専務理事 岩松 暉(GUPI Newsletter No.27 p.3, 2005)
そうであれば、あらゆる業界で程度の軽重はあれ、類似の問題がありそうです。地質調査業界ではどうでしょうか。かつて環境アセスメントではなくアワセメントだと言われたことがありました。技術者の良心に反して発注者に迎合したことがなかったでしょうか。自信を持ってノーと言い切るにはそれだけの力量が求められます。もちろん技術者個人だけでなく、企業の姿勢も問われています。最近は過当競争で低価格入札が常態化し、その上リストラで人減らしが進んでいますから、一人で何件もの現場を抱え、じっくり腰を据えた調査が出来なくなっています。心ならずも通り一遍の報告書で済ませているケースもあるようです。昔はOJTで先輩から技術と技術者魂をたたき込まれたものでしたが、今はどの企業もそのようなゆとりがありません。唯でさえ○×教育で育ってきた世代、仕事とはマニュアル通りにこなすことだと思ってはいないでしょうか。この頃しきりに言われている技術者倫理も暗記科目の一つでは何にもなりません。調査報告書のレベルを審査する第三者機関が必要になるのかも知れません。