臼の性能


 イギリスの臼では、直径46インチの石臼でもって、1時間あたり300ポンドの穀物が挽けるというのが通例だ(1インチは2.54センチで1ポンドは453.6グラム)。同じく 48インチ直径では400ポンド、56インチ直径では500ポンドの穀物を挽く能力があるとされる。一分間に130回転前後で粉を挽くわけだ。臼径が小さければそれより速く、大きければそれより遅い。

 一方、ドイツの石臼は、やはり同じヨーロッパ地域だ、石臼の平均設定速差はさほど変わらない。臼の周速を1秒あたり8〜10メートルほどに設定。これを回転数で計算するとイギリスの場合とほとんど変わらなくなる。現在生産している臼径は、DIN8757ドイツ規格によると直径90cmから、下臼になると最大160cmまでが用意されている。

 材質はさまざまで、天然石ではシャンパーニュ地方から取れるフランス石、ブール石はドイツ語でBurrという。そして砂岩、玄武岩(青い石)、班岩がある。そして人工石では金剛砂を混ぜたりしている。それぞれの石の特長によって、穀物の種類や、水分や粒度などによっても挽き方と目立てを変えている。

 日本の石臼と照らし合わせると、基礎事実が何故こんなに違っているのだろうと思案する。単純に製粉文化による認識の差ということで解決できるのだろうか。所要馬力まですべてデータがそろっており、もはや研究材料ではないとまで思われているんではないだろう、と錯覚してしまう。