古物商始めま専科!
古物商許可申請手続代行センター(古物営業法)
愛媛県四国中央市 海事代理士・行政書士  藤 田  晶  事務所
海事代理士・行政書士   藤 田   晶  事務所 社団法人 日本海事代理士会 正会員
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古物営業法の一部を改正する法律の施行について
警察庁丙生企発第56号/平成15年8月4日/警察庁生活安全局長から各地方機関の長、各都道府県警察の長宛(参考送付先)庁内各局部課長、各附属機関の長
古物営業法の一部を改正する法律の施行について
 このたび、古物営業法の一部を改正する法律(平成14年法律第115号。別添1。以下「改正法」という。)が、平成15年9月1日から施行されることとなり(古物営業法の一部を改正する法律の施行期日を定める政令(平成15年政令第309号。別添2))、これに伴い、古物営業法施行規則の一部を改正する規則(平成15年国家公安委員会規則第11号。別添3。以下「施行規則」という。)が制定され、既に制定されている古物営業法施行令の一部を改正する政令(平成15年政令第41号。別添4。以下「改正令」という。)とともに施行されることとなった。
 改正法、改正令及び改正規則による改正の趣旨、概要及び運用上の留意事項は下記のとおりである(改正法中、古物商が買受け等の相手方を確認するための措置に関する規定及び警察職員による立入検査に関する規定の整備に係る部分については、平成15年3月7日付け警察庁丙生企発第15号「古物営業法の一部を改正する法律の一部の施行について(通達)」を参照のこと。)ので、各都道府県警察にあっては、これを踏まえ、その適切な運用を図られたい。
 なお、以下この通達において、改正法による改正後の古物営業法(昭和24年法律第108号)を「法」と、改正令による改正後の古物営業法施行令(平成7年政令第326号)を「施行令」と、改正規則による改正後の古物営業法施行規則(平成7年国家公安委員会規則第10号)を「改正規則」という。
第1 改正の趣旨
 高度情報通信ネットワーク社会への移行とともに、インターネットを利用した古物取引が拡大してきている。これに伴い、ホームページを利用した無許可営業の事例が出現してきた一方、いわゆるインターネット・オークションが発達してきている中で、財産犯の犯人がインターネット・オークションを利用して盗品等を処分する事例が多発しており、少年による犯行をはじめ、財産犯が誘発されることを防止することが急務となっていた。
 このような情勢に対応して、古物営業法の目的である盗品等の売買の防止、速やかな発見等が効果的に達成されるようにするため、今回の改正では、古物商のホームページ利用取引に関する規定の整備、古物競りあっせん業に関する規定の新設等を行ったものである。
第2 ホームページ利用取引に関する規定の整備
1 URLの届出(法第5条第1項第6号関係)
(1) 趣旨
 都道府県公安委員会(以下「公安委員会」という。)においては、古物商のホームページへの許可証の番号等の掲載内容や掲載方法について指導・監督を行うとともに、古物商のホームページ利用取引に関する事項を自己のホームページに掲載するために必要な実態把握を行わなければならないので(2及び3参照)、古物商のホームページのURL(Uniform Resource Locator)を届け出させることとしたものである。
(2) 概要及び運用上の留意事項
 許可申請書へのURL等の記載義務
 古物商に係る古物営業の許可を受けようとする者は、ホームページを利用して古物の取引をしようとする場合は当該ホームページのURLを、それ以外の場合はその旨を、許可申請書の記載事項として公安委員会に届け出なければならないこととされた(法第5条第1項本文及び第6号)。 
 法第5条第1項第6号中「国家公安委員会規則で定める通信手段」は、「取引の相手方と対面しないで使用できる通信手段」と定められた(施行規則第2条の2)。
(ア) 法第5条第1項第6号中「電気通信回線に接続して行う自動公衆送信(公衆によって直接受信されることを目的として公衆からの求めに応じ自動的に送信を行うことをいい、放送又は有線放送に該当するものを除く。…)により公衆の閲覧に供」することは、ホームページに掲載することを指す。
(イ) 法第5条第1項第6号中「国家公安委員会規則で定める通信手段」として定められた「取引の相手方と対面しないで使用できる通信手段」(施行規則第2条の2)とは、電話、電子メール、郵便等非対面で使用できる通信手段をいう。
(ウ) 法第5条第1項第6号中「自動公衆送信の送信元を識別するための文字、番号、記号その他の符号」は、ホームページのURLを指す。
(エ) 古物の売買、交換等の申込みの誘引が行われていないホームページは、法第5条第1項第6号に規定する「取り扱う古物に関する事項を…公衆の閲覧に供し、その取引の申込みを…受ける方法」を用いることには当たらないので、URLの届出対象とならない。
 また、個々の情報ごとに無作為にURLが割り当てられ、古物商が一定のURLを反覆継続して用いることができないインターネット上の掲示板に、古物取引に関する情報を掲載する場合も、URLの届出対象とはならない。
 URLの記載上の留意事項
 許可申請書にホームページのURLを記載する場合には、英字を活字体で記入するほか、誤読されやすい文字等に適宜ふりがなをふらなければならない(施行規則別記様式第1号記載要領4及び5)。この参考にするため、別紙1の「送信元識別符号の記載例」を各警察署の窓口に備え付けておくこと。
 ただし、ワープロソフト等によりURLを印字した別紙を許可申請書に添付する場合は、URLを記載してふりがなをする必要はない。
ウ 許可申請書の添付書類
(ア) ホームページ利用取引を行おうとする場合にあっては、施行規則第1条第3項第5号に規定する資料を許可申請書に添付することとされた(施行規則第1条第3項第5号)。
(イ) 施行規則第1条第3項第5号中「当該古物に関する事項に係る自動公衆送信の…送信元識別符号…を使用する権限のあることを疎明する資料」には、申請者がプロバイダやインターネットのモールショップの運営者からそのホームページのURLの割当てを受けた際の通知書の写し等が該当する。
 これらの資料を紛失、汚損等した場合は、株式会社日本レジストリサービスの「WHOIS」で公開されている情報で所要の疎明ができるならば、当該情報を印刷した書面を提出することもできる。
(ウ) (イ)の通知書に申請者に係るID・パスワードが記載されている場合には、これらが消除された写しを提出することが望ましいので、この旨を周知すること。
 また、仮に申請者が当該ID・パスワードが記載されたものを持参した場合には、申請者に対しその旨を教示すること。
エ 営業の方法に係る変更の届出
 既に許可を受けている古物商が、新たにホームページを利用した古物の取引を開始したとき又は届出済みのURLを変更したときも、と同様の届出が必要となる(法第7条第1項)。
 許可証の番号等の表示(法第12条第2項関係)
(1) 趣旨
 インターネット上の無許可営業の淘汰・排除を図るため、古物商の営業所等に標識の掲示が義務付けられている(法第12条第1項)のと同様に、そのホームページ上に許可業者である旨の表示を義務付けることとしたものである。
(2) 概要
ア 許可証の番号等の表示義務
 古物商は、ホームページを利用して古物の取引をしようとするときは、その取り扱う古物に関する事項と共に、その氏名又は名称、許可をした公安委員会の名称及び許可証の番号を当該ホームページに表示しなければならないこととされた。
(ア) 「電気通信回線に接続して行う自動公衆送信により公衆の閲覧に供」することの意義については、1(2)ア(ア)を参照のこと。
(イ) 古物の売買、交換等の申込みの誘引が行われていないホームページには、許可証の番号等を表示する必要はない(1(2)ア(エ)参照)。
イ 表示方法
(ア) 許可証の番号等は「その取り扱う古物に関する事項と共に」表示しなければならないので、取り扱う古物を掲載している個々のページに表示するのが原則であるが、古物を取り扱うサイトのトップページ(最初のページ)に表示すること、トップページ以外のページに表示し、当該ページへのリンク(古物営業法の規定に基づく表示を行っているページへのリンクであることが分かるものに限る。)をトップページに設定することも認められる。
(イ) 許可証の番号等の表示には特段の様式はないが、著しく小さい文字で又は不当に分かりにくい位置に表示することは、法に規定する表示とは認められない。
3 公安委員会による供覧(法第8条の2関係)
(1) 趣旨
