神奈川県の「山の仲間 浮雲」の記録です


山行記録

無積雪期の八ヶ岳・ジョウゴ沢

2016年6月26日



"ロープを出して後続を確保するが、狭い谷を通る風が強く、水も冷たくて指の感覚が無い”



 梅雨時期の安定しない天気のために泊まりで計画していた山行を中止し、日帰りで八ヶ岳のジョウゴ沢へ転進した。 アイスクライミングでは定番のルートでも無雪期に沢登りで訪れる人はあまり居ないようだ。 記録を検索してもほとんど見当たらない。 以前同じ時期に訪れたことのあるSさんがいなければ 急には出てこなかった計画だろう。 開けた沢の雰囲気は夏季でも気持ちが良さそうと期待して出かけた。

 道の駅こぶちざわで前泊して目覚めると空が明るい。 雲は多いが予報通り晴れてきそうな天気だと思ったが美濃戸から歩き出しても山の上の雲は相変わらず、 赤岳鉱泉まで来ても周囲は薄い霧に覆われている。そして肌寒い。 夏気分の薄着で来てしまったけどさすがに標高の高い山は空気が違う。ここではまだ晴れることを期待して沢へ。

 ジョウゴ沢へ入りF1の前で沢支度。冷たい水を避けて水流の無い右側から登って上へ。すぐに霧の向こうにF2。 去年の12月に来た時もたっぷり水が流れ、まったくアイスクライミングにならずここで敗退した。 沢登りとはいえ豪快に水を浴びて登るには寒すぎるので右岸から巻く。 上がって落ち口ではアイスで使う支点を確認してみた。 ごつい鎖の根元は冬には雪で埋まって見えないというが、ボルト2、3本とグラグラの杭による固定で、 冬のヘビーユースを思うと少し不安な感じだった。続いてF3を越えた先で右俣を分け、広河原となる。 霧が濃くて展望が無いのが残念だけど一面の草原に花が咲き、とても気持ちの良い(であろう)場所だ。 天気が良ければのんびりしたいところだがこの日は結局雲は晴れず、じっとしていると寒い。

 この先で谷はゴルジュとなり、小滝が連続している核心と言える部分だ。 ややヌメりのある入り口の小滝を登り、次の滝は傾斜がきつく、左の高低差の少ないところへ移動して巻くが、 ややバランスが取りづらい。次の滝はヌメりのある水流沿いを登る。 ロープを出して後続を確保するが狭い谷を通る風が強く、水も冷たくて指の感覚が無い。 この冬の八ヶ岳ではあまり寒い思いをしなかったので今回の方がよほど寒く感じる。


 やがて乙女の滝の分岐、ナイアガラへの二俣と出合うけれどどちらも霧で先は見えない。 小滝を越えて進むと奥に大滝が現れた。 周囲は霞んで見えず、壁に囲まれたような場所でまさにどん詰まりといった雰囲気だ。 これは登らず、ここで遡行は終わり。少し戻って左岸の斜面を上がるが見通しが効かないので目指す方がよく分からない。 登れそうな所を求めてトラバースを続けていくとやがて急なハイマツ帯になってしまった。 丈の高いハイマツクライミングにしばらく苦しむとやがて獣道に出た。 大きな糞が沢山ありドキドキしながらもだんだん低く、 勢い弱くなるハイマツにはホッとして進むと徐々に高所の雰囲気になってきた。 足元は砂礫になり高山植物に気を使いつつさらにしばらく登ると登山道のロープが見えて風の強い稜線へと出た。 思っていたよりかなり横岳に近い方へ来てしまったらしいが、ともあれ一安心。 登山道で硫黄岳、赤岩の頭と経由して、樹林帯に入ってやっと風と寒さから解放された。 この天気でも登山道や赤岳鉱泉付近には多くの人が来ていた。
(記事:Is)

天気:晴れ
美濃戸6:10〜7:45赤岳鉱泉〜8:15F1下〜9:50大滝下〜11:00稜線〜11:45硫黄岳〜 12:45赤岳鉱泉〜14:05美濃戸

メンバー:S、Is、Fj