大型風車(ウルムパン博物館にて)

 大形となる風車小屋の中には、ごらんのように通常2台の石臼が備えられている。

 風の力をギヤーで速度を落とす代わりに、高いトルクを出してゆっくり石臼を回している。

 余談になるが、ひと昔前までドイツ車の駆動部は、日本のそれに比べてトルク(回転モーメント)が大きいとよく言われていた。要するに小回りより、粘りのある走りを優先していた。車輪のトルクの幅を広く設定していたのは、車社会に移る前に水車と風車の、このようなギヤーの使い方を経験していたからに他ならないと思う。技術的にはトルクなど何の問題ではない。しかし設計者の思想が違っていたということである。

 ニューマチックコンベアーが発達している日本では無いが、ドイツ製粉には、粉を貯蔵するサイロが製粉機の下に設置した高層製粉工場(タワーミル)というものがある。これもこの風車構造の名残である。