日本料理の日本蕎麦


日本蕎麦は日本料理である。無形文化遺産の日本料理にふさわしい日本蕎麦であるからには、それなりにクリアしなければならない問題がある。それは、蕎麦という食品だけではなく、元となる材料もしかりである。

私の見解だが、日本料理には認識できる四季が必要なのではないだろうか。季節の移り変わりが見てとれる料理こそ日本料理にふさわしい。これぞまさしく日本蕎麦。富士の絶景は、雪の富士、桜の富士、雲の富士、赤富士・・・春夏秋冬移り変わる景色にめぐり合えるから素晴らしい。いつも同じ富士を見ていたのでは興ざめしてしまう。赤富士の横に桜が咲いていたら、おかしいと感じる鋭い感性が料理にも必要だと思う。

蕎麦もこれと同じ。季節を表現している蕎麦が正当だ。ファーストフードには四季が見て取れないではないか。「旬」を粗末に扱う日本料理などありゃしない。 一年を通して同じものを提供することが、はたして蕎麦、材料屋の務めなのだろうか。蕎麦は、日本の移り行く自然に逆らわない、地に足の着いた食べ物でなければならないのではないだろうか・・・。