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これから薪ストーブを導入しようと考えている人からよく訊かれる項目をまとめました。
後悔しない薪ストーブ設置のノウハウ、事前知識としてこれから導入を考えている方は参考にして下さい。
ここにない項目について疑問がありましたら、お気軽に上記アクセスのリンクよりお問い合わせ下さい。
薪ストーブについてのよくある質問
1.触媒機と二次燃焼(クリーンバーン)機の選択方法は?
2.煙突について
3.吹き抜けって必要?
4.あの薪ストーブでないと針葉樹を燃やしちゃいけない?
5.出かける時に消火しないとダメ?消火ってどうするの?
6.灰ってどのくらい出るの?灰の始末は?
7.薪の調達方法は?
8.意外と忘れがちな点についてのアドバイスは?
9.大は小を兼ねる?
10.煙や臭いで近所迷惑にならないの?

1.触媒機と二次燃焼(クリーンバーン)機の選択方法は?

「触媒機は煙が出ない」「触媒機は燃費が良い」と一般的に言われているが、どうなのだろうか?

まず煙が出る出ないは触媒の有る無しに関係ない。薪ストーブから煙が発生するのは焚きつけの時に温度が上がっていない時だ。このタイミングでは触媒機であろうと二次燃焼(クリーンバーン)機であろうと、またそういう機構のついていない単純なストーブであろうと全て同じだ。温度が低い状態だと触媒も二次燃焼も機能しないのだ。触媒も二次燃焼も、煙を取る魔法のフィルターではない。どちらも炉内が高温になってから初めて機能するものだ。温度が低い焚きつけの段階では乾燥した薪をしっかり燃やしてやることが重要だ。これは燃焼システムの違いより薪の性能の違いの方が差が大きい。

次に燃費だけど「触媒が良い」と言われているけど、2倍も3倍も違うわけではない。いいところで1-2割程度の違いだろう。それも燃やし方、空気の送り方次第で全然違ってくる。車の燃費もそうだけどアクセル開度や運転の仕方で燃費が逆転してしまうこともよくあることだ。それと同じことだ。

選択のポイントで重視すべき違いはどこかと言うと触媒機は二次燃焼(クリーンバーン)機に比べて、あまり炎が楽しめないということだ。目に見えにくい場所についている高温になった触媒で未燃焼ガスを燃やすという構造のために、炎をあまり上げない燃焼をする。二次燃焼(クリーンバーン)機は積極的に炉内の未燃焼ガスに高温の空気を送り込んで燃焼させてやるので、綺麗な炎を楽しみやすい。炎の見え方の違いは薪ストーブの選択の上でけっこう大きな問題だ。

触媒機の燃焼イメージ写真 クリーンバーン、二次燃焼機の燃焼イメージ写真

ひたすら燃費重視という人は触媒機を、炎を楽しみたいという人は二次燃焼(クリーンバーン)機を選ぶのが良いだろう。触媒は数年ごとの定期的な交換が必要になり、燃費の良さを部品交換代で相殺してしまうケースもあるので、そこらへんも慎重に考えよう。

また欧米製の高級な薪ストーブと、ホームセンターで売っている安い薪ストーブの違いについて訊かれることもあるが、単純に暖房するだけであればどちらでも同じ機能を持っている。しかし、両者には値段なりの歴然とした違いがある。高級な薪ストーブは炉内の空気の流れが計算し尽くされているので燃焼性能が良くて苦労しないでラクに焚けるし、薪の消費も少なく燃費が良い。さらに鋳物が二重構造になっていて必要以上に輻射熱を周囲に出さないので、家に対する防火工事が最小限で済むなどの明確な違いがある。鋳物の質が良く寿命が長いなど、伊達に高いわけではない。さらに、扉の開閉の質感が良く操作も気持ち良いなどの五感で感じる満足感も癒しを求めるには重要なポイントであろう。

