Hさんのひとこと
人生は生きているうちが勝負
Hさんは58才、若い頃からずうっと工場で働いていました。50をすぎた頃早期退職を勧められ、退職金をもらって退社。これからどうやって暮らしていこうか考えていたときに、小金を持っている人のいいHさんの事をどうやってかぎつけたのか、いろんな人がいろんな事を勧めにきました。まあいいか、と思ってつきあっているうちに、なんかいろいろだまされて気づいたときには一文無し。住む家も追われ、行き着くところはホームレス。
「昔、通勤してるとき、ホームレスの人見て『俺は絶対こんなふうにはならないぞ』と思ってたんだけどなー」と一言。
今は、教会の軒下に寝泊まりしながら、月の半分くらい3時間ほどの掃除の仕事に就いてます。以前よりは収入があるようになりました。でも、まだ食べるだけで精いっぱいです。今の夢は、「どんなに小さくてもいい、帰って寝る場所、自分の住む場所がほしい。」
そのHさんが、自分の気持ちを書き留めたメモをくれました。そこにはこう書いてありました。
このごろ考えていること
神様がくれたものを食べる。
神様、いつか自分の生活が出来ますように。
自分が死んだら、神様のもとにいけますように。
ただ、毎日生きているだけではつまらない、何かをもとめて生きていく。
自分に神様がくれた仕事を最後までやる。
神様からくれた命は、大切にして生きて行く。
神様、いつか自分に幸福が来るように。
人生は生きているうちが勝負。