Counter 偽旅団シナリオ

<アクセサリーハウス『幻想曲』> 偽旅団シナリオ

●設計中

その日は雲ひとつ無い晴天で、秋の気候としては暑いほどであった。
「フンフフンフン煎餅〜煎餅は最高でござるよ〜」
その日もタダ飯を狙いに煎餅袋を大量に片手に引っさげ、ハマ一・ドラゴ(a02388)は陽気に鼻歌を歌っていた。ドラゴの隣には
「わ〜い、これでアクセサリーハウス『幻想曲』と友好関係だ〜♪」
「セレス君元気だねー」
無邪気に飛び跳ねながら書類を持って友好挨拶に来たそよ風ボーイ・セレス(a11946)と挨拶がてら一緒についてきたヒトの狂戦士ハヅキ(a15147)。
「デュラシアさんのところには色んな物があるからね」
そしてドラゴから煎餅をもらって嬉しそうに微笑んだ至純の歌声・ヴィーナ (a12135)。
4人は来る途中に偶然会ったらしく、目的地も同じだったのでアクセサリーハウス『幻想曲』への道を一緒している途中だった。
段々と大きく見えてきたアクセサリーハウス『幻想曲』。
「あれ?なんだろう、人だかりが・・・」
ヴィーナが不思議そうに呟く。
普段もそれなりに賑わっている場所ではあるが、今日はそれ以上・・・いや、その何倍ものヒトやストライダー、ドリアッドが『幻想曲』の前に集まっている。
身長の高いドラゴが煎餅をハヅキに持たせ、安全を確保し(煎餅の)人の波を掻き分けて『幻想曲』の方へと近づいた。
「ちょっと失礼するでござる〜・・・デュラシア殿ーまたタダ飯食いに来たでござるよ〜・・ん?」
見ればそこには長い机、そして大きめの台をセッティングしている旅する渡り鳥・サガ(a09499)。そしてそれを手伝っている闇夜に羽ばたく白き鴉・シルヴァ(a13552)が居た。
「うわー、苦しかったー!」
頑張って人の波をクロールして渡りきってきたセレスが、ぷはっと息を吐きドラゴの横からヒョイっと顔を覗かせると続いてハヅキとヴィーナもドラゴの横からヒョコヒョコ顔を覗かせた。
それに気づいたサガが「おうっ、皆いらっしゃい!」と手を上げる。
「今日は何かやってるの?」
ハヅキが軽く首を傾げると
「今日はファッションショーがあるんだよ。ほら、見てみ」
シルヴァが素早く一枚の紙を差し出した。
それはポスターのような物で、豪快な字で「アクセサリハウス『幻想曲』ファッションショー開催」と書かれていた。
「ファッションショー…?面白そう〜♪、僕も参加していいかなぁ?」
お洒落好きなヴィーナが目をキラキラ輝かせながら尋ねると、シルヴァは「モチOKだぜ、お前等も暇だったら出とけよ」と笑った。
今までハヅキに預けていた煎餅袋を礼を言いつつ返してもらい、クールに微笑したドラゴは
「……フッ、コレは御洒落さんな拙者の実力を披露するいい機会でござるね☆神に申し訳無いでござるが今回はマヂで行くので煎餅は封印でござるよ!」
随分と上機嫌なドラゴを尻目に、ハヅキは心の中で人の波をかいくぐってきた時にお煎餅がコナゴナになっちゃったことは秘密にしておこうと強く思った。

●舞台裏・男子更衣室

「おー服が一杯ありますねぇ…ってなんで女性物の服をもってにじり寄ってるのです?女装はしないからね?絶対いやだから」
未来の護り手・シェード(a10012)に女物の洋服を持ってにじりよる一つの影。というかサガ。
「ちぇー、なんだよシェード女装しねぇの〜?似合うのに?」
「似合ってもしません。衝撃波打ちますよ?アビで麻痺させようとしたり眠らせようとしたら舌を噛み切ってやりますからね」
サガは笑顔だが目がまったく笑っていないシェードにそこはかとない怯えを感じつつ、自分も選んだ洋服を着始めた。
そんなことが行われている一方では
「う〜ん・・・どちらの方がいいですかねぇ?」
誓いの夜想曲・リェレョノ(a12785)が適当に選んできた洋服を見比べ、思考錯誤している最中だった。
「私の一世一代の勝負ですからね・・・う〜んしかしこちらも捨て難い」
普段から滅多にタキシード以外の服を着る機会が無いためもあり、リェレョノは悩みに悩んでいる。
この調子では当分決まらないだろう。
「目立つの大好きだから、こういう機会があって嬉しいぜ〜」
嬉しそうにシルヴァが言うと隣で着替えを済ませたヴィーナも
「シルヴァさんお洒落だから楽しみだよ」
とニコリと笑った。
当然だがヴィーナはシルヴァが心の中で「もしかしたら俺の彼女候補が会場の中にいるかも!」と、そこはかとなく期待していることなど知る由も無い。
また一方では着替え終わり、突撃レポーター化したドラゴがハイドインシャドウを使って女子更衣室へ入ろうとしたが、流石にセレスに止められていた。

