「子供が多いのよ。恵んでよ。」 「この子を日本に連れて行って。」

エチオピア人の暮らし

ヨーロッパの占領下を逃れたアフリカで唯一の国。GNP110$最貧国。
住んでみないと見えてこないエチオピアの素顔とは…




草を売る少女

  こんな感じ
首都アジスアベバではカフェやブティックが建ち並び、若者はヨーロッパの流行 ファッションを追い、とても近代的な香りがする。 街の中心にはシェラトンアジスアベバ(アフリカ1の超高級ホテル)もあり 夜のネオンも華やかだ。しかし元々この土地はスラム街で、ホテル建設と共に 立ち退かされた住民はホテルの周りに住んでいる。
軒先でパンをかじる子供とそれを見守る母親 首都だけ見ると発展しているように思えるが、この国のGNPはUS110$。 地方では、自給自足に近い生活がいまだに送られており、ほとんど現金を必要としていない。
エチオピアは首都と地方では大違いで、一歩首都から出ると青年海外協力隊員が 派遣されている国の中で最貧国と言うのがうなずける。
首都の暮らしは水道、電気もあり日本と変わらないので、ここでは田舎を中心に 取り上げる事にする。

  住まい
中部でよく見かける家 民族ごとに家の形は異なるが、基本的に手作り。北部では石造りのわらぶき屋根が多く、 中部では木で塀を作りわらぶき屋根、南部は家全体がバナナ類の葉でできている。 土間造りのためか斜めに建っていたり、隙間風が入ってくる。
寝室は奥の部屋を使う傾向があるが、一部屋しかない家の場合はそうもいかない。

積み重ねられたコバット 台所
たいてい別棟に作る。と言うのも火を使うので煙だらけになるから。 「料理をしている姿を客人に見せるものではない」らしい。 台所と言っても鍋を置くために3つの石が置いてある程度。ガスなど無く燃料はまき、木の葉、コバット。 コバットとは牛・馬糞に草と水を混ぜて平たくし乾燥させた物。よく家の側に積み重ねて置いてある。 まな板も地べたに置いて使う。さいばしなる物が無いので、木の棒でかき混ぜる。

トイレ

ドッポン便所。トイレットペーパーは高級品なので、たいてい新聞紙などの要らない紙で拭く。 拭かない人も多いようだ。トイレは家の離れにあるため、電気や戸が無いところが多い。 生活汚水を流している家庭もある。
野外で人が見ていようが以外に平気で用をたっしている。男性の場合は辺りかまわず、女性は スカートで覆い隠して。

風呂
毎日寝る前に足と手と顔は洗うものの、体を洗うのは月に1度。男性は庭や川で水浴びをし、 女性は部屋の中に桶を持って入りその中で水を浴びる。
髪の毛は2週間に1度。石けんで回洗う。元々なのか石けんを使っているからか、 とにかくエチオピア人の髪の毛はパサパサで、乾いた頭はアフロヘアーの巨大版。

 私の浴室 
エチオピアの地方に住むにあたって、私は何より浴室にこだわった。と言うのも 普通、浴室などどこにも無いので、一部屋改造して浴室を作ってもらうのが家探しの条件だった。 うちの大家は快く1部屋改造してくれた。と言ってもセメントを敷きフロアーに穴を開け、 外に水が流れるようにしただけで、戸も壊れていた。しかし地方で水が浴びられるのなら文句は 言えない。標高2800mにある我が家は夕方以降になると寒くて、とても水をかぶろうとは思えない。 昼間お湯を沸かしバケツに入れて浴室に運ぶ。
毎日水浴びをしている私はエチオピア人から「そんなに毎日汗をかくのか。」と言われてしまった。 汗はかかないのだが、ノミやダニがひどく水浴びでもしないと体中が痒くてしょうがないのだ。

  結婚
かあちゃんいま何時? 男性は20歳前後、女性は15歳前後で結婚する人も少なくない。
結婚式と言えば、何台もの車を連ならせ「プップー!」と大騒ぎしながら街を走りまわる。 ビデオと写真も欠かせない。
エチオピアでは初夜の翌朝、血で汚れたシーツを門にかけ「新婦は処女だった」 とわざわざ周りの人に報告する。最近では婚前交渉も多いので、シーツに鶏の血を付けるとか。
オロモ州では車の代わりに馬に乗ってお披露目をする。古い習慣だが「誘拐結婚」と言って、 お気に入りの女性を男性が誘拐し、当分家に閉じ込めておく。数日後、男は親に事情を言い、女性側の 親を説得しに行ってもらう。こういう慣わしがあるせいか、オロモ州では誘拐、レイプが後を立たない。

