「太陽にほえろ!」出演決定

私にとっては大ニュースだった。人気番組であり、「ふりむくな鶴吉」放映時には最大のライバルであった「太陽にほえろ!」に、沖さんがレギュラー入りするという。
新人刑事参入、そして殉職というパターンがジーパンとテキサスで出来上がったこの番組に、あえてすでに名前の知られている沖さんが投入されたのは、あまりにも良い七曲署のチームワークに波風を立たせようという目的があったそうだが、このニュースを翌日学校で知らせた時、すでに波風が起こった。

山さんファンのY子ちゃんは第一声で「え〜、何で?やだー」とさも嫌そうに言った。殿下ファンのM実ちゃんは「どうして新人刑事じゃないの?七曲署のイメージじゃないよね」と冷たく言い放った。

波紋はうちのクラスだけではなく、当時既に定着していた「太陽」ファンにも起こったらしい。日本テレビに抗議の手紙が来たという。

だが、蓋を開けてみると、スコッチ刑事の登場から平均視聴率はうなぎ登りとなり、まさしく「太陽」の黄金期となったのだ。

「太陽にほえろ! 10周年記念号」によれば、歴代視聴率ベスト10のうち、

「スコッチ刑事登場」は第6位(40.3%)、
「さらばスコッチ!」が第10位(39.9%)

であり、その間の作品も4作品ベストテン入りしている。つまり、ベスト10中の6作はこの間の作品なのだ。

スコッチ刑事登場の前に「スコッチ刑事のテーマ」というシングルが発売された。おおっ、なかなか良い曲ではないか。沖さんの俳優としてのキャリアもグレードアップするかも知れない。しかも、「太陽」ならエキストラで良く行く国際放映での撮影ではないか。正に心わくわく、どきどきの状態で1976年9月10日、「スコッチ刑事登場」はオンエアされた。

「スコッチ刑事登場!」

新聞の記事が気になった。既に「5年目迎える『太陽にほえろ!』」という記事の中に、視聴者からテキサスを殺さないで!という電報(このあたりに時代が感じられる)が殺到している、という記事があった。
岡田晋吉プロデューサーによれば、
「視聴率が上がって番組全体にカドがとれ、平和になってしまった。四年前、夢中になったファンももうオトナ。ここで青春の挫折や悲しみを強く出して行きたい」
と路線修正発言をしている。それがスコッチ刑事の役目のようだ。ファンとしては気になるところだ。成功して当たり前、失敗すれば沖さんの責任になりかねない。

川口晴年プロデューサーはスコッチ刑事登場について、
「いい意味でも悪い意味でも強い男だから、七曲スタッフにも反感を買うかも知れない。テキサスの生きざまを否定する可能性もあるから、全女性に嫌われるかも」
と語っていたのも気になった。

心配になったファンは私だけではなかったようで、テレビ番組紹介雑誌にこんな投稿が掲載された。

「突然ですが、読者の皆様、特にNTVの『太陽にほえろ!』のファンの方、そして勝野洋さんのファンの方、どうか私の願いをきいて下さい。 『太陽にほえろ!』に九月十日から、勝野洋さんのかわりに沖雅也さんがレギュラーとして、出演されます。どうか沖雅也さんをうらまないでください。私は沖雅也さんのファンで、あのすてきな沖雅也さんが視聴者の皆さんに嫌われるのがつらいのです。どうかお願いします」

私も全く同じ思いだった。

さて、沖さん自身はこのことをどう受け止めていただろうか。ご本人はインタビューでこう答えている。

「ゲスト出演したこともありますし、『太陽にほえろ!』はよく見ていました。抱負ですか?長年、いいチームワークでやってきた番組ですから、石原裕次郎さんはじめ、スタッフの間にある程度、落ち着いた雰囲気があります。だからとにかく早く皆さんになじんで、ぼくなりの刑事の役づくりをしていきます」
「太陽はとにかく走らされるときいて」体力づくりのためにマラソンやトレーニングセンター通いを始めたとも書いてある。

さて、放映当日の読売新聞。タイトルが「マンガ流し見る調子」だ。がが〜ん!

「人物設定、語り口ともに“凡”の積み重ね。かつ、劇画調のカッコよさをねらうのか、気恥ずかしさもものかは、ことさらむずかしい表情に終始する沖クン・・・秘密の一端がみえた。マンガを流し見る調子に徹している。」
NTVの番組なのに、読売新聞がこうでは思いっきり不安だ。

さて、夜八時がやってきた。おなじみのテーマソングが流れ出す。番組のスポットシーン、ボスのアップ、各刑事の紹介。銃を撃つスコッチが出る。撃った瞬間、目をつぶってしまっている。これでは「はぐれ刑事」だ。

各刑事の紹介・・・そしてあの伝説のスコッチポーズの数々がフラッシュで流れた。足を階段にかけたポーズまで来たところで「マンガ」といわれた訳がわかった。ここまで気障なポーズをとられると、確かに笑ってしまう。


三つ揃いの英国製スーツに身を固め、Yシャツの襟はどこまでも高く、懐中時計を携帯、煙草はサン・モリッツ、紅茶しか飲まない刑事。勤務態度といえば初日から遅刻、同僚に挨拶もなく、命令無視、そして容疑者を容赦なく追いつめる。
こんな刑事が現実にいるわけはなかった。マンガと言われても仕方がない。

「必殺仕置屋稼業」の市松に続いて無表情でクールな男。良くも悪くもその後の沖氏のキャリアを方向づけてしまうほど強烈なキャラクターだったスコッチ刑事だが、この「スコッチ刑事登場!」の顔には、登り調子にある人特有のオーラが出ていた。心配無用だったのだ。
スコッチ刑事はすぐに大人気となった。

よく「甘いマスク」と表現される沖さんの顔は、冷たいスコッチ刑事の中にある優しさを表現するのにぴったりだった。本当に冷たいだけの顔だったら、この役は成功しない。ギュッと結んだ唇と、ツンと高い鼻のの横からエクボがのぞく沖さんは、正にこの滝隆一を演じるのにぴったりの顔だった。そして若干二十四歳の沖さんがこの「暖かさを内面に秘め、激しいのにクールな男」という難役を見事に演じているのに、今になって感動を覚える。沖雅也という俳優は、とても優れた俳優だったのだ、と。

さて、「スコッチ刑事登場!」の内容だが、冒頭に歩道橋からカッコ良く飛び降りるシーンがある。実は沖さんはこの時足をくじいてしまったそうだ。ラストの後ろ姿をよくご覧あれ。ちょっと足元が危なげなのがわかる。

《 今回のツッコミ太陽 》
美容院に出勤する途中の弘子は、何故あんな人気のない資材置き場を通らねばならないのだろう・・・。

「殿下とスコッチ」


この回はスコッチの個性を視聴者にもっと印象づけるために、対照的に優しさで人気のある殿下こと島刑事を、ボンの目を通して比較させる趣向だった。

私はスコッチ参入で初めてこの番組を見始めたのだが、確かに七曲署の結束は固く、「仲間」という言葉を何度も使う。こんなに信頼し助け合う職場を現実の世界で実現させるのは至難の業だろうが、ドラマという虚構の世界でそれを実現したことが、視聴者を惹きつけていたのかも知れない。そこへ入って来る一匹狼がスコッチだから、職場や学校、社会に溶け込めないことに悩んでいた人は、スコッチに自分の姿を投影させたのだろう。

