市の男性(当時67)への処分取り消しに次ぎ、全国で10件目。(朝日)


5月15日

☆ポスト京都議定書で初会合。13年以降のルール検討

 京都議定書に定めのない2013年以降の地球温暖化防止対策について、国連気候変動枠組み条約のもとで話し合う初の会議が15日、ドイツのボンで始まった。
 京都議定書は2008−12年に先進国全体の温室効果ガスの排出量を1990年水準から約5%削減するよう義務づけているが、13年以降のルールは決まっていない。
 次の枠組みでは、世界最大の排出国でありながら議定書から脱退した米国や、議定書では削減義務を負っていない第2位の中国をはじめとする発展途上国の削減策をどう構築していくかが焦点になる。(共同通信)

☆福島第二4号機停止へ。ダクト部の油漏れ点検で

 東京電力は15日、運転中の福島第二原発4号機(福島県富岡町、110万キロワット)で主変圧器の絶縁油が漏れている可能性があるとして、点検補修のため4号機を手動停止すると発表した。
 15日午後6時から出力を下げ、16日午前零時ごろに停止する。外部への放射能の影響はないという。
 東電によると、5日に4号機タービン建屋の主発電機から屋外の主変圧器まで送電する「母線」を絶縁しているダクト部から油が滴下しているのが見つかった。(共同通信)

☆第2工場も積み立て。核燃料再処理でエネ庁方針

 経済産業省資源エネルギー庁は15日までに、日本原燃の再処理工場(青森県六ケ所村)で処理しきれず、構想中の「第2再処理工場」での処理が見込まれる使用済み核燃料について、電力各社に再処理費用を積み立てさせる方針を決めた。
 当面は税制面での優遇措置は設けず内部で積み立て、2006年度決算から新制度を導入する。同日の総合資源エネルギー調査会の小委員会で、方針を盛り込んだ報告書をまとめた。
 原子力白書は、再処理しきれず中間貯蔵する使用済み燃料の処理を「10年ごろから検討を開始する」としており、積み立て決定は白書の内容を先取りした形となる。(共同通信)

☆動燃把握時期も虚偽発表か。もんじゅ事故ビデオ隠し

 旧動力炉・核燃料開発事業団(動燃、現日本原子力研究開発機構)が1995年のもんじゅナトリウム漏れ事故後、現場のビデオを隠した問題をめぐり、自殺した総務部次長の妻らが同機構に損害賠償を求めた訴訟の証人尋問が15日、東京地裁(山崎勉裁判長)であり、当時の広報室長が出廷した。
 旧動燃幹部が本社にビデオがあることを把握した時期について、当時の理事長は96年1月12日の記者会見で「1月10日」と述べたが、広報室長は「前年の12月25日ごろには、副理事長が報告を受けていた」と証言した。
 旧動燃は当時、事故後の現場立ち入り時刻の虚偽報告やビデオ隠しなどが相次いで発覚、隠ぺい体質を批判されていた。(共同通信)

☆新潟市による「水俣病」の不認定、環境省が取り消し

 環境省の公害健康被害補償不服審査会は15日、新潟市内の男性2人の不服審査請求を認め、水俣病認定を棄却した新潟市の処分を取り消したと発表した。
 新潟水俣病について、同審査会が認定棄却処分を取り消す裁決をしたのは1982年以来、24年ぶり。
 取り消し裁決が出たのは、新潟市に住む69歳と67歳の男性で、今月10日付。
 いずれも2000年、新潟市に水俣病の認定を申請したが、01年に棄却され、不服審査を請求していた。熊本、鹿児島両県を含む水俣病全体で取り消し裁決が出たのは、計10件となった。(読売)

☆地下水、土壌で有害物検出。富士通の工場跡地

 富士通(東京)が1993年から99年にかけ、南多摩工場(東京都稲城市、昨年9月閉鎖)を調査、地下水で都の環境基準の約2900倍、工場敷地内の土壌で約6900倍に達する有害物質テトラクロロエチレンを検出していたことが15日、分かった。
 富士通はこの日初めて調査結果を公表、テトラクロロエチレンや鉛など5種類の有害物質を検出していることを明らかにした。工場閉鎖後にも同様に地下水や土壌を調査したが、この時はテトラクロロエチレンが地下水で最大230倍だった。
 富士通は7月から汚染土壌を除去したり、微生物を利用するなどして浄化工事を行う見通し。地下水を使用している家庭が判明した場合は、水質調査を請け負うとしている。(共同通信)

☆ヤンバルクイナ、米法律で絶滅危惧種に。環境保護団体が要求へ

 CBDのピーター・ガルビン保護部長は「沖縄の陸地の2割が米軍に占有されているため、米政府の政策がヤンバルや辺野古の豊かな自然の破壊につながっている」と指摘。「絶滅危惧種のリストに登録されれば、米政府はいかなる悪影響からもその種を守らなければならなくなる」と述べ、指定はヤンバルの生態系保護に大きな意味があると強調した。
 ガルビン保護部長は15日まで約1週間の日程で来沖。県内の保護団体のメンバーとともに、米軍北部訓練場の一部返還に伴うヘリパッド移設が予定されている東村高江周辺で森林の状態確認や、生態観察を行った。
 ガルビン保護部長は「ヤンバルの森の小さな生物の多様性は、世界にとって貴重なものだ。絶滅から種を救うのが、わたしたちの務め。取り返しのつかない損失になる前に、生物学者の立場から望ましい保護方法を打ち出していきたい」と話している。同地域周辺には、固有の動植物20種が生息していることが那覇防衛施設局の調査で明らかになっている。
 CBDはジュゴン保護を求めた裁判や、ノグチゲラを絶滅危惧種に指定するための訴訟も起こしている。(琉球新報)


5月13日

☆ボンで18日から温暖化会議。13年以降の対策議論

 気候変動枠組み条約(事務局ドイツ・ボン)のキンレー条約事務局長代行は12日、国連本部で記者会見し、将来の地球温暖化防止対策を話し合う国際会議が今月18−26日、ボンで開かれると述べた。
 昨年末にカナダで開かれた温暖化防止のための京都議定書の第1回締約国会議は、議定書が規定していない2013年以降の温暖化対策について議論する新たな「対話」の場を設置することに合意しており、ボンの会議はその第一歩となる。
 昨年2月に発効した議定書は08−12年に、先進国全体の温室効果ガス排出量を1990年水準より計5%以上削減するよう義務付けたが、中国やインドなど途上国には排出削減義務は課されておらず、今後の課題となっている。(共同通信)

☆豆炭で大気汚染の改善を。モンゴルに円借款で支援

 モンゴルの首都ウランバートルの深刻な大気汚染を改善しようと、国際協力銀行は、石炭加工燃料で大気汚染物質の排出が少ない「豆炭」の現地製造を支援する。豆炭をつくるための設備投資資金向けを含む円借款供与を3月末に決定。日本で1960年代ごろまで、こたつなどで盛んに使われ、おなじみだった燃料がモンゴルの環境対策に一役買うことになる。
 同行によると、大気汚染の発生源は、地方から職を求めて流入する住民らが暮らすゲル(テント式住居)などが建つ地区。一般住宅にある熱水による暖房設備がなく、ストーブなどで石炭を燃やし、ばいじんを大量に出しているためだ。大気汚染の詳細なデータはないが、ウランバートル市内の児童の気管支炎など呼吸器系疾患の発症率は市外の2倍に上るという。(共同通信)