「よし、これにしようかしら?これならデュラシアさん喜んでくれるかな?」
愛の抱擁天使・アヤ(a10024)は決めた洋服をギュッと抱きしめて微笑んだ。
するとアヤの後ろから「あ、アヤさんもう決まったの?ボクまだ決まってないんだよね、どれにしようかな」と銀翼の神子姫・イオ(a09181)が顔を覗かせる。
「イオちゃんは可愛いからなんでも似合いますよ」
ぎゅーっとアヤがイオを抱きしめるとイオは嬉しそうにはにかんだ。
「えへへへ、アヤさんありがとうなのー。ところでカイは決まった?」
「うん、ボクも決まったよー!早速着替えに行こー!」
ストライダーの武人・カイリ(a12110)が元気に言うと、イオが「わー!まだボク決まってないのにー待ってよぅ!」と慌てて洋服を探し出す。
「イオっち、ボクも一緒に探してあげるよー♪」
「わたしもお手伝いしますよ」
イオの着たい洋服のイメージを教えてもらい、皆で洋服を探し出す。
そうしてなんだかんだでそれぞれ決まった洋服を手に取り、女子更衣室で着替え終わった時。
「ここまで行くとコスプレって言うんじゃ……」
冷静にハヅキがぽつりと呟いた。
自然と目を見合わせた女性人が、全員可愛い笑顔でそれをスルーしたのは言うまでも無い。

●ファッションショー開催!