 インターネットには匿名性等の問題があるため、単に古物商にの表示を義務付けるだけでは、無許可業者が許可業者を装って虚偽の内容を掲載することも懸念される。このため、これを防止する手段として、公安委員会のホームページに、ホームページ利用取引を行う古物商の許可証の番号等を掲載することとしたものである。
 本件措置と古物商による許可証の番号等の表示とがあいまって、個々の顧客が無許可業者との取引を差し控える結果として、無許可営業の淘汰が図られるほか、警察による無許可営業の取締りにも資するものと考えられる。
(2) 概要及び運用上の留意事項
ア 公安委員会のURL等の供覧義務
 公安委員会は、ホームページを利用して古物の取引をする古物商について、その氏名又は名称、当該ホームページのURL及び許可証の番号を、自己のホームページに掲載するものとされた(法第8条の2第1項)。
○ 法第8条の2第1項中「電気通信回線に接続して行う自動公衆送信により公衆の閲覧に供する」ことの意義については、1(2)ア(ア)を参照のこと。
イ 掲載内容の更新
 ホームページに掲載されているURL等に変更があった場合には、公安委員会は、遅滞なく、その掲載内容を更新するものとされた(法第8条の2第2項)。
 掲載内容の更新は、古物営業の許可証の書換えに係る標準処理期間のモデル(平成12年3月31日付け警察庁丙総発第16号、丙生企発第71号、丙交企第33号別添1)が14日以内とされていることを踏まえ、特段の事情がない限り、古物商よりURL等の届出があった日から20日以内に行うようにすること。ただし、掲載内容の更新は「遅滞なく」行うものとされているので、合理的な理由により20日より遅滞することは許容されている。
4 ホームページを利用した競り売りの届出(法第10条第2項及び第3項関係)
(1) 趣旨
 ホームページを利用した競り売りは、一定期間インターネット上で行われるものであり、従来の競り売りに関する規定のうち届出事項及び届出先公安委員会に係る部分がその形態に対応していなかったため、関連規定を整備することとしたものである。
(2) 概要及び運用上の留意事項
ア 競り売りの届出義務
 古物商は、ホームページを利用して古物の競り売りをしようとする場合には、あらかじめ、当該ホームページのURL、競り売りをしようとする期間及び施行規則第8条第2項に規定する事項を公安委員会に届け出なければならないこととされた(法第10条第2項)。
 法第10条第2項中「国家公安委員会規則で定める通信手段」は、「取引の相手方と対面しないで使用できる通信手段」と定められた(施行規則第2条の2)
(ア) 法第10条第2項中「電気通信回線に接続して行う自動公衆通信により公衆の閲覧に供」することの意義については、1(2)ア(ア)を参照のこと。
(イ) 法第10条第2項中「自動公衆送信の送信元を識別するための文字、番号、記号その他の符号」の意義については、1(2)ア(ウ)を参照のこと。
(ウ) 法第10条第2項中「競り売りをしようとする期間」については、引き続き6月以上営業を休止していることが許可の取消事由に含まれている(法第6条第3号)ことを踏まえ、6月を上限とするよう指導すること。
(エ) 施行規則第2条の2中「取引の相手方と対面しないで使用できる通信手段」の意義については、1(2)ア(イ)を参照のこと。
イ 届出義務の例外
 古物商がインターネット・オークションに出品して競り売りを行う場合には、競り売りの届出は必要ないこととされた(法第10条第3項)。これは、古物競りあっせん業者からは、別途そのURL等の届出を受けることとされている(第3の2(2)ア参照)ので、古物商から重ねてURL等の届出を受けなくとも、インターネット・オークションに出品されている古物を把握し、盗品等に相当するものがあるかどうかを確認することが可能であるからである。
○ 法第10条第3項中「古物競りあっせん業者が行うあっせんを受けて」は、インターネット・オークションに出品することを指す。
ウ 競り売り届出書の記載要領
 競り売り届出書にURLを記載する場合の留意事項については、1(2)イを参照のこと(施行規則別記様式第10号の2記載要領2及び3)。
第3 古物競りあっせん業に関する規定の新設
1 定義(法第2条第2項第3号及び第5号関係)
(1) 趣旨 
 改正法により新たに規制の対象となる営業を「古物競りあっせん業」とし、法においてその概念を定義した(法第2条第2項第3号)。現在、この「古物競りあっせん業」に該当し得る営業のうち、盗品等の処分が多発しているものとしては、インターネット・オークションが挙げられるので、政令において「電子情報処理組織」及び「競りの方法」について所要の委任事項を規定した(施行令第3条)。
(2) 概要及び運用上の留意事項
 「あっせん」の意義
 法第2条第2項第3号における「あっせん」とは、インターネット・オークション事業者について、古物を売却しようとする者と古物を買い受けようとする者とが、当該事業者の提供するシステムを利用することにより、競りの結果として相互に結び付くという機能が生じることを指すものである。
イ 「競りの方法」の意義
 法第2条第2項第3号中「競りの方法」とは、多数人に対し、お互いの提示条件を知ることができる状態で買受けに係る申出をさせ、最も有利な価格での買受けの申入れ者を決定する方法をいう。したがって、買受けに係る申出をする者がお互いの提示条件を知ることができないものや、古物を買い受けようとする者が売却しようとする者を募るものは、該当しない。
(ア) 施行令第3条第1項中「その者から送信された古物に関する事項」はいわゆる出品情報を、同項中「その買受けの申出に係る金額」は入札額等をそれぞれ指す。
(イ) 施行令第3条第1項中「電気通信回線に接続して行う自動公衆送信により公衆の閲覧に供」することの意義については、第2の1(2)ア(ア)を参照のこと。
ウ 「営業」の意義
 法第2条第2項第3号中「営業」とは、営利の目的をもって同種の行為を反覆継続して行うことをいい、出品料、落札手数料、システム利用料等その名称の如何を問わず、利用者からインターネット・オークションに係る対価を徴収している場合が「営業」に当たる。したがって、サイトのバナー広告により収入を得ており、利用者からインターネット・オークションに係る対価を徴収していない場合には、ここでいう「営業」には当たらない。
 また、いわゆるe−マーケット・プレース(インターネットを利用して事業者間の取引を電子的に処理する電子商取引市場をいう。以下同じ。)等に複数の事業者が参加し、参加する個々の事業者が散発的に古物を売却した場合でも、e−マーケット・プレース等の全体から見て、古物の売買をしようとする者のあっせんを反覆継続して行うことに至らなければ、「営業」には当たらない。
エ 「古物競りあっせん業者」の範囲
 古物営業法は日本国内で適用されるものであるから、法第2条第5項に規定する「古物競りあっせん業者」は、日本国内に「営業の本拠となる事務所」(法第10条の2第1項)を有する者に限られる。この場合、「事務所」(営業の活動の拠点となっている施設又は施設の区画された部分をいう。以下同じ。)が日本国内に1つある場合には当該事務所が、複数ある場合にはそれらのうち主たるものが、それぞれ「営業の本拠となる事務所」に当たる。
2 古物競りあっせん業の届出(法第10条の2関係)
(1) 趣旨
 古物競りあっせん業者には、一定の遵守事項が設けられているところ、当該業者の実態把握を適切に行い、これらの遵守事項等が的確に履行されるよう所要の指導・監督を行うために、必要な事項を記載した届出書を提出させることとしたものである。
(2) 概要及び運用上の留意事項
 営業開始の届出義務
 古物競りあっせん業者は、営業開始の日から2週間以内に、営業の本拠となる事務所(当該事務所のない者にあっては、住所又は居所をいう。以下同じ。)の所在地を管轄する公安委員会に、氏名又は名称、住所又は居所、事務所の名称及び所在地のほか、施行規則第9条の2第4項に規定する事項を記載した届出書を提出しなければならないこととされた(法第10条の2第1項)。
(ア) 施行規則第9条の2第4項第1号中「営業を示すものとして使用する名称」とは、「○○オークション」、「□□□市場」といった、インターネット・オークションのサイト名等をいう。
(イ) 届出書にURLを記載する場合の留意事項については、第2の1(2)イを参照のこと(施行規則別記様式第11号の2記載要領3及び4)。
イ 廃止又は変更の届出義務
 営業開始の届出書を提出した古物競りあっせん業者は、古物競りあっせん業を廃止したとき、又は当該届出書の記載事項に変更があったときは、公安委員会(公安委員会の管轄区域を異にして営業の本拠となる事務所を変更したときは、変更後の営業の本拠となる事務所の所在地を管轄する公安委員会)に届出書を提出しなければならないこととされた(法第10条の2第2項)。
