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【第5回 おいしい話 編】 大募集 !          

★ 第4回 アツイ話 編 入賞作品

 最優秀賞

 

 

「海と乾杯」

 

北村 佳澄


堤防の向こうには海があり、遥かに明石海峡大橋が望める。
コンクリートは鉄板焼きの熱さで、私はもたれようとしていた腕をひっこめた。振り返ると、アスファルトが揺らめく中で四台の単車も、ぎらりと光を放っている。

「なあ、フェリー乗りたくない?」
ツーリングサークルのリーダーが言い出した。
余りの唐突さに驚きはしたが、
「うん、私ももう限界。走れなさそう」
と親友の紗枝が同意し、
「あ、それ、いいかも」
二つ年上の島崎君が手を挙げたので、
「ほい、了解」
と私も頷いた。

フェリーの待合場所はクーラーが効いて涼しく、私たちは自分達の英断を称えあった。
「あのまま走ってたら、絶対誰か、救急車のお世話になってるって」
「そうそう、今日はダメだと思う」
「一日で水分絞りきってやせ細りそうだよな」
「ほら、吹雪だした山道で、いつ引き返すかって判断は重要だろ。俺達は賢明だった」
「なんだそれは? なぜ山? しかも雪?」
「この暑いのに?」
「例えば、の話だ」

フェリーに乗り込むと、船室に荷物を置いて甲板に出た。自販機があった。
「あ、ビール売ってる!」
島崎君が泣きそうな声で叫んだ。
フェリーの後部は海面を泡立てながら走ってる。
私たちは缶ビールを手に、海と乾杯をした。
四国で、単車を押し歩いている4人組を見かけたら、是非、声をかけてやってください。


【作者より】

 

 

バイク乗りの夏は、暑い。汗かきな がら思い出作りに走り まわっているのです。

 

 

 (北村 佳澄)

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 優秀賞

 

 

「真夏の夜の夢」

 

はなさん


ちょうどお盆の真っ最中の家族旅行のお話です。素晴らしいお天気に恵まれ、朝から岡山にドライブに出かけました。朝早くの「宇高国道フェリー」の乗船手続きはとてもスムーズでした。

窓口のお姉さんの笑顔に送られて、車は船内へ。車両甲板の係員さんはとてもスマートに車を誘導してくださり、エンジンオフ。そして、冷房がよく効き、四方の海が見渡せるゆったりとした客室に上がりました。行き交う船を眺めたり、島々を眺めながらデッキで潮風に吹かれたりするのも、ストレス解消には最高です。さらに、瀬戸大橋と違って料金が格安ですから、家計にはとっても優しい乗り物です。何しろ車の航送料金だけで良いのですから、同乗者が多いほどお得と言うことになりますよね。家族揃えば、JRの電車で岡山に渡るよりもずっとお得ですから、素敵なお話です。

運転手の私は船内で休めますし、一時間の船旅はあっという間です。船内で冷たい飲み物とおにぎりを買ってほおばっているうちに、もう船は直島水道を過ぎて、宇野についてしまいました。そしてこの日の目的地は、岡山県北方面。すがすがしい緑の中、吉備高原を一日走り回りました。

そして帰りのこと。ここで予期せぬ嬉しいハプニングに遭遇したのです。宇野から高松に向けて乗船したのは、蒸し暑い夕方でした。家族揃って、後部デッキ付近に席を取り、客室からの涼しい風と潮風の両方を楽しみながら、夜の船旅を満喫していたところ、子どもたちが

「あっ、あれ!」と指さして声を上げたのです。「ん、高松が見えたの?」いえいえ、違いました。

確かにその方向は高松だったのですが、おりしも「高松まつり」の大花火大会。「どんどん高松」の打ち上げ花火が目の前に弾け、そして船はさらにその花火に近寄って行くではありませんか。

