<< 甦る日々 >>



放送:1979年10月16日〜1980年1月8日

制作:日本テレビ 出演:十朱幸代 原田芳雄 里見奈保 池辺良 土田早苗 他
沖さんの役名:大沢刑事


夜10時といえば大人向けのドラマ。
記憶を失い殺人容疑をかけられている男・志郎(原田)が精神科医・桂子(十朱)と出会い、互いに惹かれ合いながらも事件に巻き込まれて行く物語。
志郎の記憶が徐々に戻る過程と、執拗に追う刑事(勝部演之)の攻防が目を離せない展開で、毎週が楽しみでならなかった。
記憶が戻らない自分に苛立ちながらも、桂子を事件に巻き込まないようにしようとする志郎が実にセクシーで、当時の私は勝部演之を心から憎むほど彼らの愛を応援してしまっていた。いわゆる“ハマッタ”状態。
彼を追う刑事の一人である大沢(沖さん)は志郎が犯人かどうかを確信出来ないまま捜査を進めるうち、GFの真砂子(里見)より姉の桂子に心惹かれて行くのだが、このドラマに限っては「沖さん、やめて。二人をそっとしておいてあげて」と画面に向かってつぶやくという、私にしては異常事態宣言ともいえる発言をしていたのだ。

原田芳郎氏はよれよれのアーミーコートを着ているのだが、これがまた実によく似合っていて、ボサボサの髪も気弱になる表情も、何もかも素晴らしかった。
綺麗な役が多い沖さんがダーティー・ヒーローを演じたのは「北都物語」の樋口だが、アーミー・コート姿でも沖さんは綺麗だった。
同時期放送の「体験時代」の取材で『今までみたいな 例えばカッコイイ刑事のようなワンパターンがいやなだけ』と答えていた沖さんだが、このドラマでは正にその運が悪けりゃワンパターン刑事。
私がこのドラマで原田芳郎氏に魅力を感じたように、沖さんも綺麗でカッコイイだけではない役をやってみたかったのだろう。私もそろそろ大人になって来ていたので、そんな役柄ばかりが続く沖さんに、少し苛立ちを感じていたのも事実だ。もっと大人の心理ドラマを見てみたい。長年のファンとしては、そう思った時期だった。
余談だが、GF役の里見奈保さんは故・鶴田浩二氏の愛娘で、この作品がデビューだった。
テニスシーンがあるが、沖さんの華麗なるプレーは見られず。そういえば、テニスをやっていたという話は聞いたことがないなあ・・・。


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