(ア) 届出書にURLを記載する場合の留意事項については、第2の1(2)イを参照のこと(施行規則別記様式第11号の4記載要領4及び5)。
(イ) 古物競りあっせん業者が公安委員会の管轄区域を異にして営業の本拠となる事務所を変更したときは、変更後の営業の本拠となる事務所の所在地を管轄する公安委員会は、変更前の営業の本拠となる事務所の所在地を管轄する公安委員会に対し、それまでに当該古物競りあっせん業者が提出した書類の写しを提供するよう要請すること。この場合において、当該要請を受けた公安委員会は、当該写しを提供すること。
ウ 届出書の添付書類
 営業開始又は変更の届出書の記載事項を疎明するため、当該届出書に添付すべき書類が定められた(施行規則第9条の2第3項及び第9条の3第4項)。
(ア) 施行規則第9条の2第3項中「あっせんの相手方から送信された古物に関する事項及びその買受けの申出に係る金額に係る自動公衆送信の送信元識別符号」は、インターネット・オークションのホームページのURLを指す。
(イ) 施行規則第9条の2第3項中「自動公衆送信の送信元識別符号を使用する権限のあることを疎明する資料」については、第2の1(2)ウ(イ)を参照のこと。
3 出品者の確認(法第21条の2関係)
(1) 趣旨
 インターネット上の取引の匿名性を低減させて財産犯の犯人による処分を困難にし、もって盗品等の売買を防止を図るため、出品者の確認に努めることを義務付けたものである。
(2) 概要及び運用上の留意事項
ア 出品者の確認の努力義務
 古物競りあっせん業者は、古物の売却をしようとする者からの出品を受け付けようとするときは、その者の真偽を確認するための措置をとるよう努めなければならないこととされた。
 出品者の確認は、出品を受け付ける前に実施しなければならないので、古物競りあっせん業者が申込みを受けた後直ちに出品を認めようとする場合は、その者の真偽を確認するための措置を即時に行う必要がある。
 なお、出品者の確認について古物営業法等の規定により行政指導を行う場合には、出品者の確認が努力義務であることに留意すること。
○ 「古物の売却をしようとする者からのあっせんの申込みを受け」ることは、出品者から出品を受け付けることを指す。
イ 本件努力義務を満たしていると認められる措置
(ア) 古物競りあっせん業者が、出品者からその人定事項(通常、住所、氏名及び年齢があれば十分であるが、これらと同程度の特定ができるものであれば、他の事項でも構わない。)の申出を受けるとともに、以下の措置をとっていれば、本件努力義務を満たしていると認めることができる。
 出品者が本人の名義の預貯金口座から振替の方法により料金の支払を行うことを、当該預貯金口座が開設されている金融機関等(金融機関等による顧客等の本人確認等に関する法律(平成14年法律第32号)第2条に規定する金融機関等をいう。)が承諾していることを確かめること(以下「口座振替による認証」という。)
 出品者から申出を受けたカード番号及び有効期限に係る本人の名義のクレジットカードを使用する方法により料金の支払を受けることができることを確かめること(以下「通常のクレジットカード認証」という。)
c a又はbの措置と同等以上の効果を有するその他の措置(古物競りあっせん業者が落札者から代金を預かり、出品者の本人名義の預貯金口座に振り込むことを約すること等)
以上の措置をとった者に対して発行したID・パスワードを入力させる措置をとっている場合も、本件努力義務を満たしていると認めることができる。
(イ) 口座振替による認証や通常のクレジットカード認証を即時に行うための費用負担が経営的に困難と認められる中小業者については、これらの認証を即時には行わないが、出品の受付後速やかに行う場合でも、個別具体の事情に応じ、本件努力義務を満たしていると認めることができる場合がある。また、そのような場合としては、出品者が入力したメールアドレス(フリーメールを提供しているドメインと同じドメインのメールアドレスを除く。)あてに電子メールを送信し、その到達を確かめることも、個別具体の事情に応じ、想定することができる。
(ウ) 大規模災害等古物競りあっせん業者の置かれている個別具体的な状況に照らし、出品者の確認を上記のとおり実施することが困難であると公的機関により判断されるような場合には、当該確認をそのとおり実施しなくても法第21条の2に違反するものではない。
4 申告(法第21条の3関係)
(1) 趣旨
 インターネット・オークションにおいては、現に盗品等処分事例が多発しているが、古物競りあっせん業者は、業としてその場を運営しており、利用者からの情報、苦情等も受けているので、盗品等の速やかな発見を図るため、一定の範囲での申告を義務付けることとしたものである。
(2) 概要及び運用上の留意事項
ア 申告義務
 古物競りあっせん業者は、出品された古物について、盗品等の疑いがあると認めるときは、直ちに、警察官にその旨を申告しなければならないこととされた。
 古物競りあっせん業者は、申告の義務を負うことにより、出品されている古物の中に、盗品等の疑いのある古物が含まれるかどうかについて、調査するための義務を負うものではない。
 なお、申告は、古物競りあっせん業者の自主的な取組を促すために、行政処分や罰則の対象とされていない。このため、申告について古物営業法等の規定により行政指導を行う場合には、その趣旨を損なうことのないよう留意すること。
(ア) 「あっせんの相手方が売却しようとする古物」は、インターネット・オークションに出品された古物を指す。
(イ) 「疑いがあると認めるとき」とは、古物競りあっせん業者が疑いを主観的に抱く場合をいう。これを踏まえ、古物競りあっせん業者の積極的な申告に資するため、「「盗品等の疑いを認めるとき」の参考事例」(別紙2)を古物競りあっせん業者等に周知すること。
イ 申告先
 申告先の「警察官」は、特に限定されていない。このため、申告に対応する業務を円滑に遂行できるよう、次に掲げる部署に対して申告すべき旨を、管内の古物競りあっせん業者に周知すること。
@ 申告の対象である古物について、既に被害届が提出されている場合は、当該被害届を受理した警察署
A 申告の端緒となった通報を古物競りあっせん業者に行った者があり、かつ、当該通報を行った者の住所等が判明している場合は、その住所等を管轄する警察本部のハイテク犯罪担当部署又は古物営業担当部署
B @又はA以外の場合は、古物競りあっせん業者の営業の本拠となる事務所の所在地を管轄する警察本部のハイテク犯罪担当部署又は古物営業担当部署
ウ 申告の内容
 申告の内容である「その旨」とは、出品された特定の古物について盗品等の疑いがあると認める旨をいう。したがって、申告に当たっては、対象となる古物を出品されているページのURL等により特定しなければならない。
エ 申告の方法
 申告の方法は、特に限定されていない。具体的な方法としては、@対象となる古物の出品画像のファイルを電子メールにより送信する方法、A当該出品画像を印刷してファクシミリにより送信する方法、B電話により通報する方法等が考えられる。
5 記録の作成及び保存(法第21条の4関係)
(1) 趣旨
 古物を売買しようとする者のあっせんをしたときの記録を作成し、一定期間保存することで、盗品等の処分状況を明らかにして、盗品等の速やかな発見を図り、もってその被害の迅速な回復と盗品等の売買防止に資するため、記録の作成及び保存に努めることを義務付けたものである。
(2) 概要及び運用上の留意事項
ア 記録の作成及び保存の努力義務
 古物競りあっせん業者は、古物の売買をしようとする者のあっせんを行ったときは、書面又は電磁的方法による記録の作成及び保存に努めなければならないこととされた。
 本件努力義務は「あっせんを行ったとき」に課されているので、出品はされたが落札されなかった古物については、対象とならない。
イ 記録の作成に努めるべき事項
 記録の作成に努めるべき事項は、@古物の出品日、A古物の出品情報及び出品者・落札者のユーザーID等でサイトに掲載されたもの、B出品者・落札者がユーザー登録の際に登録した人定事項であって、古物競りあっせん業者が記録することに同意したものとされた(施行規則第19条の3第1項)。
(ア) 施行規則第19条の3第1項第1号の「あっせんに係る古物に関する事項を電気通信回線に接続して行う自動公衆送信により公衆の閲覧に供したもの」は、古物の出品日を指す。
(イ) 施行規則第19条の3第1項第2号中「あっせんに係る古物に関する事項」「であって、電気通信回線に接続して行う自動公衆送信により公衆の閲覧に供したもの」は、古物の出品情報でサイトに掲載されたものを指す。
 具体的には、出品物の品名(タイトル)、出品者が付した商品の説明、出品物の画像といった、出品者が送信したものは該当するが、古物競りあっせん業者が付した出品物のカテゴリー名やQ&Aシステムによる問答内容、サイトに掲載された広告等は該当しない。
