丹沢は浮雲の地元の山だ。 季節ごとに私たちにいろいろな山での遊びの場を提供してくれる素晴らしい山だ。 この山塊の特徴は遡行価値のある沢を数多く持っていることだろう。 これらの沢は滝登りが面白いものもあれば、水と戯れる楽しさのものもあれば、 また美しい樹林の中の流れやナメが続くような癒しの要素の多いものもある。 沢の季節が長いことも嬉しい。

 沢それぞれには個性があり、優劣を付けることはできないし無意味だ。 しかしその中でこれから丹沢の沢を楽しもうとする人に、ここだけは遡行して欲しいとか、 何回も遡行しても楽しめ、これから丹沢の沢を知りたいという人を連れて行きたくなるような沢を浮雲の価値観で10本に限定して選んでみた。 選定にはある地域に偏らないような配慮をした。




 1.神ノ川 金山谷

 丹沢北面の神ノ川流域は流程が長く水量豊富な沢が多い。 中でも神ノ川本流とも言うべき金山谷は特に水量が豊富で、滝の登攀よりも釜の通過が面白い沢だ。 積極的に水を求め、暑い夏に水と戯れる楽しさを味わって欲しい。

2007年8月17日
メンバー:S、G、F、O

 なにしろ猛烈に暑い日が続いている。昨日は日本の最高気温が70数年ぶりに塗り替えられた。 今日も40度を越えるところもあったそうだ。 実はこの日は別の沢を計画していた。 暑さにふさわしい沢ではないので急きょ同行者に相談すると、あっさりと金山谷に変更ということになった。 金山谷は丹沢の北面の神ノ川の本谷と考えられる沢で、困難な箇所はないが豊富な水量を持つことが特徴となっている。

 神ノ川のゲート前に車を停めて、まずは林道歩きだ。 アプローチのこの林道歩きは暑さを危惧していた。幸い日陰が多く、ゆっくり歩いたらさほどではなかった。 地蔵尾根の標識に従って「水、水」と言いながら河原に下りて、ここから待望の沢歩きが始まる。

 しばらくは退屈なゴーロを歩くと釜を持ったF1だ。腰程度の深さで思ったほどのこともなく岩に取り付けた。 岩に取り付いてしまえば容易に登れる滝だ。その次のナメ状のF2の釜も浅い。それでも水の中に入ると気持ちよい。 時々現われる小滝はどれも簡単だ。左手に白い岩壁が見えるとF4に行く手をはばまれる。 これはあっさり巻くが、滝壷に入って記念写真をとった。これ以降も滝はあるが次第に水量が減っていく。

 源頭が近くなると両岸からガレが押し出しているが、割合歩きやすい。 いくつか支流が合流してくるが、水量の多い方に入れば自然と金山乗越へと導かれるようだ。 小滝はどれも快適に登れる。水が涸れても傾斜が緩いためか歩きやすい。 足場もしっかりとして順調に距離をかせげる。そろそろ金山谷乗越が近づくころ、右手に手頃な源造尾根に食い込むガリーがあった。 最後まで沢をつめると、いやらしい泥壁になるとのことで早目に源造尾根に逃げる道を選んだ。 最後は脆い岩を微妙なバランスで越すと道のある尾根に出た。林の切れ目に檜洞丸と蛭ヶ岳が望めた。 ここから檜洞丸を越えるにはまだ300m程の登りがある。ここは当然源造尾根を下降する。

 源造尾根は非常に歩きやすい道だ。急な箇所もなく、なによりも土が柔らかい。 1時間ほどで彦右エ門沢の堰堤に降りることができた。ここで英気を養って、再び林道を歩いて車に戻った。 短い滞在だったが、猛暑を逃れるにはよい山だった。

神ノ川ゲート8:20〜9:10広河原9:30〜10:05仏谷出合〜10:55F4上〜12:30尾根〜13:45彦右エ門沢〜14:50神ノ川ゲート

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 2.中川川 西沢・下棚沢

 中川川流域は丹沢の中でも遡行価値のある沢密度の高い流域である。 石英閃緑岩の白い岩は沢を明るく感じさせ、水を清く美しく感じさせる。 交通の便もよく、取り付きやすいこともこの流域の魅力となっている。 F1の下棚は困難な滝だがこの滝を巻いても、下棚沢は登攀と癒しのバランスがよく、 短い中でもよくまとまっていて、いろいろな要素を楽しめる快適な沢だ。