☆富士通、CO2削減サービス

 富士通は流通業や製造業向けに、二酸化炭素(CO2)排出量削減を指南するサービスを始める。情報システムを駆使して効率的な荷物の配送ルートや積載方法などを選び出し排出量を削減する。実態の把握から導入・評価、関係機関への報告まで一括してサービスを提供し、今後3年間で400億円の売り上げを見込む。
 顧客企業のCO2排出量を算出し具体的な削減案を立案するコンサルティングと効率的な物流を実現する情報システム、物流センターの効率を改善するサービスなどを組み合わせて提供する。(日経)

☆中国、景勝地ロケを原則禁止。シャングリラ県で自然破壊

 13日付の中国共産党機関紙・人民日報などによると、同国建設省はこのほど、景勝地での映画やテレビの撮影や大型イベントなどを原則として禁止する通知を出した。中国では映画ロケに使われた雲南省の景勝地、香格里拉(シャングリラ)県に撮影用の建築残骸(ざんがい)や大量のごみなどが放置され、自然破壊を招いたとして批判が高まっていた。
 この映画は、中国の有名な映画監督、陳凱歌氏による「無極(PROMISE)」。真田広之さんらアジアのスターが出演し、2004年から同県の湖のほとりなどで撮影が行われたが、建築残骸放置などのほか、湖畔のツツジの茂みも破壊されたという。(朝日)

☆下流に水田「汚染が心配」。四日市の医療廃棄物投棄

 医療廃棄物が捨てられた処分場のすぐ隣には、農業用ため池−。四日市市西山町の産業廃棄物最終処分場に医療廃棄物が不法に投棄された問題で、廃棄物を出した病院や業者を刑事告発した地元農家の水利権組合理事長矢田勇さん(79)は12日、「米への影響は本当にないのか。県の説明は信じられない」と、あらためて不安をあらわにした。(中沢穣)
 告発された名古屋市中村区の産廃処理会社「ダイエーディスポウズ」が設置した安定型最終処分場の許可容量は29万2000立方メートルで、1990年に操業を始めた。東名阪自動道に沿って処分場が広がり、砂利道1本を隔ててすぐ隣には「大池」と呼ばれる農業用ため池がある。大池の水は下流の水田の稲作に使われる。
 「病院の名前のある袋が処分場に埋められている」。矢田さんらの指摘を受けて、県は2004年12月に処分場の立ち入り調査をした。薬液が入ったままの点滴袋や、血液が付いたガーゼ、手術用手袋などが見つかった。
 県廃棄物監視・指導室によると、同社は翌年2月までに約40立方メートルの医療廃棄物を撤去し、現在は問題がないという。医療廃棄物が見つかったことについて、同室は「病院で廃棄物の分別が徹底されておらず、他の廃棄物に混入したため」としている。
 この説明に矢田さんは不信をあらわにする。「朝7時ごろに10トンダンプが何台もきていた。40立方メートルだけなんてあり得ない」。この処分場では1996年8月にも医療廃棄物が見つかったことがあり、津地裁四日市支部から廃棄物処理法で定められた品目以外は運びこまないよう仮処分を受けている。
 「大池の水で米を作っている。汚染された水が処分場から池に流れ込んでいないか心配だ」。矢田さんは「医療廃棄物はまだ埋まっているはずで、本当に安全なのかきちんと調べてほしい」と、警察の捜査に期待を込めた。(中日新聞)


5月12日

☆排出権、日本が最大の買い手。世銀調査

 世界銀行によると、日本は2005年1月から06年3月の温暖化ガス排出権の最大の買い手になった。同期間に成立したプロジェクトを通じて生まれた排出枠の38%を日本が購入したとしている。
 ドイツで開催中の排出権見本市「カーボン・エキスポ」で調査結果を発表した。
 世銀は同期間にクリーン開発メカニズム(CDM)と呼ばれるプロジェクトなどで新たに生み出された温暖化ガスの排出枠を4億5350万トン(二酸化炭素=CO2換算)と推計。日本は英国(15%)やイタリア(11%)、オランダ(8%)、スペイン(5%)を大きく上回る世界一の購入国だった。
 一方、最大の売り手は中国で、全体の66%。次いでブラジルが10%だった。04年1年間ではインドが43%を占めて最大だったが、プロジェクトの端境期で、3%に落ち込んだ。(日経)

☆CО2削減。午後8時消灯で8トン減少。環境省

 小池環境相は12日、4月から環境省本省で取り組んだ午後8時消灯の成果を公表した。それによると4月の1カ月間に使用した電力総量は昨年4月と比べ1万6704キロワット時減り、CO2排出量も昨年4月に比べ8トン減ったたという。環境相は「期待通り。CО2削減とともにワーキングスタイルを変えたい」と話した。(毎日)

☆大間原発着工延期へ。国の耐震指針見直し受け

 電源開発は12日までに、国の原子力施設の耐震指針見直しを受け、今年8月に予定していた大間原発(青森県大間町)の着工を延期する方向で検討を始めた。
 経済産業省原子力安全・保安院が同日までに、安全審査中の施設について、新耐震指針を適用し、原子炉設置許可申請書の手直しを求める方針を示したことを受けての対応。
 大間原発は現在安全審査中で、新耐震指針がまとまるのは今夏の見通しのため、計画通りの着工は困難となった。
 電源開発は「新耐震指針が適用される可能性が高まり、着工時期への影響は避けられないとみられる」としている。(共同通信)

☆環境省が湿地ツアー支援。パンフ提供や添乗員研修

 環境省は12日までに、ラムサール条約の国内登録湿地を訪れるエコツアーを主催する旅行会社に対し、条約などについて説明した同省作成のパンフレットの提供や、添乗員への研修会などの支援を実施することを決めた。来月16日まで支援対象とする旅行会社を募集する。
 昨年11月にアフリカのウガンダで開かれた同条約の締約国会議で、国内の登録湿地は尾瀬など20カ所が追加され、19道県で33カ所となった。登録湿地を訪れるエコツアーで、自然環境などを幅広く知ってもらうのが狙いだ。(共同通信)


5月11日

☆CO2排出量、中国33%、インド57%急増。世銀まとめ

 世界の二酸化炭素(CO2)排出量が92〜02年に15%増えて240億トンに達し、特に経済成長の著しい中国で33%、インドで57%急増したことが世界銀行のまとめで10日明らかになった。世銀は「経済成長が続けば排出量の増加も続く。規制への各国の関与促進が必要だ」と指摘している。(毎日)

☆志賀原発1号機の制御棒、新たに4本ひび割れ

 定期点検で運転停止中の北陸電力志賀原発1号機(石川県志賀町、沸騰水型、54万キロワット)で制御棒1本にひび割れが見つかった問題で、北陸電は10日、別の制御棒4本に計5カ所のひび割れが見つかったと発表した。炉内の核分裂にブレーキをかける制御棒の機能に影響はないが、新品に交換する。
 4月5日、検査対象の4本のうち1本にひびが見つかったのを受け、全89本を調査した。その結果、制御棒をつり上げるための取っ手部分に2〜5センチのひび割れがあったという。いずれも、溶接部分に加わる力や、材料の劣化などに伴って起きる「応力腐食割れ」が原因とみている。(毎日)