(ウ) 施行規則第19条の3第1項第2号中「あっせんの相手方を識別するための文字、番号、記号その他の符号であって、電気通信回線に接続して行う自動公衆送信により公衆の閲覧に供したもの」は、出品者・落札者のユーザーID等でサイトに掲載されたものを指す。
(エ) 施行規則第19条の3第1項第3号中「あっせんの相手方が当該古物競りあっせん業者によるあっせんのため当該古物競りあっせん業者が記録することに同意した上であらかじめ申し出た事項であって、当該相手方の真偽の確認に資するもの」は、出品者・落札者がユーザー登録等の際に登録した人定事項であって、古物競りあっせん業者が記録することに同意したものを指す。
 この人定事項としては、ユーザーID等に加えて、通常、住所、氏名及び年齢があれば十分であるが、この3要素と同程度の特定ができるものであれば、他の事項でも構わない。
ウ 記録の保存に努めるべき期間
 記録の保存に努めるべき期間は、1年間とされた(施行規則第19条の3第2項)。
○ 記録の保存に努めるべき期間を1年間としたのは、@法第20条で、盗難の時から1年間は被害者の保護の充実を図っていること、A窃盗犯の認知から検挙までの期間(平成12年から14年までに検挙された窃盗事件(自動販売機荒しや万引き等を除く。)のうち、認知から1年以内に検挙されたものは75.6%)からすると、窃盗犯人が検挙され、インターネット・オークションで盗品を処分したことが判明した場合でも、古物競りあっせん業者に取引の記録が残されていないため当該盗品を落札した者が判明せず、被害回復が図れないといった事態を可能な限り回避するため、1年程度の期間は記録の保存に努めるべきと考えられること、B1年間の記録の保存に努めていると認めることができる古物競りあっせん業者が現にあることなどを考慮したものである。
エ 記録の保存方法
 記録の保存方法は、特に限定されていない。具体的な方法としては、@サーバー上で公衆の閲覧に供することができる状態で保存すること、A公衆の閲覧に供することを前提とせずにサーバー上のハードディスクで保存すること、B磁気テープに記録してそのテープを保存すること、C記録を用紙に印刷してその用紙を保存することなどが考えられる。
オ 本件努力義務を満たしていると認められる場合
(ア) 古物競りあっせん業者が義務付けられているのは、記録の保存に努めていることである。したがって、@当該業者が古物の画像は1年間保存していなくても、その他の出品情報をテキストデータ等で1年間保存している場合や、A現に1年間記録を保存していなくても、1年間保存するための具体的な計画(そのための手段と目的達成に至る過程が具体的に示されているものに限る。)がある場合には、本件努力義務を満たしていると認めることができる。
(イ) 大規模災害等古物競りあっせん業者の置かれている個別具体的な状況に照らし、記録の作成及び保存を上記のとおり実施することが困難であると公的機関により判断されるような場合には、記録の作成及び保存をそのとおり実施しなくても法第21条の4に違反するものではない。
6 古物競りあっせん業者に係る認定(法第21条の5関係)
(1) 趣旨
 インターネット・オークションにおいて盗品等が現に大量に処分されている状況からすれば、盗品等の売買防止と速やかな発見を図るための施策については、単に古物競りあっせん業者の自主的な取組に期待するだけにとどまらず、その適切な取組を積極的に支援する必要があることから、業務の実施の方法に関する認定制度を導入することとしたものである。
(2) 概要及び運用上の留意事項
 古物競りあっせん業者は、その業務の実施の方法が国家公安委員会が定める盗品等の売買の防止及び速やかな発見に資する方法の基準に適合することについて、公安委員会の認定を受けることができることとされた(法第21条の5第1項)。
 当該認定に関し必要な事項等は、国家公安委員会規則で定められた(法第21条の5第2項及び第4項)。
 申請の手続(施行規則第19条の4関係)
 認定を受けようとする古物競りあっせん業者は、営業の本拠となる事務所の所在地を管轄する公安委員会に、認定申請書を提出することとされ、当該認定申請書の記載事項及び添付書類が定められた(施行規則第19条の4第1項及び第4項)。
○ 施行規則第19条の4第4項第2号中「業務を行う役員」とは、合名会社の社員、合資会社の無限責任社員、有限会社又は株式会社の取締役、委員会等設置会社の執行役等をいい、合資会社の有限責任社員、有限会社又は株式会社の監査役等は該当しない。
 欠格事由(施行規則第19条の5関係)
 認定制度の実効性を確保するため、一定の欠格事由に該当する者は、認定を申請することができないこととされた。
 認定に係る基準は、盗品等の売買防止及び速やかな発見に資する方法に関するものであるので(法第21条の5第1項)、具体的な欠格事由は、刑法上の財産犯、古物営業法等違反等に関係したものとされている。
(ア) 施行規則第19条の5第1号の「営業の開始した日から2週間を経過しない者」が欠格事由とされているのは、認定を申請した者にある程度の営業実態が存在しなければ、公安委員会が適切な審査を実施できないおそれがあるからである。
(イ) 外国における前科等が欠格事由に含まれているのは、外国において古物競りあっせん業を営んでいた者が、新たに日本国内に事務所を設けて認定を申請する場合には、外国における前科等を日本国内における前科等と同等に取り扱うことが相当であるからである。
 盗品等の売買の防止等に資する方法の基準(施行規則第19条の6関係)
 国家公安委員会が定める盗品等の売買の防止及び速やかな発見に資する方法の基準は、以下のとおりとされた。
(ア) 古物の出品を受け付けようとするときに、口座振替による認証、特別のクレジットカード認証その他これらに準ずる措置であって人が他人になりすまして古物の売却をすることを防止するためのものを講ずること(施行規則第19条の6第1号)
 本件措置は、出品を受け付ける前に実施することとされているので、古物競りあっせん業者が申込みを受けた後に直ちに出品を認めようとする場合には、本件措置を即時に行う必要がある。
a 「古物の売却をしようとする者からのあっせんの申込みを受ける」ことは、出品者から出品を受け付けることを指す。
b 「当該者が本人の名義の預貯金口座からの振替の方法により料金の支払を行うことを当該預貯金口座が開設されている金融機関等…が承諾していることを確かめること」は、口座振替による認証を指す。
c 「当該者から申出を受けたカード番号及び有限期限に係る本人の名義のクレジットカードを使用する方法により料金の支払を受けることができ、かつ、当該クレジットカードを発行した者があらかじめ当該者について登録している情報と当該者から申出を受けた情報に齟齬がないことを確かめること」は、特別のクレジットカード認証(通常のクレジットカード認証に加えて、生年月日、セキュリティコード等当該クレジットカードを発行した者があらかじめ出品者について登録している情報と出品者から申出を受けた情報に齟齬がないことを確かめること)を指す。
d 「その他これらに準ずる措置であって人が他人になりすまして古物の売却をすることを防止するためのもの」とは、口座振替による認証や特別のクレジットカード認証と同程度になりすましが困難な措置をいう。
 具体的には、@通常のクレジットカード認証に加えて、出品手続に必要なパスワード等を出品者の住所あてに郵送で通知すること、A古物競りあっせん業者が落札者から代金を預かり、出品者の本人名義の預貯金口座に振り込むことを約すること、B出品者が電子署名を行った電子メールであって、認定(外国)認証事業者の電子証明書により利用者に係る確認ができるものを受信すること(電子署名及び認証業務に関する法律(平成12年法律第102号)第2条及び第3章参照)などが挙げられる。これらのほか、前記の各措置(口座振替による認証及び特別のクレジットカード認証を含む。)をとった者に対して発行したID・パスワードを入力させる措置も該当する。
e 口座振替による認証、特別のクレジットカード認証及び「これらに準ずる措置であって人が他人になりすまして古物の売却をすることを防止するためのもの」については、これらのいずれか1つのみを実施する場合でも、その全部又は一部のうちから出品者に選択させた措置を実施する場合でも、本件基準に適合する。
f 本件基準は、盗品等の売買防止等に資するとの観点から定められたものであり、特定の決済システムの優劣一般を前提とするものではない。
(イ) 出品者が入力等したメールアドレスあてに電子メールを送信し、その到達を確かめること(施行規則第19条の6第2号)