登場2週目にして、もうメンバーが当然のように「スコッチ!」と呼んでいる。スコッチも「やめてくれないか、その呼び方は」などといわずに、素直にそのあだ名を受け入れている。意外と順応しているではないか。ボンに至ってはいきなり「待て、このスコッチ野郎!」だし、スコッチもスコッチで、先輩刑事を「あんた」呼ばわりしている。

その横暴な態度で「スタイルは英国風だが、紳士とはいえない」と言われたスコッチに対して、正真正銘の紳士である殿下は、「あんた」と呼ばれても「君」で返し、差し出したライターの火を無視されても微笑んでいる。張り込み中でも、携帯用の灰皿を手に喫煙する徹底した紳士ぶりだ。
今は禁煙が社会的に認められて来たせいか、ドラマで喫煙するシーンが減っているが、この回のラストではスコッチも殿下も煙をくゆらせているばかりか、その後ろで見守るボスも、屋上に上がって一服だ。
スコッチにしろ殿下にしろ、現実にはいそうもないキャラクターだが、一番いそうもないのは、金のネクタイのボスだった・・。

《今回のツッコミ太陽》
犯人はボールを取りに来た少年を撃とうともしていなかったのに、どうしてスコッチはあんなにあせって飛び出したのだろう?かえって大騒ぎになったではないか。

「誘拐」


この回は山さんの独壇場だが、養子問題に触れているので書くことにする。

「山さんの子供ももらい子なんですよ」
と言ったボンに対してスコッチは
「もらい子ねえ・・だからどうだって言うんだ?」
と平気な顔で返すが、沖さん自身は日景氏の養子になったことを「だからどうだって言うんだ?」と平気な顔では返せなかっただろう。
ある番組のスタッフに私が沖さんのファンだと告げた時、そのスタッフは「彼にはお父さんがいるからねえ」と嫌味たらしく言われたことがある。ファンに対してですらそうなのだから、沖さん本人はもっと嫌な思いをしたことが、数え切れないほどあっただろうと推察する。

スコッチ刑事登場で「太陽にほえろ!」の視聴率が更に平均5%近くも上昇したので、雑誌のインタビューなども増えた。そのうちのひとつから。

「両親が離婚したのは、彼が14歳のとき。まもなく、たった一人の妹が福岡県の親類に預けられ、フッと気づいたときには、彼は一人ぼっちになっていたという。
『あまりにもあっけない肉親との別離(わかれ)だった。あれから、オレは、一度会った人間の顔は、けっして忘れないようにしている。』
人間は、愛した人の顔さえ忘れてしまうこともあるのに、なんて哀しいことばではないだろうか。
だが、彼は笑う。
『刑事役にはピッタリだろう』と・・・。笑いの中に、フッとさびしさがただよう。
『沖さんって、男っぽさがいっぱい。あんな兄貴がいたらいいのにな。』
年下の女の子に見せる笑顔には、いつもやさしさがあふれている。」


この「誘拐」では山さんの名せりふがある。

「どこの子供だって、一度や二度は親に心配をかける時がある。そんな時その子は、本当は心の底で父親の名を大声で呼んでいるんです。そういう時、親が信じてやればこそ、その子は救われるんです。立ち直れるんです」

親に叫ぶことが出来なくなった少年は、都会に出て、叫びをきいてくれる一人の男に出会う。それが日景忠男氏だった。ゲイバーでアルバイトをする城児少年に「こんなことをしていてはいけないよ」と言ってくれた日景氏。その日景氏に、少年は父親を見たのかも知れない。日景氏は「この目のギラギラした少年に賭けてみよう」と彼を引き取って芸能界入りするために尽力し、個人事務所まで設立した。
だが、日景氏は同性愛者だったので、沖さんに対して異性としての愛情を抱いてしまった。そのことに気がついた沖さんは、今まで日景氏の想いに気づかなかったことを謝り、これからは優しくする、と約束してくれたのだと言う。(日景氏の著書より)

心の底で父親を呼び続けた沖さんは、「台本を読んでいても何を書いてあるのかわからない。それくらい疲れて」東名高速で事故を起こしてしまう(「独り言」で後述の予定。でも、いつになるか不明)が、それは実父のお墓へ行く途中だった。父親に心の叫びをきいてもらいたかったのか。日景氏では、やはり親にはなれなかったのか。

《今回のツッコミ太陽》
1.これは有名な話だが、一応ツッコンでおく。
戸籍抄本では山さんの子供の名前が「洋一」となっているが、のちの回では「隆」と呼ばれている。ニックネームか?自分の子供を「坊や」というセリフもおかしくないか?
2.「補欠でも1500万円払えば医大に入学できる」これっていけなくない?
3.医大の受験のために、予備校に近いアパートを借りてもらって遊び暮らしておいて「オヤジは俺のためには何もしてくれない」って甘くない?
4.長さんの「2分後に投げて下さい」は、3分後にすれば犯人が鞄をとる前に逮捕できて、カーチェイスをしなくて済んだのではないか?

「刑事失格!?」


写真はスコッチの身だしなみの説明。
「スーツはもちろんオーダーメイド。ネクタイもフランス製できめて・・。」
(実際に見ると生地が薄くて安そうに見えた。私に見る目がないのか?)
小道具上から
「紛失しやすいのでダンヒルにみえる国産のライター」
(「ぴったしカンカン」出演の際、ライターをよくなくすので、百円ライターを携帯している、と語っていた。久米宏氏が百円ライターだとなくさないものだと言うと、「いや、それでもなくすんですよ」と笑ったのが印象的)
「タバコはサン・モリッツ。普段はラークを吸う」
(このサン・モリッツは現在販売されていない)
「銀製の懐中時計もキザに見せるための彼のアイデア」
(スタッフが苦労して集めたものらしい)
「靴の光り具合いもボンのものとはチョット違います」
(失礼なコメントである)

今回も初っ端の街頭を歩くシーンからとても目立つスコッチ。スーツが決まりすぎている。モデルとも違う、スコッチ刑事独特のカッコ良さで、とても隠れて尾行が出来る様子ではない。唯一、水色のネクタイだけが沖さんの本当の年齢(当時24歳)を示すように若々しいが、ボスほどではないにしろ、かなり派手だ。容疑者役の長塚京三氏もとびきり若い。

まだ七曲署藤堂チームの仲間には溶け込まないスコッチだが、ボンをはじめメンバーが何故か既にスコッチの味方をしている。
メンバーはそれぞれの役割を演じきっていて、見事に惹き込まれる。お化け番組として長年君臨しただけのことはあるのだ。
特に、山さんの細かい演技が目につく。ベッドに横たわる沼田(長塚氏)に話しかけるゴリさんの後ろで、しきりに「手の演技」をしている姿が笑えるが、すべて計算されたものなのだろう。

沖さんも、今みると細かい演技をしていることに気づく。
誰にも語らずに一人で捜査していたスコッチだが、家路につく時の後ろ姿がしょんぼりとしている。歩き方で演技をする俳優が少なくなった今、沖さんはすごい役者だったのだと、今ごろになって思うのだ。拳銃を出そうとする犯人に走って向かって行ったボンに「ボン!」と叫ぶシーン。たった一言でボンの身を案じるスコッチの気持ちを100%表現し、「バカだよ、お前は」と、いたわる眼差しも一流だ。
ただし、この表情はファンの子たちにもよくみせてくれた。この目で微笑まれたら、100万ボルトで感電死することを請け合う。


