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       トレーラー運転技術

 ここでは劣化してしまった バッテリーの再生を考えます 
 バッテリーNo.1の容量が25Ahrと判明して 
 それからというもの 私の頭の中はバッテリー一色で塗りつぶされてしまいました
 同時に購入して使い始めたバッテリーNo.2は 92Ahrの容量が確認出来たのだから
 No.1は どのような使い方が悪かったのか 何がバッテリーに起きたのか?
 能力の落ちたバッテリーの再生は可能か? 


ディープサイクルバッテリーって?

二次電池と区分される充電式の電池って 鉛蓄電池の他に 昔はニッカド電池位しか無かったけど
このごろは リチウムイオン,ニッケル水素などの種類も増えてきた
トレーラーを牽くようになり 
ディープサイクルバッテリーという種類がトレーラー用にはベストマッチングとの知識はすぐに知ったが
しばらくの間デイープサイクルバッテリーというのは リチウムイオンとか,ニッケル水素などいうように
新しい素材,形式のバッテリーかと思い込んでいた時期も有った
その後良く理解をしていくと
 ディープサイクルバッテリーは 鉛蓄電池のなかで深放電に強く作られた種類のバッテリー と解った

ですから バッテリー内部起きている事は 鉛蓄電池の反応により充放電しています

参考 一次電池:充電出来ない=使い切り  マンガン電池,アルカリ電池,リチウム電池,酸化銀池
   二次電池:充電出来る =再利用可  鉛蓄電池,ニッカド電池,リチウムイオン電池,ニッケル水素電池


バッテリー内部での化学変化

プラス(+)電極 マイナス(−)電極
 放電   PbO2 + H2SO4PbSO4 + H2O   Pb + H2SO4PbSO4 + H2O 
 充電   PbSO4 + H2O → PbO2 + H2SO4   PbSO4 + H2O → Pb + H2SO4 

鉛蓄電池のバッテリーが発明されて以来 基本的なこの反応に変化は有りません
技術の進歩により 電極の構造,電解液の封入の仕方なとの技術革新は有りましたけど 大本の基本は変わっていません


バッテリー劣化の要因

上記の化学反応式で赤字で書いたPbSO4硫酸鉛は 放電時に +,−両方の電極に生成します
そして化学式の上では 充電されれば還元されて元へ戻り消えるはずです

実際の硫酸鉛の生成と還元では 生成は簡単に出来るけど 還元は幾分速度か遅い様です
そのため 還元されなかったPbSO4硫酸鉛は電極を覆ってしまい バッテリーは能力を発揮できなくなってしまうのです
劣化したバッテリーの電極が白くなっているの見た事有りませんか この白いのがPbSO4硫酸鉛です

バッテリーを放電したまま使わないで置くと 
硫化物PbSO4硫酸鉛は不活性化な状態になり結晶化をして、化学変化を起こしにくくなります

放電中は、プラス(陽極)では 二酸化鉛(PbO2)と電解液の硫酸(H2SO4)が反応して PbSO4硫酸鉛に変化します
    マイナス(陰極)では 海綿状鉛(Pb)が電解液の硫酸と反応して PbSO4硫酸鉛に変化します
電解液の硫酸は 硫酸から水に変化していきます 
ですから放電が続くと電解液はどんどん水に近づくので 比重は小さく成ります

放電しても すぐに充電すれば PbSO4硫酸鉛は 還元されますが
時間が経過すると(放電したまま放置してしまう)と PbSO4硫酸鉛が結晶化して 電極を覆ってしまいます
これにより電極の有効面積が 小さくなりバッテリーの能力が落ちます

充電はこの逆の変化で
プラス(陽極)のPbSO4硫酸鉛が二酸化鉛に戻り、
マイナス(陰極)ではPbSO4硫酸鉛が鉛へ戻ります
 電解液の水は硫酸へ戻り 比重は大きく成ります
バッテリーは、硫酸と鉛が反応して放電し、充電で鉛と硫酸に戻ります、これを繰り返します

放電したままで充電不足の状態が続くと、PbSO4硫酸鉛が結晶化(サルフェーション)して、充電しても元の鉛に戻らなく成ります
PbSO4 硫酸鉛を結晶かさせない為には バッテリーはいつも充電状態する必要が有ります


