神奈川県の「山の仲間 浮雲」の記録です


山行記録

涸沢岳西尾根

2016年1月9日〜10日



"F沢のコルは近くに見えるが、その手前の尾根が怖い”



 連休に雪稜のルートに入ることになった。いくつかの候補の中から、Mは経験してみたい、 Gは復習してみたい、ということで、涸沢岳西尾根に決まった。

 8日22:00に横浜を出発し、9日2:00ごろに道の駅「風穴の里」着。ここで仮眠して 5:00起床、新穂高温泉へ出発。道に雪はなかったが新穂高温泉までは結構時間が かかり、6:30ごろ着。明るくなってきたが、真っ白で小雪が舞っている。ここで、 UさんHさんに会った。彼らは笠ヶ岳の広サコ尾根に向かう。お互いの健闘を祈って出発。

 今日は2400m付近のテント場までなので、多少天気が悪くても気が楽である。 穂高牧場で休んでいると5人程のパーティーが来た。これから西穂西尾根に入るという。 林道の積雪は20〜30cm。林道の途中から天気がよくなり、白出沢出合では穂高方面は 青空で稜線がはっきり見える。沢を渡り一般道をほんのちょっとで西尾根への分岐。 赤テープとナントカの巨木が目印だ。分岐からしばらくは緩い登りだが、すぐに急になる。 アイゼン装着。幕営適地はいくつかあるが2400mまで上げたい。とにかく急な登りを頑張り 続けると、ひょっと平らなところに出る。ここが2400mのテント場だ。広くはなく、 そのすぐ先はまた急な雪面になっている。テント場には他にソロ一張り。ちょっと下に 3人パーティー一張り。

 我々がテントを張ってのんびりしていると3人パーティーが降りてきた。彼らは今日一日の 天気に賭けて、今日の早朝(どこからか分からないが)下を出発、ワンデイで涸沢岳をゲット したという。すばらしい稜線だった、といっていた。そういう登り方もあるのか…。 確かに午後になってもまあまあの天気だった。予報は明日から崩れるそうな。


 10日、朝起きると雪は降ってないが視界はよくない。昨夜の雪でトレースは消えていた。 昨日も早朝は悪かったので少し出発を遅らせてみるが、そんなには待てない。 出発してみると消えたはずのトレースがある。ソロが先に出発したようだ。 ここからは雪の量も多くなり膝程度のラッセル、傾斜も急だ。稜線に出るとやはり視界は悪い。 先の岩稜右のルンゼにソロが見えた。我々も後を追う。この辺りから雪と風が辛くなってきた。 蒲田富士からは雪も増して、 2700mの雪稜はいい感じ。ここで、核心のルンゼから涸沢岳頂上がうっすらと見えた。 晴天とは異なり、雪山らしいの迫力がある。蒲田富士の先でラッセルのお礼を言って我々が前に出た。 雪庇に気を付けながら腰ほどのラッセルで稜線直下をトラバース。周りは真っ白で谷底に吸い込まれそうだ。 F沢のコルは近くに見えるが、その手前の尾根が怖い。涸沢岳沢側は雪はないが急な草付?岩? 滝谷側は雪壁。リッジはカミソリ。天気を考えるとコル先のルンゼに突っ込む気にはなれないので、 無理せずここで引き返すことにした。帰りは風を正面から受けるので辛い。風雪も強くなってきた。 テント場がある尾根への曲がり口には赤テープがあったので心強い。ここはやはりテープが必要だ。

 テント場に戻り、時間もあるので明日をカットして下山することにした。 雪が強くなってきたので、敗退の判断は妥当だったと思う。 途中、登ってくる2人組に会った。 彼らは天気が明日午後から回復することに期待して、今日はF沢のコルに泊まるつもりらしい。 F沢のコルその他の状況を説明して別れた。登りが急だから降りも急で速い。 左手に白出沢の雪面が見えてくれば林道は近い。 昨日よりも雪の増えた林道を黙々と歩いた。

 我々の実力では、この天気での敗退は納得。F沢のコルから核心の長いルンゼ、そして涸沢岳頂上まで 確認できたことは次につながる成果だった。
(記事:G)

1月9日
駐車場7:10〜9:50白出沢出合〜13:40テント場(2400mm)

1月10日
TS7:00〜9:00F沢コル手前〜10:00TS〜1230白出沢出合〜1400駐車場

メンバー:G、M