人混みにごった返している地上からの花火見物と違って、海に映る花火は最高でした。

宇高国道フェリー、今年はETCで乗船して、去年と同じ素晴らしい風景を楽しもうと思っています。


【作者より】

 

 

宇高国道フェリーに乗船したお盆の夜。偶然にも高松の花火大会を船上から鑑賞することができました。

 

 

 (明石小春 )

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 優秀賞

 

 

「故郷」

 

まりん


私は19歳で四国の愛媛県新居浜市にお嫁に来た。正直いえばもっと頻回に里帰りしたいところだが仕事やお金の関係上そうたびたびは帰れない。私の実家は大分県。現在26歳。5歳児の母なのである。

里帰りするのは年に2〜3回といったところ。毎回両親がフェリー乗り場までお見送りをしてくれる。

去年の夏の夕暮れいつものようにフェリーに乗り込み、寝る場所だけ確保して甲板に娘を連れて出る。いつもなら下にいるはずの家族がいない。携帯で連絡をいれると『船が出航したら見えるとこにいるけん探してね〜』と言うことであった。

出航するまでの時間生まれ育った町並みを見ながら切なくなる。大好きな故郷。。。そんな事を考えていると涙が溢れる。
まあこの涙も毎回の事で、毎回『ばいばーい。またあそぼうね〜』と声が聞こえなくなり、姿が見えなくなるまで手を振り続ける姪の姿に号泣するのであるが、今回はその姪は私たちより早く福岡に帰った為、宮崎の田舎から出てきていたじいちゃんばあちゃん付きのお見送りであった。

エンジンの音が大きくなり船が旋回し始める。
キョロキョロあたりを見渡すが家族を見つけることが出来ない。
あせる、、、と貨物用の倉庫らしき影から大分トリニータのユニフォームを着た四人の姿。
しかも一人1本ずつフラッグ思い切り振っている。
(マジ。ありえんやん)
甲板にいる人たちも『見てみて、すごいね』見たいな感じでざわつく。
『誰のお見送るなんやろう』っとキョロついている人も、、、まあこれは私が言わなきゃ誰も私だとは気づかないと平静を装い手を振る。
涙どころか冷や汗をかくほど。
じいちゃんなんて心筋梗塞を半年前に起こしたのにフラッグ2本使い。
何やってんだうちの家族。

あの時乗り合わせた乗船客の方々もびっくりされたと想います。それ以上に私は穴があったら入りたい状態でしたが、その後入ってきたメール『分かった?ウケたやろ?』って満足げなブルーに染まる家族の写メールでした。
ついでにうちのオヤジは熱狂的なトリサポです。


【作者より】

 

 

19で四国にお嫁入りをし大好きな実家の在る九州大分から帰るフェリーのなかで想う気持ち
26歳になったけどいまだになれない別れのときのせつなさ
そんな切なさが一変する出来事

 

 

 (まりん)

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「走れ!俺!」

 

HARU

その日の23時をまわった頃だった。僕の嫁さんが産気づいたと、義母から連絡をもらった。予定より二週間も早かった。あまりに急だったので驚いた。まだ、お父さんになる心の準備も十分に出来ていなかった。

連絡を受けて、僕はとにかくすぐに駆けつけたいと思った。いや、絶対に間に合わなければならない。なぜなら、結婚するとき、出産時には必ずそばにいると約束を交わしたからだ。しかし、今僕は神戸にいる。そして、彼女は高松の実家に戻っている。すぐに行きたいが、夜も遅く、電車もバスも使えそうになかった。明日の早朝では間に合わないだろう。

僕は、ふと財布だけポケットに突っ込んで、家を飛び出した。そして、僕は走った。走れメロスのように。息を切らしながら、一所懸命に走った。船なら深夜も動いているかもしれない。着いた先は神戸三宮の港。僕が港に着いたときにジャンボフェリーがちょうど停泊していた。偶然かもしれないが、神様が僕のために船を準備してくれているように感じた。