2011年9月18日
メンバー:S、F

 9月とは思えない猛暑が続いている。この暑さも今日で終わりとの予報が出ている。 暑さを逃れるのが目的の沢もこれが最後と下棚沢に向かった。山間部に入ると風はなんとなく涼しい。 西丹沢自然教室は多くの人であふれていた。登山届を書いて出発した。

 下棚を義務のような感じで見てから左岸の巻道に入った。登山道のように踏まれている。 途中でF2をちらっと見てF2の上に降りた。目の前にF3の連瀑を見て沢装備になる。 この沢は滝がほどよい間隔であり、その間に快適なナメがあったりして沢の構成がよい。 滝は巻くような難しいのもあるが、巻いてしまえば決して難しい沢ではなく、癒しの部分も多い沢と思った。 水が少なくなってからは、これが今シーズン最後のシャワーと言いながら、積極的に水の中を登った。 水量はやや多いと言う感じで、いつもは水が涸れているような高さまで水があった。 そろそろ源頭というところで前方に難しそうな涸滝があったので、右岸のガレ沢に入ると簡単に踏跡のある鬼石沢との境界尾根に出た。 この踏跡を10分ほどたどると多くのハイカーが憩う畦ヶ丸山頂であった。

西丹沢8:45〜9:20下棚下〜9:40F2上〜12:00稜線〜12:10畦ヶ丸〜14:20西丹沢

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 3.中川川 大滝沢・マスキ嵐沢

 丹沢の沢登りは滝の登攀に主眼を置かれていた。 近年、違った目で丹沢の沢を見るような変化を感じる。 癒し系の沢の登場などもその例だ。 このような系譜の沢は、この領域ではマスキ嵐沢とモロクボ沢が挙げられる。 マスキ嵐沢は短く、登っても達成感を味わうような沢ではない。 水に触れ、岩に触れる、沢本来の楽しさを気軽に味わえる1本だ。

2006年6月29日
メンバー:S、F、O

 梅雨時で天気はあきらめていたのだが、晴れた暑い日になった。西丹沢に車をデポして大大滝橋に向かう。 沢沿いの道は木陰になっていて涼しい。簡単に看板のかかったマスキ嵐沢に着いた。

 沢はやや水が少ない感じだ。特に困難な滝もなく、岩もきれいなので快適だ。 ロープを出すような滝はないが、ロープ操作に慣れるために練習として2度ロープを出した。 水が枯れそうになった場所で休憩してコーヒーを沸かした。短い沢なのであせることはない。 最後の二股は本流は左と思われるが、滝状になった右の沢に入る。 1ヶ所ガレとなっていたが、ここを越えるとはっきりとした踏み跡に導かれて稜線に出た。

大滝橋9:10〜9:45マスキ嵐沢出合10:10〜12:30稜線〜13:55西丹沢自然教室

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 4.玄倉川 小川谷廊下

 玄倉川は昔は丹沢黒部と言われた。流域には困難な滝が多く興味深い沢が集まっている。 その中で小川谷廊下はゴルジュが続き、水に積極的に浸かって突破するという他の丹沢の沢ででは味わえない楽しさがある。 水量がすくなければ遡行は困難ではないが、水量が多いとグレードが格段に上がる沢である。

2011年8月11日
メンバー:S、F、O

 西丹沢では7月20日に台風6号による500ミリを越える豪雨があった。 小川谷廊下は大きく様変わりしたとのネット情報に現地を実際に確認したいと思った。

 林道は土砂が溜まって通行不可と聞いていたので、入口付近に停めた。 ところが林道は土砂がきれいに除かれて普段は気になる落石もなくなって以前よりよくなっている。 弥七沢出合上の堰堤を越えたあたりで河原に降りる。 堰堤を一つ越えると小川谷出合だが、土砂が大量に貯まり以前のような広々とした河原が消えていた。 廊下の入ると土砂が貯まっている状態はなく、岩が磨かれて白くなっている。 コース中程にある大岩は右側の滝ではなく大岩を越えていたが、右側の滝が流されて、 大岩を越えなくても通過できるようになっていた。 岩が流された跡はナメとなっていて、大岩上のゴーロも消滅し小さなゴルジュが出現していた。 石棚上には背の立たない淵もあり、泳いで通過した。最後の壊れた堰堤を越えると大量の土石が堆積している。

