神奈川県の「山の仲間 浮雲」の記録です


山行記録

八ケ岳・ツルネ

2012年12月4日〜5日



ツルネ山頂で突然雲が流れ赤岳が全貌を現した


 4日 天気:雨のちくもり
美し森9:30〜11:30出合小屋

 4日の午前中は低気圧通過によって雨となる予報だった。清里の道の駅に車中泊したが、起きると弱い雨だった。 雨では動けないので、しばらく寝ていると9時少し前に雨が上がり出発した。 計画はキレット小屋にテントを張り赤岳を目指す予定だったが、出合小屋泊まりでの権現岳往復に計画を変更した。

 久々の重荷だったが道は思ったより歩きやすく2時間ほどで出合小屋に着いた。 時間が十分あるので、明日は暗い中を歩くつもりなのでツルネ東稜取付まで偵察を兼ねてトレースを付けた。 帰路に権現沢左俣のゴルジュを見学しに行った。 ところが左俣に入ると流れが十分に氷っていない。 足を濡らしたくないので戻り、右俣の最初の氷瀑まで往復した。 氷結は少し甘いが、登れる状態だった。



5日 天気:くもり時々はれ
出合小屋5:15〜5:45ツルネ東稜取付〜ツ8:40ツルネ9:30〜11:00取付〜11:20出合小屋12:10〜13:50美し森

 夜には強い風が吹き、雪も少し降った。 暗いうちに出発するが、トレースはほとんど残っていなかった。 少し迷う箇所もあったが、昨日の記憶が役に立ってほぼ昨日のルートでツルネ東稜の取付に着けた。 雪は少ないが急登もあり滑り易いので最初からアイゼンを付けた。

 ツルネ東稜を登り出すとすぐに明るくなった。振り返ると樹林越に日の出が見えた。 雪は次第に深くなり脛から膝くらい、時には膝上まである。風も強くなって寒いので目出帽に替えた。 天気は回復に向かっているようで空が明るくなり始めた。 しかし明るいのも三つ頭の少し下部あたりまでだった。大天狗が見えたが、一瞬だった。

 何度かラッセルを替わりながら登高を続け、真っ白なツルネ山頂の直下に出た。 もうとっくに権現岳はあきらめていた。 稜線に出れば風が強いと思い、時間も十分あるので大休止した。 そしてツルネ山頂に立ったが予想どおり風が強かった。 着いた時は景色も見えなかった。 しかし写真を撮っているうちに雲が取れ始めて赤岳が見えそうになった。 期待が持てそうなので、少し下がった風のない場所で晴れるのを待った。 思惑どおりに雲が去り赤岳と権現が全貌を現した。急速に赤空が広がり、感動的な光景だった。


 去りがたい時間を過ごし、景色を目に焼き付けてから下山に移った。 下りは登りには気付かなかった樹氷が一際美しかった。 樹氷に覆われた木々の間から見る赤岳と権現の姿もよい。 こうして見ると、通常は下山路としてしか使われないツルネ東稜も捨てがたいルートに思える。 こんなことを思いながら、写真を撮りながらのんびりと下った。 登山口を出発してから戻るまで、誰にも会わない2日間だった。

(S記)

メンバー:S、O