定期検診


毎月の診察、検査では超音波診察、問診、内診、尿検査、血液検査などがある。このあたりは日本とほぼ同じである。尿検査は糖、タンパクの測定であり、血液検査は一般的な血液成分の分析、トキソプラズマ検査、血液型検査などである。血液型は1回の検査で確定はせず3回繰り返し行われる。確定後は血液型カードが作成される。妊娠の中期には感染症を調べる膣内細菌検査が行われる。
妊娠12週目に行われる血液検査はダウン症発見のための検査であり、専用の検査票が用意され検査自体一般の検査所ではなく特別の研究所で行われる。結果も、普通は患者に直接手渡されるのに対してこれは主治医に直接通知される。この検査はこの時期にダウン症発症例と類似する血液の特定成分の濃度パターンから推定される統計的診断であり、遺伝子の欠損を直接診察するものではない。当然母体側の血液中には胎児の遺伝情報はまったく含まれない。この検査で疑わしいとされたものの中で希望者のみが羊水検査によるダウン症診断が行われる。羊水検査は非常に高度な診断方法で、母体から採取された羊水に含まれる胎児から剥離してきた細胞を培養しその遺伝子を直接診断するものである。当然高価な検査であるが、上記血液検査で疑わしいと判断された場合は全て医療保険でカバーされる。高齢出産の場合も同様である。
超音波検査は妊娠期間を通じて3回、超音波診断の専門家による診断が行われる。初期、1回目では胎児各部寸法と発育程度から妊娠開始日および出産予定日の算出が行われる。初期10数週目にはダウン症に由来する一時的な脊椎の特徴的形態というものが発現するそうである。中期、後期には一般的な発育具合から身長体重の推定、各器官の奇形の有無、心音、臍帯血流などが診察される。
中期、後期にはいくつかの補助栄養の摂取が指示される。鉄、フッ素、ビタミンDである。
フッ素(左上)は強い歯を作り、鉄(右上)は貧血だけでなく出産時の大出血を予防するためである。ビタミンD(下)は日照の少ない高緯度地方ならではである。日本ならここにカルシウムが加わるのであろうが、水自体にカルシウムが豊富に含まれているためであろうか?カルシウム剤はない。

フッ素は小さな粒、鉄は錠剤だが、ビタミンDは写真のようなアンプルに入っている油である。

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