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2.煙突について

煙突が薪ストーブの本体より値段が高くてびっくりしている人も多いだろう。煙突なんてただのパイプで屋外に抜けていればいいのではないかと考えている人も多いと思う。実際に薪ストーブを使う前の人はそう思っていても無理はない。石油ストーブやガスストーブの煙突はそういうものでも機能しているからだ。昔のダルマストーブもそんな感じだった。

日本瓦への煙突チムニーの造作例 洋瓦への煙突フラッシング取り付け例 夕焼けに映える煙突 屋内煙突工事中 板金屋さん作成の見事なフラッシング 古民家、日本家屋への煙突取り付け例

しかし、現在の薪ストーブは煙突の性能が極めて重要なのだ。薪ストーブの機種の選択で悩むよりも、どのように煙突を設計するかを悩んだ方が良いくらいだ。薪ストーブの性能は煙突で決まってしまうと言っても過言ではない。どんな高性能な薪ストーブでも横引きが長かったり、シングル煙突を使うとその性能を発揮できない。逆に単純な薪ストーブでも高性能の煙突を使えば、素晴らしい燃焼をする。

どうして煙突が重要かというのは、薪ストーブの構造を考えてみれば理解できる。薪ストーブは電動ファンなどで強制的に燃焼用の空気を送り込んでいない。気密性のある鉄の箱の中で木を燃焼させているので、煙突から排気してくれた分だけの空気が、空気取り入れ口から引っ張られて燃焼するのだ。暖炉や焚き火のように周囲から自然に空気が送り込まれてくるわけではない。

煙突から排気するためには上昇気流(ドラフト)が必要だ。強い上昇気流を得るには高い温度を保ってやる必要がある。そのために二重断熱煙突が必要になるのだ。シングル煙突を使うと、煙突から熱が逃げてしまって排気温度が低くなってしまう。その分だけ上昇気流(ドラフト)が弱くなり、必然的に燃焼用の空気の入りも悪くなって燃え方がイマイチという悪循環に陥りやすい。

現在の薪ストーブは高性能で十分な熱を発するために煙突からの熱を暖房用に回す必要は基本的にはない。薪ストーブの背面からすぐに壁から抜いて、屋外で煙突を立ち上げて、室内にはほとんど煙突がない状態でも十分な暖房をしてくれる。

そしてスムーズな排煙のためには屋根から真っ直ぐ上に立ち上げるのが抵抗がなくて一番良いことは言うまでもない。壁から抜くために折り曲げ箇所があると、その部分が抵抗になって上昇気流(ドラフト)が弱くなる。具体的に実用上問題ない範囲の横引きは1メートル程度で、横引きの後に横引きの長さの2倍以上の縦の長さが必要となる。屋根から抜くと雨漏りが心配という声もあるけど、最近では天窓も普及していて雨漏りするということもあまり聞かない。それと同じようにきちんと施工すれば屋根から抜いても雨漏りの心配はない。

良い設計の煙突を使えば良好な燃焼をしてくれて、薪ストーブの扉を開いても煙が室内に出てくるようなことはないが、煙突がしっかりしていないと室内が煙モクモクということになってしまうこともある。快適な薪ストーブライフを送るには煙突が極めて重要だと認識しよう。薪ストーブは後から交換もできるけど、煙突はなかなかそうもいかない。予算がない場合には、まず煙突だけ施工しておいて、後から薪ストーブを接続するという方法もある。

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3.吹き抜けって必要?

