春の妖精

春浅い3月の野山には残雪が残り、木々の梢も冷たい風に吹かれて芽を硬く閉ざしている。そんな冬枯れの中で、芽を出しあっとい間に成長して花を咲かせ、春の到来を告げる植物がある。春の妖精(Spring Ephemeral)と呼ばれる植物で、春先の光を受けることの出来る間に、瞬く間に芽を出し、成長、開花、結実をして、同時に根茎や鱗茎に栄養を貯える。落葉広葉樹が新緑の葉を広げる5月には枯れて、地上から姿を消してしまう。地上に葉を広げて姿を見せているのは1年のうち、春先の2ヶ月足らずの期間でしかない。Spring Ephemeral(春先のはかない命)とは、このことを表現している。

 

フクジュソウ:雪解けとともに芽を出す。花は日が当たっているときだけ開く。

セツブンソウ(1):山地の木陰に群生する。

セツブンソウ(2):旧暦の節分の頃に開花するのでこの名がある。

カタクリ(1):北国に春を告げる花として親しまれている。

カタクリ(2). 発芽してから花を咲かせるまでに7〜8年もかかる。

キクザキイチゲ:多雪地に多く見られる。茎の先に菊に似た花をつける。花は淡紫色、青紫色、白などさまざま。

アズマイチゲ(1):山地の木陰に群生する。

アズマイチゲ(2):小葉は浅く切れ込み、ダラッと垂れるように展開する。

ヒメイチゲ:小さいかわいらしい花が咲く。亜高山から高山にかけて生える。

イチリンソウ:1本の茎に花を1個つける。小葉が細かく切れ込む。

ニリンソウ():1本の茎に花が2個つくことからこの名がある。群生することが多い。

ニリンソウ():花が3個のこともある。