☆米政府関連文書、情報開示請求へ。米環境保護団体の新沿岸案

 米環境保護団体「生物多様性センター」の生物学者ピーター・ガルビン氏らをはじめとする沖縄ジュゴン訴訟の米側原告が、6月に米政府に対し新沿岸案に関する内部文書の情報開示請求を行うことが分かった。ガルビン氏は新沿岸案が環境に及ぼす影響を検証するため来沖し、10日、辺野古住民らとの意見交換で情報開示請求について明らかにした。
 埋め立て予定の大浦湾沖やキャンプ・シュワブ沿岸海域を船上から視察したガルビン氏は「新沿岸案の広大な海域埋め立てに失望している。埋め立てが藻場に被害を及ぼし、ジュゴンやウミガメの生息にも影響する。従来案よりも被害が大きくなる」と懸念を示した。
 案内役を務めたジュゴン保護基金委員会の東恩納琢磨事務局長は「地元は基地を欲しがっていない、とアメリカで訴えてほしい」とガルビン氏に強く要望。ガルビン氏は「アメリカでは新沿岸案の正確な情報が伝わっていない。今冬、サンフランシスコで沖縄の基地問題や環境問題のシンポを予定し、その中で現状を広く周知させたい」と語った。(琉球新報)

☆湖岸堤で分断の残地、湿地に再生へ。環境保全で滋賀県計画

 琵琶湖総合開発による湖岸堤建設で、かつて湖の一部だった92カ所、計約25万7000平方メートルが切り離された。公園や駐車場などに利用している所もあるが、大半は環境保全を目的とした活用をにらんでそのまま残していた。
 計画では、琵琶湖に注ぐ水路や河川から残地に水を引き込んで湿地とし、湖岸堤の排水路などを使って湖に戻す。湿地を迂回(うかい)させることで水中の有機物を分解し、窒素やリンを土壌に吸着させて、湖への流入を抑える。併せて、ヨシ帯を中心とした豊かな生態系や湖岸域の風景の復活も狙う。
 6月から草津市や守山市で、残地の土地の形状や周囲の水の流れなどを調べて再生する場所を絞り込み、来年度以降、再生作業に取りかかる。
 将来的には、湖岸道路の路面排水の浄化への利用も視野に入れている。県琵琶湖環境政策室は「農業濁水の流出を抑える効果も期待できる。取り組み可能な所から湿地を増やし、環境負荷の削減を自然のメカニズムに委ね、琵琶湖の水質浄化につなげたい」としている。(京都新聞)

☆フェロシルト問題。愛知県に全量撤去求め、市民団体が要望書

 有害物質が検出された土壌埋め戻し材フェロシルトが、長久手町の土壌から撤去された後も袋詰めで現地に残されている問題で、市民団体「ダイオキシン・処分場問題愛知ネットワーク」などは10日、県に対し、県内から全量撤去するよう求める要望書を提出した。
 県は昨年11月、同町前熊に埋設されたフェロシルトを今年2月28日までに撤去するよう製造元の石原産業(大阪市)に命じていた。しかし、期限を大幅に過ぎた先月30日に土壌からは取り除かれたものの、現在も約5600トンが袋詰めで野積みされたままになっている。(毎日)

☆大滝ダムの生態系への影響、流域40キロで調査

 国交省は10日、大滝ダム(奈良県川上村)による吉野川の環境変化調査計画について、学識経験者による第2回大滝ダム運用環境調査委員会(委員長、田中哲夫・兵庫県立大助教授、5人)を大阪市内で開いた。吉野川の大迫ダム、大滝ダムのある流域と、ダムのない支流の高見川について、約40キロにわたり短期・長期で比較調査し、生態系への影響を調べることを決定。ダム完成後の運用で、環境への影響を最小限に抑えるための資料にする。
 調査は、06〜08年度までの短期調査と、09年度以降の長期調査に分けて取り組む。
 短期調査では、ダムの水深が浅く、ダムから流す水の水温や濁り水の調節ができないことによる影響を調べる。具体的には、▽標識アユ3000匹の放流・採取調査▽アユの生育状況や縄張りの調査▽アユの餌になる付着藻類▽流量、水位、水質調査をする。長期調査では、流量、水位、水質調査のほか▽川底の地形▽ ダムで繁殖したプランクトンがどこまで下流に広がるか――などについて調べる。(毎日)


5月10日

☆島根原発2号機ノズルトラブル。ひび割れ防止の振動が原因。中電発表

 島根原発2号機(松江市鹿島町、沸騰水型、82万キロワット)で3月、非常用炉心冷却装置(ECCS)の高圧系ノズルのデフレクタ7個が原子炉圧力容器内に落下したトラブルで、中国電力は9日、シュラウドのひび割れ防止作業の振動が原因とする調査結果を発表した。中電は「このまま運転しても安全性に問題はない」としているが、現時点で抜本的な対策はなく、今後は定期的な目視点検で対処する方針。
 このトラブルでは、デフレクタ落下が見つかったほか、18カ所のノズルの溶接にひびが入り、うち一つは完全に外れて約60度回転していた。
 シュラウドは、原子炉圧力容器内の冷却水の流れを整える巨大な炉心構造物。2号機のシュラウドは03年4月にひびが見つかったため、04年の定検から、水中で高圧水をシュラウド表面に噴射するひび割れ防止作業を行っていた。
 中電によると、87年の試運転でECCSを計10回作動させた際に、デフレクタやノズルの溶接部に入った亀裂が、定検中のひび割れ防止作業の振動によって広がり、落下した可能性が高いという。中電は、外れる可能性のあるデフレクタを新たに一つ取り外し、回転したノズルを元に戻して対処。その他は現状のまま運転を続ける。
 このトラブルを受け、県と松江市は9日、トラブルの抜本的な改善対策を求めるよう中電に申し入れた。(毎日)

☆関電、美浜3号機の起動願を福井県に提出。今夏にも稼働へ

 高温蒸気噴出事故で04年8月に11人が死傷し、運転停止中の関西電力美浜原発3号機(福井県美浜町)について、関電は10日、起動願を福井県に提出した。11日に県原子力安全専門委員会が開かれ調査結果が報告される。県は委員会の意見を踏まえて再開を認める方針。関電の確認検査を経て、今夏にも稼働する見通し。(毎日)

☆オゾン減少に歯止め。「フロン規制の効果」

 フロンなどの影響で1980年代から減少していた地球全体のオゾン量が、90年代半ば以降は、減少傾向がみられなくなっていることが10日、気象庁の分析で分かった。
 オゾン層は皮膚がんなどの原因となる有害な紫外線から地上の生物を守るもので、同庁は「国際的なフロン排出規制の成果が表れ、歯止めがかかった」としている。
 気象庁によると、1970−2005年の世界約150地点の大気中のオゾン量観測データなどを分析。全体のオゾン量は80年代を中心に減少が大きく進み、70−80年と90−05年の年平均値を比べると、約4%減少していた。(共同通信)

☆石綿使用の公共施設、4割以上で対応策なし

 小中学校や公民館などでアスベスト(石綿)使用が判明した公共施設のうち4割以上で依然、除去や飛散防止の対策がとられていないことが10日、総務省の調べでわかった。処理が終わっていない施設は全国で5486カ所。同省は未処理施設に学校など住民が利用する可能性が高い公共施設もあることから早急に対策を講じるよう自治体に要請する。
 各自治体が4月中旬までに報告した実績を同省が集計。都道府県や市町村が所有、管理する約39万9000カ所の施設のうち1万2773カ所が石綿を使用しており、このうち対策が講じられていないのは43%にのぼった。ただ、昨年11月の総務省調査では、未処理施設が全体の約63%だったため、処理作業自体は進んでいる。
 未処理施設の内訳は、高校と小中学校が計1402カ所(前回1597カ所)、市町村庁舎275カ所(同327カ所)、公民館222カ所(同353カ所)など。都道府県別では千葉県(438カ所)や大阪府(424カ所)、愛知県(419カ所)など。今年度中に3406カ所で除去工事などが実施される予定だが、それでも2000カ所が残るという。(日経)