薪ストーブと吹き抜け

「薪ストーブには吹き抜け」というイメージを持つ人も多いかもしれない。そのイメージに憧れている人も多いだろう。

二階建ての住宅の1階のリビングに薪ストーブを設置するケースが多い。この場合二階を温めるために吹き抜けが必要かどうかということだけど、結論から言うと、吹き抜けなしでも十分に二階まで暖房できる。通常の住宅だと階段があるので、部屋の扉を開けておけば、自然と暖かい空気は上に上がっていくからだ。一階のリビングがしっかりと暖まると、その後にじわじわと二階も暖まっていく。

むしろ吹き抜けがドカーンと薪ストーブの上部にあると、一階のリビングがなかなか暖まらなくて、二階がサウナ状態ということになる。薪ストーブの上部に吹き抜けを設定する場合には吹き抜けの反対側にさらに吹き抜けに近い構造の階段を設けて、その上部の強力なシーリングファンで家中の空気を対流させてやる工夫が必要となる。

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4.あの薪ストーブでないと針葉樹を燃やしちゃいけない?

木には種類があって、針葉樹と広葉樹がある。薪には広葉樹が適しているのは言うまでもない。広葉樹の方が重くて長くゆったり燃えてくれるからだ。

杉やヒノキなどの針葉樹林

よく「針葉樹は薪ストーブで燃やしていけない」とか「この薪ストーブなら針葉樹が焚ける」と言われているが、果たしてそれは本当なのだろうか?結論から言うと、どの薪ストーブでも針葉樹を焚くことができる。

樹種の違いの前に、まずは乾燥状態が大切だ。針葉樹でも広葉樹でも良く乾燥したものであることが条件だ。乾燥不足の広葉樹を焚くならば、乾燥した針葉樹の方がよほどマシだ。乾燥不足のものは水分が蒸発して周りの温度を奪ってしまい、温まらないし、煤や煙を大量発生させるからだ。

意外と使える乾燥した針葉樹の薪 建築端材も焚きつけに活用しよう 軽くてすぐに燃えやすくて、温度が上がりやすいけど、燃え尽きるのも早いという短距離ランナーのような針葉樹の特性があるので、焚きつけの際や温度が下がってきた時のブースター代わりに使ってやるのが一番効率的だ。建築廃材なども針葉樹が多いので、このような用途で使って、その後に広葉樹の薪にバトンタッチしていやるのが合理的な使い方だ。

針葉樹だけをバンバン焚いていると温度が高くなり過ぎやすいので要注意だ。

また建築廃材の場合は接着剤で集成した合板や、塗料、防腐剤が塗ってあるものを焚くのは厳禁だ。毒ガスが発生したり、鋳物の成分を侵食する成分が発生してしまう。

そこらへんの判断ができない人に対しての予防策で「針葉樹はダメ」と言われているのが一人歩きしているのだろう。

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5.出かける時に消火しないとダメ?消火ってどうするの?

薪ストーブを消火するのはどうすれば良いのだろうか?出かける前や寝る前に、水をかけたり、消火器をかける必要があると思っている人もいるかもしれない。普通はそういうことはしない。消火は薪の投入を止めるだけだ。そうすれば時間が経てば自然に薪が燃え尽きて鎮火する。良好な状態で燃焼していれば、消えるまでの過程で煙も全く発生しない。

ほぼ燃え尽きた状態の炉内 その状態で扉を開けてみる 灰を掘ってみる まだ熾き火が埋もれている

火が入っていると防火上問題があると考える人もいるかもしれないけど、頑丈な鉄の箱の中で密閉された状態で燃えているので火の粉が飛んだりでの火災の心配はない。薪ストーブの真上に洗濯物を干しておいて、それが落ちたというようなことがない限りは通常の使い方をしていれば留守中に火が入っていても大丈夫だ。

基本的に薪ストーブは出かける時、寝る前に消火するものではない。むしろその前に大きな薪を投入して、帰宅時や起きた時に暖かい状態にしておくような使い方をしているケースも多い。

これから海外旅行に出かけるような時でも、出かける直前まで薪ストーブの炎の温もりを味わって大丈夫だ。

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6.灰ってどのくらい出るの?灰の始末は?