<< 今回のツッコミ太陽 >>
部屋でくつろぐスコッチの姿が出るが、ベストはおろかネクタイも外さずに涼しい顔で紅茶を飲んでいる。ただし、帰宅してすぐ魔法瓶からお湯を注いで飲んでいるので、ぬるめの紅茶が好きだと思われる。猫舌かも知れない。

そして山さん、証拠の拳銃を素手で持ってはいけませんよ。それも今回だけじゃないですよ。

「蝶」


スコッチ主演作ではなく、長さんの暖かい刑事ぶりを描いたこの作品だが、個人的に思い出のある作品なので、少しだけ書いてみる。内容はともかく、ツッコミ甲斐のある一作だ。

左の写真はスコッチと殿下が被害者の西沢の会社のあるビルに入って行くシーン。出て来ているではないか、とツッコまないでほしい。リハーサルを終えていったん出て来たところだ。
一緒にエキストラをしたYさんは、スコッチの肩のうしろに映ることに成功した。私はスコッチの背中のあたりにいる。「計算機でもいじってて」と指示されて、ああ、背中が熱いわ!と思いながら一人で身をよじっていたのか、画面には映っていない。他のシーンでちょっと映ってはいるが、私の顔を知っている方は探さないようにお願いする。



<< 今回のツッコミ太陽 >>

冒頭からツッコミたくなるシーンが多いこの回。

1.最初の事件現場はあんな山の中なのに、七曲署の管轄なのか?

2.電話を受けたボスが現場を紙に書き込んだのを見ただけで、指示も待たずに飛び出して行く面々。 山さんまでそれでいいのか?

3.事故現場で被害者の身元を山さんに報告するスコッチの右足に注目。足を高く上げて車に乗せてい る。オープニングのキザポーズは「普段通りの何気ない動作」だったのね。

4.小森の家を訪ねる長さんとボン。捜査令状もないのに勝手に家の中に入っていいのか?しかもボンは 「不用心だな〜、どこもかしこも開けっ放しで」と平気で言っている。

5.とうとう長さんまで「あんた」呼ばわりするスコッチ。「思い上がってんのはあんただ!」って、 こんな人が移動で自分の職場に来たら、耐えられないだろうなあ。

6.小森のアリバイ探しに奔走する長さん。真犯人を探すのが刑事では??

7.やっとみつけたアリバイの証人は小学校に上がるか上がらないかのチビッコ。子供の証言は証拠とし て採用されないって誰か教えてあげようよ。

8.「小森のアリバイが証明された」と言われただけで、鞄を放り投げて逃走しようとする西沢。 それじゃあ犯人だと名乗ったようなものですぜ。
(太陽にはよくあるシーンだな、これ)

いやー、だんだんツッコむのが楽しくなって来たぞ。次回へ続く・・・。

「保証人」

サイン会は新人刑事のお約束

スコッチが仲間に打ち解け始めるのがこの回。
ラストでボスにごちそうになろうとするメンバーたちがアコにも誘いの声をかけると、照れたように立ち上がって気弱に「あの、たまには和食も悪くないです」と参加するのだ。あまりにも急に弱気な発言と柔和な笑顔が出てしまうので面食らうが、ここで「お前なんか誘っていないよーん」と言うような人はいないのが七曲署の良さである。

そろそろボスはいつも座ったまま「よーしわかった」と電話を切るシーンが多くなって来た頃だが、この回はバスに乗るボスが見られる。
黒眼鏡(決してサングラスではない。あれは「黒眼鏡」だ)で仕立ての良いスーツを来て、席が空いても決して座らない不審な男。それがボスだ。案の定、囮のために置いた紙袋が小学生にみつかり、「それ、おじさんのだ」と取り返すと、子供たちに囲まれて「証拠見せて」と言われている。

<<今回のツッコミ太陽>>

全員が本来の仕事を放り出してボスの汚名返上に取り組む。やっと犯人がわかって自宅まで来たボスは、そこまでスコッチと殿下にお供をさせておきながら、家の前まで来た瞬間、「松風マンションに空き巣だ。行ってくれ」と、スコッチと殿下を追い払ってしまう。ここに着く前に言えなかったのだろうか?
しかも一係は殺人課なのに「空き巣」か。
七曲署の一係は何でも屋なので、そこまでツッコむと全てがツッコミになってしまうから、この件はこれまでにしよう。

「疑惑」


スコッチの主役回。スコッチが主役の時は女性がらみの事件が多い。しかも年上の女性が。今回も安田道代さんという和服美人がスコッチの先輩刑事の未亡人という役でゲスト出演している。
スコッチが城北署にいた時代に話は溯る。
ほんの一瞬発砲するのをためらったために先輩刑事を死なせてしまったスコッチは、冷酷ともいえるまで厳しい刑事になってしまった。同僚となじもうとしないのも、大事な人を作ってまた失うことを怖れたからだ。

このスコッチの性格設定には、以前書いた「はぐれ刑事」というドラマが深く影響していると思われる。「はぐれ刑事」では誤って先輩刑事を撃ってしまったことがドラマの核をなしていた。とても似ている。「スコッチ刑事登場!」を観た時にすぐにそう思った。同じ日本テレビで同じプロデューサーだから、そのドラマの記憶からスコッチ刑事の性格設定を作り上げたとしても不思議ではない。

この回では追憶シーンで、その事件が起こる前の純朴な滝刑事が現れる。叫び、涙する滝刑事は、決してスコッチではない。演じ分けが見事だ。

さらに、久しぶりに未亡人の家を訪ねて、はにかみながら体を小さくしているスコッチにお目にかかれるし、その子供とお馬さんごっこやくすぐりっこをしてはしゃぐスコッチすら見られる。こんなシーンを観ていると、沖さんは子供好きだったのではないかと思ったりもするのだが、子役の松田洋治くんの名演技もあったのだろう。

以前の日記にも書いたが、この松田洋治くんは当時超売れっ子の名子役で、たまたま私がエキストラで彼と一緒に演技することになった時は、その凄さに舌を巻いてしまった。
私は病室のベッドに横たわる洋治くんに布団をかぶせ、「もう大丈夫よ」と一言いう台詞があっただけなのだが、たったその一言のために3回もNGを出し、しかも放映ではその台詞の部分がカットされていたという情けなさだった。一方洋治くんは「お母さん、僕の本当のお父さんは一体誰なの?!」と母親役の赤座美代子さんに泣いて迫るシーンを、ものの一発で決めてしまった。

そんな彼だから、沖さんを食う勢いで、「帰っちゃ嫌だ!」と迫真の演技で涙を誘う。だが、沖さんは子供や動物に食われるほどちっぽけな役者ではなかった。優しく微笑みかける眼は逸品であり、わずか24歳で「おじちゃん」と自らを呼んで子供と遊ぶシーンは、まるで沖さん自身にも子供がいるのかと思わせる自然さだ。

