近未来通信の法人登記

近未来通信の法人登記のコピーです。
各々の画像はクリックすると大きな画像を見ることができます。


●現在事項(多分)

この資料は、登記情報検索システムで検索した結果をプリントアウトしたものをスキャナにかけた画像です。

 基本的に「今現在」の情報なので、現在有効な事項と、それに変更される直前の事項しかここには出てきません。それより前に抹消された事項を調べるためには、3年前の1月1日以降であれば「履歴事項」を、それより前のは「閉鎖事項」の証明を取る必要があります。また、インターネット登記情報システムで取得した情報なので、「証明」としての効力はありません。登記簿閲覧程度のレベルです。ただ、コンピュータ化された登記情報であれば、登記情報交換システム導入済み登記所間では遠隔でも証明を取得することは可能です。
 さて内容の解析です。まず1枚目。今現在の住所に本店を移転してきたのが平成12年(2000年)の8月で、その前の住所も同年6月に別の場所から移転してきています。更に「目的」が現在の内容になったのが平成11年(1999年)の11月など、他の事項も変更がこの頃以降のしかありませんが、会社設立が平成9年(1997年)です。これは見かけ以上に遍歴をたどっていそうですね。それを調べるには閉鎖を取るしかないんですが、インターネット登記情報システムではこれ以上情報を追うことができませんでした。
 資本金にご注目。現在の6000万円に増資したのは案外最近なんですねえ。
 役員に注目してみましょう(1枚目〜3枚目)。「重任」とは、任期を終えた後、次も引き続きその地位に就くことで、一般的に言うところの留任と同様でしょう。確か株式会社の役員は2年ごとに選任しなければならないことになっているので、ぱっと見る限りは2年ごとにきっちり選任の作業はやっているようです。
 さて、ここでわかることは、宍戸氏が平成12年に就任してより2期目(ここでの期は会計期とは別。役員選任の期である)半ばで辞任しています。また、平成15年(2003年)に一挙に3人(前田氏、建石氏、寺島氏)が取締役就任していることもわかります。ところが寺島氏はなぜか平成16年(2004年)に辞任しています。
 また、監査役も今の人が初めて就任したのが平成11年。しかしなぜか平成15年に辞任して、同日改めて就任になっています。何故重任でないのか?謎です(監査役なので他の役員と扱いが異なるのかも知れないが私には判らない)と書きましたが、当時の法令では監査役の任期は3年(現在は4年)だったため、任期切れの時期を調整したものと思われます。

 そして3枚目。
 支店は大阪と福岡にそれぞれ平成11年、平成13年(2001年)に設置されています。このあたりは近未来ウェブの会社沿革と内容が整合しています。
 さて、「登記記録に関する事項」に気になる記述が。この「平成元年法務省令第15号附則第3項の規定」とは一体何なのか?これは下記。

   附 則 (平成元年四月二八日法務省令第一五号) ※抜粋

(施行期日)
1  この省令は、平成元年五月一日から施行する。
(商業登記簿の改製)
2  指定登記所は、第一条による改正後の商業登記規則第百一条の規定により電子情報処理組織によつて取り扱うべき事務に係る登記簿を商業登記法第百十三
条の二第一項の登記簿に改製しなければならない。ただし、電子情報処理組織による取扱いに適合しないものは、この限りでない。
3  前項の規定による登記簿の改製は、登記用紙にされている登記で現に効力を有するものを登記記録に移記し、取締役、代表取締役及び監査役の登記にあつてはその就任の年月日(閉鎖した登記用紙に記載されたものを除く。)をも、商号及び本店の登記にあつては現に効力を有するものの直前の変更に係る登記事項(閉鎖した登記用紙に記載されたものを除く。)をも移記してするものとする。

…つまりはこの場合、「登記簿のコンピュータ化に伴い、コンピュータ化登記簿にこの内容を移記したのはこの日付ですよ」という意味なわけです。
即ちこの日付より前のことは、(閉鎖事項証明ではなく)閉鎖登記簿を取らないと見られない、ということなわけです。

●閉鎖事項全部証明書、閉鎖登記簿(東京法務局編)

 というわけで東京法務局(本局)行ってきました。
まずは閉鎖事項全部証明書をご覧あれ。

この資料は、閉鎖事項全部証明書をスキャンしたものです。

 おやおや?コンピュータ化登記簿の閉鎖だけでも面白いことがわかりました。平成11年(1999年)の5月〜10月までの「目的」は現在の13項よりも少ない9項目しかありません。
現在比で抜けている項目は、これ。