5月9日

☆六カ所村のウラン濃縮工場訴訟、高裁が住民側の控訴棄却

 青森県六ケ所村で操業中の日本原燃のウラン濃縮工場をめぐり、地元住民ら77人が経済産業相を相手取り、事業許可の無効確認と取り消しを求めた行政訴訟の控訴審判決が9日、仙台高裁であった。大橋弘裁判長は「安全審査に誤りはない」などとして、請求をすべて退けた一審・青森地裁判決を支持し、住民らの控訴を棄却した。
 判決は、原告のうち周辺住民以外の全国各地に住む67人について訴える資格(原告適格)を認めなかった。一審で認められなかった2人を加えた周辺住民10人について原告適格を認めたものの、この10人の請求については「安全審査の過程に看過しがたい過誤、欠落があるとはいえない」と退けた。
 訴訟は、88年に同工場が事業許可された翌89年に起こされた。(1)周辺住民以外に、原告に加わっている全国各地の住民にも原告適格があるか(2)ウラン濃縮が原子炉等規制法の認める「加工」にあたるか(3)安全審査は適法だったか――などが争点となった。(朝日)

☆島根原発2号機プルサーマル計画容認も。活断層問題、ほとんど議論せず

 中国電力島根原発2号機(松江市鹿島町)のプルサーマルを容認する報告書を澄田信義知事に提出した県のプルトニウム懇談会。同原発を巡っては、広島工大などの研究チームが約15キロの位置に新たな活断層を見つけたばかりだが、報告書提出前の最後の会合ではこの問題はほとんど議論されなかった。
 報告書提出に先立ち開かれた第10回会合では、活断層について質問が出されたが、中電側が「詳細が分からないのでコメントできないが、長さ20キロの仮想的な断層にも対処できるよう耐震性は確保している」と従来の見解を繰り返し、県も「報道しか承知していない。国に対して見解を聞きたいが、正直言ってよく分からない」と述べるにとどまった。
 ほかに質疑はされないまま、報告書案を承認する挙手採決が行われ、出席した10人の委員のうち8人が承認。会合は約30分で終了した。
 報告書を受け取った澄田知事は「慎重かつ熱心に検討いただいた。この結果は十分大切にしないといけない」とコメント。中電の岡田吉種常務は「プルサーマルは大きな節目を迎えた。意見や要望を真摯(しんし)に受け止め、安全確保を最優先に取り組んでいく」と述べた。
 一方、報告書案を承認しなかった貴谷麻以委員は「2号機の不具合や新たに見つかった活断層を考えるとまだ議論不足という感じがある。県民の視点に立つと、この状況ではとても容認することはできない」と疑問を呈した。
 ◇広島工大など「数万年前に動いた」−−中電主張「12万年動かず」覆す
 広島工大などのチームによると、島根原発から南東約15キロの地点で見つかった活断層は12万5000年以降の地層にあり、数万年前に動いたとされる。今回の活断層は「12万年前より新しく動いた形跡はない」としていた中電の主張を覆す内容で、活断層の長さは、国や中電の主張する10キロから18キロへ伸び、想定される地震規模もM(マグニチュード)6・5からM7・0へと拡大する。
 原子力安全委員会が見直しを進めている新しい耐震指針では、原発の耐震性に考慮すべき活断層を5万年以降から12万〜13万年以降に拡大し、評価を厳しくした。新しい耐震指針によって島根原発が国の再評価を受ける可能性も生じる。島根原発の安全性に与える影響は極めて大きい。
 しかし澄田知事は「ウラン燃料をMOX(混合酸化物)燃料に変更することと、原子炉本体の耐震性は別問題だと考えている」と、活断層問題を懇談会では議論する必要がないという認識を強調。「できるだけ早く国の見解を聞きたい」と述べた。
 これについて、市民団体「島根原発増設反対運動」の芦原康江代表は「中電の調査が誤りで、ずさんだったという証拠。耐震安全性の確保を先にすべきなのに、なぜ今プルサーマルの話などできるのか」と怒りをあらわにした。(毎日)

☆関電が美浜原発3号機の起動願、福井県に提出へ

 関西電力は9日、11人が死傷する高温蒸気噴出事故を起こし04年8月から運転停止している美浜原発3号機の起動願を、10日午後に福井県へ提出すると発表した。森本浩志・原子力事業本部長が飯島義雄副知事に申し入れ、原発安全協定に基づき運転再開の協議に入る。県は専門家の意見を聞いた上で再開を認める方針。(毎日)

☆露サミットで日本式省エネ策を提案へ。性能競争基本に

 小泉首相は8日、ロシア・サンクトペテルブルクで7月に開かれる主要国首脳会議(サミット)で、省エネルギー対策の一環として、省エネ性能が最も優れた商品を業界全体の基準とする「トップランナー方式」の採用を各国に呼びかける意向を固めた。
 環境に配慮した石炭利用の新技術も紹介し、導入への支援を表明する。原油価格の高騰や地球温暖化が国際的な課題となる中、日本独自の厳しい基準や技術を伝えることで、省エネ分野の先進性を生かした貢献策とする考えだ。
 サミットは7月15〜17日に開かれる。エネルギー、教育、感染症対策などが主要議題になる見通しだ。
 特に、エネルギー問題では、原油価格の高騰が世界経済のリスク要因になっている事態を受け、石油生産や輸送、精製能力を高める投資促進などの価格安定策のほか、エネルギー効率の改善策が協議される。(読売)

☆割りばしを輸入先・中国が生産制限。弁当業界などに影響

 使い捨ての代表格として、国内で年間約250億膳(ぜん)が消費される割りばし。その9割を占める輸入先・中国が生産制限を決め、弁当や外食など関連業界に影響が出始めている。安さに飛びつき、国内生産地を切り捨ててきたツケとも言え、業界・消費者双方に農林業生産空洞化の問題を示す一例だ。
 “中国ショック”は2段階で到来した。最初は昨年11月、中国の輸出団体が「原木の高騰」などを理由に、日本割箸(わりばし)輸入協会(大阪市)に50%もの値上げを通告してきた。それでも中国産は1膳約1〜2円。国産は同2〜20円程度なので、まだ価格面の優位性は動かなかった。
 ところが今年3月、今度は中国政府が「森林保護」を理由に生産を制限し、将来的には輸出も禁止すると決めた。建築には使いづらいシラカバや他の間伐材を主原料にしているが、森林乱伐による洪水や砂漠化などが問題化する中、矛先の一つになった形だ。
 では、日本国内の状況はどうか−−。実は20年前まで、割りばし生産量の約半数は国産だった。ところが90年代以降の低価格競争の波の中、安い中国産が急激に増え、気が付けば9割を超えるまでになっていた。
 国内の2大産地は北海道と奈良。高級品主体の奈良は今も命脈を保っているが、中国産と競合した北海道は壊滅状況だ。85年当時、北海道には生産会社が約70社あり、約1900人の従業員がいたが、04年現在で8社約40人にまで激減した。山口晴久・同協会広報室長は「このままだと、いつ割りばしがなくなってもおかしくない状況になってきた」と危機感を抱くが、一度減った生産量は簡単には戻らない。
 外食や安売り店には、既に影響が出ている。
 100円ショップなどに割りばしを卸すアサカ物産(東京都三鷹市)は、1袋80膳入りを50膳入りに変えてコストアップに対応し始めた。
 全国で約760店の居酒屋などを展開するマルシェ(大阪市)は年間約1500万膳を使ってきたが、2月からフランチャイズを含めた全店でプラスチック箸に切り替えた。さらに、直営の約250店では「MY箸」ポイントカードを作り、はしを持参した客には1回50円のポイントを付け、10ポイントで500円分の飲食をサービスするほか、50円を自然保護団体に寄付する活動を始めた。直営の居酒屋「酔虎伝・新宿三丁目店」(東京都新宿区)の石本千貴店長は「割りばし廃止への苦情はありません」と安堵(あんど)する。
 一方、コンビニ業界は「物流コストの削減などで吸収する」(セブン&アイ・ホールディングス)「しばらくは現状のまま」(ローソン)と、推移を見守っている状況。
 輸出禁止は本当にあるのか、あるとすればいつか。今後は中国政府の動きにかかっているが、山口室長は「弁当や外食なども、いずれ消費者がお金を払って割りばしを買う時代がくるのでは」と予測している。(毎日)