未亡人に疑惑を抱きながら悩むスコッチにボスが助言するシーンが胸を打つ一作。

「信じたい相手なら信じたらどうだ。心を開きたい相手なら開いたらどうだ」


<< 今週のツッコミ太陽 >>

1.犯人逮捕のシーン。
逮捕状はないようだが、それなら普通は参考人として署に呼び出してから自白させないか?
2.「その1千万はどこで手に入れた?!」
退職金と恩給だったのなら、調べておけないか?
3.「あなたにだけは知られたくなかった」のなら、どうして最後に言ったのだ?犯人はつかまったのだから、「お答えできません」のままで良かったではないか。(それじゃあドラマとして不完全燃焼だから仕方ないか)
4.お墓まで追って来るボス。ボスはラストシーンのためなら神出鬼没なのだ。

「天国からの手紙」

今回の主役は鼻毛の手入れも美しい長さんで、スコッチの台詞はほとんどない。
唯一気になるのは、ボスに「奴をひっぱるのはもう少し待つ」と言われて「あん?!」と不服そうに振り向く台詞。いまだにボスに対しても生意気なところがあるのを見せるために、わざとぞんざいに聞き返すのだ。

今回はレギュラーの「得意技」がいくつも見られる。
ズボンを引っ張り上げるゴリさん、指をパチンと鳴らして「そうでもねえぞ」と日活を引きずるボス、小さな背伸びを繰り返しながらしゃべる長さん。

太陽にほえろ!10周年ファン感謝の集いでは、ドック(ボス−眉間に皺を寄せる)、ジプシー(山さん−手を額にあてて人差し指を前に出す)、ロッキー(ゴリさん−しきりにズボンを引き上げる)、ラガー(長さん−円を描いて頭をかく)がそれぞれのモノマネを披露して爆笑を呼んでいる。
さて、スコッチの「得意技」は何だろう。オープニングの決めポーズは勿論有名だが、それだけではスコッチとわからないか。ボスの前に立つ時に、多少体から腕を離して仁王立ちになっているポーズ。これもわかりにくい。殿下もモノマネするような「得意技」はないのだから、無理に作る必要もないか。

<< 今回のツッコミ太陽 >>

1.金曜日をサービスボトルデーに?稼ぎ時にはサービス日を設けたりしないものだ。
(我ながら細かいツッコミだなあ)
2.参考人の段階でも容疑が晴れた後でも呼び捨てにされる松原。人権問題だ。
3.「そうともいい切れんぞ、長さん」と外から入って来ていきなり会話に加わる山さん。
外で会話を聞いていて、ここぞと思うところまで入って来ないのだろうか。
「話は全部聞いた!」と入って来る時すらある。

「CQ・CQ・非常通信!」

「世にも優しい男」殿下。今回は男子高校生のハートもキャッチ!
それに比べてスコッチは、逃げたからといって公園で高校生に威嚇射撃だ。 この高校生は井上純一氏が演じているが、沖さんがアイドルになった少し後には彼も「ポスト郷ひろみ」と言われたアイドル候補だった。

アマチュア無線を題材にしたこの回をみると、いまさらながらインターネットの凄さに感動し、感謝してしまう。
大きな無線は場所をとっただろうし、高価でもあっただろう。香港と通信したというだけで「すごいじゃないか」と誉めた殿下を演じた小野寺昭氏と、今ではインターネット上で会話さえできる。香港どころか世界中どこからでも通信可能なのだ。

沖さんが亡くなって20年が過ぎ、雑誌に時々養父の日景氏が登場してあの頃のゴシップをほじくりかえす記事にされる以外は、俳優・沖雅也の存在は忘れ去られているように思えた。
数年前「太陽にほえろ!」『スコッチ刑事登場!』がNTVで再放送された時は、これで沖雅也ブーム再燃になるかと期待したが、『さらば、スコッチ!』まで放映もされず、そのまま話題にもならなかった。

何とか「沖雅也」の名前を伝えて行きたい、ゴシップでしか知らないという人にも素晴らしさをわかってもらいたい。
♪いーまでは指輪もまーわるほど〜、やせてやつれた お前の噂・・・と歌っている場合ではないのだ。私をずっと助けてくれた人に、何とかして恩返しをしたいと考えた。

インターネットの存在を知った時、閃くものがあった。沖さんのサイトを作って細々とでも活動をすれば良いのだ。すぐにPCを購入してプロバイダーと契約した。ホームページ作成にはかなり手間取ったし、これからも手直したいところだらけだが、幸い公式ページもあって、他の沖ファンとの交流が始まった。インターネットが顔も知らない他のファンとの交流を可能にしてくれたのだ。

スコッチの話題に戻ろう。

沖氏の加入後、視聴率は平均5%はね上がった。当然雑誌にも沖さんのインタビューがいくつか掲載された。視聴率について沖さんは

「そのことはうれしいですが、ボクが出たことでドラマがおもしろくなったといわれる方が、もっと嬉しい」と謙虚に答えている。

他にも気になる発言をいくつか拾ってみる。

「スコッチって、ボクに似てるんですよ。イイカッコもすれば、夢見るようなところもあり、人知れずセンチなところもある」

「役者は、最後は人間性だと思うんだ。見るひとは、その人間性をみているんですよ。ぼくがいちばんやりたいことは、人間性のある役者というものを確立する、ということなんです」

「疲れませんよ。それが自分なんだから・・・。ぼくは、常に沖雅也という名前を背負っています。ひとりになろうと、どこにいようと、オレは俳優の沖雅也なんです。早くいえば、みっともないことはできない。立ち小便は絶対にできない、ということです」

「オレはやりますよ。8時台には8時台の価値観があるはずです。仕事として、なんでも不必要なものはない。やりたいものもあれば、我慢しなければならないものもある。この中から自分を確立してゆくのがほんとうの俳優でしょう」

24歳の沖さんはまだかなりツッパッていた。だが、論理的な自己主張が出来る冷静な目は、とても24歳とは思えない。頭のいい人だったのだ。


<< 今週のツッコミ太陽 >>

1.修が警察無線を傍受していたことを知りながら、もう少し彼の張り込みを続けるとボスに無線で報告する殿下。ほーら、聞かれていたではないか。

2.喫茶店を爆破して婚約者を殺すのは人身事故を装うよりバレやすくないか?

3.どうでも良いことかも知れないが、江ノ島で無線を経由してくれたサンチャゴエックスレイチャーリーさんは、一体何者だろう。 役者とは思えない素朴な演技が、かえって印象に残る人である。

4.逮捕された沢木の手錠が、いつの間にか左から右に替わっていないか? しかも片手で手錠をつかんだだけのボン。あれならまだ逃げられるぞ!