 ブルトカンちゃんの結婚話 
19才の彼女は私のクラスで9学年(中学3年生)にいた。結婚して首都に行くと言っていたが、 その結婚話はいつの間にか流れた。
翌年20歳になった彼女の元にまた結婚話がころがって来た。今度こそ結婚成立。 男性側からは結納品として牛1頭が彼女の家に送られて来た。結婚式1日目は 男性側の家で祝い、2日目は彼女の家で牛のお礼にと15種類の料理でもてなした。
ブルトカンちゃんの家にはビデオどころかTVも無い。 それでもしっかりビデオに結婚式の模様をおさめた。


  市場
どこの街や村でも週に1度の青空市場が開かれる。人々にとって、買出しの場でもあり、 情報交換の場にもなっている。祭り以外で街が活気づく時であり、楽しみの1つ。
この日は朝早くから何時間も歩いて品物を運んでくる行列を見ることができる。

  割礼
正確な数字は分からないが90%近くの人が割礼を行っていると言われている。 たいてい小学校に上がる前に行う。割礼はこの国において「成人式」のような意味合いを持っており、 親としても一人前にするためにと子供を誘う。
しかし、特に女性は割礼時の出血の多さや不衛生な元で行われる手術のため命を落とす事もある。 現在オロモ州では割礼反対運動が起こっている。しかし「ちゃんと手術しないと恥ずかしくて 小学校に通えない。」と小さな女の子でさえ言っているという事は、それだけ風習として根付いて いるのだろう。
また、結婚後、夫が長期出張へ出かける時は、妻を取られないよう、あるいは浮気しないようにと 再び手術することもあるらしい。

  女性
ティグレ族の少女 慎み深く恥ずかしがりや。誰しも持つ第一印象かもしれない。日本の「男の後ろを 3歩離れてついて来い」ではないが、あまり前に出る事を良いとしない。 しかしそれは男尊女卑の風習のせいであり、彼女達の内面はそうとも限らない。
女性はいつも虐げられて来たからか、外国人の私にはとても優しく接してくれた。 私はこの国で泣きながら道を歩く事も何度かあったが、そんな私の手をそっと 取って「コーヒーでも飲もうか。」と言ってくれるのだった。
だが石を持って追いかけられた事もある。「あなたは外国人だからお金持ちでしょ。お金ちょうだいよ。」 と。気の強さも人一倍だ。結婚後しばらくして男性側からは「結婚前はおとなしかったのに化けの皮が はがれた。」と言うのもよく聞く話。

エントット山でのまき運び
日常生活

家事全般は女の仕事。家庭内では「男児厨房に入らず」。燃料となるまき運び、木の葉集め、コバット 作りも仕事の内。だが最も大変なのは水汲み。土で作られた水瓶だけでも重いのにそれに水を入れて 歩かなければならない。洗濯は水の出る共同水汲み場か川の側で、洗濯物は草の上に直接広げて乾かす。
それでも1日1度はコーヒーセレモニーを楽しむ。コーヒー豆を買ってきて、炒る、飲むと言う 作業が終わるのに2時間はかかる。
夕食は遅く8時ごろ。空腹では眠れないらしい。食事は男性を先に居間で取らせ、その後に 女性だけ集まって他の部屋で食べることが多い。

水1かめ10サンティム 仕事
自営業をしていればその手伝い。それか家で糸をつむいだり、地酒を造って他に売りに行く。 またお手伝いさんとして雇ってもらう。大半は専業主婦。
だが、若い女性は飲み屋で踊り子として雇われ、娼婦となっていくケースも少なくない。
出産

田舎では10人子供がいる家も珍しくない。出産年齢は15才前後から50才前後。
出産前後にはガンフォと呼ばれる炭水化物と動物性油脂が豊富な食事をよく取る。
病院がメジャーでない田舎では産婆さんを連れてきて自宅で出産する。妊婦が横たわれる スペースを作り、そこは昼間でも暗くしている。産後も1ヶ月は暗い部屋で横になっている。
男の子が生まれれば大喜びだが、女の子ならそう大したお祝いもしない。


いやだぁぁぁ
育児

子供を背負って仕事をしている姿をよく見かける。
その反面、 エチオピア人は気軽に子供を人に預ける。友達、親戚、姉妹に「ちょっと見といて」と数時間預ける事や、 「家は今、貧乏だから、新しい仕事が見つかるまで。」と何年も預けることもある。子供が多いので姉妹で子供の面倒を見る。エチオピア人は誰でも子育ての 経験があり、安心して預けられる。日本人から見ると子供が育てやすい国と言える。
七五参のような感じで、生後40日目に赤ちゃんをインジェラの上に載せる儀式がある。その後、教会へ 初参りをする。
教育ママゴンは都会では見かけるが、田舎ではそんな余裕もなさそう。

