※裁判官と裁判員の人数
合議体の構成
A案
裁判官の員数は、3人とするものとする。
裁判員の員数は、2ないし3人とするものとする。
B案
裁判官の員数は、1ないし2人とするものとする。
裁判員の員数は、9ないし11 人とするものとする。
※裁判員、補充裁判員の権限
(1)裁判員の権限
・裁判員は、有罪・無罪の決定及び刑の量定に関し、
審理及び裁判をするものとする。
・裁判員は、その審理において、裁判長に告げて、
証人を尋問し、被告人の供述を求めることができるものとする。
(2)評決
ア
A案
裁判は、裁判官と裁判員の合議体の員数の過半数であって、
裁判官の1名以上及び裁判員の1名以上が賛成する意見に
よらなければならないものとする。
B案
裁判は、裁判官と裁判員の合議体の員数の過半数の意見に
よるものとする。 ただし、被告人に不利な裁判は、過半数で
あって、裁判官の1名以上及び 裁判員の1名以上が賛成する
意見によらなければならないものとする。
C案
裁判は、裁判官と裁判員の合議体の員数の過半数の意見に
よるものとする。 ただし、被告人に不利な裁判は、過半数で
あって、裁判官の過半数及び裁 判員の1名以上が賛成する
意見によらなければならないものとする。
イ
訴訟手続に関する判断及び法令の解釈に関しては、アにかか
わらず、裁判官の過半数の意見によるものとする。
※対象事件
原則
A案:法定合議事件(ただし、刑法第77条及び第78条の罪を除く)
B案:死刑又は無期の懲役若しくは禁錮に当たる罪
(ただし、刑法第77条の罪を除く)に係る事件
C案:法定合議事件であって、故意の犯罪行為により被害者を
死亡させた罪のもの。
事件の性質による対象事件からの除外
A案
(ア)裁判官は、民心、裁判員若しくはその親族の身体若しくは財産に害を
加え又はこれらの者を畏怖させてその生活の平穏を侵害する行為がなさ
れるおそれがあることその他の事情により、公正な判断ができないおそ
れがあると認めるときは、アの事件につき、裁判官のみで審理すること
とすることができるものとする。ただし、事件の審判に関与している裁
判官は、やむを得ない場合を除き、その決定に関与することはできない
ものとする。
(イ) (ア)の決定をするに当たっては、当事者の意見を聴かなければならな
いものとする。
(ウ) (ア)の決定に対しては、当事者は、不服申立てをすることができるも
のとする。
B案
ウの制度はもうけないものとする。
2裁判員及び補充裁判員の選任
※裁判員の要件
A案:裁判所の管轄区域内の衆議院議員の選挙権を有する者とする。
B案:裁判所の管轄区域内の衆議院議員の選挙権を有する者であって、
年齢25年以上のものとする。
C案:裁判所の管轄区域内の衆議院議員の選挙権を有する者であって、
年齢30年以上のものとする。
※裁判員となることができない者
○中学校を卒業しない者(ただし、中学校卒業と同等以上の
学識を有する者は、この限りでない)
○禁錮以上の刑に処せられた者
○心身の故障のため裁判員の職務の遂行に支障がある者(設けない案あり)
○国会議員
○国務大臣
○国の行政機関の幹部職員
○都道府県知事及び市町村長
○自衛官
○裁判官・弁護士・検事またその地位にあった者
○裁判所の職員・法務省の職員
○国家公安委員会委員、都道府県公安委員会委員及び警察職員
○司法警察職員としての職務を行う者
○弁理士・公証人・ 司法書士
○大学の法律学の教授・助教授
○被告人又は被害者
○被告人又は被害者の親族又はこれらの者であった者
○被告人又は被害者の法定代理人、後見監督人、保佐人、保佐監督人、補
助人又は補助監督人
○被告人又は被害者の同居人又は雇人
○事件について告発又は請求をした者
※辞退することができる者
○年齢70年以上の者
○地方公共団体の議会の議員。ただし、会期中に限る。
○学生及び生徒
○過去5年以内に裁判員又は補充裁判員に選任されたことがある者
○過去1年以内に裁判員候補者として裁判所の召喚に応じ出頭したことが
ある者(キの事由により、裁判員となることを辞退した者を除く)
○過去5年以内に検察審査員又は補充員に選任されたことがある者
