東アフリカ最大の市場

絶え間なくミニバスや穀物の入ったサックを背負ったロバが行き交い、その間を人々が大声で騒ぎながら歩き、 人と車、動物そしてあらゆる品物があふれているマルカート。その魅力を箇条書きで紹介します。


どんなところ?

*「マルカート」は1935年頃から呼ばれるようになったイタリア語。イタリア占領時代にピアッサ(またはアラダ) を都市の中心街にするため、そこに居た商人たちは追い出され、今のマルカート内にある長距離バス停あたりに移ってきた。 もともとここには小さな市場があっただけだったのだが、彼らが繁栄させた。彼らが集中していたこのバス停付近が アディス・カテマ(NEW CITY)と呼ばれるようになり、その後、拡大していった市場がイタリア人に「 マルカート」と命名される。

*マルカートはとにかく広い!東アフリカ一の広さだといわれていて、21ヘクタール(60平方キロメートル)もある。

*エチオピアの 現金の60パーセントが見つかると言われるから、まさしく国の台所なのだ。

*営業時間は早朝から日暮れまでが多く、祈りの時間や昼食時を除くと、ほとんどの店がきちんと営業している。 ただ、日曜日はほとんどの店が休みとなる。

*散髪屋、ホテル、食堂、レストラン、カフェなどもある。 数は比較的少ないので、たいていどこも込み合っている。食堂などはものすごく儲かっているらしい。

*地方からの長距離バスが到着するバス停がある。この辺りは、売春宿も多い。 地方からの商売人の客が多いそうだ。FSCEという現地のNGOによる売春婦のための施設もある。

*マルカート内のホテルやレストランの残飯はひとつかみ約3円で売られている。 シェラトンの残飯が一番人気だという噂があるが、真相は不明。

*商人のためのビジネス・ノウハウを教えるワークショップもあるらしい。

*エチオピア文化のイデルなども当然ある。これは職業ごとが多く、ドライバー、野菜売りなどの集まりがある。

*タナデパートは経営が替わり、以前のデパートではなくなり、多くの小売店が軒を連ねる集合ショッピングビルになった。 2階は洋服ばかりで、1〜2メートル幅の小さな店が並んでいて、おしゃれな服が多い。

*匂いが強烈。人々の体臭や家畜と人の糞尿が入り混じった匂いがあちこちに漂っている。 特に、チーズ専門のテッラ(後述)に入ると、強烈なチーズの匂いも混じって、正に、 人間も動物もバクテリアまでも、全ての生き物が生きる時に発する、「エネルギーと匂い」が、ここに凝縮されているようだ。

*汚いし、泥だらけになる。ごみが散在し、大通り以外は塗装されていない道が多く、 雨が降った後なんかは靴が泥だらけになり、万が一滑って転んだりしてしまったら、 それこそ笑いの渦に包まれてしまうから、注意深く歩かなければならず、目がどうしても 足元にいってしまって商品を見る余裕がなくなる。また、埃がすごく、あらゆるゴミが落 ちていて、バクテリアも相当いそうなのでマルカートではなるべく肌を露出しないように 気をつけて、帰宅後はすぐにうがい、手洗い、そして服を着替えるのが無難だろう。



マルカートの住人達

*12,000人もの商人が日々、行き来している。

*特に土曜日はあちらこちらからの買い物客や商人で文字通りごったがえす。

*ここの住人の55%は商人。残りの45%はきっと子供が大半だろうから、まさしく商人の町である。

*エチオピア人の主婦は、普通、週に2回程、マルカートに買い物に出かける。

*マルカートでは働く子供も多い。両親の手伝いで店番をしたり、家計を支えるために子供も働く。 ストリート・チルドレンも多く、路上で買い物袋や洗濯バサミなどの商品を持ち歩きながら積極的に客に声をかけて売っている。

*エチオピアに多い乞食や物乞いの人々がいると、「何か働きなさい」や「これでもしなさい」と仕事を与えられるらしい。 働くチャンスはいくらでもあるそうだ。

*買った荷物の運搬には、ロバが大活躍しているが、人間の運び屋もいる。

*すぐにぶつかる!少しでもぼんやりしていると、何かにぶつかる。後ろから、 「どいた、どいた」と背中を押されたり、車道には車だけでなく、ロバや羊もいて、 自分の2倍もあるような荷物を背中に担いだ人々が突進してきたりもするから、立ち止まれない。