「アクセサリーハウス幻想曲開店祝いファッションショー、これより開催するぜっ!!見てろよ、今日は参加者より目立ってやる!!」
すでに一人で盛り上がっているのは漆黒の荒鷹・アーザス(a12102)だ。
カッコ良く燕尾服に着替えてはいるが、背中になぜか愛用の弓を背負ったままでいるためなんともアンバランスこの上無い。
気合の程は十分な様子で、いつものハイテンションに更に拍車がかかっている様子だ。このまま行くと色々な意味で危険かもしれない。
「さーて、今日の司会担当を勤めるのはこの俺、アーザスと横に座ってるシキ、でもってデュラシアだぜヨロシク!」
「アーザスに紹介されたシキだよー、好きなのは煙草と女の子。伊達眼鏡を常に着用。今日はまったりべったり頑張るんでヨロシクね」
メイド服に着替え、腕には手錠をはめ自らを拘束したエルフの紋章術士・シキ(a15122)は上目遣いで可愛らしく自己紹介をした。
客席にスタンバイし、可愛い男の子好きなそっち系のお姉さんたちがキャーキャーと騒ぐ声が響く。
「どもー、司会担当っつかアーザスの盛り上がりを抑える役目のデュラシアよー、ヨロシクねぇ」
今回のファッションショーの主催者、そして『幻想曲』の店長デュラシアはスーツを着用し、紅茶を飲みながら目を擦った。
どうやらまた徹夜した様子である。
「デュラシア眠そうだね」
「うむ、眠そうだ・・・・・それにしてもシキのあの服装はなかなかのものだな」
「うふふ、皆さん素敵ですね」
客席で楽しそうにその様子を見ているのは血塗れの翼・アイオーン(a08058)に蜥蜴人の将・シン(a07478)。そして可愛いうさぎを抱いたエルフの医術士・ショコラ(a08750)だ。
他にもたくさんの客で、まだ出場者が出てきていないのにもかかわらずファッションショーは賑わっている。
「さぁて、んじゃあとっとと一番目行くぜー!勘違いするな俺は女じゃねぇんだコノヤロウが!と言わんばかりにカッコよく決めた未来の護り手・シェードの登場だ!」
「はいはい〜皆さんこんにちはっと。アーザスさん後で覚悟してくださいよ」
大歓声の中、軽く手を振りセッティングされた舞台へシェードが軽やかに上がってきた。
普段している伊達眼鏡は外し、髪の毛を後ろで結ったシェードは黒いロングコートをゆったりと羽織り、中に黒いスーツを着てバッチリ黒系で統一していた。
髪の毛が綺麗な金髪なため、黒にもよく映えてなかなかカッコイイのだが、どういうワケか会場からはブーイングが聞こえてきた。
「おかしいな、シェードさん女装してないじゃないですか」
緑薫る熱風たる突翔剣士・ヴァリア(a05899)が客席でポツリともらすと、女装話題になるととてつもなく地獄耳なシェードが当然聞き逃すことも無く。
「ヴァリアさん、死にたいんですか?」
ケロケロ笑顔で会場中に殺気を振りまけば、そのブーイングもピタリと止んだ。もうこれは流石としか言い様が無い。
「よっしゃー次行くぜ次!2番手は今時系お洒落っ子現代をひた走れ!旅する渡り鳥・サガだぜカモーン!」
シェードのケロケロ笑顔+殺気で危なく重くなった空気を気にも留めずアーザスはこんな時でも無駄に盛り上がっていた。ある意味会場の客はアーザスに救われたこととなる。
シキが「ここに座ってね」とやはり上目遣いでシェードを舞台横の参加者席に誘導すると、今度はサガが満面の笑顔で舞台へ上がった。
「よー皆こんにちはー!」
流石にサガは普段から色々服装を試してるだけあってセンスが良い。
カッターシャツにブレザー、長ズボンという、いわゆる学校の制服のような格好での登場だ。
白のカッターシャツには赤色の糸が絡まっているかのように刺繍が施してあり、ブレザーの胸ポケットには、ワンポイントのエンブレム。
長ズボンは灰色が主なチェック柄だが、こちらもカッターシャツ同様赤色の線が目立つことなく入っており、ブレザーがシンプルなため不自然にならずズボンが強調されている。
胸元を着崩し、ネクタイも緩く結んでいるところら辺がまたセンスの良さをかもち出している。
「新しい制服ファッションを先取りだ!! 制服萌えなお姉さん達のハートをがっしり掴むぜ!」
思い切り客席に向かって元気よくピースを決めるサガ。
制服萌えなお姉さん達はもう収集がつかなくなるほど大騒ぎだ。ばっちりハートはつかめた様子である。
「・・・・・お兄ちゃん・・・カッコイイ・・・」
客席でその勇士を見守っていた涙をなくした菫青石・ユウリ(a09611)も兄の楽しそうな様子を見て、幸せそうに微笑んだ。
「オラァアァ3番手行くぜー!!へっぽこで有名な煎餅信者は見た目は普通にカッコイイぜいらっしゃーいハマ一・ドラゴー!!」
「お、おいおい、アーザスちょっと落ち着けよ!」
デュラシアが遂に盛り上がりすぎて立ち上がったアーザスを落ち着かせると、クールな流し目を使いながら今度はドラゴが舞台へ上がってきた。その間にもシキが「お疲れー良かったよ」とサガを椅子に座らせる。
「ヘイYo!拙者の生き様見て欲しいでござるよ!」
ドラゴはワインレッドのYシャツにに紺色のシルクのネクタイを締め、黒のスーツの前を開けて登場した。
半月形の黒眼鏡と耳には手裏剣型のシルバーのピアス、両手の中指と小指にそれぞれシルバーのリングを着け、黒い革靴を履いたドラゴは誰もが素直にカッコイイと思っただろう。
解いた髪の毛がサラサラと風になびいてそこはかとなく色っぽい。
ラップ口調でもシリアスな表情をキープしているドラゴはどうやらプロになりきっているようだ。
「俺色に染まれよ」
髪の毛をかきあげながらクールにそう一言言うと、普段の穏やかな面影はどこへやら、NO1ホストに大変身だ。
そりゃもう観客席も沸きに沸いた。観客席に座る陽灼兎・アルヴァール(a09304)も思わず「カッコイイ〜」と漏らしたほどだ。
「大成功でござるよ〜!これで拙者はカッコイイ忍者!」と内心ほくそ笑みつつドラゴが席に着くと、ある程度落ち着きを取り戻したアーザスが
「さっ、次だぜ次!4番目はいつも元気モリモリ、でもマッチョじゃないよ可愛い女の子のストライダーの武人・カイリだー!」
「うわー、お客さんいっぱいだねー!ボク緊張するよー」
緊張するといいつつも全く緊張しているそぶりを見せず、カイリは舞台に上がった。猫耳帽子にダボダボセーターとミニスカートな女子高生スタイルで登場したカイリを見て、アーザスがポツリと呟く。
「猫耳、ネコ耳は……、うーーむ……」