「結婚」

ボンの主演作。妻が夫を殺す事件の中で、ボンの姉の結婚も絡めて夫婦のあり方を探る、太陽らしいヒューマニズムあふれる作品だ。

ここまで来たところで、スコッチは当初の荒々しい態度も、たった一人で捜査を進める姿もないことに、ファンとしては多少のつまらなさを感じ始めていた。台詞が一時間にひとつかふたつということも多い。
この回は当然ながらボンが出ずっぱりなので、八つ当たりまでしたくなる。
冒頭から煙草を拾うシーンだ。スコッチのポイ捨てを非難しているのか?
「きれいな目の刑事さん」だと?そんなことを捜査に来た刑事に言う女がいるか?
ツッコミだらけである。

無理に沖さん絡みで話を進めさせていただけば、当初の容疑者「けんちゃん」の着ていた赤いチェックのジャンパーは、沖さんが初めてテレビでレギュラー出演した「クラスメート」で着ていたものだ。のちにドックが着ていたこともある。こんなに太陽がヒットしていたのに国際放映は貧しかったのか。
聞き込み先のバーテンは、のちにスコッチを死なせてしまう奴だ。こんなところに潜伏していたのか。

さて、「結婚」というサブタイトルにちなんでだが、当時の沖さんの結婚観はどうだったのだろう。

「『恋愛は出来ない、結婚は見合いだ』という24歳 − 沖雅也 ニヒリズムの魅力」というタイトルのインタビュー記事がある。(女性セブン)

「女性のことだって、いまの境地としては、愛情の安売りをしたくない、ということですね。たとえば、ひとりの女性を好きになった。すると、オレはほんとうにこの女性を好きなのか、と考えて、それを見つめちゃうから、深く付き合えないんです」

「マスコミに知られたり、仕事に影響が出たりすることを思うと、愛情をかけられないんですよ。そういう追いつめられた状態の中で恋をするのも刺激があって、仕事に良い影響も与えましたがね」

「恋愛で相手の心のことでくやむよりも、見合いで第一歩から愛を育てて行く方がいいですよ」

亡くなる直前まで「見合いが希望」と言っていた沖さん。相手に愛情をかけて裏切られるのを怖れていたように私には思えた。親の愛を信じられなかった子供は、そんなトラウマを持ってしまうのかも知れない。

<< 今回のツッコミ太陽 >>

作品紹介のほとんどがツッコミなので、ひとつだけ定番のラストシーンから。

☆部下の家族に会ったら、上司は隠れていないで挨拶しないか?新幹線が出てからサングラスをかけて出てくる上司なんてイヤだ。

「孤独」

ドラマを見ていると、知らず知らずのうちに沖さんと共演したことのある人を探している。
先日のドラマにはゴリさんと長さんが出ていた。被害者の友人だという有閑マダム風の夫人は、何度か時代劇で共演していた方だった。もうひとつ、再放送で観たドラマには十津川警部が「北帰行殺人事件」と同じ三橋達也氏が出ていたし、容疑者の一人は「大追跡」で沖さんに抱き締められている山口美也子さん。もう一人の容疑者は五十嵐めぐみさんだった。彼女と共演があったかどうか記憶にないが、お葬式には騒ぎが静まった頃を見計らって、そっと焼香に来ていた。(もちろんレポーターにみつかって囲まれてしまった)
こうして、沖さんと全く関係のないドラマを見ている時ですら、どんどん頭の中が「沖モード」になって行くのだ。

今回の太陽もそういう目で観てみると、三ツ木清隆氏は「青葉繁れる」「はぐれ刑事」などで共演しているし、三ツ木氏の妹役の栗田ひろみさんは映画「ときめき」や「涙・あいつは今夜もいない」で共演している。

男性にとっては、妹が「お兄ちゃん!」と叫んで追いかけて来ることはかなりの快感であるらしい。「男はつらいよ」のさくらを筆頭に、アイドルのドラマデビューの定番は、主人公の妹役だ。

沖さんも妹さんをかなり可愛がっていたようだ。

「僕が上京したのは両親のことが原因だったけど、いまではもううらむ気持ちなんかありません。親には親の人生があるし、父も母もしあわせになってくれればいいと思っています。でも、妹は女の子だし、年も若いのでいろいろ悩んだでしょう。一時はぼくも辛かったが、芙美子もさびしい思いをしたんじゃないか・・。だが、いまでは二人とも明るく割り切っているんです」

沖さん同様長身(記事には173cmとある)で、釣り合う相手がなかなかいないと言って、沖さんと腕を組んで歩きたがったという妹さん。彼女も「お兄ちゃん!」と言って沖さんの後を追っていたのであろうか。

今週の最後で「孤独」に慣れてしまった若者を愁うゴリさんだが、スコッチは意外にも孤独を肯定するというよりも、自分が淋しいというような甘えた表情を見せているのが印象的だ。

<<今週のツッコミ太陽 >>

遺体の確認を発見現場でするのはどうでしょうか、殿下。

「狙撃」

某国の大使館員だの暗殺計画だの、「キイハンター」を思い出させる設定がちょっと異色の今回。どう見ても日本人なのに、外国人という設定も面白い。
ゲストは元関取・竜虎の放駒親方だが、彼の台詞まわしの方が、外国人のように聞こえる。本職でない割には好演しているが、やはりプロはすごいなあ、とレギュラー陣の演技や台詞のうまさにに改めて感心してしまう。

さすがのスコッチも突き飛ばされてしまう勢いだが、走っている時は、後ろのスコッチがいつもにも増して手を抜いて走っている。
運動神経抜群の沖さんは、後ろから走る設定の時はいつも追いつかないように走っているのが微笑ましかったりする。唯一の例外は「大追跡」での柴田恭兵氏。藤竜也氏によれば、二人は本気で競争していたそうだ。負けず嫌いなところもまた、ファンなら微笑ましく思える。

いつもは厳しい取調べで他の刑事に止められるのはスコッチの方だが、この回では新人刑事のように突き飛ばされてびっくりしているスコッチが可愛い。ゴリさんが「お前でも止めることがあるんだな」と、嬉しそうに肘でスコッチをつついているところも、ゴリさんとスコッチが大分馴染んで来たのを微妙に表現している。

実際の撮影を見学して驚いたのは、ロケではひとつのカメラで撮るため、こちらの人の表情をとったらカット、その台詞を受ける人のアップでカット、と細切れに撮影して行ったことだった。誰かの台詞に答える場面でも、実際にはその人は目の前にいなかったりする。
沖氏はどうやっているのかを観察して見たところ、「はい、本番行きます」の声がかかると、自分で相手の台詞をぶつぶつと言い始める。そしてカメラが回るとその返事をするように自分の台詞を言う。こうやって台詞の流れがスムースになるようにしていた訳だ。

俳優という職業は華やかな一目を惹く仕事ではあるが、現場では熟練の職人さんという印象だった。細切れの撮影を頭の中で紡いで演技をするなんている芸当を、毎日当たり前のようにしている人たちなのだ。
今回で例をとると、放駒親方扮するGPの堀田が憎まれ口をたたいて去った後、七曲署のたちが映る。山さんの手は既におでこに当たっていて、いかにも呆れたという様子をいつもの「手の芸」で表わしている。これも場面を頭の中でうまく紡ぐことの出来る職人さんの技だ。

<<今回のツッコミ太陽 >>

1.テーブルを囲んでみんなで手を拭いているシーンがどうもおかしい。
一匹狼のスコッチまで加わってどうする。
2.留学生リン・シャオ。
君はのちに日本へ帰化して強盗となり、スコッチの七曲署復帰に一役買うことになるな。

「おさな子」

先回の「狙撃」で少しは見せ場のあったスコッチだが、依然として出番は少ない。ちょうど撮影時期と舞台「ふりむくな鶴吉」が重なった時期だろうか。ここ数回は声もかすれているが、一応この回では見せ場を作ってファンサービスをしてくれている。拳銃をとり出すのにスローモーションでコートを翻すスコッチ。これだけでも絵になるのがスコッチだ。

半年も経たぬうちに「タカシ」君となってしまった山さんの子供(「誘拐」参照)は、今日もひたすら泣かされている。
命名はいい加減だが、この子役の男の子はずっと同じ子が演じている。赤ちゃんの時は特に山さんになついているようにも見えないが、のちには立派に台詞も言って、山さんを守るために活躍するまで成長する。