*マルカートのスリは他国と違い、凶器を使ったりと、乱暴しないとのことで、「マルカートのスリはアート」だと言われる。 しかしやられて気分がいいわけないので気をつけるべし。

*商人のしたたかさ。外国人に対してはひどい時には、50倍、100倍と冗談かと耳を疑う値段を平気でふっかけてくる。 しかし、現地の言葉、アムハラ語を話すと、一気に値段が下がる場合もある。また、値段を交渉してくれる交渉人を雇うことも可能。



マルカートにあるお店

*マルカートは卸売と小売が混在し、何でも売っている。宝石からレストランの料理の残り物まで、 あらゆるものが並んでいる。戦闘機の一部も売っているらしい。

*どの店も忙しい。仕事が忙しくて昼食をとらなかったり、店先で食べる人までいるのは、のんびりしているエチオピアでは、珍しい光景だ。

*取り扱う品物や種類によって店舗の配置が「テッラ」と呼ばれるゾーン別になっている。たとえば、 トイレ用具専門テッラには30軒ほどのトイレ用具を扱う店が並んでいる。値段は一軒一軒違うので、周って交渉する。

*肉、野菜、バスケット、チーズ、バター、香辛料、お香、穀物、塩、中古品、リサイクル品、家具、洋服の仕立て、 靴、ビーズ、伝統衣装、土産品、時計、電化製品、馬具、動物(羊、鶏、ロバ、らくだまでも!)、蜂蜜、時計、宝石、 裁縫具、オフィス家具、かばん、衣服、金細工、陶器、その他色々なテッラがある。

*「ドバイ」と呼ばれるのは、ドバイをはじめ、世界各国からの輸入品を扱うテッラだ。

*「ムン・アレッシュ(何かある)?」と呼ばれるゾーンではリサイクル、質流れ品などあらゆる物が売られていて、盗品も売っている。

*「リサイクル・テッラ」に行くと、タイヤからできた靴、缶から作ったフライパンなどアイデア豊富で、感心させられる。

*野菜テッラは、更に種別ごとに分かれており、たとえば、オレンジはオレンジばかりの店が集まり、じゃがいも、 唐辛子、フルーツ等と細かく分かれている。同じジャガイモでも大小様々だから、買い手は、店を回って品定めをする。

*野菜の値段は交渉する必要がほとんどない。なぜなら、大体がその時期の相場で野菜の値が決まっているからだ。 卸売市場があるから、市内で一番安く買える。大量買いが普通で、バナナは7KG(約75円)からなど、5KG以上の単位で売られている。

*野菜売り場の商人は女性が多く、写真のように地べたに座って、布やプラスティックなどの上に野菜を置いて売っている。




野次
*マルカートでもどこでも、エチオピア全土で一番つらいのが、道端で掛けられる野次。 ここにいる少数の外国人は国際機関などで働き、4輪駆動などのリッチな車に乗るお金持ち。 マルカートにはほとんど来ない。だから、外国人が一人で歩いていると、野次攻撃に遭う。 マルカートらしく威勢よい野次なのだが、それでもカチンとくる。

マルカート内の宝くじ
*毎日、約3円、15円、30円の宝くじを店店に売りにくる。午前に買い、午後には当選発表がある。 賞品がユニークで、たとえば、断食が終わるころには断食後のお祝いで食べる丸々太ったヤギが一等賞品となる。

マルカートの運動会
*マルカート内のテッラで対抗の運動会がある。サッカー好きなエチオピアなので、サッカーの試合も頻繁にある。 当然サッカーのチームもテッラ毎にあり、野菜や伝統衣装チームなどが強いそうだ。

マルカートでの一攫千金
*ラスベガスのように、短期間でお金持ちになれるチャンスがいくらでもあるそうだ。 例えば、住宅のブローカーがマルカートにやってきて、商談相手がすぐに見つかり、一晩で300万円近く 儲けた話だとか、2,3ヶ月でお金持ちになった人の話はよくあるらしい。

マルカートのシークレット用語
*客にわからない商人同士の合図や言葉がある。例えば、値段交渉をほとんどせず、ほぼ言い値でOKしてしまう客が来たら、 「リッダが来た」と仲間内で合図する。「鴨がネギをしょってきた!」

物売り少年の台詞
*「聞いていないとは言わせないよ!、20ブルのXXXがオーバープロダクションで、なんと12ブルに! 何があっても責任はとらないけど、とにかく12ブルだよ!」



皆様からのマルカート情報や質問も募集していますので、よろしくお願いします。




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