○疾病その他やむを得ない事由により、裁判員として職務を行うことが困
難であると裁判官が認めた者
※裁判員の選定
1候補者名簿の作成
・選挙人名簿をもとに裁判員候補者名簿を作成する手続をもうける
・裁判員候補者名簿には、毎年、翌年1年間に必要となると認められる員
数の選挙人名簿被登録者をくじで選定して登載するものとする。
2候補者の召喚
裁判官は、公判期日が定まったときは、必要な数の裁判員候補者を、裁判 員候補者名簿からくじで選定するものとする。
3裁判員及び補充裁判員の選任
裁判官は、質問手続において選任しない旨の決定がなされ
なかった裁判員 候補者の中から、裁判員及び補充裁判員
となるべき者を無作為抽出する
4裁判員に対する補償
・裁判員、補充裁判員及び召喚に応じ出頭した裁判員候補者
に対しては、旅費、日当及び宿泊料を支給するものとする。
・裁判員等が、その職務に関連して受けた負傷等に対する補償
を行うものとする。
3裁判員等の義務及び解任
(1)裁判員及び補充裁判員の義務
・裁判員及び補充裁判員は、公判期日に出頭しなければなら
ないものとする。
・裁判員及び補充裁判員となるに当たって、宣誓をしなければ
ならないものとする。
・裁判員及び補充裁判員は、誠実にその職務を行わなければ
ならず、品位を辱めることのないようにしなければならないもの
とする。
・裁判員及び補充裁判員並びにこれらの職にあった者は、裁判
の公正さに対する信頼を損なうおそれのある行為をしてはなら
ないものとする。
・裁判員は、評議において、意見を述べなければならないものとする。
・裁判員及び補充裁判員並びにこれらの職にあった者は、評議の
経過並び各裁判官及び各裁判員の意見並びにその多少の数
その他の職務上知り得えた秘密を漏らしてはならないものとする。
※控訴審
A案
現行法どおりとする。
B案
控訴審では、裁判官のみで審理及び裁判を行うが、訴訟手続の
法令違反、 法令適用の誤り等についてのみ自判できるものとし、
量刑不当及び事実誤認については自判はできないものとする。
B'案
控訴審では、裁判官のみで審理及び裁判を行い、量刑不当に
ついても自判 を認めるが、事実誤認についてのみ自判を認め
ないものとする。
C案
控訴審では、裁判官のみで審理及び裁判を行うが、事実認定
及び量刑不当 に関する破棄理由を加重する。
D案
控訴審においても、裁判員が審理及び裁判に関与するものとし、
覆審構造 とする。
※罰則
裁判員等の不出頭等・・過料
裁判員等の秘密漏洩罪・・懲役又は罰金
裁判員等に対する請託罪等・・懲役又は罰金
裁判員等威迫罪・・懲役
裁判員候補者の虚偽回答罪等・・過料
※裁判員等の個人情報の保護
・訴訟に関する書類であって、裁判員、補充裁判員又は裁判員
候補者の氏名以外の個人情報が記載されたものは、これを
公開しないものとする
・何人も、裁判員、補充裁判員又は裁判員候補者の氏名、住所
その他のこれらの者を特定するに足る事実を公にしてはなら
ないものとする。
※裁判員等に対する接触の規制
・何人も、裁判員又は補充裁判員に対して、その担当事件に関し、
接触してはならないものとする。何人も、知り得た事件の内容を
公にする目的で、 裁判員又は補充裁判員であった者に対して、
その担当事件に関し、接触してはならないものとする。
※裁判の公正を妨げる行為の禁止
・何人も、裁判員、補充裁判員又は裁判員候補者に事件に関する
偏見を生ぜしめる行為その他の裁判の公正を妨げるおそれのある
行為を行ってはならないものとする。
・裁判員、補充裁判員又は裁判員候補者に事件に関する偏見を生ぜ
しめないように配慮しなければならないものとする。
※出頭の確保
・何人も、他人が裁判員となることを妨げてはならないものとする。
・労働者は、その事業主に申し出ることにより、裁判員の職務を
行うために 必要な範囲で休業すること(裁判員休業)ができる
ものとする。事業主は、労働者からの裁判員休業申出があった
ときは、当該裁判員休業申出を拒む ことができないものとする。
・事業主は、労働者が裁判員休業申出をし、又は裁判員休業をし
たことを理由として、当該労働者に対して解雇その他不利益な取
扱いをしてはならないものとする。