・通信機器の小売業を加盟店とするフランチャイズチェーンシステムの運営
・直営店及び加盟店に対する市場調査、経営計画、店舗設計、財務管理、労務管理の指導、援助並びに教育
・直営店及び加盟店の品揃えの指導とこれに伴う必要商品の仕入ルートの斡旋並びに販売上必要な資材の供給
・経営コンサルタント業

 っつーことは、だ。近未来が代理店うんぬんを公式に(あくまでも公式=登記上)始めたのは平成11年11月から、ってことなのか。うーむ。
その他にも、役員に動きがあって、平成11年の役員選任の時期に監査役の小林氏が辞任、その後取締役の高見氏が辞任していることがこれによって明らかになりました。

コンピュータ登記簿で判るのはここまでで、あとは紙の登記簿を調べるしかない。

この資料は、閉鎖登記簿の謄本をスキャンしたものです。

…内容の割に枚数多すぎるぞ(苦笑)。紙の登記簿ってかさばるなぁ。
 さて、内容解析です。2ページ目に、平成11年に川崎から本店移転した旨の記述があります。この項目は「登記用紙を起こした事由及び年月日」なので、どういう理由があって登記を作成したのか?の記録です。これをたどると過去の本店所在地も判るというわけです(登記所管轄を越えた本店移転の場合)。
 目的欄に変更は無し。役員欄その他も閉鎖事項全部証明書と異なる点はありません。つまりこの閉鎖登記簿謄本を取った意味は、「以前の本店所在地」を知るためということになります。
 というわけで、以前の所在地の登記簿を預かる横浜地方法務局川崎支局へ。

●閉鎖登記簿(横浜地方法務局川崎支局編)

 早速登記簿を見てみましょう。

この資料は、閉鎖登記簿の謄本をスキャンしたものです。

 うひゃー、なんじゃこれはっ!商号変更前の登記簿に全て手書きで商号書き換えを行っています。
 役員は坂田氏、岩崎氏が(恐らく組織変更後からでしょう)この平成11年1月で辞任、後任として高見氏が就任しています。
 過去をたどる調査として問題なのは、平成11年1月の目的変更の前の目的がこれでは全く判らないということです(左下に「3丁」と書かれていることに注目。1〜2丁、つまり以前の目的が書いてある紙が抜け落ちています)。
これだから紙の登記簿は…(苦笑)。やはり登記簿のコンピュータ化は事務処理上その他のいろんな理由から必要だったわけですね。
 旧商号の新日本通信の登記簿をそのまんま書き換え転用しているので、新日本通信で閉鎖取っても恐らくこれと同じものしか出てこないことも考えられます。
それとも旧商号で閉鎖取れば目的欄1〜2丁も出てくる??教えて偉い人(マジ)。

 となると、次に取らなければならないのは、やはり2ページ目に出てくる「有限会社エクセルジャパン」か?
それが下記である。

この資料は、閉鎖登記簿の謄本をスキャンしたものです。

 近未来のご先祖様の証です(笑)。株式会社ではなく有限会社なので、細かい項目に差異がありますが、基本的に読み方は同じです。
 まずはページを飛ばして役員欄。阿部氏、大熊氏は株式会社移行後は全く見ない名前ですので、このときだけの役員だったようです。ということは、会社設立以来現在までも役員なのは代表の石井氏と日置氏だけなのか…

 面白いのは目的欄。なんと、通信のツの字も出てきません。2chのスレッドに以前書かれていた「沿革実態バージョン」の記載通り、確かに昔は宝石やら毛皮やらを売っていた(少なくともその目的で設立された模様)ようですが、私が面白いと思ったのは3項から3つである。墓石に霊園かよっ!!葬儀屋もやるつもりでいたのか?(笑)
 実はこの項目ですら平成10年(1998年)に変更・登記されたもので、設立当初の目的は、この最下段にもあるように、「1丁は平成10年5月18日除却」とあるため、紙ごと抜け落ちている。これも見たかったなぁ…

●まとめ

 近未来通信の会社の過去は、2chに載っていた実態バージョンのそれにほぼ沿ったものであることが確認できました。実態バージョン沿革の元ネタの記者が歩いた道を私は今回ほぼそのまんまたどっていっただけかも知れませんが、登記所での証明書等の手続きや、窓口職員の方が結構親切であったこと、登記所の利用者ってどこでも結構な人数いるだなぁってことを知ることもできたので、思ったよりも収穫はあったのかも知れません。

年表も作ってみました。こちら。


(2004/09/09 修正)