炉内に溜まった灰 灰受け皿に溜まった灰 灰を庭に撒いて肥料にする

どのくらいの使用頻度かによって灰の量も違ってくる。使用時間に比例して出るものだからだ。毎日ガンガン朝も夜もと焚いた場合には1週間で洗面器1杯分くらいだろうか。

灰は焚くたびにいつも掃除しないで適度に薪ストーブの炉内に残しておく方が良い。多少の灰があった方が熾き火が長持ちして暖かさが長持ちするのだ。かといって、溜めすぎるのも良くない。具体的には数日に一度の掃除で、炉の底に2-3センチ程度積もっている状態を維持するのが良いと思う。

灰の始末に困るケースもあるかもしれない。燃えないゴミとして出すこともできるけど、有効活用する方法もある。庭や畑に撒けば良質な肥料になるので、家庭菜園をやっている人に上げたり、陶芸をやっている人に上げると喜ばれるだろう。また薪集めの際に山に返すというのも悪くない。どうしても困るという人は相談に乗ります。

そして薪ストーブのシーズンが終わった春になってからは、しっかりと灰を撤去しよう。炉内に灰を残したままにしておくと、湿気を吸い込んでしまって炉内が錆びてしまう。綺麗に掃除するには塗料用の刷毛(はけ)がお勧めだ。

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7.薪の調達方法は?

「薪屋さんから薪を購入する」「森林組合から原木を購入してチェーンソーと斧で自分で作る」など、お金を出して買ってしまうのが手っ取り早く確実な方法だ。

しかし工夫次第で、自分で動けばお金をかけなくても薪集めは可能だ。たとえば、造園屋さんや植木屋さんにお願いしてお客さんのところで切ってきた処分する木を薪として分けてもらうという方法もある。道路工事、宅地造成などの業者にもタイミングが合えば現場で切ってきた処分待ちの木が置いてあるケースもある。アンテナを張り巡らせておけば、意外と捨てられている木が目につくものだ。

人に声をかけてある場合には話しがあった場合に断らないことがポイントだ。一度断ってしまうと次の話がこなくなる。そして先方に取っては「薪(木)を譲る」のではなく「その現場を綺麗に片付けて欲しい」というのが本音だ。薪として美味しい部分だけを食い散らかすようにしてくると、二度と話はこなくなるので要注意だ。一人で処理できないほどの大量物件が回ってくるケースもあるので、その場合には薪ストーブユーザー同士の仲間でグループを作って大勢でやっつけるのが有効だ。大勢のグループで薪集めすると、必ずメンバーの誰かが話しを持ってくるので、薪集めの情報に困ることはなくなる。

エンジン薪割り機 斧で薪割り スチールのチェーンソー ティンバーウルフ社の薪割り機

今後、当店でも薪集め、薪割りのイベントを積極的に開催していきたいと考えている。

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8.意外と忘れがちな点についてのアドバイスは?

薪棚の例 薪ストーブの導入を検討している時に、薪ストーブのメーカーや機種を一生懸命吟味して考えているけれども、薪集めのことをほとんど考えてない人も多い。薪は木を集めただけではダメで、割って風通しと日当たりの良い雨の当たらない屋根のあるところで乾燥させて1年から2年程度必要なのだ。薪を購入する資金のある人は別として、そうでない人は薪ストーブの導入予定の1-2年前から薪集めをするのが理想だ。そして導入後も焚いて減った分だけ集め続ければ、常に1-2年乾燥の薪を遠慮なく焚くことができる。焚く薪が少ないとケチケチちびちびとチョロ焚きして煙や煤を出したり、温度が上がらずに暖かくないということになる。
薪棚の例 意外と薪が大量に必要だということも、使ってみないと実感できないことだ。その大量の薪の搬入動線を考慮に入れて、住宅や敷地を考えよう。車から薪を降ろしてどこに積むのか、積んだ薪を棚に入れる動線、そして乾燥させた薪を、焚く直前に移動して保管しておく場所、そこから薪ストーブへスムーズに持っていけるかどうかで使い勝手が大きく違ってくる。