 下山路の経路は沢を横切る箇所で崩壊はあるものの、大きな障害とはなっていなかった。

小川谷林道入口9:20〜9:40小川谷〜10:出合〜11:00大岩〜12:25東沢出合〜14:10車

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 5.玄倉川 同角沢

 渓相のよさ、滝の登攀、快適さ。同角沢には沢の面白さのすべてがバランスよく配された沢である。 誰が選んでも丹沢を代表する沢としてこの沢を挙げるだろう。 ただピークに出るという沢登り本来の醍醐味がないのが欠点かもしれない。 玄倉川本流の遡行から同角沢に入ると充実度が上がるだろう。

2009年7月4日
メンバー:S、F、U、他1

 朝起きると昨夜からの雨が残っていた。この雨も家を出るころには止み、なんとか午前中はもってくれそうだ。 横浜からの3人とは別に一人で西丹沢県民の森に行く。今回は車を2台使い、1台は下山口に置いて楽をしようとの魂胆だ。

 県民の森には小川谷へと思われる車でいっぱいだったが玄倉ゲートには車が1台も停まっていなかった。 林道は1時間半と踏んでいたが1時間強で下降点に着いてしまった。三重の滝は左岸の鎖を利用した。 中断から落ち口へは水流沿いに登れそうだが、Uさんがトップで取り付くがツルツルで突破できない。 巻道から上に出てYさんがロープを投げた。不動ノ滝は左から取り付き、水流を右に越えて草付きをYさんトップで登った。 水量が多く、体全体が水流の中に没してしまう。 私は水に濡れるのが嫌で巻いてしまった。ここからは小滝が続いてあきることがない。 無名の滝は見るからに悪く右岸を巻いた。 遺言棚は中断から上は草付きで巻いているかのような登攀だった。 これを越えると東沢乗越への経路が横切り、遡行を終えた。

 同角沢は滝は悪いが標高差がないので楽だ。下山路の東沢は所々に残る経路を使うと歩きやすい。 同角沢の終了点から1時間半もかからずに下山できた。雨も降られずにすみ梅雨の合間の山行を楽しめた。

玄倉ゲート8:05〜9:15同角沢出合〜11:15行水の滝上〜13:10仲ノ沢経路〜東沢〜14:40県民の森

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 6.早戸川 原小屋沢

 早戸川流域は丹沢の中では奥深さを感じる流域だ。 一般登山道が少ないために、登山者も少なく静かな山が楽しめる流域である。 雷滝、バケモノ滝、ガータゴヤ滝と固有の名前を持った滝と、 まるで東北の沢を思わせるようなゆったりとした源流が原小屋沢を価値ある沢にしている。

2007年5月28日
メンバー:S、F、O

 前夜に魚止橋に入り、1時間ほど道端で焚き火をして就寝。 27日までは夏のような日が続いたが寒気が入り出して急速に寒くなるという予報どおり夜は冷えた。

 中の沢が見えるあたりで最初の休息をして沢靴に替える。 この沢は両岸が迫っていないので水に入らなくとも遡行できるような沢だ。 水が冷たいので水を避けたいが、それでは沢らしくないので水辺を歩く。 雷滝、バケモノ滝と大きな滝は皆巻く。 ガータゴヤ滝の少し上にクサリが付いた小さなスラブ状の滝を越えると沢の傾斜が落ちる。蛇行する沢は東北の沢を思わせる。 キャンプ跡が気持ちよい場所だったので大休止した。

 旧小屋の水場あたりで水が涸れる。稜線も近いと思われるころ、三俣に着いた。 本流は右だがショートカットを狙って真ん中の沢をつめるが、道に迷い何とリングワンダリングをしてしまった。 何のことはない、右の沢をつめるとすぐに登山道だった。

 下山は蛭ヶ岳経由の白馬尾根とした。白馬尾根は下生えもあり緑深く、最近の丹沢では貴重だ。 ちょうどシロヤシオが満開で今日はブナは完全に脇役に廻っていた。

魚止橋6:10〜7:00雷平〜7:10中の沢7:30〜10:00クサリの滝上10:30〜11:20尾根〜11:45登山道〜12:50蛭ヶ岳〜14:35雷平〜15:25魚止橋