○ 「その到達を確かめる」方法としては、出品者に送信した電子メールに特定のホームページのURLとパスワードを記載し、出品者に当該ホームページで当該パスワードを入力させることなどが挙げられる。
(ウ) 出品者に対し、シリアルナンバー等が付されている古物を出品する場合には、当該シリアルナンバー等をサイトに掲載するよう勧奨すること(施行規則第19条の6第3号)
a 「製造番号その他の当該古物を特定するに足りる事項」とは、自動車の車体番号、コンピュータの製造番号等、物品を特定する目的で付された番号、記号等をいう。
 なお、本件措置は、コンピュータソフトウェアのプロダクトキー(当該ソフトウェアを起動するための暗証番号)等、本来物品を特定する目的で付されたものではないものの掲載までを求めるものではない。
b 「勧奨」の方法については、古物競りあっせん業の利用規約等に記載するのが原則であるが、ヘルプページ等に、利用規約等と同程度に利用者が閲覧しやすく、利用者に訴求できるように記載することも認められる。
c 「電気通信回線に接続して行う自動公衆送信により公衆の閲覧に供」することの意義については、第2の1(2)ア(ア)を参照のこと。
(エ) 盗品等である古物が出品されていることなどについて利用者から通報を受けるための専用の連絡先を設け、その連絡先に関する事項を利用者が閲覧しやすいようにサイトに掲載すること(施行規則第19条の6第4号)
a 「盗品等である古物が出品されている」については、通報者の主観によればよく、出品者が客観的に盗品等と認められる場合でなければならないものではない。
b 「専用の連絡先」としては、インターネット・オークションのホームページでブラウザから直接入力するフォーム、電子メールアドレス、電話番号等が挙げられる。
 「古物の売買を希望する者が容易に閲覧できるように電気通信回線に接続して行う自動公衆送信により公衆の閲覧に供する」方法については、個々の古物の出品ページに掲載するのが原則であるが、トップページに掲載すること、トップページ以外のページに掲載し、当該ページへのリンク(古物営業法の規定に基づく事項を掲載しているページへのリンクであることが分かるものに限る。)をトップページに設定することも認められる。
(オ) (エ)の通報を受けて古物競りあっせん業者がとった措置等を、当該通報をした者に通知すること(施行規則第19条の6第5号)
 本件の通報者に対する通知は、通報者の「連絡先が明らかな場合」に行えば足りる。
a 「連絡先が明らかな場合」としては、通報者の連絡先が古物競りあっせん業者への通報の際に明示されている場合等が挙げられる。
b 「当該通報を受けてとった措置」としては、法第21条の3の規定に基づき申告を行ったことなどが挙げられる。
c 「措置をとらないこととした場合」の「その旨」としては、通報を受けて検討したが、盗品等の疑いの有無が判断できず特段の措置をとらなかった場合に、その結果を通知することが挙げられる。通報に対して何らの対処もせず、単に「最寄りの警察に相談してください」などと回答することは、該当しない。
(カ) 営業時間外において警察本部長等から連絡があった場合において、当該連絡があったことを15時間以内に了知するための措置を講じていること(施行規則第19条の6第6号)
○ 本件基準に適合する措置としては、@視総監若しくは道府県警察本部長又は警察署長(以下「警察本部長等」という。)から連絡を受ける担当者が、電話番号を警察に届け出た携帯電話を所持すること、A留守番電話を設け、15時間以内で定期的に、警察本部長等からの連絡が録音されているかを確認すること、B当直体制(顧客サービスのためのものでも、警察本部長等からの連絡にも対応するものであれば含まれる。)を整備することなどが挙げられる。
(キ) 盗品等である古物の出品を禁止すること(施行規則第19条の6第7号)
a 「あっせんの申込み」とは、インターネット・オークションに出品することを指す。
b 「禁止」の方法としては、利用規約等に記載して、古物競りあっせん業者と利用者の間で契約することなどが挙げられる。
(ク) 盗品等を買い受けた場合には被害者等からその返還請求を受けることがあること、盗品等については刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)の規定により押収を受けることがあることを、入札者等が閲覧しやすいようにサイトに掲載すること(施行規則第19条の6第8号)
a 施行規則第19条の6第8号本文中「あっせんの相手方が容易に閲覧できるように電気通信回線に接続して行う自動公衆送信により公衆の閲覧に供する」方法については、入札を申し込むページや出品を申し込むページに掲載するのが原則であるが、トップページに掲載すること、トップページ以外のページに掲載し、当該ページへのリンク(古物営業法の規定に基づく事項を掲載しているページへのリンクであることが分かるものに限る。)をトップページに設定することも認められる。
b 施行規則第19条の6第8号イ中「被害者又は遺失主による盗品又は遺失物の回復の請求」とは、民法(明治29年法律第89号)第193条又は第194条に基づく盗品又は遺失物の回復の請求をいう。
c 施行規則第19条の6第8号ロ中「刑事訴訟法…の規定」による「押収」とは、同法第218条の差押え、第211条の領置等をいう。
(ケ) 古物競りあっせん業を外国で営む者にあっては、日本国内に住所等を有する者のうちから警察本部長等との連絡担当者を1名選任すること(施行規則第19条の6第9号)。
 本件基準は、物競りあっせん業(日本国内に在る者をあっせんの相手方とするものに限る。)を外国において営む者(以下「外国古物競りあっせん業者」という。)にのみ適用される。
 古物競りあっせん業者が「日本国内に在る者をあっせんの相手方とするもの」に限定されているのは、日本国内に在る者が利用できないものを除外する趣旨であり、日本国内に在る者も外国に在る者も利用できるサービスを提供する事業者は、外国古物競りあっせん業者に該当する。
○ 「連絡担当者」は、外国競りあっせん業者の従業員でなくてもよい。
(ア)及び(イ)は、インターネットにおける匿名性を低減すること、(ウ)から(オ)までは、盗品等の速やかな発見に資すること、(カ)は、古物競りあっせん業者の迅速、的確な対応に資すること、(キ)は、盗品等の売買を防止すること、(ク)は、入札者等が盗品等の落札を回避するようにすること、(ケ)は、報告徴収の実効性を確保することなどを目的としている。
エ 通知等(施行規則第19条の7関係)
 公安委員会は、認定の申請に対する審査結果を、申請者に書面により通知することとされた。また、認定の効力が全国に及ぶことを踏まえ、認定をした場合にはその旨を官報に掲載することとされた。
オ 表示(法第21条の5第2項及び第3項関係)
 認定を受けた古物競りあっせん業者(以下「認定古物競りあっせん業者」という。)は、当該認定を受けている旨を表示できることとされ(法第21条の5第2項)、何人も、認定を受けて行う場合を除くほか、当該表示又はこれと紛らわしい表示をしてはならないこととされた(法第21条の5第3項)。
 当該表示の様式及び方法については、国家公安委員会規則で定められた(施行規則第19条の8及び別記様式第16号の3)。
 これにより、そのようなインターネット・オークションを利用者が判別できることとなるため、財産犯の犯人が盗品等を容易に出品できる場が淘汰されて減少することや、適切な方法により業務を実施する古物競りあっせん業者が増加することが期待される。また、利用者にとっても、多数のインターネット・オークションの中から、適切な方法による業務の実施により安全な取引を提供してくれるものを選択することが可能となるので、利用者の保護、取引の安全にも資するものと考えられる。
(ア) 施行規則第19条の8第2項中「古物の売買を希望する者が容易に閲覧できるように電気通信回線に接続して行う自動公衆送信により公衆の閲覧に供する方法」の意義については、ウ(エ)cを参照のこと。
(イ) 表示に当たっては、おおむね縦80ピクセル、横60ピクセル以上の大きさで行うことが望ましい(携帯電話等に表示する場合を除く。)。
(ウ) 本件表示は、盗品等の売買防止及び速やかな発見に関するものである。したがって、それ以外の制度との混同を招かないよう、広く啓発等の際に留意すること。
カ 変更の届出(施行規則第19条の9関係)
 認定古物競りあっせん業者は、一定の事項について変更があった場合には、変更事項に係る必要な書類を提出することとされた。
 認定の取消し(施行規則第19条の10関係)
 認定古物競りあっせん業者が一定の欠格事由に該当するに至ったとき、盗品等の売買の防止等に資する方法の基準に適合しなくなったときなどには、公安委員会は、その認定を取り消すことができるとされた。また、認定を取り消した場合には、その旨を官報に掲載することとされた。
