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平成14年(ネ)第1611号 慰謝料請求控訴事件
控訴人    吉川真二こと文 京大
被控訴人  永 和 信 用 金 庫

控 訴 理 由 書

平成14年6月20日

大阪地方裁判所第8民亊部 御中

 控訴人訴訟代理人   柳 川  博 昭                                  

1、事実誤認
 原判決には,次の各点に事実誤認がある。
(1)被控訴人の不正事務処理の責任の有無
 ア)原判決は、この点につき、結局,前訴確定判決により被控訴人担当職員に違法・不正な事務処理がなかったとの判断に既判力が及ぶこと,さらに前訴確定判決後に再審請求をしていないこと,を理由として、被控訴人の不正事務処理の責任を否定している。確かに,前訴確定判決が出たことと再審請求をしていないことは歴然たる事実であり,だからこそ控訴人は、被控訴人の「法的責任」を追及することはしていないのである。
 イ)  
しかし、そもそも前訴で控訴人が敗訴したのは,控訴人が被控訴人の不正事務処理に気づいた昭和50年1月10日ころ以降,控訴人が被控訴人に対し控訴人の手形取引関係の元帳の提出を再三にわたり請求したにもかかわらず、被控訴人が提出を拒否したり、不正事務処理の痕跡が残らないように改竄した資料しか交付しなかったため、そのような資料をもとに前訴を戦わざるをえなかったからである。
 ウ) 特に,昭和50年1月21日、控訴人と訴外村上博志,同安東日明の三人で被控訴人巽支店を訪れた際,同支店長である谷肇が、「某組(暴力団)をバックに西成区の売春婦を相手にして頼母子講で金を集め,金を貸して金が膨らみ,それで浪速区に本店を置き,今の永和信用金庫が発足した」旨言って、暴力団の名前を出して控訴人に威圧を与え、もって資料提出を拒否したことが、最も大きい不正行為であり、これによって被控訴人は、ついに控訴人に対して原本資料を提出することはなく、五十棲、森田を通じて「手書き」で「改竄済み」の手形貸付一覧表等(甲24、25)を提出するにとどまったのである。この谷支店長の言葉が控訴人に与えた精神的苦痛は想像を絶するものがある。
 エ)        しかるに、原判決にはこの谷支店長が暴力団(某組)の名前をして資料提出を拒否したことについては、一言も触れられてもいない。
 このような重大な事実を見落とし、あるいは故意に無視している  ことが、第1の大きな「事実誤認」である。
(2)被控訴人による訪問拒絶及び告訴の違法性の有無
 ア)控訴人は,前訴判決確定後、勝原史郎の偽証が判明したこと等新しい調査結果を得たことと、谷口弁護士及び村上博志から各金300万円を受領する和解をしたことで谷口弁護士及び村上博志が被控訴人と結託していたことを確信したこと(刑事告訴中に被告訴人から多額の和解金を受け取って和解したにもかかわらず、それを控訴人に知らせなかった)から,被告訴人に対し「法的責任」ではなく,公の金融機関としての「社会的道義的責任」を追及するため被控訴人への訪問・面談を開始したのである。
 イ)        
ところが、原判決は偽証等の新しい調査結果も再審事由たりえず、前訴確定判決が誤った事実を前提に下された誤った判決であるとはいえないから、結局、被控訴人に違法・不正な事務処理がなかったことに帰し、単に「法的責任」のみならず「社会的道義的責任」も否定した。
 ウ)   しかし,たとえば村上博志が前訴係属中、傍聴に来て退廷させられたことに関し,原判決は、 「被告代理人が村上を知っていたからといって、被告と村上との間に裏取引が存在していたと推認することは到底困難である(裏取引があったとすれば、むしろ、被告代理人において村上の退廷を求める必要もない。)」(原判決P.13)と述べているが,これは事実と経験則に反する。
 即ち、被告(被控訴人)と村上との間に裏取引があった(被控訴人から既に大金を村上に支払っていた)からこそ、それにもかかわらず、控訴人が民亊訴訟(前訴)を提起したことで裏取引の意味がなくなり、被控訴人(その代理人も)は村上に対し相当の怒りを覚えていたのである。この点については,訴訟提起に対する答弁書(ないし準備書面)において被控訴人代理人が控訴人のことを「欲に呆けて本訴訟を提起した」 (既に和解金を支払っているのに、さらに訴求してきたという含意)と述べていたことからも推測されるのである。
したがって,被控訴人代理人が村上の顔を傍聴席にみつけて、いきなり「君は何しに来たんだ、、帰れ」と言って退廷させたことも、このような怒りによるものであり,裏取引の存在がなくては考えられない(この点、村上は被控訴代理人が直接退廷を言ったのでなく,裁判所ないし控訴人代理人から言われたように証言し,原判決もそれを採用しているが,それは村上の偽証であり、この点も事実誤認である)。
 エ)
    しかも、谷口弁護士と村上は、自分の方から控訴人に対し債務不存在確認訴訟を提起しておきながら、各金300万円という大金を控訴人に支払う和解をしている。これは、原判決も「何らかの後ろめたい事実があったのではないかという推測も不可能ではない」 (P.12)と一定の理解を示しているが、結局、控訴人の「執拗な訪問・連絡行為を避けることを目的として、このような金員を支払う和解をしたものと認められる」と判示した。この点も明らかに事実誤認である。谷口弁護士と村上は,何らの後ろめたい事実もないなら、債務不存在確認訴訟で判決を得ればよいし、警察に通報するなり、今回の被控訴人のように警告のうえ刑事告訴すればよかったのであり、そうすることは十分できたのである。それなのに、大金である300万円を各自支払う和解をしたのは、やはり以前にそれ以上の金額を受け取る裏取引をして控訴人に秘密にしていたという事実があるから、既に得ている利得の一部を吐き出す形の和解に応じたのである。
 オ)     
この和解に力を得て、控訴人は被控訴人にも和解を求めるべく訪問を開始したのであって、被控訴人が裏取引で谷口弁護士と村上に交付した和解金を控訴人は受預していないのだから、当然の行動である。しかも、前訴判決確定によって法的措置を取る道の閉ざされた控訴人には、訪問と面談しか和解交渉の方法はなく、何回行っても金澤副部長が丁寧に話を聞いてはくれるものの、積極的な和解案が被控訴人から提示されないため、それを求めて訪問を反復せざるをえなかったのである。「約40回」という数字よりも、いつまで経っても和解案を示そうとしない被控訴人の対応こそ問題とされるべきである。
2、村上に対する偽証罪の告訴について
 1審において村上博志の証言は控訴人にとって重要だったにもかかわらず、村上は法廷において宣誓した証人でありながら、いくつかの偽証をしている。

 そこで、控訴人は平成14年4月2日付けで、大阪地方検察庁特捜部に対し告訴した。 

以上

証 拠 方 法

 甲34号証  告訴状