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『こんなマリみては……ちょーくせになりそう
“新世紀エヴァンゲリオン 第拾九話「男の戦い」編”』

可南子「始まってる……代役は見つかったのかしら」
聖の声「可南子ちゃんじゃない?」
可南子「あなたは……こんなところで何してるんですか!?」
聖「それはこちらの台詞だよ。何をやってるの? 可南子ちゃんは」
可南子「私は、私はもう山百合会とは関わらないから、そう決めたから……」
聖「そう……私は大学に進学したからね。高等部に私の居場所はないのよ。ここへはお客としてきてる」
可南子「お客として、ですか?」
聖「せっかくの学園祭だからね。志摩子の胸の中もいいけど、やっぱり抱きつくなら祐巳ちゃんがいいから」
可南子「志摩子さまではなく、祐巳さまに?」
聖「そう。祐巳ちゃんは割と悩み事を内に秘めるタイプだけど、最近珍しく私に相談してきたわ。可南子ちゃんのことでね。
 祐巳ちゃんが本当にロザリオをあげたいのは、全てを受け入れて支えになりたいと想ってる、可南子ちゃんだけよ。
 ……可南子ちゃん。私はここで見ているだけしかできない。でもあなたには、あなたにしかできない、あなたなら出来ることがあるはずよ。
 誰もあなたを強要しないわ。自分で考え、自分で決めなさい。自分が今、何をすべきかなのかを。
 ま、後悔のないようにね」

由乃「可南子さんは来るの!?」
演劇部員「今、瞳子さんが探しています」
祐巳「彼女は逃げたのよ、舞台からも、何より自分からも」
可南子「出して下さい!」
祐巳「……」
可南子「私を……私を舞台に出して下さい!」
祐巳「……」
可南子「……祐巳さま」
祐巳「なぜ、戻ってきたの?」
可南子「私は……私は紅薔薇のつぼみの妹、細川可南子です!!」

乃梨子「由乃さん、活動限界です!」
令「なんてこと」

グラウンドで膝をつく由乃。
逃げていた志摩子を振り向く。
見下し、嘲笑う志摩子。

由乃「動け! 動け! 動け! 動け! 動いてよ!
 今動かなきゃ、はれ物扱いされちゃうんだ! もうそんなのイヤなんだよっ!
 だから動いてよ!!」

ドクンッ、と突然聞こえる大きな心臓音。
由乃がゆっくり起きあがる。
目に普通とは違う光が宿る。
志摩子の髪を掴み、力一杯引き寄せ頭突きする由乃。
由乃は志摩子をにらみつけ、体重を乗せた前蹴りを腹に叩き込む。
背中から倒れ込む志摩子。籠から玉が無数にこぼれる。
由乃の指の間から、引きちぎれた志摩子の髪が落ちる。

祐巳「……すごい」
乃梨子「まさか、信じられません」
令「目覚めたのね、彼女が」

雄叫びを上げる由乃。
倒れている志摩子にのしかかり、さらに殴る、殴る、殴る。
志摩子の体操着を引き裂き、白い腹に膝を落とす。何度も。何度も。
目の前の出来事に嘔吐する乃梨子。

乃梨子「うっ!」

由乃の体操着の内側から、何かが破れる音。
胸が二回りほど、大きくなったように見える。

令「拘束具が!!」
祐巳「拘束具?」
令「あれはブラジャーじゃないの。由乃本来の胸の大きさを隠すための拘束具なのよ。
 その呪縛が、由乃自らの力で解かれていく。
 私たちには、もう由乃を止めることは出来ないわ」

江利子「由乃の覚醒と開放、蓉子が黙っちゃいませんな。これもシナリオのうちですか? 聖」
静「始まったな」
聖「ああ、全てはこれからだ」

ふたたび高らかに雄叫びを上げる由乃。