演奏会形式の上演に関連して録音されたそうです。慢性化した気管支炎で不調だったとか。概して批評がよくないです。私などは十分満足です。ベーレンスとの二重唱とっても好きです。舞台でもたびたび演じているそうです。フロレスタンとしては定評もあり、すばらしかったらしいのに、本人も不本意な録音が世に残るわけで、人生とは皮肉なものです。.参照
写真は録音のために集まっているところ。ベーレンス、ガザリアン、ショルティ、その後ろに立っているのがホフマン。
『その前に、ゲオルグ・ショルティの指揮で『フィデリオ』のレコード録音をした。これは初のデジタル録音だった。ヒルデガルド・ベーレンスがレオノーレ、ハンス・ゾーティンがロッコ、テオ・アダムがドン・ピッツァッロを歌った。オーケストラは160人、コントラバス16台の巨大編成の、すばらしいシカゴ・シンフォニー・オーケストラだった。残念なことに、私はかなり以前から、気管支炎で、相当期間、全快しなかったため、声帯の炎症を抱えたまま歌った。従って、録音も100パーセント満足できるものではなかった。』
参照:2003年伝記
.............以下、全てのことは「フィデリオ」のレコードを前にして起ったことだ。録音のときに、まだ気管支炎が治っていなかった。もっと具合がよかったら、もっと上手くできるはずだということはわかっていると思う気持ち、こういうのは、ひどく気分をめいらせる。録音をテープで試聴したときは、今レコードになっているのより、はるかによかったと、言わねばならない。そうでなかったら、その後、最録音を迫っただろう。....................参照:1983年伝記
参照:1984年2月10日は、ベルリン・ドイツ・オペラでの、ジャン・ピエール・ポネルの印象的な演出による『フィデリオ』の初日だった。指揮はダニエル・バレンボイムで、レオノーレはカタリーナ・リゲンツァ、ペーター・ホフマンはフロレスタン役を歌った。この公演のあとのように、評論家が全員一致で肯定的な結果を出すことは珍しい。ペーター・ホフマンは、不可能なことを成し遂げたに等しいほどの上出来だった。透明感のある表現力に富んだ声で歌いながら、そして、それにもかかわらず、地下牢に一人寂しく、飢えて、死を間近にした人が、横たわっていることを、納得させるに足るものだった。とても濃い化粧をしていたので、よく見ても最初は彼だとわからなかったほどだ。この『フィデリオ』については、オペラの初日などいつもは言及する価値はないと考えている大衆紙でさえ、熱狂的に書きたてた。続いて、ザルツブルグ音楽祭におけるヘルベルト・フォン・カラヤン指揮による『ローエングリン』が、同様の肯定的反響を得た。
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