- 〜コーヒーセレモニーのお話〜
出張に行った時の事。大学の地図を作るのが私の仕事である。エチオピアでは大学の講師や関係者が敷地内の家に住んでいる事が多い。
午後3時頃、大学関係者の家の敷地を測量していた。すると家の中から「コーヒー入ったから飲んでいって!」の声がかかった。
ちょうど良い時間だったので、コーヒーを1杯ご馳走になろうと家にお邪魔した。でも、なかなかコーヒーが出て来る気配がない。
家の人と下らない話をしていると、そこの家のお手伝いさんが「火鉢」を持って来たのである。そうです、これからコーヒーセレモニー
を行なう為に準備を始めたのです。まだ火鉢に火を付けたばかりなので、これから始めると相当な時間がかかる。「コーヒー入ってたんじゃなかったの?」
と思いながらも、コヒーセレモニーが好きな私は、コーヒーセレモニーの世界へ入って行ってしまった・・・
案の定、1時間半近くかかり、その日の仕事はあまり進まなかった。
ここ家の人は北部の「チグレ族」出身の人だったので、コーヒーを入れるジャバナ(ポット)は、チグレ独特の注し口のない「花ビン型」の
物を使っていた。
他にもジャバナには、注し口が2つ付いている物がある。注し口が2つのジャバナに出会うまで、私は
「コーヒー入ったから飲んでいって!」の誘いを疑う事無く、ノコノコと人の家にお邪魔するつもりである。
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