バッテリーの寿命

バッテリー問題を真剣に考えるまでは
寿命に関して漠然と一般的にいわれている2,3年程度という事を鵜呑みにしていた

でもバッテリーの電極の寿命について書かれた記事の多くには 電極の寿命は10年程度あると書かれていて
それ以前に寿命となってしまうのは 電極へサルフェーションが生成することで バッテリーの能力が発揮出来なくなり
私たちは寿命が来たと思っている訳です

適切に管理運用されていれば 10年は無理かもしれませんが5,6年以上は持っても良さそうです


バッテリーの再生

インターネットで ”バッテリー再生”,”サルフェーション”などのキーワードで検索すると
結構な記事や,製品,企業が見つかります

サルフェーション除去によるバッテリーの再生というこ記事,製品が結構有る
バッテリーの再生という事について調べていました
そうすると パルス充電によるバッテリー再生という記事が結構見つかり このような製品が多く発売されており
また 単体充電器としてパルスモードを持ったモノが再生用充電器として売られているのも解りました

バッテリーへの後付のパルス何々という製品が 良い/悪いというのは解りませんが
私が資料を読みあさった結果による推測では 

1.新品のバッテリーだとサルフェーションを予防し 延命する効果があるのだろう
  でも 効果は実感する事が出来ない 
  同じバッテリー2個用意し 有り/無しの環境を作って 同じ負荷を掛けて
  2,3年経過しないと能力差の比較が出来ないので 私たちは効果を感じる事が出来ない

2.効果を見るには能力の落ちたバッテリーを再生するのが早道で
  これの充電放電特性をしつこく比べれば パルス充電の効果を知る事はできる

3.サルフェーションにより能力が落ちたバッテリーを再生するには時間が掛かるだろうし
  再生するまでに正常なバッテリーが無いとトレーラーが使えないので
  このような製品は 買っても実質の役に立たない

4.パルス充電という方法は効果が期待出来る

5.元からある充電回路と並列にバッテリーへ接続するタイプの製品は
  パルス印可によるサルフェーション除去の効果は弱い

と 感触を得ました


市販のバッテリー再生製品に対する評価

バッテリー再生をうたうカー用品は 結構発売されています
”○○パルス”とか ”パルスXX”というような名称の製品が多いです

   ・・・・ 

これらはどのように設置するかというと
この図のように

 取り付けは簡単トライバー1本でOK 
 サイズもコンパクト

なんてうたい文句です  怪しい!

バッテリーに後付で並列接続することになります
という事は
これら製品の動力源はというと バッテリーから電気を供給をうけ動作を行う事しか出来ません
バッテリーから見れば 電気を消費する負荷でしかなく 放電を促進する方向でしか動作出来ないという事です

上記のバッテリーの反応式をよーく考えて欲しい
放電中は、プラス(陽極)では 二酸化鉛(PbO2)と電解液の硫酸(H2SO4)が反応して PbSO4硫酸鉛に変化します
    マイナス(陰極)では 海綿状鉛(Pb)が電解液の硫酸と反応して PbSO4硫酸鉛に変化します
バッテリーにおいて放電時はPbSO4硫酸鉛が 生成する方向でしか作用しません

放電すれば PbSO4硫酸鉛が増えるんですよ

PbSO4硫酸鉛を化学反応により消滅させるには 充電の方向で反応を促進させるしか方法が有りません

ですから市販の商品は非常に怪しい 

でも キーワードとして ”パルス”というのは 正しいと思っています


バッテリー再生業者に対する評価

上記カー用品として販売されているババッテリー再生器とは別に バッテリー再生を生業としている業者もいます
再生のノウハウは企業秘密の部分でしょうから 詳しい事は書いてないのですけど
漏れ伝わってくる事を総合してみると

 ・再生の方法として電極を洗浄し 電解液を濾過して戻すという方法も有ります
   → この方法は原始的だけど確実に再生するはずです でも廃液の処理など一般人が家庭では出来ません

