第一回「沖雅也研究会」兼「[『沖雅也よ 永遠に』第4回オフ会」

2012年7月29日、映画監督・脚本家の柏原寛司氏の人形町三日月座「Base KOM」にて「第一回沖雅也研究会」を開催。
参加出来なかった皆さまのために、貴重な内容を報告します。





当日は午後3時半頃から集まり始め、あでやかな浴衣姿でご主人同伴でいらしたミカン・シボッターさんが、
7年前のオフ会に持参された俺天傘(キャプテンのロゴが描かれています。
反対側には「あぶデカ」の絵も)を再度持参して下さり、
どちらの脚本も担当された柏原監督にお披露目。





「面白いね」と喜ばれる姿に「こんな日が来るなんて、
7年前には想像も出来なかった」と感涙にむせぶ姿に、
7年前には成人したばかりだったミカンさんも人妻に…
年をとるわけだわ〜と、一人ぞっとする管理人。


ミルキーさんは前回同様手作り沖グッズを披露。
私には手作り沖さんシールを貼ったクッキーをプレゼントして下さいましたが、
「えっ、食べちゃうの?」とアイドルばりばりのマサヤのセリフ付きだったので、
食べるのがためらわれてしまいました。







総勢16名の参加となり、4時より“研究”開始。

「姿三四郎」第12話『男・その死』
「俺たちは天使だ!」第9話『運が悪けりゃワンパターン』
の“研究”となりました。

当時は希望があれば関係者に有償で16个鮠討い討れたのだそうです。
そのため、大画面になってもビデオやDVDのように画質が劣化せず、
まるで映画を観るように綺麗なまま鑑賞することが可能となりました。
しかも、当時は一本出来ると出演者たちも参加して
この16个濃郤未靴燭箸里海函
私たちは沖さんと同じ映像を観たことになります。

「姿三四郎」第12話は、
沖さん演じる檜垣源之助の良移心當流の師匠・村井半助の死をめぐる話ですが、
CS未登場のこの作品は初めて観る方が多く、
ここだけ観ると内容が分からなかったかも知れません。

「おわり」とか「つづく」の文字もなく突然終わったので、
続けて「俺たちは天使だ!」 が映ると、
目をクリクリさせた沖さんが登場して、とても不思議な気分。

この回は探偵たちが柏原監督お得意の横浜へ舞台を移して活躍し、
さらに「大追跡」のオットーが登場する、遊びのある楽しい回です。


その後、2Fにある三日月座のカフェに移動して懇親会。
柏原監督がお宝の「大追跡」の台本を出して来て下さったので、
一同は狂喜乱舞。

「追跡者」(仮題)とついた第一回をはじめ、

『やわ肌は現ナマがお好き』
『女売ります、千五百円』

など、改題される前のサブタイトルに
一同が湧いたのはもちろんのことでした。
キャッチ―なサブタイトルも考えてあったことがわかる資料としても貴重です。

しばらくして管理人が監督を拉致(笑)。
長年の疑問をぶちまけてみました。
正確な言葉が思い出せませんので箇条書きとなっていますが、ご容赦下さい。

1.檜垣源之助というのは他の作品ではもっと極悪非道の敵役として描かれているのに、
沖さん版は人物背景も丁寧に描かれており、時として三四郎より魅力的。
これは岡田晋吉プロデューサーから
悪役にしないようにという指示があったのか

監督の答え
特に指示はなかったが、キャストを見た時に、
沖さんだから全くの悪役ではないのだなと考え、
そこから檜垣の人物像を魅力的になるよう描いた。
原作を踏まえた上で、沖さんに合うキャラクターを作って行った。
だいたい、こういうアンチ・ヒーローの方がカッコ良く見えるものだ。

(衣装も三四郎の柔道着というのは冴えないが、
檜垣は袴姿でカッコイイですね)

トコさん「三四郎は腰から手拭いを下げているし(笑)」

2.動きも沖さんの方が良く見えるが

勝野洋さんは柔道の有段者だが、
「見せる」ということで沖さんは優れていた。
本物の技とテレビでカッコ良く見せるというのは別物で、
沖さんにはそこを上手く演じた。

3.今日の格闘シーンなどは、もっと三四郎をクローズアップしたり、
カットの仕方で見せ場が作れたかも知れないのに、
ただの乱闘になっている

あれは、演出というよりお金と時間の関係。
オープンセットというのはどこかのセットを時間で借りるものなので、
早く済ませなくてはいけないという制約があったのではないか。

4.片桐さんは、今回はいい役ですね

あの松本という役は原作にはないもので、オリジナルで作った。

(このエピのおかげで時代背景がわかり、しかも三四郎のバックグラウンドや
他の人物の考えも描けていますね)