山さんの義母(赤木春恵)がタカシ君を引き取るこの回。迎えに来た義母にタカシ君は意外にもなついていて、彼女が焼香をしようとするところへクマのぬいぐるみを持って来たりする。さすがは赤木春恵、ダテに鬼ばかりの世間を渡って来てはいないのだ。後から山さんも絡もうとするが、見事に無視されている。

タカシ君を見ていると、アフレコ(後から声だけを録音する)ではないことがわかる。台詞の途中で何か喋る、注射器を見て火がついたように泣く(そりゃそうだ、病気でもないのに)・・・これらのシーンは大人ならうまくアフレコ出来るが、技術でもあそこまで声と動きは合成出来ないだろう。
小野寺昭氏のサイトでこの件について質問をさせていただいたことがある。人混みでの撮影中は野次馬の声援がかなりあったので、どう処理したのか気になっていたのだ。そういう時は、そのシーンだけアフレコしたという回答をいただいた。 もうひとつ裏話。母の知人の家で「太陽にほえろ!」の撮影があった時のこと。沖さんはその日は在京ではないことがわかていたので私は学校を休んでまでは見に行かなかったが、山さんファンの母はしっかり見学していた。謝礼はどうだったのかまでチェックして来た。菓子折り一箱だけだったそうだ。
母の感想は「露口茂って案外小さいのね」だった。俳優に対する感想はこれが多い。画面では大きく見えるスター達が等身大の大きさになって眼前に現れると、とても小さく見えるものなのだ。

この回で短いながら『青春のテーマ』に乗って走る山さんは、とても大きく見える。だが、ラストで哺乳壜を掲げて「タカシ〜!」と叫ぶ山さんは、ちょっとコメディが入っているのがおかしい。露口茂氏は絶対にコメディでも絶妙の間と動きを見せられる俳優さんだと確信できるシーンである。


<< 今回のツッコミ太陽 >>

前にもツッコんだ証拠の素手つかみ。山さんが、そのへんにあった鉄の棒で壁をほじくって弾を取り出しているシーンでは思わず「証拠保全!」と叫びたくなる。
素手で弾をいじくり回した挙げ句に「鑑識に回る」と平気で言っている。そしてその弾を受け取った殿下もやはり素手。じっくりと弾を見回している。すごいぞ、藤堂チーム。

「砂の城」


横領、工作、ゆすり、女性問題・・・。現在代議士となられた横光克彦氏にとっては、あまりこの時期に放映してほしくない作品かも知れない。
さて、久々のスコッチ主演作だが、今回は沖さんの演技者としての力量が光る。
今回も命令口調でボンをこきつかっているのに、意地悪には見えない。

「少し黙っててくれないか」
「ここにいろ!」
「何故部屋にいないんだ!」
景子をかばおうとする気持ちは同じでも、厳しく追及するスコッチの方が暖かく映るのだ。

「憎まれるように、そういう風にしか出来ない人なんです」

というボンの一言は、むしろボンに捧げたい位だ。スコッチは、いや、沖雅也という俳優は、憎まれない「目」を持っている希有の役者だと私は贔屓目抜きで思う。

ラストシーンでボスに車で送ると言われて断るシーン。

「ここんとこほったらかしだったんで、今日はゆっくりしたいんです、サボテンと」

この台詞は簡単なようでとても難しい台詞だ。スコッチが単なるオタクになるか、寂しがりで優しい男になるかは、その表情次第だ。もちろん沖さんは大俳優を前にして、堂々と「哀愁」を表現してみせる。

黙って一点をみつめる横顔、ただ目をつぶるしぐさなど、今回は「哀愁」を表現するのに余念がない。そして柔らかさと鋭さの緩急の演技。景子が一人ぼっちの自分を守ろうとしてくれたスコッチに心を開き、告白をはじめた時のふわっと相手をとろかすような笑顔は、スコッチファンならずとも反感を抱く人はいないだろう。しかも、非番の朝にわざわざ工場の前で待っていて、照れたような表情でお礼を言う。

景子が貢いだ「うわべだけでもやさしい」男がもしもこんな笑顔を見せたなら、私も「命なんて惜しくない」と思ったことだろう。

<< 今週のツッコミ太陽 >>

1.ゴリさんはコートを持っていないのか?それとも暑がり?
2.電車から降りてきたおばさん。
景子を見てから後ろのスコッチとボンを振り返り、不審な表情。
とっても目立つおばさんなのだが、撮り直しする時間がなかったのだろうか?
3.アパートの前はこれまた都合よく畑だったね。

「あやまち」


「あやまち」だと思ったら大きなあやまち。これは「バーディー大作戦」
今回はボスが主役ながら、ゲストの谷隼人氏との友情を見せるスコッチ。
谷隼人氏は言わずと知れた国民番組「キイハンター」のメンバーで、1972年に沖さんが準レギュラーとして同番組に入った時は、キイハンターの正式メンバーではなく“おまけ”扱いだったのだが、この『あやまち』ではタメグチになっている。たった三年で沖雅也も成長したものだ。役者としての地位も演技力も。
もっとも、沖さんが「キイハンター」に準レギュラー入りしたのは、影が見え始めた同番組への助っ人という形だったし、その1年後には「バーディー大作戦」で谷隼人氏とは再共演しており、すでに「同僚」という立場だった。

冒頭の「朝の七曲署」では、朝っぱらから嫌みなスコッチが、時間ぎりぎりに間に合ったと主張するゴリさんの笑顔を見て、時報をきいて署の時計が遅れていると言うシーンだ。こういうことをして他の署では嫌われていたのか。
現場検証では鑑識を「さん」づけで呼んだり、殿下と組むように言われても素直に従ったりして、柔軟性を見せはじめるスコッチだが、聞き込みはやはり殿下と組んでやっている様子はない。波風を立てないコツでも身につけたのだろうか。
水沢(谷隼人氏演じる刑事)のために、暴力団にたった一人で乗り込んで大立ち回りを演じる見せ場もある。日活やくざ映画に出演していた頃の沖さんなら、勿論投げ飛ばされていた側だ。「太陽にほえろ!」は見せ場を作ってくれるのがファンにとっては嬉しい。
ここまで来るとボスもスコッチの使い方がわかって来たようで、暴力団壊滅作戦にスコッチが参加できるように手回しをしてくれたりもする。それがわかった時の嬉しそうなスコッチの表情がいい。アッコに「いってらっしゃい」と声をかけられて「おうっ!」と威勢良く返事をしている。


<< 今週のツッコミ太陽 >>

1.117に電話して正確な時間を確認するスコッチ。あの懐中時計はあまり正確ではないらしい。
2.ラストの犯人逮捕のシーン。いつも単独で大活躍する刑事たちなのに、ゴリさん、殿下、ボンと三人揃ってかなりの苦戦。犯人は意外に強かった?!
超私的思い入れ挿入日記

「すれ違った女」


←本番前に精神集中する沖さん

私事で恐縮だが、私はこの回にほんの少しだけ映っている。
スコッチが紙袋を持った人間をチェックして歩いている時、向こうから男性用のオーデコロンをつけた女性(篠ヒロコ)がやって来る、その直前だ。
私は沖さんの向こう側をすれ違っている。正にすれ違った女だ。これは私にとっては至福のひとときで、友人にも自慢しまくっている。本当はこのサイトのタイトルも「すれ違った女」にしたかった位なのだ。

