店舗

盛岡正食普及会は戦後間もない食糧難の時代に発足しました。
  正食は、故桜沢如一氏の確立した「無双原理」に基づく玄米菜食を基本とした食事法ですが、その正食の考え方を支持する人々の集いの場、また食糧調達の場として盛岡正食普及会は大変古い歴史をもっています。 当時に比べると何十分の一の敷地に縮小してしまったという純正食品を扱う店舗は 黒い土蔵の建物 で、地元産の穀物や粉類をはじめパンやお菓子、加工食品などが所狭しと並んでいます。


オーナー の村井氏

商品の小麦粉(薄力粉、強力粉、完全粉の3種類)は、ここ盛岡正食普及会の奥にある工場で製粉され出荷されています。これらは全て、県内で生産された小雪、南部、北上の3つの品種の小麦を使用しています。 岩手県は小麦を作る気候条件に恵まれていて除草剤や農薬はまず使用することなく栽培できるのです。
  岩手県ではだいたい小麦は9月に播種をし、6月の梅雨時に収穫されますが、これより北の地方では害虫、南の方だと雪害などの心配が出てきます。 このあたりで収穫され製粉された小麦粉は非常に質がよく、国産小麦特有の味わいがあり、例えて言うならば"ナッツ"のような香りがします。 小麦は"種"であり、他の作物同様子孫を増やす為にその土地に合った性質を持ちます。ですから、寒い地方の小麦は発芽を助けるのに使われるたんぱく質を多く含んでいるのです。

 正食会は、同時に糧玄食品という会社を設けて、パンの製造にも力を入れてきました。戦後、アメリカの小麦が日本に急激に流入し日本人の洋食化が急速に進みましたが、昭和28年岩手県は農林省より「パン食普及モデル県」の推進を受けました。
敗戦がもたらしたパン食推進でしたがそのパンについて県のパン工業組合と研究を進めるうちに「日本には外国の様にその国にしかない特徴を持ったパンがない。
日本の風土、日本人の体質にあったパンを作りたい」と村井さんは感じたそうです。
  その後、県産小麦をつかったパンの製造にも本格的に取り組み、今では酵母の研究や米(玄米)の粉を小麦の代わりにパン作りに使うといったユニークな研究もなさり、成果を上げています。地元岩手の小麦の新しい利用法に充分手応えを感じているようです。


製粉所。