☆アカウミガメの産卵守れ。車両規制の王子ケ浜で合同パトロール

 環境省熊野自然保護官事務所と和歌山県新宮市海ガメを保護する会などは8日、アカウミガメの産卵地、同市王子ケ浜海岸で、車両乗り入れ規制の合同パトロールをした。
 パトロールには、同事務所職員や同会の速水政夫会長(80)ら7人が参加。双眼鏡を手に見回ったが、規制違反の車両はなかった。速水会長は「(アカウミガメの)初上陸は6月になるだろう。産卵が終わる9月末まで、浜を見守っていきたい」と話していた。
 吉野熊野国立公園内にある王子ケ浜海岸は、長さ約3キロ。ウミガメ保護のため、国が98年5月、自然公園法に基づき、全国で初めて車両乗り入れ規制に踏み切った。パトロールは、三重県の七里御浜海岸でもあった。9月1日まで計5回実施する。(毎日)

☆シジミ調査を2年ぶりに長良川、揖斐川で実施。「河口堰の影響知らされた」

 長良川河口堰(ぜき)の建設に伴って、シジミへの影響などを調べてきた桑名市の市民団体「しじみプロジェクト桑名」(伊藤研司世話人)は5日、2年ぶりに長良川と揖斐川でのシジミ調査を実施した。建設前にはシジミの漁場だった河口堰下流約500メートル付近では、ヘドロばかりで、伊藤世話人は「河口堰が自然に与えた影響の大きさを改めて知らされた」と指摘した。
 調査には、漁師やメンバーら7人が参加した。シジミ取り用の漁具、鋤簾(じょれん)を使い、5カ所で実施。60センチ幅で約1分間、長さ約70メートルにわたって川底をさらった。
 河口堰の上流約700メートル付近で、伊藤世話人は「こんなことは初めて」と声を上げた。大量の泥の中に、ヤマトシジミとアサリ1個ずつ、ほかに枯れ葉などのごみが混ざっていた。伊藤世話人は「2年前は、砂地で泥が混じることはなかった。川底の状態が悪くなっている証拠だ」と嘆いた。河口堰すぐ横の揖斐川では、死んだ貝や枯れ枝などのごみに混じり、汽水域に生息するヤマトシジミ2022個を取った。いずれも小粒だった。
 河口堰上流約10キロ地点でも調査した。94年にはヤマトシジミの宝庫だった。しかし、99年から完全に姿を消し、今回は淡水に生息するマシジミ3個を取った。伊藤世話人は「砂地なのでシジミがいるはずなのに。減った原因が分からない。温度が上がって酸素不足となる夏場に、もう一度調査したい」と話していた。
 河口堰は95年に運用を開始した。市民団体は、堰建設による周辺でのシジミや自然環境への影響を調べるため、94年3月に調査を始めた。その後、ほぼ2カ月に1回のペースで10年間、調査を続けた。今回、最後の調査だった04年3月以降、川底がどのように変化しているかを知ろうと実施した。(毎日)


5月8日

☆CO2削減でバイオマス燃料活用。東電など来年度にも実用化

 石炭火力発電用の燃料として、樹皮や木片、下水汚泥を使う動きが広がってきた。四国電力が西条発電所(愛媛県西条市)で樹皮などの使用を始めたほか、東京電力やJパワー(電源開発)も来年度の実用化を目指している。石炭は安く埋蔵量も豊富だが、燃焼時の二酸化炭素(CO2)排出量が多いのが難点。生物由来のバイオマス燃料を混ぜることでCO2を削減する狙いがある。
 西条発電所が、バイオマス燃料を使い始めたのは昨年七月。使っているのは国産のスギ、ヒノキの樹皮や木片。四国内の森林組合や製材所で製材時に発生するものを微粉にして石炭とともにボイラーに投入する。年間使用量は約一万五千トンを予定。これによって石炭消費量を四千トン、CO2排出量も一万一千トン削減できる見通しという。
 単に樹皮を燃やすのではなく、石炭と同等の発熱量を持つ木炭に加工して供給しようとしているのが、省エネ支援事業などを展開しているファーストエスコ。専門会社を四月末に設立し、大分県日田市で今夏から試行生産を始める予定だ。
 東電とJパワーは、糞尿(ふんにょう)など下水道から出る汚泥を炭化燃料に利用しようとしている。
 東電は東京都水道局と契約を結び、脱水後の下水汚泥を年間約九万九千トン加工し、八千七百トンの炭化燃料を製造する。平成十九年十月から福島県の火力発電所で石炭などに1%程度混ぜて利用する計画だ。炭化燃料は、脱水後の汚泥を約五百度で蒸し焼きにして加工する。処理する下水汚泥は、都内の年間発生量の9%に相当するという。
 Jパワーは月島機械、日本ガイシと共同で低温(二百五十−三百五十度)で蒸し焼きにする製造技術を開発した。低温で蒸し焼きにすると、臭いや自然発火などの問題があったが、炭化炉内での空気の流れを制御することなどによって解決した。約八百度で蒸し焼きにする高温炭化物に比べて発熱量を約40%向上することに成功、CO2削減効果も約二倍に高めた。東電の方式と比べても発熱量で20%、CO2削減効果で70%上回るという。早ければ、来年度に自社の石炭火力発電所で利用する計画だ。
 石炭火力は、発電時に出るCO2が最新のLNG(液化天然ガス)火力の二・一七倍、石油火力と比べても一・二五倍に達する難点を抱えている。これに対して、植物などが成長する過程で吸収したCO2を再び大気中に排出すると考えられるバイオマス燃料は、地球温暖化の防止目標を定めた京都議定書でもCO2排出量から除外されている。原油価格が歴史的な高騰を続けているだけに、バイオマス燃料の活用が広がりそうだ。(産経新聞)

☆島根原発2号機への住民らの懇談会、プルサーマル計画容認

 中国電力島根原発2号機のプルサーマル計画について、住民や有識者でつくる島根県のプルトニウム懇談会は8日、計画を容認する報告書を澄田信義知事へ提出した。県の同意(事前了解)は確実な状況となった。しかし、松江市は可否判断を国の安全審査前から審査後へ変更する意向を示しており、今後の対応が注目される。(毎日)