ロケ場所は新宿高層ビルの下で、ビル風が激しく吹いていた。出番を待つ篠ヒロコさんは折れそうな細身の身体が、今にも風に飛ばされそうだった。実際、強い風が吹いた時に、彼女は二、三歩前に押し出されていた。いかにも線の細い方だったので、放送時に1係の面々がビデオを見て「男性」だと主張した時にはちょっと無理があるような気がした。どう見ても女性だ。いくら長さんが言うように「近頃の若者」は男でも肩が細いといっても、あまりにも細すぎた。

前にも書いたように、実際の沖さんはとても細身で、日景氏曰く「肩幅が狭くて洋服が決まらないことを気にしていた」そうだが、その日は新宿でトレンチコートに身を包む姿が、ひときわ目立っていた。あっという間に人だかりが出来、人々の視線は沖さんに集中した。
「カッコイイ〜」「背が高いのね」「テレビで見るより実物の方が素敵!」絶賛の嵐が沖さんの耳に入らないわけはないが、素知らぬ顔で立っている。だが、本番前になると眼をつぶって意識を集中させていた。沖雅也から滝刑事に変身する一瞬だ。

私はといえば、初めて同じシーンに出られる光栄と緊張で、胸がはりさけそうだった。まず立ち位置に立たされると、沖さんと正面から向かい合うことになる。カット撮りなので、実際には篠ヒロコさんは私の後ろにはいないのだが、滝刑事の視線は遠く、私より少し高い位置を見ている。当然のことながら、全く目が合わないまま私は沖さんの横を通り過ぎた。

放送時に観ると、スコッチが振り返った時には篠ヒロコさんの姿しかなく、私はどこにもいない。これもカット撮りだから仕方がない。
まるで私の人生を象徴するようなシーンだった。沖さんにとって私は生涯一エキストラであり、すれ違う時に視線が合うこともなく、振り向いてもらえることもなかった。それでもこのシーンが私にとって人生でいちばんの宝物に思える。これが一番とは何ともショボイ人生だと笑われるかも知れないが、価値観はそれぞれで、その人だけのものである。スコッチ刑事という役にめぐりあった沖さんの人生の、ほんのひとこまを彩るお手伝いが出来たことを、私は勝手に誇りに思っている。
私の姿を探そうとされる物好きの方のために書いておくが、私は黒いベレー帽を被っている。顔かたちはよく見えない。助かった。

さて、この回は太陽には異色のラブ・サスペンス仕立てで、スコッチが原書を読みこなすインテリであることの他、容疑者にディナーをあっさり奢らせてしまうチャッカリ者であることも判明する。ただ、これはスコッチに限らず七曲署のメンバー全員に言えることだが、都会に埋もれて誰にも気にもとめてもらえず、孤独に暮らしている人に気をとめてくれるのが嬉しい。表面上は拒んでも、心の中では進んで来てくれることを待ち望む人々に、そっと寄り添う。たとえそれが犯罪者であっても。
この回でも、スコッチは夜景の美しいホテルで食事をしている間、一度も外の景色を見ようとしなかった入江恵子(篠ヒロコ)に、それを何故かと質問している。

沖さんが亡くなって数年後のことだったが、ある男性に夕食に招待されたことがあった。場所はあのホテルの向かい側。夜景の美しい高層階のレストランだったが、私にはまだ近寄りたくない場所だったので、動揺して食べ物の味もよくわからず、会話も上の空になったしまった。そこでふと思ったのは、もし、様子がおかしいがどうしたのかと聞かれたら、
『だって、灯りが並んでるだけですもの』
と答えてみようということだった。そこから相手は何を考えるだろう。
現実には、その相手は私の様子がおかしいことにすら気づかずに、一人で陽気に喋り続けた。苦しむ私に手を差し伸べてはくれなかったのだ。

沖さんもそれは同じだったのかも知れない。亡くなる前に数多くの信号を出して救いを求めていたと思われるが、周囲がそれに気がついたのは、亡くなった後だった。亡くなる前月に、沖さんは自宅をテレビで公開したが、美しい家具調度品やその解説をした後、たった一言「これで最後です」と言った言葉もそのSOSのひとつだったのだろう。私とて、「え、何故?」とは思ったものの、そのまま聞き流してしまった。

経済的に恵まれながら、「退屈でたまらなかった」とつぶやいた恵子。自分も部屋でサボテンと語る孤独な男・スコッチには、彼女の孤独が理解できたのだろう。そしてスコッチのそんなところが、視聴者の心を捉えたのかも知れない。沖さんの人気はアイドル期並みになり、プロマイドの売り上げが1位になることもあったし、東宝からレコードも出すことになった。

さて、名作と言われるこの回だが、内容には不満が残る。自白に結び付けた彼女の癖は、公判で否認されたらおしまいだ。しかもスコッチときたら、嘘つき!(笑)

<<今週のツッコミ太陽>>

毎日仕事場に迎えに来てくれるスコッチの姿をみて、まるで恋人の迎えのように喜んで車に乗り込む恵子。担当が長さんだったらどうなっていただろう?


「『太陽にほえろ!』VS.『大都会Part供挂邉綢膕顱

「さらば!スコッチ」が放映された1977年3月25日、後楽園球場(現東京ドーム)で野球大会が開かれた。「太陽にほえろ!」チームと「大都会Part供廛繊璽爐梁仞錣如△發舛蹐鵐譽ュラー出演者はほとんどが出場したから、球場にはなんと3万8千人のファンが集まっていた。その日は私もおっかけの先輩に連れられて、いそいそと球場に出かけた。先輩が沖さんに話しかける時に紹介してくれると言ってくれていたのだ。前夜は2時間かけて入浴し、高校生らしいさわやかな柑橘系のオーデコロンを全身に振りまいて準備万端。「初恋は青いレモンの味がする」というが、まさにそんな気分だったのを覚えている。
だが、その日は3万8千人である。全部が沖さんのファンではないとはいえ、長蛇の列に並ぶうちに、先輩も「今日は無理かも知れないわね」と言い出した。相変わらず運のない私だった。

両チームはユニフォームまで用意していた。太陽チームは白地に赤と黒の横線が入ったもので、大都会チームはストライプだ。ボスはなんと「大都会チーム」のメンバーとして登場。石原プロ社長としてはいたしかたないことなのかも知れない。
殿下やボンがメガネをかけているのが不思議だった。山さんはサングラスだ。確か小野寺氏の車に乗った時はメガネはかけていなかったのだが、この野球大会の記事をみると、「近眼なので運転の時はメガネをかけている」というコメントがある。危うく崖から落ちて炎上するところだった(はずはない)。

さて、運動神経抜群の沖さんだが、球技はバスケットボールとボーリングの話しかきいたことがないし、スポーツ新聞でジャイアンツの記事を食い入るように読んでいたのは拝見したことがあるが、野球経験についてはきいたことがない。もし、こんな大勢の人の前で空振りでバッターン!と倒れてしまったり、ポットーン!と目の前でボールを落としたらどうなるのだ?!スコッチはキザでクールなのが売り物なのに・・・余計な心配が胸をよぎる。
実は、沖さん自身がそれを一番心配したらしい。前日バッティングセンターに行って、血が出るほど練習をしたというエピソードが出ていたのを見て苦笑してしまった。私がこの人に惹かれたのも無理はない。私も今でいう合コンのボーリング大会の前日に、ボーリング場で血を流して練習したことがあったのだ。

