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  【第4回 アツイ話 編】 大募集! 

★ 第2回 別れと出会い編 入賞作品

 最優秀賞

 

 

「再会と別れ」

 

しーべまーと


神戸へ向かうフェリーでの出来事だった。
僕は、スポーツ新聞と缶コーヒーを買い席に着いた。出発して30分くらいだろうか。斜め向かいの席に「木下さん」が座っている事に気づき、驚いた。

木下さんとは5年ほど前に付きあっていた彼女。当時は「ヨウコ」と呼んでいた。僕の一方的なわがままにより、さよならも告げずに別れてしまった。今となっては非常に申し訳ない事をしてしまったと思っているが、それも過ぎた話。現に、木下さんの隣には恋人であろう男性が座っている。

僕は、気づかれないように席を移動した。声をかけようとも思ったが、それは僕の気持ちであって、木下さんの事を考えるとできなかった。それに、今さら何を話したらいいのだろうか。
時間は確実に流れている。

フェリーが港に着いたとアナウンスが流れた。
荷物を持ち、他の乗客に続き降りる準備をしていたところ、
「久し振り!」という声がした。
初めは他の人の事だろうと思い、気にも留めていなかったのだが、
「●●君、久し振り!」
と呼ばれた瞬間ドキッとした。

振り返るとあの木下さんが満面の笑みで立っていた。
僕は言葉がでなかった。まさか、木下さんから声をかけてくれると思わなかった。

フェリーを降りて駅までの数分間、「今何をしている?」、「どこに住んでいる?」だとか、たわいもない話をした。5年ぶり会った木下さんはとても幸せそうだった。僕はあの時の、そう5年前の事について謝ろうと思ったが、それを見てやめた。

時間は確実に流れている。
彼女は今を幸せ生きている。

駅に着いた。
久し振りの再会、そして別れ。
僕は木下さんに「ありがとう!」と言って手を振った。


【作者より】

 

 

 この主人公の複雑な気持ち、よく分かります。

 

 

 (しーべまーと)

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 優秀賞

 

 

「ふたりの生活」

 

ユ キ


異常な残業時間と上司のセクハラに耐えかねて地元・高松に帰ってきたのは去年の春のことだ。
その帰りのフェリーで私は今の同居人と出会った。
その当時は勢いこんで、「結婚する!」などと周囲にふれまわっていたが、一緒に暮らしていくうち、同居人のだらしなさに嫌気がさして、やめた。

「結婚」がなくなっても、毎日とりたてて不満は、ない。

毎日は続いていくし、さんまの塩焼きやら、ヘドロのようなカルボナーラやらその時々に気が向いた料理を作ったりした。そうして時々、意味もわからず落ち込んだり、した。
そんな時でも同居人はしまりのない顔で笑っていた。
同居人はおおらかというか、自由人というか、とにかく縛られるのが嫌いで何かに属することが苦手なのだ。
なので私はいつもこの世知辛い世の中どうやって生きていくつもりか何かにつけ問いただした。

そんなある日、同居人が帰ってこなかった。
次の日も、その次の日も。
もちろん連絡はなく、携帯もつながらない。
しょうがないので家で連絡を待った。そこでふと気づいた。
私は同居人のことを何もしらないのだ。家族構成、友達、そういったもの全部。

本当は、だらしなくても結婚したかった。曖昧な態度が不安で隠していただけだ。好きだった。すごく好きだった。
私は大声で泣いた。

1週間後、ひょっこり帰ってきた。
いつもみたいにへらへら笑いながら。
一体なにしてたの、とか心配したんだよ、とかいいたいことはいっぱいあるはずなのに言葉がでてこなかった。

同居人が重たい口を開いた。
フェリー乗りたいな。


【作者より】

 

 

20代女性なら一度は意識する結婚について男女の温度差を書きました。

 

 

 (ユ キ)

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 優秀賞

 

 

「エンジェルロード」

 

旅好き神戸っ子


夏の終わり、無性に旅に出たくなった。
どこに行こうかなとネットで適当に検索していると、ふと目に留まったページがあった。

―「エンジェルロードツアー」―

なんだろうとそのページを開いてみると、小豆島にある宿のホームページだった。どうやら、その宿が泊まり客を対象に出しているツアーらしい。
宿からエンジェルロードまでの道のり片道15kmを歩いて往復する。所要時間は、約8時間。ツアーといっても宿の人が案内してくれる訳ではない。ツアー参加者は1つのグループとなり、リーダーに地図が渡される。その地図を頼りにエンジェルロードを目指すのだ。