猫耳に何か苦い思い出でもあるのだろうか、アーザスはむむむと眉間にしわを寄せ2秒ほど黙ったが、すぐにいつものテンションに戻り、会場を盛り上げだした。
普段スカートなど滅多に履かないカイリなので、この姿は新鮮で随分可愛らしい。
「こちらへどうぞお姫さま」女の子の登場に嬉しそうにシキがカイリを椅子まで誘導し、カイリも喜んでそれについていく。
「はいよー次ぃ!5番目はいつもお洒落に服を着こなしている注目の的、至純の歌声・ヴィーナだぜ!!」
「皆ヨロシクね」
ニッコリと笑ったヴィーナは大変可愛らしく、黒の上着にベストが付いたような変わったデザインの上着と濃紺のショートパンツでベストの後ろは燕尾服のようなスリット入り、というお洒落な洋服を上手く着こなしていた。
「えっと…普段は緑色の服だから、今回は黒系の服にしてみたよ。紳士のイメージなんだ…」
少しばかり頬を染め、照れながら言うヴィーナのほんわかした雰囲気に、客席も司会もなんだか心がほんわか温かくなる。
「わぁ、ヴィーナとっても似合ってるねー素敵だなー」
陽気なリンクス・レセル(a02111)がポップコーンを片手に、ニコニコしながら言った。
そのポップコーンを貰いながら、ヒトの医術士・リンカ(a14898)も「そうですね」と楽しそうに笑う。
「6番目行くぜ!イケてる兄ちゃん、只今彼女募集中!うさぎのぬいぐるみが相棒な闇夜に羽ばたく白き鴉・シルヴァー!」
「おーっす、おー、ホントたくさんお客さんいるんだな」
のんびりと舞台に上がってきたシルヴァは髪の毛を下ろし、黒いYシャツの上に、毛皮のコートを着用している。
アクセサリーもケバくならない程度につけられており、かなりカッコイイ。シルヴァの中でのテーマは『セクシー&ワイルド』だそうだ。
確かにどことなく大人の色気が漂ってくるのは気のせいでは無いのだろう。
「…ふっ、クールな男に言葉は不要さ…」
そう言ってクイっとサングラスを上げると、客席からは「ほ〜」っと感嘆の溜息が漏れる。思わず「勝った!!!」という気分に浸るシルヴァ。
異国の変移刀斎・クシャラク(a09524)と遥かなる春の旅人・ヨウシュン(a08862)がふざけて「惚れちゃうー」だのなんだの言っていたのが聞こえてしまったが「男に惚れられても・・・!いやいやクールな男は気にしねぇ」と最後までクールを突き通したシルヴァにはある意味乾杯である。
「さて、7番目だな。デュラシアの恋人でナース姿の似合う巨大注射器常備な姿は水辺に佇む一羽の白鳥のよう!愛の抱擁天使・アヤきたぜーー!!」
「はいー、ヨロシクお願いしますねー♪」
そう言ってアヤが笑顔で舞台へ上がってきた瞬間、今まで楽しそうに紅茶を飲んでいたデュラシアが突然紅茶を豪快に噴出した。
「あはははは、団長大丈夫〜どうしちゃったの〜?」
シキが大笑いしながらむせているデュラシアの背をさする。顔が真っ赤になっているのはむせて苦しいのが原因なだけでは無いだろう。
アヤは深いスリットの入った真っ赤なチャイナドレスを着用し、手にはフワフワ羽のついた可愛い扇子というファッションをしていた。。
流石にスタイルが良いため、カッコよくチャイナドレスが決まっている。
「キャー!アヤちゃん可愛いーーっ!!!」
「あららー犯罪よねぇアレは可愛すぎー」
アヤの友人の客席に座る双剣艶舞・クーヤ(a09971)が頬を両手で包みながら叫び、その横でお茶を飲みながらまったり森療術士・フィルレート(a09979)が呟いた。
アヤはそんなクーヤとフィルレートに手を振り、笑いつつ
「皆さんの笑顔を護る天使です」
今度は「俺のこと守ってやってー!」と客席の至る所から男性人の声が飛んだ。
デュラシアがそう叫んだ相手に今にもエンブレムブロウを打ち込みそうになっているのを必死に止めているのはシキである。
自分のチャイナドレス姿に、デュラシアが相当喜んでくれてるのに喜び、アヤは嬉しそうに笑いながら参加者専用の席についた。
「っと、ここで緊急速報!!一気にまとめて4人来るぜ!リェレョノにイオにハヅキにセレスだーー!」
アーザスの紹介すると我先にという勢いでイオが飛び出し、少し恥ずかしがりながらもセレス。そしてハヅキとリョレェノがのんびりと出てきた。
会場中がざわめく。
「どうどうー似合ってるかなーボク?」
イオは黒いレースがたっぷりと付いたゴスロリドレスにロザリオのチョーカー。そしてヘッドドレスを着用していた。
ご丁寧に髪型はタテロールだ。あの短時間でよくここまでやれたものである。
「ばきゅーん☆・・・って、言えってあそこでお姉さんに言われたんだけど、ねぇねぇ恥ずかしいよー!」
なぜか気づかぬうちにSサイズのゴスロリに犬耳を付け、尻尾に可愛らしい大きなリボンを結んだセレスは飛び交う黄色い声援に顔を真っ赤にさせる。
そんなセレスを見ながら
「大丈夫だよ、似合ってるし」
とセレスの肩をポンと叩いたのはフリフリメイド服を可愛く着こなしたハヅキだ。
嬉しくないよーと肩を落とすセレス。このままではお姉さん達の間でセレスファンクラブが出来る日も近いかもしれない。
「ゴスロリです、2種類あって迷いまして。えっと…あの…似合い、ます、か…?」
服を選んだ瞬間姿を消し、けれどトイレに隠れていたところを捕獲されたリェレョノは、ゴスロリなミニスカートに黒オーバーニーソックスと革靴というファッションだ。
恥ずかしそうに微笑しているが、なかなかその姿は可愛く好評な様子。
チラリと横目でリェレョノがデュラシアに目を合わせれば、デュラシアはその姿にぐっと親指を立てた。
最高と言いたいらしい。
それを見て一段と恥ずかしくなったリェレョノはスタコラ退場しようとしたが、シキに見事に捕まり椅子に座らされてしまった。
「あ、ボクも座る〜!」
「ボクもー」
イオとハヅキもそれに続いて椅子に座り、オロオロしていたセレスも慌てて椅子に座った。
並べられた椅子の空席はこれで全て埋まり、つまりそれはファッションショー参加者が今ので最後だったことを示す。
アーザスは椅子に全員座ったことを確認すると、
「さーて・・・と、これで全員だな。んじゃあ今日のファッションショーのグランプリを発表するぜ!それは・・・・」
と、もったいぶるみのも○たのように少し溜めを入れた。
参加者、客席に緊張が走る。
一気に息を吸い込み、アーザスは大声で笑いながら叫んだ。
「それは・・・俺だー!だーっはっはっはっはーー!!!つーことで皆お疲れ☆」
この後当然納得出来なかい参加者がアーザスを追い掛け回したということはもう言うまでもないだろう。

