須賀敦子   ―遠い日の記憶―

イタリアを日本の人たちに説明する仕事に、私は、いつか没頭することになるだろうか。
シローネから出発した、「全人間」を求めての、イタリアの、そして私の半生の旅を、
日本の人たちにどうしてもわかってもらいたいと思う日が、いつかやってくるのだろうか。
                                       
1974/4 須賀敦子





須賀敦子さんが、帰ることのない旅に出られて12年の年月が過ぎました。
『ミラノ 霧の風景』で作家としての衝撃のデビューから、『コルシア書店の仲間たち』
『トリエステの坂道』と続く自伝的エッセイ、そして初めての小説となるはずだった
『アルザスの曲がりくねった道』の構想の段階で迎えてしまった死までの期間は
10年に満たないものでした。
須賀さんの文章は気品にみち、静謐さの中に激しさを秘めています。
凛とした生き方そのものが文章に反映されているからなのでしょう。
須賀さんの希有な人生の軌跡を、須賀作品を愛する読者の皆様と共に辿って行くこと
ができればと思っております。
                                       2010.3 ≪ギブリ≫
 
                                        
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