☆プルサーマル容認の報告書。島根原発、市は独自判断へ

 島根原発2号機(松江市、沸騰水型軽水炉、出力82万キロワット)のプルサーマル計画について、安全性や必要性を検討するため島根県が設置した懇談会は8日、中国電力の事前了解の申し入れを容認する報告書を澄田信義知事に提出した。
 澄田知事は「県議会、松江市の意見や意向を聴き、受け入れの可否について判断したい」と述べた。
 一方、松浦正敬松江市長は「市民の意向をみて判断する」と強調。シンポジウムなどを開催し事前了解の可否を決めるが、国の安全審査終了後に最終的な受け入れを独自に判断をする意向を示した。(共同通信)

☆民主化やエネルギー重視。ODA司令塔が初会合

 政府は8日、政府開発援助(ODA)や国際金融を含む海外経済協力戦略を決める「海外経済協力会議」(議長・小泉純一郎首相)の初会合を官邸で開き、民主化促進や環境、エネルギー問題などを重視して各国への援助の在り方を再検討していく方針を決めた。
 海外経済協力については、省庁や関係機関による縦割り運用の弊害から、外交戦略として十分活用されていないと問題点が指摘されており、新たに発足した会議が「司令塔」の機能を発揮できるか、首相らの指導力が問われそうだ。(共同通信)

☆事業者に安全性の立証責任。EUが新しい化学物質規制

 化学物質の安全性や環境への影響評価を製造、輸入業者に義務づける欧州連合(EU)の新しい化学物質規制策「REACH(リーチ)」が2007年春にも施行される見通しとなった。EU当局者が8日までに明らかにした。
 健康や環境への影響が分からないまま使われ続けている化学物質をできる限り減らし、人や環境への悪影響を防ぐことを主眼においた制度で、EU域内で活動する日本企業もさまざまな対応を迫られる。
 環境保護団体からは、日本での同様の制度導入を求める声が強まりそうだ。(共同通信)

☆環境配慮の川に専門家。国交省、育成し派遣

 国土交通省は8日までに、河川改修の際に水辺に自然石を配置したり、流れを蛇行させたりして動植物の生息環境を保護する「多自然型川づくり」を進めるため、専門家の育成などの対策に乗り出すことを決めた。
 国交省は1997年、河川の改修方法について両岸と川底の画一的なコンクリートの三面張りを改め、原則としてすべて多自然型で実施する方針を打ち出したが、多自然型工法への理解不足から十分な成果が上がっていなかった。
 このため、国交省は研修などを通じて河川工学と生物学の知識を持った職員を育成し、自治体などが工事を実施する際にアドバイザーとして派遣できるようにする。(共同通信)


5月7日

☆渡り鳥ピンチ、温暖化でエサ発生時期ずれる

 アフリカから欧州にかけて生息する渡り鳥が減少していることが、オランダ生態学研究所の調査でわかった。
 地球温暖化の影響で、エサが豊富な時期と渡りの時期にずれが生じていることが原因とみられる。英科学誌ネイチャーの最新号で発表した。
 同研究所は、アフリカで越冬し欧州で繁殖する小型の渡り鳥マダラヒタキの9か所の繁殖地を調査した。
 ヒナのエサとなるイモムシは、草木の芽生えに合わせて大量に発生する。調査の結果、温暖化でイモムシの発生時期は16日早まる一方、マダラヒタキの繁殖開始は10日早まっただけだった。イモムシの発生時期が特に早く、渡りとのずれが大きい場所では、マダラヒタキが過去20年間に90%も減少していた。(読売)

☆海外での温暖化ガス削減、日清製粉など参画企業の業種拡大

 海外での温暖化ガス削減事業に乗り出す企業が様々な業種に広がり始めた。日清製粉グループ本社はインドネシアでメタンガスによる発電事業を始め、ダイキン工業はロシアでフロンガス処理事業に加わる。従来は電力や石油会社、商社が中心だったが、関連技術を持つメーカーは技術や製品を生かせるうえ、多く獲得した排出権の転売も可能とみて、事業化する。参入企業の増加で、排出権関連ビジネスのすそ野が一層拡大しそうだ。
 日清製粉グループ本社は住友商事と共同でインドネシアでメタンガス発電事業を手掛ける。京都メカニズムの「クリーン開発メカニズム(CDM)」を活用した事業で、同国最大のタピオカでんぷんメーカーの工場で出る排水からメタンガスを回収、それを燃料に発電する。両社は二酸化炭素(CO2)換算で年間約 20万トンの排出権を得る見込みだ。 (日経)


5月6日

☆貧富の差縮小を最優先に。ADB総会が閉幕

 インドのハイデラバードで開かれたアジア開発銀行(ADB)の年次総会は6日午後、黒田東彦総裁が締めくくりの演説をし、貧富の格差縮小に最優先で取り組みエネルギー利用の効率化など環境対策を進めることを確認、2日間の討議を終えて閉幕した。
 総会では、温室効果ガスの排出権買い取りを希望する先進国政府などの出資を募り、途上国の省エネ対策事業に資金を振り向けるADBの新たな基金の計画に関心が集中した。
 域内国には、金融危機の際に外貨を融通し合う通貨交換協定を柱とした金融協力や貿易、民間投資の活性化を後押しするよう求める声が目立った。(共同通信)

☆高速炉「もんじゅ」「常陽」の活用で日米合意

 訪米中の小坂文部科学相は5日、米エネルギー省のボドマン長官と会談し、日本の高速増殖原型炉「もんじゅ」や同実験炉「常陽」を活用して新型核燃料を開発するなど、新しい核燃料サイクルの研究開発の協力を進めることで合意した。日米は、核不拡散体制の再構築を図り、エネルギーの有効利用を目指すことで足並みをそろえた。
 ブッシュ政権が2月に発表した原子力新計画「国際原子力パートナーシップ」に基づくもので、協力するのは(1)新型核燃料開発(2)米国内での核燃料サイクル施設の設計(3)原子炉の小型化のための材料開発(4)新型高速炉用の機器の開発(5)核兵器転用を防ぐ新たな保障措置システムの構築――の5分野。日本側が提案し、米側が了承した。
 米国は新計画で核兵器転用の恐れが少ない新たな核燃料サイクルの実現を目指す。日本、フランス、英国、ロシア、中国などと協力する考えだ。
 米国は77年以来、核拡散の恐れがあるとして国内での民生用の再処理と高速炉開発を「無期限凍結」してきたため、新技術開発に必要な試験施設などが手薄だ。米エネルギー省は、「もんじゅ」「常陽」について、「新計画を進める上で極めて重要」などと強い関心を表明していた。こうした米国の意向を受け、今回、日本側が提案した。
 「もんじゅ」は95年のナトリウム漏れで運転を停止。現在、改造工事中で、08年初めの運転再開を目指している。(朝日)

☆アライグマ4000匹駆除へ。計画に疑問、愛護の訴えも

 ペットから野生化したアライグマが増殖し、農作物などに深刻な被害が出ている神奈川県は、県内に生息しているとみられる約4000匹を5年間ですべて駆除する「防除計画」を策定した。「外来種被害防止法」に基づき、国の認定を受け実施するが、動物愛護を訴える声や実効性を疑問視する意見も出ている。
 環境省によると、北海道や群馬、山口などの6県市町が同様の計画の認定を受けている。
 神奈川県内のアライグマ捕獲数は1995年度の4匹から、昨年度は約1000匹と爆発的に増加。農業被害も昨年度は三浦半島を中心にスイカや大根など計1500万円を超えた。人への感染症や生態系の破壊も懸念されている。(共同通信)