 ・強力な電源器をパルス波形出力でバッテリーへ印可しているようだ
   → こちらは真似できます

ですから私はパルス充電によるバッテリーの再生の方向を模索しようとしています


私の再生への取り組み

現在パルスモードで充電をしています

定電圧充電では 通電し始めはたくさん電流が流れますが 次第に電流値は下がってきます

パルス充電では休止し区間が有るため つぎのパルスで突入電流が大きくとれます
10kHz(デューティ50%)ですから1秒間に10000回繰り返します



バッテリー充電の終止電圧ですけど
1セル当たり何Vになれば100%充電となるか明示している資料がない 
2.4Vと書いてあるモノもあるし 2.7Vと書いてある資料も有る 

私は ソーラーのチャージコントローラが14.4V程度を終止電圧としていたので 1セル=2.4Vを基準と考えている

 14.4V/6セル=2.4V (鉛蓄電池は普通6セルの構造)


このグラフはなーにと思うでしようが 密閉反応効率のグラフです

このグラフの意味するところは 充電により発生したガスの処理能力を示している
密閉反応効率100%ならば 発生したガスをすべて吸収処理出来るという事で 下のグラフのAの区間が相当する
という事は グラフより 0.01CA程度の電流を流しつつけていても すべて吸収されるという事です



ですから 
最初の頃は 14.4Vを越えないように充電していましたが
今は 14.4V以上では1.5A程度を定電流で印可しています


作成回路

CMOS−ICで 方形波のパルス(デューティ50%程度)
発振周波数10kHzによる FET−SW回路を作り

電源器をスイッチングして充電しています


劣化したBAT−1の回復状況

結果はまだ先にならないと解らないと思いながら 今晩もちょっとだけデータ計測してしまいました
そしたらですね データに変化が現れていました

以前のデータ
下のグラフで1/28,2/16,3/4の3本のグラフでは 300分(5時間程度)で終止電圧の10.5Vを割り込みます
でも測定を重ねるごとに 少しずつ電圧のレベルが上昇していくのが見て取れました
とは言っても とても再生しているという様な状況ではなく
測定を開始したとたんに右肩下がりなデータなんですけどね 内部では何か変化している事が感じられました

3月12日はちょっと測定してみるかと23時頃思い立ちデータ取りしてみました
そしたら 電圧値は12.6V当たりで一定を保つように変化しています
以前テストしたときのBAT−No.2が92Ahrのデータを出した時とデータの形が似ています

バッテリーのケースが透明でないから中が見えないので
内部で発生しているであろうサルフェーションに対して 変化を与えられているかは確認出来ないが
内部で何か変化が起こっている事はデータより解ります

どのレベルまで復活するか解りませんが まだまだ続けます
といっても ぬかよろこびのパターンて結構あるので 続きはまたしばらく先です


3月12日のデータ 負荷は2.5Ωの固定抵抗 12.5Vの時点で5Aの消費



笑劇的な結果でした

先日のデータを見て かなり期待していたのですが この事実を見てちょっとショックでした

1月28日 2月18日 3月4日 3月12日 3月21日
時間
(min)
電圧
(V)
電圧
(V)
電圧
(V)
電圧
(V)
電圧
(V)
0 12.72 12.96 13.26 13.82 13.8
20 12.45 12.75 12.8 12.64 12.64
40 12.40 12.72 12.71 12.63 12.62
60 12.35 12.62 12.63 12.63 12.62
80 12.33 12.58 12.56 12.62 12.61
100 12.32 12.54 12.5 12.62 12.59
120 12.32 12.47 12.45 12.62 12.58
140 12.21 12.42 12.41 - 12.55
160 12.15 12.38 12.39 - 12.49
180 12.09 12.27 12.36 - 12.42
200 12.05 12.22 12.33 - 12.38
220 11.98 12.15 12.3 - 12.36
240 11.87 12.01 12.26 - 12.3
260 11.74 11.92 12.22 - 12.21
280 11.68 11.68 12.15 - 12.13
290 11.53 11.37 12.08 - 12.01
300 11.41 10.50 11.96 - 11.75
310 10.31 - 11.50 - 11.25
320 - - 10.28 - 10.11
330 - - - - -

結果
 1.実質的には 実用レベルでの改善は全然出来てない  

 2.でも 以前と比べると電圧は高い方向へシフトしている
   今回のパルス充電により何らかの影響を与えたのも事実だ

今後
 ・これ以上こっちの照明ポンプ用バッテリーが無い状態は我慢出来ないので 新しいバッテリー購入します

 ・引き続いてやろうかな? しつこくやるか 何か要素を変えるか? 




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