窒息

気道異物
窒息は、乳幼児や老人に多くその原因になっているものは、 老人では餅、肉片などの食物塊(かたまり)、義歯(入れ歯)などです。 乳幼児ではピーナッツ、飴、りんご、おもちゃなど、 手が届くところに置いてあるあらゆる物が異物となります。 また、参考としてトイレットペーパーの芯を通過できる大きさの物は窒息の原因となるということも言われています。
 
口腔内の確認
開口(口の開け方)は、指を交差させて親指を上の歯に、人差指を下の歯に当てて開口します。 この方法をクロスフィンガー(指交差法)といいます。

Point
★口腔内を確認する際は、傷病者の頭を動かさないようにします。 動かすことにより異物がさらに奥に入り込んでしまう可能性があります。
★部分入れ歯は、外れてしまうことによりさらに奥へ入り込み、 それ自体が異物になってしまう可能性があります。
 
指拭法
口腔内に異物や分泌物があれば、傷病者の顔を横に向けて、 ガーゼやハンカチを指に巻き、 口腔内の異物や分泌物を取り除きます。 この方法を指拭法といいます。

Point
★ 傷病者の顔を横に向けます。
★ 指にきれいなハンカチやガーゼなどを巻きつけ、異物を掻き出します。
★異物を除去するときは、指で口の奥に押し込まないように十分注意します。

 
咳による異物除去
咳は異物除去に最も効果のある方法なので、 傷病者自身が咳をすることができれば、できる限り咳を続けさせます。

意識があっても咳が弱くなったり、できなくなったりしたら、次に示す背部叩打法、 ハイムリック法(上腹部圧迫法)を用いて異物除去を試みます。 意識が無くなった場合は心肺蘇生法を開始します。
 
異物除去の開始
まず窒息に気づくことが第一歩です。

苦しそう、または顔色が悪い、声が出せないといった兆候は窒息が起こっているのかも知れません。
ユニバーサルチョーキングサイン(世界共通の窒息サイン)として両手で頸を鷲掴みにします。 日本人は胸元を叩くような動作も多いようです。
窒息サインを確認したら・・・
喉に何か詰まりましたか?…と尋ね、 声が出せずにうなずくようであれば下記に示す異物除去法を試みます。
 
背部叩打法(背中を叩いて異物を除去する方法)
傷病者が仰向け(仰臥位)やうつ伏せの状態のときは、傷病者を自分の方に向けて横向き(側臥位)にします。

片方の手のひらの付け根の部分で、両側の肩甲骨の間(背中の真ん中)を力強く4、5回連続して叩きます。
背中の真ん中を叩くことにより、強い気流を気道内に起こし、異物を外に押し出すものです。
 
ハイムリック法(上腹部を圧迫して異物を除去する方法)
反応がある傷病者に対して優先的に行う異物除去法です。妊婦や乳児、また肥満の傷病者には実施しないでください。

傷病者の後ろに回り、一方の手でヘソ(臍)位置を確認し、もう一方の手で握りこぶしを作り親指側を脇の下から傷病者のみぞおちのやや下に当てます。

その上をもう一方の手で握り、体を密着させてすばやく上方(口側)に向かって圧迫するように押し上げます。

異物が取れるか、傷病者の意識が無くなるまで続けます。 処置により異物が除去された場合であっても医師の診察が必要になります。
 
反応がなくなった(反応がない)場合の異物除去
反応がなくなった(反応がない)場合は、心肺蘇生法を開始します。 この際、救助者が一人の場合はまず119番通報を行いAEDがあれば持ってきます。
以後、心肺蘇生法を続け人工呼吸の度に口腔内に異物が見えるか確認します。 異物が見えた場合はそれを取り除きます。 ただし、口腔内の確認の際に異物が見えないときに盲目的に掻き出しを行ってはいけません。
 
乳児に対する異物除去
小児(1歳以上8歳未満)に対する異物除去の方法は、成人に対する場合と同じです。

1歳未満の乳児について、異物による気道閉塞が疑われる場合の方法は以下のとおりです。

反応がある場合

1 背部叩打法で背中を5回たたく。

片腕の上に腹ばいにさせて、頭部が低くなるような姿勢にします。
顎の固い部分(下顎骨)をつかみ気道確保を行います。
もう一方の手の付け根で背中の真ん中を5回たたきます。
Point
★乳児には、ハイムリック法を行ってはいけません。
(乳児は身体に比較し、肝臓が大きいため、腹部圧迫により肝損傷の危険性が大きいためです。)

2 胸骨圧迫を5回行います。
後頭部と背中をささえ、両前腕ではさみ、上向きにひっくり返します。
ひっくり返した乳児をもう片方の前腕にのせて、引き続き頭部を低く保った状態で、 2本の指で胸骨圧迫を、5回行います。

3 これで異物が出なければ、背部叩打法5回と胸骨圧迫5回を繰り返します。


反応がなくなった(反応がない)場合

心肺蘇生法の手順に従い処置を進めます。 人工呼吸の度に口腔内に異物が見えるか確認します。 異物が見えた場合はそれを取り除きます。 ただし、口腔内の確認の際に異物が見えないときに盲目的に掻き出しを行ってはいけません。



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