真崎東天というのは実在の人物がモデルになっているが、
こういう破天荒な人が好きなので、書いていて楽しかった。

(竜雷太さんは正にハマり役でした)

5.二役ということで、描き方に工夫が必要だったのでは
南小路高子という女性についてどう書こうとされたのか

高子は竹下景子さんの二役なので、一途で控えめな乙美に対し、
じゃじゃ馬で気の強い部分を強調して書くことで、
違いをはっきりさせた。

6.乙美が三四郎を好きになるのはひどいと沖ファンとしては思ってしまう

父親が死んだ後も気丈に振る舞って台所に立ったりしていた乙美が、
三四郎が来た瞬間に涙をぽろぽろこぼして背中にすがる。
これで、乙美が三四郎を慕っているのを表現した。
沖ファンには悪いけど(笑)。

7.沖さんは所作もいいでしょ?(←押し付け?)
遺書の紙の開き方ひとつをみても綺麗だし、走り方も良い

沖さんは、これは必殺の前?(後だと答えると)
時代劇で所作が身についていたのかも知れない。
走り方も沖さんは綺麗だった。
あとは松田優作も走り方が綺麗だった。
実際は竜雷太の方が速いのだが、
優作の方が早そうに見える走り方をした。

(竜さんの方が速いというのが意外です!)

8.「俺たちは天使だ!」は、今回のエピはダーツとクミちゃんの掛け合いが面白いが、
どこまでが脚本通りでどこまでがアドリブか

ほとんど脚本通り。
オットーもわざと書いた。
遊びを入れるのが大好きだから、つい書いちゃう。(素敵)

9.「太ったゴキブリ」は?

それはアドリブ。
さすがにそこまでは書けない(笑)。

10.脚本通りだとすると、掛け合いがとても自然
コインがいかさまではないかと言い続けるダーツに
「間違ったのよ」とかわすクミちゃんなど

出演者たちが仲良かったから、
息の合ったセリフの掛け合いになったのではないか

11.自転車のシーンは本当に坂だったのか
クミちゃんの脚力がすごすぎる

ほとんど男だから(愛情のこもった笑い)。

12.柴田恭兵さんの起用についてはどうか
「大追跡」が初レギュラーで、「姿三四郎」でもまだブレーク前だが

岡田Pがキッドブラザースの芝居を観て、テレビに連れて来た。
いくつか単発でゲスト出演させた後、これはイケるということになり
「大追跡」にレギュラー入りすることになった。
それで良かったから「姿三四郎」「俺たちは天使だ!」と続いて、
「あぶない刑事」へとつながった。

(出て来るべくして出て来た人だったのですね)

13.他の出演者については

当時、小川英さんが自らプロダクションを設立したので、
そこに所属する俳優さんもよく出演することとなった。
中庸次さんとか横谷雄二さんとか。

14.今回の俺天のエピは横浜が舞台だが、これは監督がわざと?

その通り。
横浜は絵になりやすい。何しろ「悪がはびこる犯罪都市」だから(笑)。
いつも同じ都内だと、飽きちゃうし、話が広がらない。

15.キャプテンが「オヤジ、おでんだ」という店は、港湾あたりか。
当時はああいう店がいくつもあった。

17.忍者を登場させたり首を曲げるポキポキと擬音が入ったりしてコミックのような演出だが、
それはコミック風にという決まりがあったのか

他の作品でもそうだが、だいたい自分は第2話から書いて、
第1話より発展させて書いた。
だいたい前の回の脚本を読んで、そこから膨らませるのだが、
自分は壊して行くのが好き。(ますます素敵)
俺天に関しては、元々オープニングから車が壊れて
ライトが飛び出たりとコミック調だったから、
さらに遊びを増やして書いた。


しつこい管理人に、嫌な顔ひとつせず丁寧に答えて下さった柏原監督には
感謝の言葉もありません。
昔の忍者はえらかった。柏原監督はもっともっと偉かった。

そして、私が発起人ということで、代表で「太陽にほえろ!」『さらば、スコッチ!』の台本を頂戴しました!
皆さん、ごめんなさい!でも、誰にも渡しません(笑)。
一生大事にしますので、許してね〜。


7時半に解散となり、人口が少ない休日の都心の盆踊りを見ながら、幸せな気持ちでそれぞれが帰途につきました。

この場を借りて(ここを借りても仕方ないケド)、柏原監督に感謝の言葉を申し上げます。
そして、参加していただいた皆さん、
上はン十歳(私だ〜)から下は22歳と幅広く、
個別にお話しする時間もありませんでしたが、
楽しい会となったのは皆さんの明るいヲタクぶりのおかげです。
ありがとうございました。