「わたしたちの大きな挑戦」

「交わりとしての教会をめざして」に基づく具体的な取り組みについて

横浜教区長 梅村昌弘

聖職位階にある人々の交わり

(1)教区司祭と宣教会・修道会の司祭の交わりが以前から問題とされています。

@これまでの試み
司祭評議会主催の「司祭の集い」は年二回、「司祭大会」は4年に一回開催しています。
前回「司祭の集い」は11月に「これからの信徒像」をテーマに箱根湯本で開かれました。司祭評議会の評議員には宣教会、修道会の司祭も加わり、共に役割を分担してきました。
Aこれからの試み
宣教会・修道会叫祭にも各委員会担当司祭として加わっていただきます。かつての地区制を色濃く残す地区においては人事異動をもって改善をはかります。このため2002年4月の人事異動ではミラノ外国宣教会(山梨県)、聖コロンバン会(湘南地区)、パリ外国宣教会(静岡県)に協力を要請しました。

(2)教区本部の財政状況をふまえ、司祭の生活費の見直しを司祭評議会で検討中です。

(3)高齢司祭の問題は、自立して生活できる司祭(小教区司祭館での対応)と介護を必要とする司祭(個別対応)とを分けて考えます。介護を要する司祭については、委員会を新設して対処します。七十五歳定年制の順守と協力司祭としての老後の準備を図ります。

諸教会の交わり

(1)横浜中心主義の克服

多様性のなかの一致を求め、地域の特性を活かすように取り組みます。青少年委員会、福祉委員会をはじめ各団体・委員会の行事、研修会等の開催についても横浜中心主義にならないように計らいます。特に『司牧書簡』で述べたように「複数の司祭が、修道者、信徒とともに、それぞれの奉仕職をもって協働して教会の使命を果たしていくという意味での、いわゆるチーム・ミニストリー」(14頁)のための信徒養成に関しても、それぞれ地域の置かれている状況は異なるので、教区全体にわたる新たな委員会は設置せず各地域で養成講座を準備します。

(2)小教区中心主義の克服

@従来の教区建設基金委員会は教区建設委員会(委員長カンペンハウド師)として再出発し新たな規約を作成し、建築にあたっては教区ヴィジョンの中で教区、地区、小教区それぞれの角度から検討して行きます。2001年9月25日付で委員会の設立趣旨を記した手紙とともに要綱ならびに運営細則を各小教区に送付しました。「司牧書簡の理念、21世紀の宣教の新しいニーズ(外国籍信徒の司牧を含む)を踏まえ、小教区同士の協力(経済的協力を含む)を基盤として、司教指導の下で教会建築を進める必要があります。教区民の皆さまには、もはや教会建築は小教区のレベルを超えた問題であることをお分かりいただきたいと思います。」との呼びかけがなされています。
A財務顧問会を改組し、経済問題評議会(委員長飯野雅彦帥)を新設しました。教区財政の現状分析をしながら財政諸問題に対処して行きます。教区本部の赤字の解消を図る。独立採算を原則とする小教区会計を見直す。現在、司祭給与の見直しを検討している司祭評議会の答申を踏まえ、司祭給与の財源、特に小数区負担率の格差解消を図るなどの課題があります。
B共同宣教司牧体制の整備。
司教顧問会において具体的な体制(ヴィジョン)を検討。共同宣教司牧の地区は現在の16地区を基本として拠点教会を設置し、再編成をします。
信徒の意識改革が前提となるので、司祭の立場を優先するなど司祭主導では進めません。神の民の一部として既存の小教区共同体を生かす道を模索します。地方における信徒の過疎化、都市部における信徒の流動化を考慮します。実施可能な地域から共同宣教司牧体制を開始します。川崎では溝ノ口、中原、鹿島田の三教会、静清地区では蒲原、清水、草薙、静岡、八幡、千代田の六教会が対象となります。さしあたってモデラトールの任命は回避し、従来どおり各司祭の任命は、主任司祭、助任司祭、協力司祭(高齢司祭)とし、責任の所在を明確にします。

(三)国籍をこえた交わり

@外国籍信徒司牧の充実を図る。属人小教区は設置しません。「日本カトリック難民移住移動者委員会」(旧「国際協力委員会」)の発足に伴い、「横浜教区滞日外国人と連帯する会」をはじめとする関連諸委員会の再検討と再編成を図ります。一時滞在から定住へと移行するなかで、フィリピン人司牧チーム(世話役アルベルト師)、ベトナム人連絡事務所(鹿島田教会)の設置。宣教会、修道会の誘致、海外教区からの司祭派遣を要請(韓国、ブラジル)
A教区司祭の海外派遣(Fldei Donum)を準備中。
Bベトナム人神学生の受け入れ。
ベトナムでは現在でもなお、政府からの厳しい規制があり、多くの青年が司祭召命を感じながらも実現できない状況にあります。横浜教区として被らの望みに応えていくことができるなら幸いです。なお、かつて中国吉林教区から一人の神学生を受け入れるにあたって横浜教区一粒会会則が変更されました。「邦人」に限定されることなく、広く海外の神学生に対する援助も可能となりました。今後とも一粒会にご協力をお願いいたします。

(四)エキュメ二カルな交わり

教会一致祈祷週間に日本聖公会との合同祈祷会を実施し交流を図る。2001年1月21日には梶原主教司式により日本聖公会横浜教区主教座聖アンデレ教会にて実施、次回は2002年1月20日にカトリック山手教会にて実施予定です。

すべての信者の交わり

@共同司牧の共同は、司祭、修道者(特にシスター)、信徒の協働。特に信徒の養成(信徒と司祭が共に学ぶ)を優先課題とします。南信の5教会と諏訪3教会を対象に、2年間にわたる信徒の養成講座、静清地区では信仰養成コースが開かれています。神奈川県ではリーダー養成(担当責任者鈴木師)を準備しています。
A信徒の養成を優先し、終身助祭制度の導入を当面は見合わせます。『司教教書』「終身助祭制度の導入に関して」を2001年6月3日聖霊降臨の主日に発表し、『横浜教区報』でも周知を図りました。

おわりに

横浜教区の皆さんには、『司牧書簡』にそって進められている以上のような具体的な取り組みに対して、ご理解と積極的なご協力をお願いしたいと思います。

今年1月6日の大聖年閉幕にあたり教皇ヨハネ・パウロ2世は、使徒的書簡『新千年期の初めに』を発表なさいました。その中で教皇は次のように述べておられます。「教会を、交わりの家、交わりの学校にすること。これは、新しい千年期に、もしわたしたちが神のご計画に忠実でありたい、世の大きな期待にもこたえたいと望むならば、わたしたちの目前に迫る大きな挑戦です」。「教会が思い切つて力を入れなければならない計画は『交わり』についてです」。この呼びかけにわたしたちも、真摯にに応えて行きましょう。

(横浜教区報2001.12より)



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