(ア) 施行規則第19条の10第1項第4号中の「その認定に係る古物競りあっせん業に関し他の法令違反があったとき」としては、認定に係る古物競りあっせん業を利用して偽ブランド品専門のオークションを開催し、商標法違反幇助により検挙された場合等が挙げられる。
(イ) 認定古物競りあっせん業者が取消事由に該当した場合であっても、公安委員会は「認定を取り消すことができる」にとどまる。したがって、例えば、業務を行う役員が罰金以上の刑に処せられたとしても、犯罪の内容が業務との関係では必ずしも重大とは言えず、認定古物競りあっせん業者が当該役員を直ちに解任したような場合には、取消しをしないことも可能である。
7 外国古物競りあっせん業者に係る認定(法第21条の6関係)
(1) 趣旨
 今後、外国の事業者が運営するインターネット・オークションが国内で被害に遭った盗品等の処分に利用されるおそれも考えられるところ、自主的取組を行っているインターネット・オークションであれば、外国の事業者によるものでも業務の実施の方法の認定を受けることができるようにして、外国の事業者が適切な方法で業務を実施するように動機付けができるようにしたものである。
(2) 概要及び運用上の留意事項
 外国古物競りあっせん業者は、その業務の実施の方法が6(2)ウの基準に適合することについて、公安委員会の認定を受けることができることとされた(法第21条の6第1項)。
 当該認定に関し必要な事項等は、国家公安委員会規則で定められた(法第21条の6第2項並びに第21条の5第2項及び第4項)。
ア 申請の手続(施行規則第19条の11関係)
 基本的に古物競りあっせん業者の場合と同様である(6(2)ア参照)が、認定申請書は連絡担当者の住所等を管轄する公安委員会に提出することとされた。また、外国古物競りあっせん業者には営業の届出義務(法第10条の2)の適用がない等の理由から、認定申請書の記載事項及び添付書類が追加されている(施行規則第19条の11第1項及び第4項)。
(ア) 施行規則第19条の11第4項第1号イ中の「住民票の写しに代わる書類」としては、外国政府が発行した身分証明書の写し等が挙げられる。
(イ) 施行規則第19条の11第4項第2号イの「登記簿の謄本に相当す書類」としては、日本国の登記簿の謄本と同様の書類で外国政府が発行したものなどが挙げられる。
イ 欠格事由、盗品等の売買の防止等に資する方法の基準、通知等及び表示
 いずれも古物競りあっせん業者に係るものが準用又は適用される(法第21条の6第1項及び第2項並びに施行規則第19条の12)ので、6(2)イからオまでを参照のこと。
ウ 廃止等の届出(施行規則第19条の13関係)
 認定を受けた外国古物競りあっせん業者(以下「認定外国古物競りあっせん業者」という。)は、認定に係る業務を廃止した場合又は認定申請書の記載事項等に変更があった場合には、届出書を提出することとされた。当該届出書の記載事項及び添付所類については、必要な事項及び届出内容を疎明する資料が定められた(施行規則第19条の13第1項及び第4項)。
(ア) 当該届出書は、各国の国内事情が異なることを考慮して、廃止又は変更があった場合に「遅滞なく」提出することとされている(四国羈束第19条の13第1項)。したがって、合理的な理由がないのに提出が遅滞することは認められない。
(イ) 認定外国古物競りあっせん業者が公安委員会の管轄区域を異にして連絡担当者の住所等を変更したときは、変更後の連絡担当者の住所等を管轄する公安委員会は、変更前の連絡担当者の住所等を管轄する公安委員会に対し、それまでに当該認定古物競りあっせん業者が提出した書類の写しを提供するよう要請すること。この場合において、当該要請を受けた公安委員会は、当該写しを提供すること。
 認定の取消し(施行規則第19条の14関係)
 基本的に古物競りあっせん業者の場合と同様である(6(2)キ参照)が、取消事由に「警察本部長等が法第22条第4項において準用する同条第3項の規定により認定外国古物競りあっせん業者から報告を求めた場合において、その報告がされず、又は虚偽の報告がされたとき」が追加されている(施行規則第19条の14第1項第4号)。これは、認定外国古物競りあっせん業者に対する報告徴収の実効を確保するためのものである。
8 競りの中止の命令(法第21条の7関係)
(1) 趣旨
 盗品等がインターネット・オークションに出品されて、第三者に売却されれば、財産犯の犯人がその売却代金を入手することになる上、盗品等の所在が不明になるなど被害回復に支障を来すおそれがあり、さらに、取引の安全が損なわれることにもなる。このため、そのような事態に至るのを間際で阻止するために、一定の要件の下に競りを中止させることとしたものである。
(2) 概要及び運用上の留意事項
 出品された古物について、盗品等であると疑うに足りる相当な理由がある場合においては、警察本部長等は、古物競りあっせん業者に対し、当該古物に係る競りを中止することを命ずることができることとされた。
 競りの中止の命令は、古物競りあっせん業者に対し、コンピュータ・プログラムの改変や連絡体制の整備、通信機器の更新等を義務付けるものではないので、運用に当たって留意すること。
ア 盗品等であると疑うに足りる相当な理由
 「盗品等であると疑うに足りる相当な理由がある」とは、社会通念上、盗品等であると疑う根拠が客観的に見て合理的に存在することをいう。
 その存否は個々の事案ごとに警察本部長等において判断することとなるが、@財産犯の被害が発生しており、Aその被害品と出品物との同一性が合理的に推認される場合には、当該「相当な理由」があると認められるのが通常である。@については、被害届の提出の有無等により判断することとなる。Aについては、シリアルナンバー等の顕著な特徴の合致、官公庁の身分証明書や市販前の商品等ほとんど流通していない物が出品されており、かつ、直近に同種の物の被害届が提出されていることなどにより、判断することになる。
イ 競りが終了した古物に関する命令の発出の可否
 命令の内容は「競りを中止すること」であるから、競りが終了した古物に関して命令を発出することは認められない。
ウ 命令の履行結果の確認
 命令の履行結果については、当該命令の発出に係る事務を担当した者が当該命令に係る古物を掲載していたページを閲覧して履行の状況を確認するか、法第22条第3項の規定に基づき当該命令の履行について報告を徴収するなどにより確認すること。
エ 命令の発出方法
(ア) 競りの中止の命令は、競りの中止命令書を古物競りあっせん業者に交付又は送付して行うものとする(施行規則だい19じょうの15及び別記様式第16号の9)。
 ただし、緊急を要し、当該命令書を交付又は送付するいとまがないときは、ファクシミリ等で当該命令を発出することができる。この場合には、事前又は事後に古物競りあっせん業者の担当部署と連絡を取るとともに、当該業者が指定するファクシミリ番号等に送信するなど、競りの中止に係る業務が円滑に行われるよう配意すること。さらに、速やかに当該命令書を交付又は送付すること。
(イ) 競りの中止の命令は、発出時の古物競りあっせん業者との意思疎通を確保するため、原則として、古物競りあっせん業者の営業時間内に発出すること。
 ただし、緊急の対応が必要である場合(@翌営業日の営業開始以前に競りの終了時刻が設定されている場合、A古物競りあっせん業者が競りの中止の命令を速やかに発出するように求めている場合等)は、この限りではない。
 このため、営業時間外に命令を発出することがあることについて、管内の古物競りあっせん業者の確認を得ておくこと。
オ 命令を受けてから履行するまでに許容される時間
 命令を受けた古物競りあっせん業者が当該命令を履行するまでには、一定の合理的な時間が必要であるので、古物競りあっせん業者は、当該命令を了知してから2営業時間以内に履行しなければならないものとする。
 ただし、機器の故障等不測の事態により2営業時間以内に命令を履行できない場合には、直ちに法第21条の7違反に問われるものではない。
カ 競りの中止命令書の記載要領
 競りの中止命令書は、以下の要領で記載すること。
@ 「競りを中止すべき古物」の欄には、古物競りあっせん業者が競りを中止すべき古物を特定できるよう、当該古物が掲載されているページのURL等を記載する。
A 欄外には、当該業者が命令の発出元の真偽を確認することができるよう、担当者名並びにその所属部署の名称及び電話番号を記載する。
B 欄外には、行政不服審査法(昭和37年法律第160号)第57条第1項に基づき、「この処分について不服があるときは、行政不服審査法(昭和37年法律第160号)の規定に基づき、この処分があったことを知った日の翌日から起算して60日以内に、○○○公安委員会に対して不服申立てをすることができる。」旨を記載する。
