モデル制作 : ガソマニア 撮影 : FUTATSU



相変わらず寒い日が続いておりますが、皆様お変わりありませんでしょうか? 僕は風邪やインフルエンザにかかる
なんて事こそありませんが、パソコン…というか、インターネット用の無線LANアダプタがいきなり壊れてしまう(買い換
えたらあっさり直りましたけど)など、普段使ってる機器がいきなり調子を崩してしまってます(苦笑)
さて…そんなこんなでまたぞろ遅くなってしまいましたが、2009年最初の模型ギャラリーをお送りする事にしましょう。
ゲンセンカンモデルズの冬の定番、宇宙ネタです。 1978年に公開された劇場映画、「宇宙からのメッセージ」より、
「シロー号」です。


ものすごく乱暴ですが、いっぺんに5ショット分紹介。 1978年は「スターウォーズ」が公開されて、大変なSFブームであった…
とのことで、それに先駆けて東宝で「惑星大戦争」、東映で「宇宙からのメッセージ」が公開されたそうです。 どちらも、口の悪い
ファンから「スターウォーズの模倣企画」なんて言われかたをされたそうですが、この画像を見るかぎり、メカデザインに関しては
全然負けている気がしません。 たしかに「Xウイング」をヒントにしたっぽい部分は見られますが、これほど洗練されたデザインの
戦闘機を先に日本で出されてしまい、ルーカスさんもさぞや困ったのではないでしょうか(笑) 特撮関係のみならず、当時は
日本の映画ファンに殆ど名前の知られていなかった俳優さんばかりだった「スターウォーズ」に対し、「宇宙からのメッセージ」は
東映のスター級俳優さんのみならず、「コンバット」で日本人にも馴染み深いビッグ・モローを出演させているあたり、もともとは
SFブームの便乗企画の一つ…ではあったかもしれないながら、(映画を)当てに行く姿勢そのものは並ならないものがあったの
だろうと思われます。 大敵「ロクセイア12世」を演じてらした、成田三樹夫さん(翌年のTV映画「探偵物語」で大ブレイク)なんて
顔一面銀色のメイクしてたしなぁ。
各アングルから、5ショット一度に(今回は写真点数が多いんですよ)ご紹介。 鋭角的なラインと、トリコロールカラーがカッコイイです。 東映の特撮メカは装飾あるいは
フォルムが尖った印象のものが多く、ややもすると「暴力的」とも取れます。 この機体もその範疇に入りそうですね…




機体上面と、底面からのショット2点。 ノーズ…というかヘッド部分の底にはゼンマイ走行用の車輪を取り付けるホールが
設けられています。 ところで、背景のコルクボードやデスクマットが気になって仕方ないんだけど…とおっしゃる方も多い
かも知れませんね。 今回ご紹介している画像は、いつもお世話になっている「模型店 クラフトマン」さんの店内にある作業
スペースにて撮影されたものばかりです。 もうちょっと背景をちゃんと設えて撮影すればよかったんですが、これはこれで
撮影現場に赴く前のスナップ写真(特撮映画のムック本なんかによくあるでしょ)みたいでいいかなと…
ヘッド部分と、エンジン周りから、2ショットご紹介。 今回のモデルは、映画公開後に基本設定とメカキャラクターを
引き継いで制作されたTV映画「宇宙からのメッセージ 銀河大戦」放映時にバンダイから発売されていたプラモデル
を組み立てたものです。 当時は「ギャラクシーランナー」という商品名で発売されており、ゼンマイ走行を前提とした
ものでしたが、ゼンマイボックスと補助輪を取り外し、底部の垂直尾翼を取り付けることによって、今回のような
ディスプレイモデルとして組み立てる事もできたそうです。
折りしも「宇宙戦艦ヤマト」のリバイバルブームで盛り上がっていた頃で、当時の国産プラモデルでは一般常識で
あった、「組み立てる玩具」的な感覚から、徐々にディテールの精密さを重視する感覚に移っていく渦中にあった
ようでしたから、「年少者も年長者も、いっぺんに取り込んでやろう!」という、エンドユーザーにとってはひたすら
嬉しくなるような狙いがあったのかもしれません。
またそれだけではなく、当時としては驚くべき付加価値がこのプラモデルには盛り込まれていました!!



これまでご紹介してきた画像は、宇宙暴走族、シロー・ホンゴー(扮するは真田広之)がガバナス帝国と戦うために
自分のマシンを戦闘用に改造した…(という設定の)ものだったんですが、機首パーツを組み替えることで、改造前
の状態を再現する事もできたそうです。 古くは「日東科学」から発売された、「大巨獣ガッパ」のプラモデル(劇中
登場した、オスとメスの2体いずれかを選んで組み立て可能)や、ミリタリーモデルなど、コンバーチブルプラモは
いくつかあったものの、30年前のキャラクタープラモに関しては、こういった例は滅多に無く、画期的な措置…と
いえるでしょう。 その後、ガンダムのプラモデルでたびたびこういう仕様のキットが発売されているところを考える
と、この試みはエンドユーザーにとって好評価を得たものと考えて良さそうです。
MAKING OF SHIRO'S SPACE CRUISER
まずは、今回のモデルを制作された、模型界のロクセイア13世ことガソマニアさんのコメントからご紹介
いたしましょう!
小っさい頃、今回紹介のキットは持っておらず、完成写真では恥ずかしながらどの辺りが修正されていた
のかが解らなかったのですが、 「憧れのメカ」とおっしゃるだけあって、目いっぱい手が加えられたものと
なっているようです。 以下に、画像を交えながら改修箇所について追いかけてみましょう!
こちらが、修正前の胴体部分だと思われます。 完成画像と比べて、コックピット
付近のボリュームが不足しているのがこの画像から見て取れます。
自分にとって思い入れの強いキャラクターの模型を作るときは、好き過ぎるのが枷になって、手が思うに進まないケースと、
好きだからこそ、目端の利いた気持ちいい仕上がりになるかのどちらか…というのが多いと思うのですが、ガソマニアさんの
作例は間違いなく後者です。 撮影ミニチュアの特徴はしっかり押さえながら、キットの特徴でもある機構は最大限に生か
した仕上がりは、好きなればこそ、といえるでしょう。
これだけしっかり作られているのに「偽モデラー」も何もあったもんじゃないと思うのですが、 まぁこの辺は「探偵物語」に
登場する、服部刑事が「工藤ちゃぁ〜ん」とだみ声で言う「いつものフレーズ」のようなものでしょう(笑)

今回の撮影で使用した、全パーツのショットです。 スケール感とプレイバリューの同居…というのは、プラモデルを作る
とき、ガレキ原型を作るときに共通する、ゲンセンカンモデルズのテーマです。
最後になりましたが、ガソマニアさん、今回も素晴らしい作品をありがとうございました! 諸事情でアップするのが
だいぶ遅くなってしまい申し訳ありません… 次作の「アロン号」はできる限り早急にアップしますので(汗)