エンジェルロードとは、4つの島が1日に2回、潮がひくと砂州が現れ陸続きになる不思議なスポットで、好きな人と手をつないで渡ると幸せになれるという。

数日後、神戸からフェリーで小豆島へ向かった。
目的は、もちろん「エンジェルロードツアー」だ。
太陽の光が反射してキラキラ光る海をのんびり眺めながら、たまには船旅もいいもんだなと思う。そうこうしているうちに港に到着した。バスを乗り継ぎ、宿に着いた頃には辺りが暗くなっていた。夕食をとり、明日のツアーに備えて早めに休むことにした。8時間も歩くなんて生まれて初めてかもしれない。

ツアー当日。お日様が眩しい。参加者は私を含めて10人。
9時に宿を出発し、エンジェルロードを目指す。

驚いた事に、ツアー参加者は、全員一人旅だった。
歩きながら話しているうちに、すぐに打ち解け仲良くなった。
途中休憩をしながら、お昼過ぎに無事エンジェルロードに到着。それぞれが幸せを願い、エンジェルロードを渡った。しばらく海で遊んで、帰路についた。
宿に到着すると、ちょうど夕日が海に沈むところだった。最高に綺麗な夕日を眺めながら、8時間もよく頑張って歩いたな、と感無量の心地だった。

次の日、一緒にツアーに参加した旅人たちは、それぞれ旅立った。
私は、太陽の光を浴びながら、オリーブ畑をのんびり散歩。旅は、日常の喧騒を忘れさせてくれる。

夕方、港で神戸行きの船を待っていると、こちらに向かって誰かが手を振っているのがみえた。まさかと思ったが、一緒にツアーに参加した人だった。彼は、私より1つ歳下の大学4年生で、これから名古屋まで帰るという。

行きの船では、もやもやでいっぱいだった心が今は嘘のよう。
私は、彼との再会に胸をときめかせている。


【作者より】

 

 

北海道を1人旅した時の話を参考に、舞台を私のお気に入りの場所、エンジェルロードにして書いてみました。実は、このお話には続きがあって、この後2人は結ばれます。

 

 

 (旅好き神戸っ子)

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 フェリーでエコ賞

 

 

「さらば、だ」

 

タクローU


いよいよ別れの3月、旅たちの4月だ。

2年前、君たちに初めて会ったときは、目だけがやたらギラギラして蒼白く、見るからに打たれ弱そうだった。そして実際、打たれ弱かった。
それが今はどうだ。いつの間にいっぱしの表情になって、背を向けて立ち去る者の爽やかささえある。

ひきこもりに陥り、この島へ来た君たちだけど、全然、無駄な時間ではなかったよな。
世間は「勝ち組」、「負け組み」などと愚かなことをいうけれど、もし、人生に勝ち・負けがあるとしたら、その基準は誠実さでしかない。 そして、誠実であればあるほど、その道は狭くなる。恥ずかしいことなど何もない。君たちはただ誠実だったんだ。
そして、人生には絶対に回り道、寄り道が必要だ。

エミのお姉さんが亡くなられたのは悲劇だったけど、君は「因縁」という言葉を知ってるかい。
「因縁」とは、日々努力していれば、縁が訪れた時それを結び、また次の縁 につなげることができるということ。
お姉さんは、生まれ変わって、必ずや未来の君と出遭うと思う。君は、そのときのために精一杯努力しなければならないんだ。

ケンが第一希望の高校に行けなかったのショックだったろうけど、人生とはそういうことかもしれない。
人生はよく船旅に例えられるのは、外海の激しさや内海の穏やかさ、暗闇に浮ぶ港の明かりなどが人生そのものだからだろう。いいときもあれば、悪いときもある。
残念だけど、人生はいつも希望通りになるものでもない。君が浪人して希望校へ再度挑むのか、それとも第二希望校に行くのか、僕は知らない。それを決めるのは君次第だ。誰も君の人生の代わりはできないからね。

さて、いよいよ明日の旅たちは人生のとば口だ。
人生は、適当にやっていた方が楽だ。だけど、人は重いこと、面倒なことを背負わないと、絶対に先へはいけないんだ。

判断しろ。間違っていれば変えればいい。
そして、空と海の青さを忘れないでいれば、必ずやっていける。脱皮しないヘビは死ぬ。
才能とは、努力すること、努力できるということ。

さらば、だ。


【作者より】

 

 

3月は春と冬、希望と不安、別れと旅たちが混在した不思議な月です。 今年1年、後輩たちに言った言葉たちを集めて作品にまとめてみました。 旅人に夢よ多かれと祈念します。

 

 

 (タクローU)

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