神奈川県の「山の仲間 浮雲」の記録です


山行記録

浅草岳

2016年3月27日



"守門岳とその周辺、その奥、さらに奥と日本って本当に山だらけだなあ”



 スキーを使った山に漠然と憧れて昨シーズンにスキーを始めた。 今あるバックカントリースキーに関する本や情報、店にある道具などはほぼ全て、 スキーヤーが自由を求めてゲレンデの外へ。という方向から考え、 作られていて自分のような者が何をどうしたら良いか分からず、 取り敢えず少しでも滑れるようにワンシーズンゲレンデで練習しての今シーズン。

 浮雲に入って山に対する認識や行動範囲はかなり広がったように思う。 Sさんに道具を借りて登山靴でのスキーも教えてもらった。今回計画してもらった浅草岳も少し前までは知らなかった。 新しく何かを始めるのはやはり楽しい。


 前日は上越の足拍子岳に登り、移動して新潟県の入広瀬で前泊し、 朝6:30頃に登山口となる除雪最終地点の大自然館前に着くと、既に多くの車が停まっている。 車道脇の積雪は大人の肩くらいあるけれど例年の同時期の写真と見比べると、これでも半分くらいの印象。

 朝から良い天気で冷え込んでいる。雪が硬そうなのでシール登高ではなくスキーは引いて歩くことに。 Sさんから借りているスキーにはスリングを通すための穴が開けられている。 序盤は雪で埋まった緩い傾斜の道路沿いを進むのでこの方法は特に有効と感じる。

 林道の終点からルートは急な樹林帯の斜面になる。 ここでアイゼンを装着して急登開始。引いたスキーはつづら折りやトラバースが少々厄介だ。 なるべくトレースから落ちないように引いて行く。 やがて針葉樹林を抜けるとブナの点在する開けた気持ちの良い尾根に乗る。 振り返ると守門岳が間近に大きく広がっている。 真っ白に雪を被って1500mそこそこの山とは思えないとても立派な山容だ。 ここからずっと守門を背にして登るが何度も振り返ってしまう。 快晴でどっちを見ても素晴らしい展望。その分目指す先がなかなか遠いのも良く見えてしまう。 日差しに焼かれて長い尾根を歩く。しかしやっぱり気分が良い。 雪の量は少な目らしいけれど自分にとってはちょっと馴染みの無いくらいのボリューム感。 雪国の山、良いなあ。


 やがて樹林が無くなると、より開けた感じで山頂手前の前岳らしきピークも見えてきた。 手前の嘉平与ポッチと前岳の間には巨大な雪庇があり、通過してから振り返って見ると想像以上に大きくてビックリ。 これは確かに踏み抜きもあり得る。眼下に田子倉湖が見えて前岳到着。 広いコルへ降りて、もうひと登りで浅草岳の山頂へ11時頃に到着。 看板のある山頂周辺は多くの人で賑わっているので少し離れた広い場所で休憩。風も無く穏やかだ。

 ここからいよいよ滑降開始。降る早坂尾根は広大な斜面で福島新潟の県境に沿っている。 所々ブッシュが有る程度でスキーに持ってこいの尾根だ。 守門岳とその周辺、その奥、さらに奥と日本って本当に山だらけだなあ、 という素晴らしい展望に向かって滑るのは最高に気持ちが良い。 上部で雪が硬い部分と新雪がまだらに出てくるものの後は問題無い、、、といってもしばしば転ぶ。 それでも楽しい。トレースは有るけれど後ろからは誰も来ない。上は大勢居たのに貸切だ。


 やがて傾斜が緩んで広い雪原のようになり、しばらく歩いて進む。 尾根の下部から左手の急な樹林帯を降りて沢沿いの林道を目指すことになる。 ここは木に激突しそうで怖いので、ターンに自信の無い自分は大きく斜滑降して、止まってキックターンを繰り返し、 なんとか無事に通過。下は小さな沢が入り組む複雑な地形になっている。 トレースがあるので信じて追うがどうもこの先行者、けっこう苦労している様子。 小沢へ降りて登り返したりもしながら方向修正し、大汗かいて林道へやっと出てひと安心。 暑いけど転ぶので着たままだったアウターを脱いで、あとは雪で埋まった沢沿いの道を駐車地点まで戻れば良い。 歩きでは単調な林道もスキーが良く滑るので快適だった。

 前回スキーで行った乗鞍では硬い雪に刃が立たず、 恐怖を感じながら転がるように降りましたが今回は登りも降りも常に楽しかったです。 豪勢な雪、最高の天気の下、気持ちの良い尾根から山頂へ、そして素晴らしい展望での滑降と山スキーの魅力全開でした。 浅草岳はスキーヤー、ボーダーの他、登山者も多く、かなり人気の山でした。知らないのはもったいない。 会越国境付近の山々にも興味が湧き、また行きたい場所が増えてしまいました。
(記事:Is)

天気:晴れ
大自然館前6:40〜10:00嘉平与ポッチ〜10:55浅草岳山頂11:20〜12:50林道合流点〜13:40大自然館前

メンバー:S、Is