キ 古物競りあっせん業者の担当部署の把握
 競りの中止に係る業務が円滑に行われるよう、古物競りあっせん業者の当該業務の担当部署及びその電話番号等を把握しておくように努めること。
ク 意見陳述のための手続の要否
 競りの中止の命令は、行政手続法(平成5年法律第88号)第13条第2項第1号の「公益上、緊急に不利益処分をする必要があるため、前項に規定する意見陳述のための手続を執ることができないとき」に行う不利益処分である。このため、発出に当たっては、同条第1項各号に規定する意見陳述のための手続を執る必要はない。
ケ 罰則
 競りの中止の命令に違反した場合には、6月以下の懲役又は30万円以下の罰金に処せられる(法第35条第5号。品触れのように過失犯を処罰する規定はない。)。
(3) 競りの中止の命令の発出の可否
ア 競りの中止は「命ずることができる」とされているので、「盗品等と疑うに足りる相当な理由」がある場合でも、個別の事案における妥当性を考慮して、命令を発出しないこともあり得るものである。
 特に、競りの中止の命令は、財産犯の捜査に不測の影響を及ぼすおそれがあるため、その発出に当たっては、古物営業担当部署と捜査部門が連携をとり、競りの中止の命令の必要性と財産犯の操作の必要性を勘案して、上記の妥当性を判断しなければならない。
 その判断に当たっては、@被害者の被害回復の意向、A出品物が散逸する可能性(出品物が落札される可能性が低ければ、散逸の可能性が低くなるのが通常である。)、B命令の発出が被疑者の逃走又は証拠隠滅につながる可能性(被疑者の身柄が確保されている場合、被疑者と出品者とが別人である場合、警察が出品を把握していることを出品者が承知している場合には、その可能性は低くなるのが通常である。)等を考慮すること。
イ 競りの中止の命令は、財産犯の捜査とは別個のものであるから、いずれか一方を行うことにより他方を行う必要がなくなるものではない。
 報告徴収(法第22条第3項及び第4項関係)
(1) 趣旨
 古物営業法の施行のためには、競りの中止の命令に対応するための古物競りあっせん業者の体制に関する事項や、当該命令を発出するための古物競りあっせん業者への連絡の方法、当該命令が古物競りあっせん業者に到達した状況や、当該命令に従い競りを中止する等の義務の古物競りあっせん業者の履行状況について把握する必要があるため、一般的な報告徴収の規定を設けたものである。
(2) 概要
 古物競りあっせん業者からの報告徴収
 警察本部長等は、必要があると認めるときは、古物競りあっせん業者から盗品等に関し、必要な報告を求めることができることとされた(法第22条第3項)。
 報告を求められた古物競りあっせん業者は、その時点で保有している情報を報告すれば足り、報告を求められたことにより法的な調査義務を負うものではない。したがって、求められた情報を保有していない場合には、その旨を報告すれば、法第22条第3項違反には問われない。
(ア) 「必要があると認めるとき」とは、古物営業法の施行に必要があると認めるときをいう。
(イ) 警察本部長等は、「盗品等」に関し、必要な報告を求めるものであるが、ここにいう「盗品等」に関する事項は、個別の盗品等に関するものに限られず、盗品等の売買防止等にとっている措置等を含む。
(ウ) 「報告」は、法に規定する古物競りあっせん業者の義務(通常は、競りの中止の命令に関するものとなる。)の遂行の確認、競りの中止の命令を発出するために必要な事項の調査に必要な範囲で求めるものである((1)参照)。
イ 認定外国古物競りあっせん業者についての準用
 アの報告徴収の規定は、認定外国古物競りあっせん業者について準用することとされた(法第22条第4項)。
 これは、当該業者の業務の実施の方法が6(2)ウの基準に適合しなくなった場合には、その認定を取り消す等の必要があるからである(7(2)エ参照)。
(3) 運用上の留意事項
ア 古物競りあっせん業者又は認定外国古物競りあっせん業者から迅速に報告が得られるように、報告を求める内容は十分に特定すること。
イ 報告の内容は(2)アのとおりとされているので、報告徴収の規定を、法第19条の品触れのように、個別の古物が出品されているか否かを照会するために運用しないこと。
ウ 出品情報及び入札額を送受信する通信の通信当事者の住所、氏名等、通信日時、発信場所、通信内容、通信回数及び通信の存在の事実について報告を求める場合には、ホームページに掲載された事項及び報告について通信当事者の同意のある事項に限って行うこと。
 なお、特定のユーザーIDを与えられている者の住所、氏名等について報告を求めることについては、特段の問題はない。
エ 報告徴収は、刑事訴訟法第197条第2項に基づく照会とは別個のものであるので、古物競りあっせん業者に対して捜査について必要な事項の報告を求める場合には、同項に基づく照会によること。
第4 品触れに関する規定の整備(法第19条関係)
1 趣旨
 近年、インターネット等の通信手段が発達し、一般に普及していることを踏まえ、情報通信の技術を利用する方法により品触れを発出できることとすることにより、従来の書面による品触れ制度の下での事務の簡素化を図り、より効果的に品触れの制度を活用できるようにしたものである。
2 概要及び運用上の留意事項
(1) 情報通信の技術を利用する方法による品触れとその承諾
 警察本部長等は、品触れを、書面により発することに代えて、あらかじめ古物商又は古物市場主の承諾を得て、情報通信の技術を利用する一定の方法により発することができるとされた(法第19条第3項)。当該方法については、電子メールによる送信する方法又はファクシミリに送信する方法(以下「情報通信の技術を利用する方法」と総称する。)と定められた(施行規則第19条の2)。
(ア) 「古物商又は古物市場主の承諾」を得るに当たっては、@電子メールにより送信する方法又はファクシミリにより送信する方法の別、A電子メールにより送信する方法において添付ファイルを使用する場合の使用ソフトウェアの形式及びバージョンを明らかにすること。また、承諾は、書面又は電磁的方法で得ること。
(イ) 古物商又は古物市場主から、書面又は電磁的方法により、情報通信の技術を利用する方法による品触れを受けない旨の申出があった場合には、当該方法による品触れは、それ以後は発出しないこと。ただし、当該古物商又は古物市場主から再度承諾を得た場合は、この限りではない。
(ウ) 施行規則第19条の2第1項中「公安委員会の使用に係る電子計算機(入出力装置を含む。以下同じ。)と古物商の使用に係る電子計算機とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織を使用する方法であって、当該電気通信回線を通じて情報が送信され、当該古物商の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに当該情報が記録されるもの」は、電子メールにより送信する方法を指す。
(2) 情報通信の技術を利用する方法による品触れの保存
 古物商又は古物市場主は、情報通信の技術を利用する方法により品触れを受けたときは、当該品触れに係る電磁的方法による記録を到達の日から6月間保存しなければならないこととされた(法第19条第4項)。
(ア) 法第19条第4項中「品触れを受けたとき」とは、古物商又は古物市場主が情報通信の技術を利用する方法による品触れを受信したことを現実に了知したときをいう。
(イ) 情報通信の技術を利用する方法による品触れについては、到達の日付を記録する義務は定められていない。これは、当該品触れについて警察本部長等が承諾を受ける際に、古物商又は古物市場主に対し、品触れを受けた場合にはその旨の電子メールを返信するなどの措置を求めることとすれば、品触れが到達した日を確定することができるので、到達の日付の記録義務を定めるまでの必要はないと考えられたためである。
(3) 情報通信の技術を利用する方法による品触れの運用を開始するに当たっての留意事項
 行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律の施行に伴う国家公安委員会の所管する関係法令に規定する対象手続等を定める国家公安委員会規則(平成15年国家公安委員会規則第6号)第5条においては、一定の行政処分の通知等を電子メールを利用する方法により行う場合には、国家公安委員会が当該行政処分の通知等に係る事項についての情報に電子署名を行い、当該電子署名に係る電子証明書を添付して送信しなければならないこととされている。
 このような状況を考慮すれば、情報通信の技術を利用する方法による品触れについても、情報通信機器の整備状況等を勘案しつつ、可能な限りの発出者の名称等を明らかにする措置を実施する必要がある。