船内で僕が落ち着くことはなかった。僕にとって初めての赤ちゃん。何か、信じられなかった。一つの生命がもうすぐ誕生しようとしている。俺がもうすぐパパになる。うーん。実感がなかなか湧かない。だけど、すごいことが起こるんだ、きっと。意味もなく船内を歩き回った。そして、深夜のデッキにでてみた。僕は、闇の中に、きれいに浮かび上がる満月を見上げた。そして祈った。

 「僕が着くまで待っててください」

 「無事に産まれますように」

 高松の港に着くとすぐにタクシーに乗って、彼女のもとへ向かった。僕が病院に着いたのは夜明け前で、出産もまだだった。義母がよく間に合ったわねと驚いた顔をした。僕は妻の手を握りながら必死で頑張れ頑張れと応援した。そうしながら父親になる実感がゆっくりと湧いてくるのだった。

結局産まれたのは昼になってからで、早朝に出発しても間に合っていたみたい。そして出産後の妻に「よく頑張ったね。僕も約束を守ったからね」と声を掛けると、きょとんとした顔で「え、約束って何のこと?」と一言。ずっこけたが、僕はこの熱い夏を忘れない。全力疾走して妻のもとへ駆けた夏を―。


【作者より】

 

 

甥が産まれたときの話を元にして書きました。走りすぎて次の日はひどい筋肉痛になったそうです。だけど子供が無事に産まれたので、そんなの関係ねぇ〜!

 

 

 (HARU )

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 フェリーでエコ賞

 

 

「息子よ、ありがとう」

 

石原由楽


早朝のフェリーに乗って高松から神戸へ。夏休暇を利用して僕達家族は六甲山へ夏旅行。子供を連れての初めての旅行だ。楽しい楽しい夏旅行……になるはずが、フェリーに乗り込んですぐ僕と嫁さんはささいな事で喧嘩をしてしまった。二歳になる息子が、子供ながらに空気が読めるのか、不安そうな顔をして僕達を見つめていた。僕は、息子に悟られてはいけないと思い、息子には明るくおどけてみせた。

あれから一時間弱、彼女とは一言も口をきいていない。いつもは明るくお喋りな彼女も僕に対しては口を閉ざしたまま。息子にはいろいろ話しかけてはいるが……。来る途中のコンビニで買い込んだ缶ビールやお菓子が手をつけられないまま無造作に置かれている。缶ビールはぬるくなって、彼女お手製の作りたて弁当も冷えていった。

声をかけるタイミングを掴めないまま時間だけが過ぎていく。相変わらず妻は口を閉ざしている。あ〜あ、こんなはずじゃなかったのにな。本当だったら今頃三人でお弁当食って、冷えたビール飲みながら、ガイドブック見て廻るとこ決めるのに。どうしてこんなことになっちゃんたんだろう。時間は刻々と過ぎていく。息子は、状況を分かっているのか、持ってきたおもちゃで一人で遊んでいる。あ〜、この状況まずいよなあ〜。

すると、我が息子がやってくれました。僕の手を握ってきて、彼女の側に引っ張っていく。そして、彼女の手も同様に、僕の近くに引っ張ってこられた。どうやら、息子は僕達に手をつながせたいらしい。そして、僕達の指は、息子にいざなわれて、触れ合った。その時、僕は彼女の顔をチラッと見やった。すると、向こうもこちらを横目で見ていた。緊張が解けてしまったのか、彼女はクスクスっと笑った。僕も、今までこわばっていた顔が崩れた。息子に教えられるなんて、どっちが子供なんだか……。そう思ったとき、僕は自分でも驚くほど素直にごめんねが言えた。妻を見るとコクリと頷き笑顔を見せた。

息子よ、ありがとう。

僕達の熱いケンカは厚い家族愛へと変化した。


【作者より】

 

 

子供ってさりげなくよく観察してるなって思います。子供に逆に教えられてしまいます。いつも救ってくれてありがとう!

 

 

 (石原由楽)

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