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 7.世附川 水ノ木沢

 世付川流域は登攀的な滝が連続するような沢はない。 交通の便の悪さも手伝って従来遡行者の少なかった流域であった。 しかし奥深さと安定した植生の山は他の丹沢の沢とは違った味わいがある。 沢を歩いていると、丹沢とは思えないまるで奥秩父の沢にいるかのような感じがしてくるのが不思議だ。

2011年6月9日
メンバー:S、O、他1

 気圧配置からは高気圧に覆われて好天になるように思えるが、寒気が入っているそうで山は雲に覆われていた。 トンネルの山中湖側に駐車し、トンネルを抜けて尾根に取り付く。 西丸への尾根が分岐するピークで沢装備になった。沖ビリ沢は下りやすい沢だ。 滝には以前はなかったようなトラロープがかかっていた。今回は左岸の踏み跡に末端から辿ることができた。 石積み堰堤のだいぶ上から道となっている。これを辿ると林道になった。

 水ノ木林道は荒れていて歩きにくい箇所があった。林道が沢から離れる地点で入渓する。 水量が多く支流も立派な沢となっていて、一度誤って支流に入りかけてしまった。 ゴーロを抜けると幅広の滝が出始めて楽しくなってきた。釜を持つ4mほどの滝は左岸を巻いた。 1時間半ほどで源流の雰囲気となり、本流を忠実にトレースするのは難しくなった。 沢の方向から本流よりだいぶ西に入ってしまったようだ。 最後は急な尾根に逃げ、ブナノ丸と油沢ノ頭の中間あたりで稜線に出た。

山伏峠9:35〜10:05西丸分岐〜11:20林道〜12:20水ノ木沢入渓〜14:25稜線〜16:20山伏峠

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 8.本谷川 キュウハ沢

 丹沢山東面の塩水川と本谷川は流域の広さの割には遡行価値のある沢が少ない山域だ。 しかし奥深さは捨てがたい。 丹沢山に突き上げるという地理的なよさを理由にキュウハ沢をこの流域の代表に選んだ。 標高差も大きく、水量も豊富で、登りがいのある沢である。 また下部ゴルジュの突破はどのようなルートを取るかを考えるのも楽しい。

2012年5月30日
メンバー:S、F、O、I

 東丹沢の沢は水が冷たくなく、ヒルの活動が活発でない時期が適期だ。 5月下旬なら沢を抜けてからツツジも楽しめるだろうと考えて早くから5月下旬に登ろうと考えていた。

 登りがややきつい林道を45分ほど歩くとキウハ沢にかかる橋に着く。ここで沢装備になる。 右岸の尾根に付いた道を少し辿って最初の堰堤の上で入渓する。 途中には戦時中に墜落した飛行機のエンジンがある。 最後の堰堤から少しゴーロを歩くと、この沢の核心とも言えるゴルジュである。 FさんとIさんは少し前に四町四反沢でここを経験してるので比較的スムーズに通過できた。 ただ滝を直登するだけでなく、ルートファインディングの妙やアイデアが発揮できる面白い箇所だ。

 大滝は右岸の尾根を登って落口に懸垂下降した。次の滝も高巻いた。 この沢のフォールナンバーが付いている滝は水流が多かったことや、 4人パーティーだったこともあって、どれもが通過に時間がかかった。 滝と滝の間は単調なゴーロを歩くこともあって少し冗長さを感じた。 しかし丹沢にしてはスケールや豪快さを感じられる沢と思った。 ナンバーの付いていない滝は快適に登れるが大ガラン沢出合が近づくと岩が滑ってきた。 そして広大で急なガレが見えてくると大ガラン沢出合である。

 本流は左であるが水流はない。奥にチョックストーン滝が見える。 水流は右俣の大ガラン沢のガレの間から湧き出している。時間もかかったので大ガラン沢のガレを少し登り左岸の急な尾根に逃げた。 尾根は次第に傾斜を緩める。薄い霧に包まれたブナを主体とする林の雰囲気を楽しんだ。沢を離れて40分ほどで天王寺尾根に出た。 堂平分岐の少し上だった。

塩水橋8:25〜9:10キュウハ沢出合〜10:40四町四反沢出合〜12:00二股(1010m)〜 13:05大ガラン沢出合13:20〜14:00登山道〜天王寺尾根〜14:50塩水橋