☆喫煙と肥満と運動不足そろうと医療費4割増。厚労省調査

 生活習慣病などのリスク要因とされる「喫煙」「肥満」「運動不足」の3つ全部に該当する人は、全く該当しない人に比べ医療費が4割余り高くなることが6 日、住民約5万人を9年間追跡した厚生労働省研究班(班長・辻一郎東北大大学院教授)の調査で分かった。これほどの長期調査は国内では例がないという。
 年間30兆円を超える国民医療費の削減に向け、国会で審議中の医療制度改革関連法案でも生活習慣病対策が焦点の一つ。研究班は「リスクに応じて負担と給付を設定することは可能」として、喫煙の有無や肥満度などによる応分の保険料負担の導入を提言した報告書を厚労省に提出した。
 調査は宮城県北部に住む国民健康保険加入者約5万人を対象に1995年1月から実施。2003年12月までの9年間のデータから、1カ月にかかる1人当たりの平均医療費を算出した。(日経)


5月5日

☆英政府、核燃料再処理工場を放射性溶液漏れで提訴

 英国の核燃料再処理工場「ソープ」で05年4月に発覚した放射性溶液漏れ事故をめぐり、英政府は3日、安全確保や作業手順の順守を求める免許条件に違反があったとして、同工場を運転する「英国原子力グループ」(BNG)を地方裁判所に告発した。
 告発したのは、労働環境などを監視・監督する安全衛生庁(HSE)。事故による外部への放射能漏れはなかったものの、配管の破損による溶液の流出が最大9カ月間にわたって見過ごされていたとされる。HSEは、事後対応のまずさや、作業の管理に問題があったとみており、有罪が確定すれば罰金が科される見通しだ。
 BNGは政府系企業で、燃料加工や原発の廃止措置なども手がける。日本の電力各社が大口顧客で、日本の原発への信頼にも響きそうだ。(朝日)

☆原発近くに新たな活断層。耐震性に影響か

 広島工業大の中田高教授(地域環境科学)らの研究グループは5日、中国電力島根原子力発電所(松江市鹿島町)の南東約15キロに新たな活断層を確認したと発表した。
 中国電力は同原発の約2・5キロ南に長さ約10キロの活断層が東西に走っていることを認めており、新たに見つかった活断層とつながっている可能性が大きい。
 中田教授によると、活断層が長いと地震の規模が大きくなる可能性があり、原発の耐震性にも影響を与えることは必至。係争中の島根原発1、2号機の運転差し止め訴訟にも影響が予想される。
 中田教授らによると、今年4月29日から、活断層があるとみられる地点を調査。深さ約8メートル付近で地層のずれを確認した。(共同通信)


5月4日

☆生ごみのメタンガスで発電。CO2削減へ環境省推進

 環境省は4日、家庭から出る生ごみを発酵させて発生するメタンガスを燃料とする「バイオガス発電施設」の導入を推進することを決めた。二酸化炭素(CO2)の排出を抑えるなど環境にやさしい特徴を生かし、地球温暖化防止や効率的なごみ処理に役立てるのが狙い。
 同省によると、北海道内の砂川市など15市町で既に導入されているが、2010年までに国内のCO2排出量を6%削減する京都議定書の目標を達成するため、バイオガス発電の普及促進が必要と判断した。
 2007年度予算の概算要求に向け、自治体の廃棄物処理施設の整備費用を国が2分の1補助する制度の適用拡大など検討する。
 家庭ごみの約30%を占める生ごみは、水分が多く燃えにくいことから、焼却施設では燃焼温度を維持するために石油などの助燃剤を使用するなどの問題があった。(共同通信)

☆排出CO2、地中に埋設。Jパワーや石播など、豪で初の事業化

 Jパワー(電源開発)、石川島播磨重工業と経済産業省は、石炭火力発電所が排出する二酸化炭素(CO2)を液化して地中に埋蔵処理する日本の技術を世界で初めて豪州で事業化する。総事業費は約140億円で、日豪の官民のほか、米欧企業も参加する。今後、世界各地で展開し、環境問題から敬遠されがちな石炭資源の有効活用を促す。日本の温暖化ガス排出権の獲得にもつなげる計画だ。
 液化処理施設は豪州東北部のクインズランド州にある火力発電所に設ける。2007年に着工、09年に運転を始める。当面は発電所が排出するCO2の5分の1程度に当たる年間2万―3万トンを処理する。(日経)

☆環境抗議活動が年30%増。中国、昨年は5万件

 4日付の中国英字紙チャイナ・デーリーは、中国で環境汚染にからんだ抗議活動の件数がここ数年、年30%のペースで急増、2005年は約5万件に達したと伝えた。
 国家環境保護総局の周生賢局長がこのほど、全国の環境保護担当者の会議で明らかにした。
 周局長は抗議活動は経済的に発展した地域に多いと指摘。代表例として、昨年4月に浙江省東陽市で起きた化学工場による農地汚染に対する農民の大規模な抗議活動を挙げた。
 同総局は、今後も経済発展に伴い環境問題のトラブルが増加、社会の安定に影響しかねないとみており、周局長は地方の環境保護部門に対し、住民からの通報に即時に対応し、大規模なトラブルに発展するのを防ぐよう要請した。(共同通信)

☆風車衝突死の鳥増加、環境省が調査

 風力発電所で野鳥が風車に衝突して死ぬ「バードストライク」が相次ぎ、困惑が広がっている。絶滅危惧種の渡り鳥オジロワシなどが飛来する北海道では今春、夜間照明で「危険」を知らせる試みがスタート。希少種の生息域では建設計画が白紙に戻る事例もあり、環境省は「鳥に与える影響を具体的に確認したい」と調査に乗り出した。
 日本最北端の宗谷岬(北海道稚内市)の丘に立つ、国内最大級の風力発電所「宗谷岬ウインドファーム」。高さ約68メートルの白色の風車57基のうち8基について今年3月から夜間ライトアップを始めた。(日経)


5月2日

☆温暖化ガス削減へ基金。ADB、150億円規模

 アジア開発銀行(ADB、本部マニラ)は二酸化炭素など温室効果ガス削減のため、域内発展途上国での石油代替燃料の開発や省エネ事業を支援する新しい基金を創設する。
 温室効果ガスの排出枠買い取りを希望する日本や欧米の政府や企業から今後2年間で約150億円の出資を募り、2007年から3年間で途上国の省エネ事業などに資金を供給し、削減分から得られる排出枠を出資金に応じ配分する。
 インド・ハイデラバードで5日から開かれるADB総会で各国に説明する。ADB当局者によると、既にスイスの財団が出資を検討している。(共同通信)

☆アムールヒョウ絶滅の恐れ。石油パイプライン建設で

 ロシアの東シベリアから日本向けの石油パイプライン計画について、国内の2つの環境保護団体が2日までに、現在の石油ターミナル建設計画では「絶滅寸前のアムールヒョウなどへの悪影響が出る」と、公的融資などの協力を行わないように求める要望書と署名を小泉純一郎首相と衆参両院議長あてに提出した。
 2団体はFoE(地球の友)と野生生物保全論研究会。要望書によると、ターミナル建設が予定されるアムール川西岸のペレボズナヤ湾の近くには、ロシア最古の自然保護区が存在。保護区内と周辺には35頭しかいないとされるアムールヒョウなど、絶滅が懸念される生物が多く生息しており、ターミナル建設で深刻な悪影響は避けられないという。(共同通信)