この日はスコッチが七曲署を去る日なので、当然主役はスコッチなのだと思っていたのだが、残念なことに、会場はあらゆるスターのファンの黄色い歓声に包まれていた。一番人気があったのは松田優作氏だったが、誰が出ても大きな声援が送られており、沖ファンの先輩と私は「なんだなんだ沖さんの花道じゃないのか」と文句を言いながらも成り行きを見守った。

私のミニカメラでは蟻より小さくしか写っていないが、上の写真でファーストを守っているのが沖さんである。ピッチャーはボン。ボンと殿下は野球部在籍経験があるらしい。ボスはぴったりと身体の線が出るユニフォームからお腹がはみでそうだったが、とても足が長かった。
さて、肝心の沖氏の腕前は?なんとこれは疑惑のフォアボールで、沖さんは塁に出た。一応花道を綺麗に飾ってあげようという心遣いなのかも知れなかった。

三回裏、突然スコッチの引退式を行うというアナウンスが流れた。花束贈呈とボスからの送る言葉。客席に大きく手を振って笑顔で・・・あら?沖さんは退場してしまうではないか。
「早く!行くわよ!」先輩に引っ張られて急いで外に出ようとしたが、何しろ混雑していて、なかなか外に出られない。やっとのことで出た時には、沖さんはファンをかわしてとっくの昔に球場をあとにしていた。沖さんが去っても変わらず歓声がこだまする球場をあとにして、私と先輩は「野球で失敗しなくて良かったね」と、手を握り合ったのであった。

「さらば、スコッチ!」

最近よく「目ヂカラ」などという言葉を目にするが、沖雅也という俳優は強力な目ヂカラを持った俳優だと思う。
さぼてんに向かって微笑む、寂しさの中に暖かさをたたえた目、北島敏子との関係を問いただすボスに対して無言でみつめ返す、すがるような眼差しなど、どれをとっても勢いに乗った役者の輝きがみえる。そしてどの目にも共通するのが「品の良さ」ではないだろうか。品というものは、演じようとして出来るものではない。

「太陽にほえろ!」は犯人にも優しい刑事ドラマだから、「相手が発砲する前に刑事の方が発砲する」のは問題になる。相手が発砲した後では遅いではないかと思うが、今回の話で敏子が繰り返し言う「本当に悪い人はいない」というベタな正義感で犯人を守ろうとするところが、視聴者にとって荒涼とした現実をひととき忘れさせてくれる清涼剤となったのかも知れない。何しろボスは署長に怒鳴られても
「部下の一生に責任を持つのは上司の仕事のひとつだと思っています」
と言い切るのだ。実の子にも責任を持てない親がいる現実にため息をつく中で、仮想の物語だとわかっていても、胸が熱くなる。

今回はファンとしては、物語の展開より、回想シーンが注目だったりする。元恋人のトコの肩車、手をつなぎながら楽しそうに歩く二人、公園でたわむれるいい大人二人・・。トコが死ぬシーンでは、スコッチの目から、トコが生き返ってしまうのではないかと思われるような、美しい涙が湧き上がる。

歴代の新人刑事は殉職という形で七曲署から去って行ったが、スコッチは転勤である。それもたった半年で。これには抗議が殺到したらしい。プロデューサーの「沖雅也のプロダクションとの契約が半年だったので」という説明もかえっていけなかった。どうして契約が切れたなら更新できないのか。「一匹狼だなんてキャッチフレーズだったのにすぐに仲間になじんでしまった」という投書も目にした。ごもっともな意見だ。しかも、ここまでかけもちの仕事をこなしていた沖さんに、かけもちが不可能な仕事が控えているわけでもなかった。後任の新人刑事も100人ほど面接したが、これという人がみつかっていなかった。

新しいコートを買って一人で笑いながら去るスコッチ。何を思い出して笑っていたのだろう。

「太陽にほえろ!」『帰ってきたスコッチ刑事』 1977年10月28日

写真は撮影後にファンにサインする沖さん。腕の怪我は大したことはなかったようで?

「太陽にほえろ!」の黄金期は、スコッチが転勤してからも暫く続いた。5周年記念にはオーストラリアロケも敢行しているし、新人・ロッキー刑事も派手さはないものの、すぐに番組に馴染んだようで、視聴率が一番良い時期でもあった。そんな時にファンサービスとでもいうように組まれたのが、この『帰ってきたスコッチ刑事』だった。これはもしかすると妻子があることを週刊誌に書かれてしまった木之元亮さんのキャラクター補強のための助っ人だったのかも知れない、と私は勝手に想像している。拳銃恐怖症が残るロッキーに、自分が震える様をわざと見せて、刑事として一本立ちさせるというストーリーが、正に「スコッチ刑事スケットになるの巻」なのだ。ボンも「ヒゲをよろしく」と無線でスコッチに告げている。
久々に七曲署に現れた滝刑事を暖かい眼差しで迎えるメンバー。ゴリさんの「相変わらずスカッとして」という台詞が嬉しい。「スコッチ刑事スカットするの巻」・・・もうやめよう。
山田署に行って饒舌になったのか、一人で抱え込んで捜査する方法はどこへやら、「ボス、見て下さい」とペラペラと状況を説明するスコッチ。煙草もラークに替っているし、髪も少し短くカットされている。一体スコッチに何が起ったのか。

スコッチの見せ場もいくつか用意されている。銃を出して構えるシーンのスローモーション(ビヨヨヨヨ〜ンという効果音がちょっと特撮っぽい)、あっという間に二人いっぺんに逮捕して倉庫にから出て来る腕前、煙草の煙をくゆらす美しさ。そして「誰にも怖い時はあるということを、あいつは教えたかったんだよ」という台詞が、スコッチの成長ぶりを示している。

余談だが、犯人役の故・遠藤征慈氏は、少し前(2002年前半)に読売新聞で「ガンと生きる」という特集で、ご自身の闘病についての取材を受けておられた。遠藤氏は「スコッチ非情」でもスコッチとのからみがあるゲストだったので、感慨深い。ご冥福をお祈りする。


『男たちの詩』 1978年4月28日

「太陽にほえろ!」300回記念にスコッチ刑事も参加。
マカロニの殉職を偲んで現場に行ったボスはビデオカメラを撮影する不審な男を目撃したために何者かにライフルで狙撃される。
緊急手術の前にボスは狙撃犯人は警官の服装をしていたと証言したため、捜査は極秘で進められる。
スコッチも話を聞きつけて人知れず応援に加わり、戸川組がライフル2丁を買ったという情報を知らせてくれる。果たして犯人は本当に警官なのか?

出番は少ないが、スコッチの魅力がよく引き出されており、最後にボスを再入院させようと微笑む面々の中に、しっかり仲間らしく加わっているのが嬉しい。だが、スコッチが飛び出て助けたのはやっぱり殿下。やはりスコッチは殿下が大事らしい(?)。

<<今回のツッコミ太陽 >>

1.緊急手術が必要なボスだが、山さんに伝えたいことがあるから手術は待ってくれと懇願。
誰かに伝言しておけば良かった程度の情報だったのですが…。
2.捜査会議をしているところに「そうだ」と相槌を打ちながら部屋に入って来るボス。
  外で聞いていていいところで入って来るのは、山さんの十八番では?

「太陽にほえろ!」その2へ

「沖雅也よ 永遠に」トップへ