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 9.四十八瀬川 勘七沢

 表丹沢の沢はアプローチのよさから古くから京浜地区の登山者に親しまれてきた。 多くの沢が小滝が連続して小気味よい遡行が楽しめ、南面にあることから明るく、海を背負っての遡行はここならではの楽しみだ。 表丹沢の沢の代表格としては水無川本谷を挙げる人も多いだろう。 しかし沢のまとまりと言ったら勘七沢に軍配を上げたい。

2012年10月4日
メンバー:S、I

 台風の影響の雨も早朝にはあがり、風も弱くなった。暑くなるという予報であった。

 堀山の家への登山道を登り、小草平沢を少し下って勘七沢に入渓した。雨の後なのか、水量が思ったより多い。 歩き始めるとすぐにF1だ。この滝は出だしがちょっと難しく、最初の滝ということもあって緊張する。 ここからF4までは個性ある滝の連続で面白い。 F4は上段のシャワーを嫌って右岸から巻いた。少し弱気だったかもしれない。 この後、堰堤が続いたりして退屈な遡行となり、やっと大滝F5となる。 Iさんがトップで登ったが、支点が多いこともあって安心だ。終了点のハーケンは3本とも今日は水流の中にあった。 そして楽しいゴルジュが始まる。小滝が連続して全ての滝が緊張することなく快適に通過できる。 ゴルジュだが圧迫感は感じない。ここを過ぎると時々忘れたかのように小滝が出てくる。水量はなかなか減らない。

 1070mで顕著な二股になる。本流は左だが、右に入り花立山荘近くに抜けるのが一般的だ。 本流の左に入ったが、もういいかという気持ちで、右手の尾根に逃げた。尾根は歩きやすく、右俣の向こうに花立山荘が見える。 この尾根は最後は草原となり、花立に通じていた。下山は小丸尾根にとった。

県民の森8:20〜8:40小草平沢出合〜10:20F5下〜12:45花立〜小丸尾根〜15:00県民の森

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 10.谷太郎川 鳥屋待沢

 大山三峰は里にも近いし、1000mに満たない山だが山容は急峻でなかなかあなどれない。 その東面には短いが滝の連続する遡行価値のある沢がいくつかある。 その代表格は何と言っても鳥屋待沢だろう。

2012年4月29日
メンバー:U、I、F、S

 下山予定の宝尾根末端に車を停めて沢装備で出発する。右岸の道を歩き、大きな堰堤を越すと気持ちよい広々とした河原があった。 沢沿いの踏み跡は無視してゴーロの河原を歩くが単調だ。やっと釜を持った小滝が現れる。 ゆったりとした沢に丹沢離れしたスケールを感じさせる沢だ。小さな滝を越えるとF3-10mに行く手をはばまれ右岸から巻く。 この上にはゴルジュの中の岩溝に小滝が連続していて水と戯れて登れる箇所があった。

 そして左岸から滝となった支流があり、その先の右岸に一枚岩が現れた。 てっきりこれが幕岩と思ったが、本当の幕岩はまだ1時間も先にあった。 ちょっとゴーロが続き小滝を越えると、左岸から滝となって合流する水量豊かな沢が合流する。 これが530mの二股らしかった。そして本当の幕岩が現れた。苔むした一枚岩はなかなかの見ものだと思った。

 F5-10mのスラブ滝はロープを出した。一見ホールドに乏しく滑り易く見えたが、取り付いてみるとガバに恵まれて簡単だった。 そしゴルジュの中に小さな滝が連続するようになった。水流は細くなったがきれない。 やがて登れない滝に出会った。左岸を小さく巻くが、その先にも難しそうなチョックストーン滝が゜見えた。 登るには濡れそうなので一緒に巻いた。巻いている時にもう源流なのでこのまま詰め上がってしまうことにした。 急な尾根を延々と登り疲れを感じるころに三峰山頂に出た。

 下山は宝尾根にとった。P777までは細い尾根で所々にトラロープがあった。 P777を越えると傾斜の落ちた広い尾根になった。標高600あたりで宝尾根は左折するのだが、そのまま尾根を直進してしまった。 すぐに気付いたが、この尾根は境界杭をあり、歩きやすそうなのでこのまま下ることとした。 最後はマス釣り場になっていて、林道を少し歩くと宝尾根の末端に置いた車が見えた。

宝尾根末端8:30〜11:20二股〜11:30幕岩〜13:45三峰山頂〜宝尾根〜マス釣り場〜15:45宝尾根末端

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写真集・丹沢