また煙突掃除しやすい煙突設計というのも忘れがちだ。煙突掃除は基本的に毎年のことなので、自分で屋根に上ってトップを外して、そこからブラシを入れられる設計かどうかでメンテナンス費用、維持費が大きく違ってくる。屋根の勾配、屋根へのアクセスルートなども慎重に検討しよう。よく室内側の下からブラシを突いて掃除した気になっている人がいるけど、温度の低くなるトップ部分に煤が付着するので、この部分は上から掃除しないと煤が除去できない。ひどい場合には付着した煤で煙突が詰まったり、剥がれた煤が飛び散って近所迷惑になってしまうケースもある。

急勾配の屋根だと煙突掃除が大変 煙突トップにアクセスしやすい家の設計 温度の冷えるトップ部分に煤が付着する 剥がれて飛散すると近所迷惑になる

意外と軽視されがちな炉台の寸法

炉台のサイズもあまり深く考えられないケースが多い。「とりあえず薪ストーブが乗れば良い」くらいと薪ストーブの寸法プラスアルファで適当に設計されていることが多く、実際の使い勝手が良くないものをよく見かける。

実は炉台は薪ストーブを置く台としての機能だけでなく、扉を開けた際に爆ぜた火の粉が飛んだり、火のついた薪が転がり出した時に床を焦がすことを防ぐ重要な機能がある。さらに炉内料理した際に出したダッチオーブンやスキレットなどを置く台としての機能もある。またこれから焚く薪や薪ストーブ関連の品物を置いておく必要もある。

具体的には薪ストーブの周囲に60センチ程度の余裕が欲しいところだ。

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9.大は小を兼ねる?

このことわざは薪ストーブには当てはまらない。必要な暖房能力にふさわしい適切なサイズの薪ストーブを選択することが重要だ。

大き過ぎる薪ストーブはそれだけ多くの薪を必要とする。温まるまでにそれなりの時間も必要となる。一度温まると、今度は暑くなりすぎてしまう。そうなると窓を開けて温度調整するしかなくなる。それにこりて、今度は大きな薪ストーブのちょっとしか薪を入れないでチョロ焚きしても暖かくならないし、不完全燃焼して煙や煤を出してしまう。

小さな小屋や一室のみを温めるような小型薪ストーブで家中を一台で温めるのは無理だ。ガンガン焚いても暖房能力の限界があるから、それは仕方ない。

適切なサイズの薪ストーブを、設計された適温で焚くのが最も効率良いのだ。

小型薪ストーブ 小型薪ストーブ ホンマの中型薪ストーブMS-310TX ホンマの中型薪ストーブMS-310TX ベルギー製のドブレの大型薪ストーブSL700(750GH)とベルギービール ドブレの大型薪ストーブSL700(750GH)の前でくつろぐ猫 ドブレの大型薪ストーブ640CB/760CB

そこで薪ストーブの能力を知るためにカタログスペック上の「燃焼カロリー」を比較してしまいがちだ。しかし、この数字はメーカーによって独自の算出基準で出しているので、違うメーカー同士を横並びで比較しても全く意味がない。たとえばA社は薪を3本入れた時のもの、B社は2本入れた時のもの、C社は目一杯突っ込んだ時のものという感じで基準がないので、勝手に出しているからだ。また「暖房面積の目安」はあくまで目安で、家の断熱性能、薪の種類や焚き方によって全然異なってしまう。

違うメーカー同士を比較する時に一番確実なのは「重量」と「寸法」だ。この数字でその薪ストーブがどれだけ蓄熱できるのか、そして温める能力があるのか同じ土俵の上で見誤ることなく正しく比較できる。

カジュアルに気軽に一室だけ程よく暖房する場合から、全館暖房まで幅広い。使い方やライフスタイルで、どの程度の暖房能力を薪ストーブに求めるかによって、最適な薪ストーブのサイズが必然的に決まってくる。炎の楽しみ方は人それぞれだ。カタログを見ただけでは分からない薪ストーブの選択のコツは経験豊かなプロに訊くか、実際に薪ストーブを使っているユーザーに本音を訊くのが一番だろう。

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10.煙や臭いで近所迷惑にならないの?