子供の髪を編みこむ母親 娯楽
外に出て何かするということは珍しく、男性のように喫茶店でお茶を飲むという事はめったにない。 たいてい自分のうちか知人の家でコーヒーセレモニーをしながら話に花を咲かせる。軒先で 日向ぼっこをすることも多い。もっぱら趣味と言えば手芸で、刺しゅうやかぎ編みをよくしている。
大家族の上、敷地内に何家族も住んでいる場合が多く、時間のある時には下の女の子の髪を 編んであげる。こった髪型になると3〜4時間も2人がかりで編んでいる。

首に刺青を入れたティグレ族の母
おしゃれ

首や手首や額に刺青を入れる風習がある。爪のおしゃれは「へナ」と呼ばれる染め粉。 これで染めると赤茶色になる。なんだか指を戸で挟んでしまったようにも見える。
民族色があるが、大まかに言えば中部から北部にかけては髪を長くし「シュルバ」と呼ばれる 細い三つ編みを幾つも編んでいる。装飾品は金。南部に行けば、髪型は男性同様に短くしており、 装飾品はビーズや銀が増えてくる。中には唇の内側を切って皿をはめる民族もある。


私は時々頼まれて手相を見る事がある。エチオピア人は結構な占い好き。 そして誰しも聞いてくる事は「外国に行けるか?」「金持ちになれるか?」。 外国に行けばキラキラ沢山の装飾品をつけて着飾れると思っている。
私のお手伝いさんバラトゥ(22才)は私が雇うまで無職だった。そんな彼女の将来について尋ねてみた。

 バラトゥの夢 
狙うは玉の輿   私 「…今まで無職だったって、家族の人が仕事をしてるの?」  彼女 「父は5年前に死んでて、今は家族5人だけど母が糸つむぎをして月に40ブル     (600円)稼いでた。現金収入はそれだけだけど、地方に出て農業を営んでい     る他の5人の兄弟から食べ物はもらっている。」   私 「私が日本に帰ったら、バラトゥは仕事どうするの?」  彼女 「オフィスの仕事がしたい。お給料がいっぱい貰えるから。      それに綺麗な格好をしてオフィスに行くのがかっこいい。」   私 「でもこの街にはそんなに仕事が無いように思うけど。」  彼女 「神様の思うように私も生きるまでよ。」
エチオピア女性をゲット
エチオピアの女性はとにかくきれい。目鼻立ちがハッキリしていて、頭も小さくきゃしゃな体つき。 協力隊でこの地を訪れた男性の中には、恋人を作る人、結婚する人もかなりいる。エチオピア 女性のハートを射止めるにはどうしたらいいのか?
1.金持ち
     以上。

  子供
まき割をする少女 とにかく陽気。自由奔放に育っていると言う印象を受ける。だが子だくさんで親の愛を 充分に受けられず、他の人に求めていると言う現状が隠されているのかもしない。

日常生活

朝起きてまず女の子は食事の支度。そして親の食事が終わると、自分も食事を取り後片付け。 その後、家の掃除。昼食、夕食の仕度と後片付け。姉妹が多いので仕事を分担し、学校に通えるよう お互い配慮する。親が居間でコーヒーを飲んでいても、子供は台所で後片付けをしている姿を見ると 感心する。外で友達と遊んでいる姿はあまり見かけない。
男の子は牛追い。街中の子は時間があるので外でサッカーをしたり、仲間でつるみ道端でブラブラ している。

妹の面倒をみるお姉ちゃん 子だくさん
子供が多いので、姉妹でよく面倒を見る。また仕事のある親戚に預ける事も多い。
食いぶちを減らすために、男の子は教会に「寺の小坊主」のような感じで 出され、女の子は少し大きくなるとお手伝いとして裕福な家へ出される。
大都市ではストレートチルドレンをよく見かけ、孤児院もある。 海外へ養子、養女として送り出す仕事も成り立っている。



初等科1学年の授業風景
学校

初等科にはかなりの子が通えていると思うが、誰もはっきりした数字は分からない。
中等科も授業料免除とあり入学はするものの、中退が多い。特に女の子の大半は中退。学をつけても仕事が ある訳でもなく、ノートや鉛筆代がかかるぐらいなら家の仕事をさせるという親の方針か、教育の 必要性を感じられない子供のせいか…。
地方で高等科まで出ていればいっぱしの学があると見てもらえる。高校は数が少ないので、地方から 出てきている子は、学校周辺に下宿する。学校に通う平日はパンのみで、週末実家に帰って暖かい 食事を取ると言う子も少なくないようだ。




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