 このため、情報通信の技術を利用する方法による品触れを新たに実施しようとする都道府県警察にあっては、発出者の名称等を明らかにする措置について、警察庁と協議すること。
第5 その他
1 古物商又は古物市場主の変更の届出の期限の延長(施行規則第5条第3項関係)
 @古物営業法施行規則の一部を改正する規則(平成12年国家公安委員会規則第9号)により、変更の届出の際の添付書類として、成年被後見人又は被保佐人に該当しない旨の登記事項証明書等が追加されたこと(施行規則第1条第3項第1号ハ参照)、及びA古物商業界から規制緩和要望が提出されたことを踏まえ、古物商又は古物市場主の変更の届出(法第7条第1項及び第2項の期限の原則を、変更の日から14日以内に延長することとされた(施行規則第5条第3項)。
2 競り売りの届出の運用(法第10条第1項関係)
 法第10条第1項の競り売りの届出については、ホームページを利用した競り売りをしようとする場合に届け出る「競り売りをしようとする期間」の上限を6月として運用すること(第2の4(2)ア(ウ))を踏まえ、特段の事情がない限り、6月以内の期間中に行われるものを一括して届け出ることができることとする。
3 行商従業者証等の様式を承認した場合の公示方法(施行規則第12条第2項関係)
 行商従業者証等は、承認を受けた公安委員会の管轄区域外においても提示される可能性があること、古物競りあっせん業者に係る認定をした旨を官報により公示することとされたこと(第3の6(2)エ)などを踏まえ、公安委員会等が特例として承認した行商従業者証等の様式等を公示する場合には、官報により行うこととされた。
4 手数料の標準金額(改正令附則第2条関係)
 古物競りあっせん業に係る業務の実施の方法の認定(法第21条の5第1項及び第21条の6第1項)について、認定の申請に対する審査に関する事務の手数料の標準金額が17,000円と定められた(地方公共団体の手数料の標準に関する政令(平成12年政令第16号)本則の票28の2)。
5 差止めに関する規定の整備(法第21条関係)
 古物営業法の目的が盗品等の売買防止、速やかな発見等を図ることとされていること(法第1条)、ほぼ同様の効果を有する競りの中止の対象が盗品等とされていること(法第21条の7)にかんがみ、差止めの対象を「盗品又は遺失物」から「盗品等」に改めることとされた。また、犯罪の広域化に伴う警察本部中心による活動機会の増加、ホームページを利用した盗品等の売買防止等に資するサイバーパトロールが警察本部で行われていることにかんがみ、警視総監及び道府県警察本部長を差止めの主体に加えることとされた。
5 報告徴収に関する規定の整備(法第22条第3項関係)
 警察本部長等による競りの中止の命令に関する規定(法第21条の7)が新設されるとともに、差止め(法第21条)の主体が警察本部長等に改められたことに伴い、これらの規定を施行するために必要な報告徴収を警視総監又は道府県警察本部長が行うことができるよう、その主体を「警察本部長等」とすることとされた。同様に、競りの中止の対象は盗品等とされており、また、差止めの対象も盗品等に改められたことに伴い、報告徴収を「盗品又は遺失物」以外の財産に対する罪に当たる行為によって領得された物に関しても行うことができるよう、その対象物を「盗品等」とすることとされた。
 古物競りあっせん業者及び認定外国古物競りあっせん業者に係る改正事項については、第3の9を参照のこと。
7 その他
 罰則に関する規定、届出書等の様式及び提出手続に関する規定その他所要の規定が整備された。
8 施行期日
 改正法の施行期日は、平成15年9月1日とされた(改正法附則第1条本文及び古物営業法の一部を改正する法律の施行期日を定める政令)。
9 経過措置
(1) 改正法の施行前に改正法による古物営業法第10条の規定によりされた競り売りの届出は、法第10条第1項又は第2項の規定によりされた競り売りの届出とみなすこととされた(改正法附則第2条)。
(2) 改正法の施行の際に現に古物競りあっせん業を営んでいる者については、法第10条の2第1項の規定による届出は、改正法施行の日(平成15年9月1日)から2月を経過する日までに行えば足りることとされた(改正法附則第3条)。
(3) 改正規則の施行の際現に古物商に係る古物営業の許可を受けている者であって、ホームページ利用取引を行っていないものは、ホームページ利用取引を行わない旨の記載を含む許可申請書を提出したものとみなすこととされた(改正規則附則第2項)。したがって、当該者がホームページ利用取引を開始した場合には、公安委員会に届出書を提出しなければならない(法第7条第1項)。
(4) 改正規則の施行の際現に古物商に係る許可を受けている者であって、ホームページ利用取引を行っているものは、改正規則の施行の日から3月を経過する日までの間に、当該ホームページのURLを公安委員会に届け出ることとされ(改正規則附則第3項)、当該届出に関する所要の規定が整備された(改正法附則第4項及び別記様式)。
 当該届出をした者は、ホームページ利用取引を行う旨の記載を含む許可申請書を提出したものとみなすこととされた(改正規則附則第5項)。したがって、当該届出をした者がホームページのURLを変更するなどした場合には、公安委員会に届出書を提出しなければならない(法第7条第1項)。
別紙1〔送信元識別符号の記載例〕 …(略)…
別紙2
「盗品等の疑いを認めるとき」の参考事例
 以下の事例は、古物競りあっせん業者が古物営業法(昭和24年法律第108号)第21条の3に規定する申告義務を履行するに当たり、「盗品等の疑い」を認める可能性のある場合として特に注意を払うべきものの類型を例示したものであり、個別具体的な場合に当該疑いを認めるか否かについては、古物競りあっせん業者において判断するものである。
 したがって、これらの場合に形式的に合致するときにすべて申告義務が生じるものでない一方、これらに該当しない場合であっても、古物競りあっせん業者が盗品等であると認めたときは、申告義務が生じることとなる。
1 出品者が被害品であると疑うべきことについて一定の理由がある場合
(例) 通報者が氏名、連絡先、被害品であるとする出品者及び被害の状況を明示しており、かつ、次のいずれかの事情がある場合
@ ホームページに掲載されている出品物の製造番号等と通報者から送付された保証書等の写しに記載されている製造番号等が合致する場合
A 財産犯に係る報道等において被害品の特徴が公開されており、それらの情報とホームページに掲載されている出品物の特徴が合致する場合
B ホームページに掲載されている出品物の特徴と通報者から送信された画像中の古物の特徴が合致する場合

(注) 通報者が被害届の受理番号を申し出ている場合には、盗品等の疑いを認める根拠が強まると言える。
2 出品者が、被害に遭わなければ出品されることは通常考えにくいものである場合
(例1) 官公庁職員の身分証明書等が出品されている場合
〜 職員証、通行証等が該当する。
(例2) 市販されていないものが出品されている場合
〜 発売前のゲームソフトの試作品、法令により定められた制服等が該当する。販売促進等のために用いられるものであって、市販されていないが一般に広く頒布され又は入手できるものは該当しない。
(例3) 架空口座の疑いがある預貯金口座の通帳又はキャッシュカード
3 出品者を特定するためのものが消除されている場合
(例) 車体番号のない自動車、製造番号が判読できないようにされたパソコン等が出品されている場合
〜 出品者の説明欄に車体番号等がない旨が明記されていなくても、そのような状況の画像が掲載されているときは、該当する。
4 通常使用する場合に必要な書類がない場合
(例) 法律等で常備することが義務付けられている書類(車検証、自動車損害賠償責任保険の被保険者証等)が、合理的理由がないのに備わっていない場合
5 その他
(例1) 出品者が自ら出品物について、盗品等であるかのような記述をしている場合
〜 「部品取り用であり登録はできません。この事情が分かる人だけ入札してください。」、「「これは盗難車ですか」という質問にはお答えしません。」などの記述が該当する。
(例2) 競りの中止の命令を受けて削除された出品物と同一と認められるものが出品されている場合
〜 製造番号等が一致するもの、同一の画像を掲載しているものなどが該当する。
 警察庁のホームページから引用
受付時間 9:00〜17:00 (日曜・祝日を除く。)
日曜日・祝日でも上記時間内であれば可能な限りご対応いたします。お気軽にお問合せください。また、他のお客様と面談中等で、お電話がつながりにくいことがあります。時間をおいてお掛け直しいただければ幸甚です。
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