神奈川県の「山の仲間 浮雲」の記録です


山行記録

前穂高岳北尾根から明神岳主稜

2015年7月30日〜31日



”W峰は取付いてみるとルートが意外にも分かりにくいがスムーズに越える事が出来た”



 三年越しの宿題となっていた前穂高岳北尾根。 メンバーGさんとトレーニングを積んできた。 昨年は明神東稜から主稜を経験して、北尾根に挑んだが[峰から雨が降り出し、 翌日の天候回復も見込めない為敗退を決意した。 折角の北尾根なのでルートにもこだわりを持った。ルートは、北尾根最低コル〜前穂高岳〜明神主稜だ。 今年こそ!と思いGさんと二泊三日で計画を立てた。

 早朝上高地へ到着するも、多くの登山客で賑っている。山を見上げるとガスっている。 徳沢から先は水場がないのでここで三日分の水を汲み、屏風のコルを目指す。 歩きだすととにかく暑い、それに重荷が体力を奪う。 屏風のコル少し手前より雨が降り出し前回と同じ様な場所から雨が降り出した事もあり不安がよぎった。 コルへ到着。気を引き締め直し弱い雨の中[峰への藪に突入した。 ルートファインディングをしながらの藪漕ぎ、 何より大量の小さい虫が発生していて藪をかき分ける度に頭上より虫のシャワーを浴び、 何匹食べたか分からずこれに難儀した。 しばらくすると雨は止んだが、濡れたハイマツでずぶ濡れになった。 Y峰頂上よりまた強い雨が降り出してきたのでフライをかぶって一時待機した。 X・Yのコルは間近、予定幕営地であるが時間も早かった為先に進むか検討するも天候の回復も読めない為、 予定通りX・Yのコルにテントを張った。 テントを張り終えると次第に天気は回復していき、濡れた物を乾かし、明日の天気に期待しながら早めの就寝をとった。



 翌日は快晴、0430出発。 涸沢から北尾根に向かうヘッデンの明かりがみえる、これからのルートにも期待しながら北尾根へ一番乗りした。 X峰頂上でご来光、山々のモルゲンロートが美しい。 迎えるW峰ここは事前にルート取りを確認していたが、取付いてみると意外にも分かりにくい。 北尾根経験者のGさんと共にルートを読みながらスムーズに越える事が出来た。 V・Wのコルへ着き、クライミングシューズに履き替えV峰登攀開始。 2P目のチムニーはステミングで気持ちよく超えた、絶景を望みながら3Pのつるべ登攀を楽しんだ。 山頂で登山者が手を振ってくれている。 U峰からコルへはロープを出し懸垂下降し、一歩一歩かみしめながらピークを目指した。 Gさんと固い握手を交わし0820ピークを踏む、歩いてきたルートを眺めしばらく余韻に浸り休憩をとった。 ここからは、明神主稜で二日目の予定幕営地であるX峰台地を目指す。 明神岳頂上に立つと昨年の懐かしさがよみがえる。 U峰の登りでロープを出し、続くアップダウンの多いルートに気を抜かずX峰台地へ到着した。 ここで大休止をとり行程もスムーズに進み時間も早かった為、一日カットして長い南西尾根で上高地へと下山した。



 上高地へ着くと改めてGさんと握手を交わし、初めてリーダーGさんと岩トレを開始した時の事を思い出し感極まった。 ルートの登攀要素は多くはないが体力、技術、ルートファインディングと総合力が試されるアルパインルートであった。 改めてアルパインは信頼関係が重要と感じる山行となった。 北尾根は最低コルからの記録は少ないが、北尾根を存分に楽しめるとても良いルートだと思う。 状況によるが、次訪れる時も最低コルから、そして冬季にも再訪してみたい。 同行して頂いたGさん本当にありがとうございました。 前に進みたいと思います。
(記事:H)

7月30日 天気:くもり一時雨
上高地バスターミナル5:25〜7:00徳沢〜10:30屏風のコル〜12:55Z峰〜14:45X・Yコル
(行動時間:9時間20分)

7月31日 天気:晴れ
X・Yコル4:30〜4:55X峰〜5:55V・Wコル〜8:20前穂高岳〜10:15明神岳〜11:10U峰〜12:20 X峰台地〜15:20上高地バスターミナル
(行動時間:10時間50分)

メンバー:G、H