ホッキョクグマ絶滅の恐れ。1万6000種が危機リストに

 世界の科学者や政府機関でつくる国際自然保護連合(IUCN)は1日、絶滅の恐れがあり優先的な保護が必要な動植物を掲載した2006年版「レッドリスト」を公表した。地球温暖化の影響を顕著に受ける北極海にすむホッキョクグマもリストに登場、乱獲以外にも多様な原因で生き物の生息環境が悪化していることが分かった。
 評価対象の約4万種のうち絶滅危惧(きぐ)種とされたのは1万6119種。04年版の1万5589種より530種多く、両生類の約3分の1、哺乳(ほにゅう)類の約4分の1が絶滅に直面している計算になるという。
 ホッキョクグマは1996年に「絶滅リスクは低い」と判定されたが、温暖化で北極海の氷の溶解が急速に進むとした最近の研究に基づき、IUCNは今後45年で個体数が少なくとも30%は減ると予測した。(共同通信)

☆廃ボトル売却収入25億。再生価値高まり有償に

 市町村が家庭ごみとして回収、これまで無償で日本容器包装リサイクル協会に引き渡していた使用済みペットボトルが、資源としての価値が高まったことを受け2006年度は計約25億円で売却され、市町村の収入となる見通しであることが2日分かった。
 収集した廃ボトルについて市町村は協会へ引き渡す分とは別に、中国向けなどの輸出業者や国内の再生業者に高値で売却する量を増やしている。このため廃ボトルをリサイクル原料として安定的に確保したい再生業者側が、協会を通じても購入に踏み切ることにした。
 廃ボトルは、国内では化学処理し再びボトルを造るリサイクル工場などでの利用が広がっている。中国では縫いぐるみに詰める繊維の原料などに使われるなど、原油の高騰もあって資源としての価値が高まっている。(共同通信)


5月1日

☆CO2排出権価格が一転急落

 欧州市場で4月半ばに史上最高値を付けた二酸化炭素(CO2)排出権の価格が急落している。欧州気候取引所(ECX)に上場する2006年12月物の先物価格は28日、前日比18%安の1トン=13.60ユーロで取引を終えた。
 急落のきっかけは26日にフランス環境省が発表した05年末時点での二酸化炭素の排出実績。欧州連合(EU)が割り当てた排出量を11.6%下回ったことから、予想以上に排出枠の余剰があるとの見方が広がった。26日は前日比26%下落、27日も19%と大幅に下落した。1週間余りで半値以下に下がった。
 排出権売買は欧州の各取引所で売買が始まって1年ほど。市場が未成熟なうえ、最近は投機資金が流れ込んでいると言われ、価格の乱高下につながっている。今後、EU各国が排出実績を発表する段取りになっており、そのたびに価格が大きく振れる可能性が高い。(日経)

☆環境ファンド普及支援・環境省、税制優遇など検討

 環境省は、環境へ配慮する企業に投資する社会的責任投資(SRI)ファンドの普及を目指し、支援を始める。関係省庁と協力し、税制優遇措置の導入などを検討する。同ファンドを利用した金融商品は信託銀行などが個人や企業年金向けに販売しているが、認知度はいまひとつ。同ファンドの普及を通じて企業の環境保全活動に個人資産を還流させ、環境問題の克服につなげる。
 金融機関やファンドマネジャー、シンクタンクの専門家らの意見を集めて今夏をメドに支援政策を固め、関係省庁との協議に入る。支援政策の候補はSRIファンドを優遇する法整備や税制優遇など。(日経)

☆原発説明会を保安院側主張で中止。「説明責任放棄」の声も

 全国の原発で制御棒のひび割れが相次いでいる問題で、市民団体が経済産業省原子力安全・保安院に開催を求めた4月27日の話し合いが、「事前にマスコミが同席することの連絡がなく、信義に反する」などとする保安院側の主張で中止されていたことが分かった。専門家からは「行政の説明責任の放棄だ」などの声も出ている。
 話し合いは「福島老朽原発を考える会」(事務局・東京都新宿区、阪上武代表)などが、福島瑞穂・社民党党首の事務所を通じて申し入れ、27日に参議院議員会館で開くことが決まっていた。
 同会は話し合いに同席しての取材をマスコミ各社に依頼したが、依頼を知った保安院が26日に、「マスコミの同席は聞いていない」と福島事務所に連絡してきたという。
 同会は話し合いを非公開とすることを受け入れるとともに、「同席はできないが、交渉前後に現場での取材は可能」との連絡をマスコミ各社にファクスで送った。
 ところが、この文書について保安院側は「保安院が一方的に悪いように書かれている」と反発し、話し合いの中止を通告してきたという。
 保安院の西山英彦・企画調整課長は「マスコミに対応できる担当者は限られており、プレスの前ですべてをしなければいけないわけじゃない。『交渉前後の現場取材は可能』との連絡も、現場での混乱を招く可能性があった」と説明する。
 情報公開に詳しい堀部政男・中央大大学院教授(情報法)の話 情報公開法は広い意味で行政が説明責任を果たすことを求めているが、今回はその機会を自ら放棄したことになる。(毎日)

☆環境保護協力めぐる中日フォーラム、江蘇省で開催

 第1回中日環境保護産業協力フォーラムがこのほど、「環境保護の里」で有名な江蘇省宜興市の環保科技工業パークで開催された。フォーラムは、宜興市人民政府と中国宜興環保科技工業パーク管理委員会、日本の神奈川県川崎市、日本産業機械工業会環境装置部会の主催。川崎市と環保科技工業パークによる「中日環境保護3R産業村」建設後初めて開かれる環境保護交流活動だ。
 フォーラムには、同委員会の朱旭峰副主任、日中ベンチャー交流促進センターの中村和雄専務理事、清華大学環境科学工程部の石磊副教授、日本の環境保護企業の代表などが出席し、「中日環境保護3R産業村」の構想や、環境保護、循環型経済の発展などについて交流を行う。(人民日報)

☆アカウミガメの産卵地保護へ、きょうから車両規制。新宮・王子ケ浜など

 アカウミガメの産卵地保護のため、環境省熊野自然保護官事務所(新宮市)は5月1日から、吉野熊野国立公園内にある同市の王子ケ浜など和歌山、三重両県の対象海岸への車両乗り入れを規制する。
 王子ケ浜(長さ約3キロ)と、熊野川を挟んで三重県熊野市、御浜町、紀宝町にまたがる七里御浜(同20キロ)の計約127ヘクタール。毎年、アカウミガメが産卵のため上陸する。釣りなどレジャー客の車やバイクの乗り入れが増えたため、カメの上陸、産卵、ふ化など生育環境を守ろうと98年5月から規制している。期間は産卵、ふ化が終わる9月30日まで。
 同事務所によると、昨季の上陸数は両海岸合わせて55匹。産卵数は1400個以上で、1140個を超えるふ化を確認した。
 同事務所は期間中、新宮市ウミガメを保護する会(速水政夫会長)などと合同でパトロールする。第1回パトロールは5月8日。問い合わせは同事務所(0735・22・0342)。(毎日)


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