神奈川県の「山の仲間 浮雲」の記録です


山行記録

八ケ岳・赤岳東稜

2013年12月21日〜22日



”岩峰上に着くと赤岳山頂が間近に見え、歩いている登山者もうかがえた”


 12月21-22日、友人のSと赤岳東稜に行きました。
 19-20日に降ったと思われる新雪が出だしの林道からたっぷり積もっていて、休む暇がない厳しい山行となった。 清里のスキー場から大門沢の林道沿いに進み、林道が途切れると沢幅が広くなり、 何本も枝沢が並行してながれる複雑な地形に混乱する。雪が軽く、深く、空荷ラッセル(最初空荷でラッセルし、 後で荷物を担いでもう一回登る)を強いられる。左、左に進路をとって進んでいくと、 ブッシュに覆われたか細い稜が沢に落ち込む二股に辿り着く。あまりにか細く、東稜なのか信じられない。 疑いながらも取り付く。日本登山大系には載っているルートではあるものの、 最初から最後まで一つのテープも見当たらなかった。

 出だしは極端に細い痩せ尾根で、ところどころ悪く、いったんわかんからアイゼンに履き替えて草付きを登った。 やがて尾根は急激に太くなり、斜面のような地形となる。雪のついたお化けのようなモミの藪を延々と空荷ラッセルを続け、 16時に2500メートルに達し、テントを張る。全く風がない。風がないことは一般に良いことだが、 ここでは風が雪を吹き飛ばしたり、吹き固めたりせず、新雪状態のまま温存され、 その気象条件がこの尾根の核心(雪質)を形成しているようだ。

 翌日も朝6時からひたすら空荷ラッセルを続ける。8時半ころ、 2650メートルで傾斜が増したあたりからMの馬力が落ちる。風邪気味で気管支がゼイゼイ言うし、頭痛もしてくる。 仕方なく、この先殆どのラッセルをパートナーにお願いする羽目になる。 やがて尾根が急に細くなり、11時ころ2750メートルの第一岩峰にたどり着く。 左から巻くがハエマツとシャクナゲの藪にふわふわの雪がたっぷり載っている急斜面のラッセルトラバースで、 不安定なため、ロープを出す。2-3ピッチで、第二岩峰に達する。第二も同じく左巻、 2ピッチのトラバースと最後は草付きをダブルアックスで超えると第三岩峰(竜頭峰)の下に達する。 第三岩峰もロープを出したまま正面をやや右に回り、藪の凹角を枝を掴んで超える。 3つの岩峰を登る間も終始ラッセルで大変時間がかかり、抜けたのは16時だった。

 真教寺尾根は竜頭峰直下の200メートルぐらいが切り立っており、逆相の悪場のため、 鎖をつかみながら、更にコンテをして降りた。わかんに履き替え、樹林帯を目指して下るが、 雪が深く、疲労も溜まってきてペースが上がらない。樹林帯に入ったところで暗くなり、下山が遅れる旨メールをする。 更に一時間くだったところで、予期せぬプレゼント(トレース)を発見!トレース様に助けられて、 下山を決意(柿の種だけでのビバークは辛い!)。私は頭痛と、吐き気がひどくなり、 最後の1時間はSにロープを持ってもらうボロボロの状態でなんとかスキー場のてっぺんに出る。 うれしかった!走り回る圧雪車や人工降雪機を避けながら、照明の眩しいゲレンデを下り、20時ころ下山。 清里の天女の湯につかり、ゼナを飲むと不思議と体調が回復、バーミヤンでたらふく食べて帰京した。
記事:M