●終了

「やっぱりタキシードが一番ですね」
普段の服装に戻ったリェレョノが安堵の溜息をつきながら言った。
「でも俺はお洒落な格好できて楽しかったけどなー。リェレは女装したから疲れたんだろ?」
サガが笑いながらデュラシアの焼いたクッキーを食べる。
サガの隣で美味しそうにクッキーと紅茶を食しているイオとカイリもウンウンと頷いた。
「セレスもいい具合に弄られてた。恥ずかしそうだったよね」
「うっ・・・!い、言わないでよー・・・・!」
ハヅキがそう言うと未だに思い出すと恥ずかしいのか、セレスはうう・・!と泣きマネをしてみせる。
「俺はクールに決められたから満足だけどな」
「拙者もでござるよ〜」
「私もですよー」
ドラゴがこなごなに砕けた煎餅をシルヴァに渡しシルヴァもそれをシェードに渡す、という奇妙な煎餅リレーがささやかに繰り広げられる中、デュラシアとアヤそしてヴィーナが、作った料理をテーブルいっぱいに広げた。
「おー、美味しそー!」
「うっしゃー!!いただくぜっ!!!」
真っ先に飛びつくシキとアーザス。
デュラシアがそんな二人を笑いながら
「明日からまた皆仕事頼むぜー、新しい商品も入ってくるだろうしな」
するとすぐに「へいへーい」と皆の元気な声が返ってきた。
その風景に微笑しつつ、こっそりと出来れば第2回も開催できたらいいな、なんて思ったデュラシアであった。

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冒険結果:成功!
重傷者:なし
死亡者:なし