住宅地で薪ストーブを使う場合に、どうしても気になるのが煙や臭いで近所迷惑にならないかどうかという点だろう。

薪ストーブの導入前に、色々カタログを取り寄せたり、薪ストーブ屋さんに行ったりして、どの薪ストーブなら大丈夫かと検討していると思う。きっと「住宅地なら排気が綺麗な触媒機」とか言われているのだろう。あるいは「二次燃焼だから排気がクリーン」などと言われているのかもしれない。

はっきりと言っておくが、そんなことは全く関係ない。メーカーや機種によって性質や質感は異なるが、どの薪ストーブでも同じだ。自分の好みのデザインで選んで良いのだ。煙や臭いの出方は薪ストーブの種類ないと言い切ってしまおう。

実際に触媒や二次燃焼のシステムが働くのは薪ストーブの温度が十分に上がって、炉内にたっぷりと熾き火ができた時だ。温度が冷えている状況ではどんな機種でも必ず煙や煤が発生する。焚き付け時には触媒も二次燃焼も全く機能していないどころか、触媒に通すと排気抵抗になってさらに煙がひどくなる。そのため通常は焚き付け時には触媒を通さずに煙突に直接燃焼室から排気をバイパスさせているのだ。触媒付きや二次燃焼の薪ストーブ使用者が近所から苦情をもらってしまうような煙を発生したり煤を出しまくっているケースもたくさん見ている。触媒だからとか、二次燃焼だから排気が綺麗で安心というのは間違った常識なので気をつけよう。そんなことを言う薪ストーブ屋さんは自社の取り扱い製品を売りたいために言っているのだと認識して信用しないようにしよう。

本当のところは、近所からの苦情をもらわないためには薪ストーブの機種の違いは、大きな問題ではない。それよりも「煙突の設計や配置などの施工」「乾燥した薪を十分に準備したか」「焚き方のテクニック」の3つのポイントが全てだ。二重断熱煙突で屋根から真っ直ぐ抜き排気抵抗がなければスムーズな燃焼となり煙が出にくい。その煙突の位置が近所に迷惑にならない場所となっているのかも重要だ。高温で煙や煤が出ないように完全燃焼させるためには大量の乾燥した薪が必要となる。具体的には割って1-2年乾燥させたものだ。さらに焚きつけ時には細めの薪を用意するなどの工夫も必要となる。適切な量と質の薪がないと無意識のうちにチビチビ、けちけち焚いて煙や煤を多量発生させる不完全燃焼となってしまう。薪ストーブの本体より「煙突」と「薪」と「使いこなし」の三つのポイントの方がはるかに重要だということを認識しておこう。近所迷惑防止のためには薪ストーブの性能より薪の性能を重視しよう。そして煙を発生させない上手なテクニックを身につければ大丈夫だ。

そうやって上手に焚けるようになれば、煙や臭いの発生は最小限に抑えられるが、それでもゼロではない。そこで住宅地で使う場合には、近所で洗濯物や布団を干している日中に、焚きつけをしないというような配慮も必要となる。焚きつけをする時間帯を早朝や、夕方以降にするだけでもだいぶ近隣とのトラブルの可能性は少なくなる。薪ストーブを日中に使えないということではなく、焚きつけの時間帯をずらすということだ。

上手に焚いてほとんど煙が見えない状態 拡大してやっと判る程度で目視では焚いているかも判らない 空気を絞り過ぎて青白い煙が発生した状態 不完全燃焼させると煙が発生する
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