「Memories Off After Rain vol.1 折鶴」 レビュー

☆注意☆

以下の文章は作品のネタばれを含む超個人的レビューです。
本編を未だプレイされてない方、作品に対する批判が許せない方は読まないでください。


【今坂 唯笑、桧月 彩花】

唯笑と彩花のエンディングを見ました。
全体の雰囲気は1stそのものです。
特に、インドに行く前の信はいい感じです。
しかし、肝心のシナリオが短すぎて起承転結の「転」に当る部分が相当強引な展開に思えました。
信に殴られて目が覚めた。
あるいは、雨に打たれて目が覚めた。
素人でもここまで短絡的なシナリオは書かないと思いますが…

少し辛口なレビューになってしまったので、良かったところを1つ。
彩花エンドです。
雨の中、水溜りに映る智也と彩花。
彩花への想いは、以前よりいっそう強く伝わってきます。
1stの彩花エンドと似てますがその後、智也はある言葉を彩花に伝えます。
詳しくは書きません。
このシーン、智也が本当の意味で初めて一歩踏み出せた瞬間なのかもしれないと思いました。


【飛世 巴】

智也と唯笑が付き合う事の根本的な問題と矛盾。
巴との出会いから、智也は自分の止まったままの気持ちと完全に向き合います。
初めはなぜ巴がVOL.1のヒロインなのか不思議でした。
でも、巴には智也の気持ちを動かす明るさ、そして彩花と同じ深い優しさが有ったんですね。
結末は智也、巴、唯笑、信、4人全ての心の痛みを伴います。
でも、それを乗り越えなければまた同じ事を繰り返す。
智也はやっと思い出に決着を付ける事ができたのではないでしょうか。

ただ、唯笑に対して智也は何も語らない訳で、ちょっと唯笑がかわいそうでした。
あそこまで唐突に突き離されても、唯笑は優しいんですね。
うーん、唯笑の事好きになりそうです…


【総評】

まず唯笑と彩花のシナリオの内容は、本編1stとの明確な違いがみられませんでした。
同じキャラで同じエンディングを作る以上、仕方がないのかもしれません。

一方、巴のシナリオは短いながらも素晴らしいシナリオだったと思います。
このシナリオはある意味1stの智也に決着を付けています。
それは、同時に1st唯笑エンドの終了を意味するものです。
外伝作品とはいえ、KIDもこの点は慎重に考えた上での商品化であっただろうと思います。
その結果出来上がったシナリオは、本編に勝るとも劣らない素晴らしいものでした。
こういった作品が作れるKIDなら、次回作品以降も大いに期待できると思いました。
また、オープニング、エンディングともに志倉千代丸さんの音楽は本当に素晴らしかったです!


【不満な点】

ウインドウが大きいせいで背景が隠れすぎです。
立ち絵とウィンドウの表情の矛盾は本当にお粗末。
デターコンバートはお楽しみ要素になりえませんでした。
極めつけはダイジェストムービー、1枚絵を動かしているだけ!!

そして最大の不満はボリュームです。
共通部分が多いせいか本編の二人分よりさらに少なく感じます。
このボリューム×3でしたら間違いなくDVD1枚に収まると思います。
そう考えると限定版6,800円はちょっと高い気がしました。


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