湯檜曽川本谷

神奈川県の「山の仲間 浮雲」の記録です


山行記録

湯檜曽川本谷

2015年8月22日



"前方には白く輝くモヤがかかり視界不良だが幻想的だ。 するとスノーブリッジが現れた。”



 昨年より湯檜曽川本谷へ行ってみたいと心に秘めていた。 雑誌のグラビアの美しさに惹かれるという理由、きっかけは単純である。 今の私のレベルでは簡単な遡行とはいかないと思っていたので、 早めに同行者を募り今年四月の沢はじめから湯檜曽川本谷を意識して沢山行を行った。

 事前の天気予報によると予報はいまいち。晴れ間は期待ができなそう。 前夜、白毛門登山口に駐車。雨が降っているが明日に期待しながら就寝した。 翌朝、残念ながら弱い雨が降っている。そんな中続々と登山者の車が訪れ、沢支度しているパーティーもいる。 初めの林道歩きも沢を横切るので沢靴を履き、武能沢出合で状況判断する事とし我々も準備を済ませ出発した。

 湯檜曽川沿いの新道を辿り武能沢から本谷へ下りた。雨は止んで沢の状態も特に問題はない様子で入渓した。 入渓してすぐに魚止ノ滝、はじめから嫌な感じだが岩の感触を確かめながら残置シュリンゲを使い越えて右岸を巻いた。 水温を確かめる為、後半部のゴルジュに浸かりまずまずの水温だがこれから訪れるウナギ淵で泳ぐ事をここで決意する。 しばらく開けた河原歩き。青空が見えてきた。前方には白く輝くモヤがかかり視界不良だが幻想的だ。 するとスノーブリッジが現れ一人づつ足早に通過すると、 出口には噂のウナギ淵。水中メガネを取り出していると仲間のUさんIsさんにサクッと左岸を巻かれてしまう。 その時々で深さは違うようだが、この時かなり水深は深く気持ちのよい泳ぎが堪能できた。



 30m大ナメ滝から十字峡へ、正面には抱返り沢の幅広50mの滝。 ここから左に折れる本谷に陽が差し込みきらめく渓相に心躍らせながら、小休止した。

 ここから次々と現れるだいたいの滝が水流近くを登る事が出来て楽しい。 特に垂直10m滝は水流裏の斜上バンドで水しぶきを浴び全身ずぶ濡れとなり爽快だった。 渓相が変わり赤茶けた壁の2段12m滝、1段登って2段目が登れず脆い岩にクライムダウンも怖い。 ひとり先に降りたリーダーUさんが回り込みロープを出してもらい、1段目落ち口すぐ右手の 壁を登った。この草付きの巻き道で蜂にさされ一気にテンションは下がるが少し歩くだけで心拍だけは上がった。



 40m大滝の下段は階段状で上がり、上段一歩目が悪いのでここでロープを出し越えた。 しばらく進むと、12時半に予定幕営地の二俣に到着。 この頃には小雨が降り出しこの先の天候回復も見込めない為、日帰りで下山する事を選択した。 念の為、笠ヶ岳直下避難小屋泊も想定して水を多めに汲み朝日岳頂上を目指した。 ツメの源頭付近、湿原帯も楽しみにしていたが、辺りは真っ白で視界が悪い。 笹原の適度な藪漕ぎを経て登山道へ出た。朝日岳頂上で装備を解いてこれから待つ長い下山路に集中力を高めた。 白毛門周辺では青空も見え気持ちの良い稜線歩きを経て下山した。

 迫力のある滝、連続するナメ、スケールの大きさと沢登りの楽しさがギュッと詰まった決して飽きさせる事のない谷だと思った。 重荷を背負っての13時間行動と若干修行的山行になってしまったが、次回はゆっくりと訪れてみようと思う。
(記事:H)

7月30日 天気:くもり
土合駐車場5:45〜7:30武能沢出合〜8:10ウナギ淵〜8:40十字峡〜9:45七ツ小屋沢出合〜11:40大滝40m〜12:30二俣〜 15:10朝日岳〜16:00笠ヶ岳直下避難小屋〜17:05白毛門〜19:00土合駐車場
(行動時間:13時間15分)

メンバー:U、H、Is