チャット




チャットと言っても、インターネットを使用して他の人と文字会話をするチャットではない。
噛めば噛むほど精神が高揚してくる常緑樹の一種のことです。
日本では麻薬類の一種に属するらしいですが、エチオピアでは合法です。
表向きには公表せれていませんが、中東諸国への輸出で外貨の獲得に一役買っているそうです。
お茶の葉に似た葉で、苦く、噛むのは新芽の柔らかい部分です。
エチオピアのほとんどの地区で噛まれているが、特に東部では盛んに噛まれている。
チャットの名産地は東部の街ハラル周辺。
ハラル周辺で栽培されたチャットはアウォダイと呼ばれ アジスアベバでは、かなり高価な値段で売られています。(1kg 40ブル= 約500円)
南部で栽培された物は産地によって呼び名が違うが(グラゲチャットやジンマチャットなど)アウォダイの3分の1程度の値段で 比較的安く、アジスアベバの「チャット噛」に好まれています。
チャットを噛む人はイスラム教の人に多いとの事。キリスト教徒も、もちろん噛みます。
写真はアジスアベバで売られているアウォダイ(10ブル分)




知っておきたいチャットあれこれ
噛み方
チャットの葉(新芽の柔らかい葉だけ)を枝からもぎ取って噛み、片方のホッペタに溜めます。
ホッペタが膨らむくらいの量のチャットを口の中に溜め、それを継続しながら2〜3時間噛み続けます。 噛んでるうちに、口の中のチャットは胃の中に入ってしまうので、少しずつ追加しながら噛みます。
噛みながら、水、コーヒー、ソフトドリンクなどを飲み、好みに合わせ、砂糖やピーナッツも一緒に噛みます。
砂糖と一緒に噛むと虫歯になると言って一緒に噛まない人もいます。
水分補給は重要で、何も飲まずに噛むと「胃が悪くなる」といわれています。

効果
精神が高揚するので、頭が冴える。頭が冴えるので仕事が効率的にテキパキとこなせる。
ただし、頭が冴えるので、眠れなくなってしまいます。
眠れなくなるのは、チャットに含まれるカフェインが原因だとされています。
その他の効果は、食欲減退、性欲減退など。
私の経験からいくと依存性はなく、どれも次の日には治まります。

バルチャ
バルチャとは、チャットを噛む集会の事。コーヒーで例えるならコーヒーセレモニーのような事です。
お隣さんや友人などを呼び、世間話をしながら噛みます。
バルチャを行なうのは、昼過ぎから。お隣さんや友人などを呼び、床の上に敷いたマットの上に横になりながら噛みます。その時、お香も一緒に焚かれます。 お香の幻想的な煙の中で、2〜3時間、世間話をしながら噛みます。時にはコーヒーセレモニーも行われます。 イスラム教徒の家でバルチャをやった時は、チャットを噛む前とコーヒーセレモニーでカップにコーヒーを入れる直前に アラー(神)にお祈りを捧げていました。
噛んでいる途中、「これを噛んでよ」と質の良い葉を相手にあげるアテレラという行為は良い事とされ、 アテレラを行なうと喜ばれます。が、相手からも大量にアテレラが返ってきて多く噛むハメになってしまいます。
水タバコを持っている家庭では、水タバコも一緒に吸われます。

ムルカーナ
チャットを噛んだ後にやってくる状態の事。
数時間噛み続けると、後頭部に「ビリビリッ」と電流が走ります。
その後、口数が少なくなってきて体がだるくなってきます。体は だるいが気持は良くなり、その場所から動きたくなくなります。
その後、体のだるさが抜け、なんとも言えない気持ち良さが2〜3時間続きます。 その時、同時に頭が冴えきっていています。
その後、気持ち良さが抜け、頭の冴えだけが残ります。噛む量にもよりますが、この状態が朝まで続きます。
エチオピア人も 「その通り!」 と言っていましたが、男性の場合、ムルカーナの時には自分の息子が縮んでしまいます。

チャブシ
冴えきった頭を元に戻す為の飲酒の事。
ムルカーナが朝まで続いたら、次の日は眠くて何もできません。なのでムルカーナを強制終了させる為に チャットを噛んだ後は酒を飲みます。
酒に酔っ払ってしまえば、眠くなり 頭の冴えも薄れて やがて眠ってしまいます。
カマテ
チャットを毎日のように噛んでいる人の事。
アジスアベバではカマテをあまり好みません。カマテを好まないというよりも 、それ自体を嫌いな人が多い。
名産地のハラル周辺では、ほとんどの人がカマテでした。
一緒に仕事をした助手は仕事中に噛み、コジキは誰かの噛み残しの硬い葉を噛み、 街中を歩いていると色々な所でバルチャに誘われます。
ついでに言えばヤギまで道端に落ちているチャットを噛んでいます。

ハラルでは
ハラル産のチャットは一般的に「アウォダイ」と呼ばれていますが、地元ハラルでは呼び名が違います。
そもそもアウォダイとは、ハラルの隣町の地名で、ハラル周辺以外ではアウォダイの地名がハラル産チャットの 名詞になっています。 ハラル周辺では、アジスアベバで呼ばれているアウォダイをアカラと呼んでいます。アカラは50cm位の枝にビッシリと 葉が茂っている物で、ハラル周辺でも高価。一般庶民はタチョロと呼ばれるアカラのおこぼれのような10cm位の枝に、葉が 10枚くらい付いている物を噛みます。値段はアカラの5分の1程度。
アカラ、タチョロの他には、チェラ(一度切った枝から生えてきた新枝)、コダ(アカラに似ているが質が劣る)、 ファカ(葉が2,3枚しか付いていないもの)がある。





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