にぎり寿司を作るのに最も重要な調味料の一つ酢について
Yasuki-Hagane
包丁の素材(材質・鋼材)
 はじめに
 
多くの寿司の情報を取り扱うものでは、「酢」や「米酢」と書くだけで具体的な酢のことに触れていないのがほとんどです。 このサイトではそのような細かい点をメインに扱いたいと思います。

 酢の概要
 酢はJASによって食酢という分類が定められている。主に穀物酢と果実酒に分類されるが、穀物酢の中でも分類された米酢が一般的に家庭などで使われている。 また、その中から製法などにより黒酢・赤酢などとして売られているものもある。
 
 醸造における酢
 
酢においても他の醸造品(酒・しょうゆ)と同様に類似した行程でつくられる。 酢の大手ミツカングループ創業者の中野又座衛門ももとは作り酒屋であり、その行程から酢を作りだした。

 「本醸造」にご注意! 
 現在しょうゆや酢の瓶をみても本醸造と大々的に掲げて販売されているものがほとんどである。 酢とはJASの分類的に醸造酢と合成酢に分けられるが、合成酢とは氷酸や化学調味料から人工的に作り出されたものであり現在はまず見かけられない。  従って、どんな安物の酢も醸造であり、本醸造なんかとうたい文句にしている。
 しかし、本醸造と聞くとほとんどの人が伝統的な製法で作られていると勘違いするが、JASで決められた醸造というカテゴリーは全くの純粋な醸造でなくても幾分か規定いかの混ぜ物が入っていても醸造・本醸造に分類されるのである。 ほとんどの醸造品に混ぜてあるものが、アルコールである。これは醸造アルコールと呼ばれるものでサトウキビの搾り粕などから作ったもので、なんと驚くことなかれ蒸留アルコールであり、それを醸造品にまぜてあるのである。そのことにより短期で安価な酢を大量生産しているのである。従って醸造や本醸造の文字は醸造品を選ぶ基準としてはに全くと言って良いほど無視をしても構わないのです。 

 良い酢を選ぶ基準はあるの?
 
 先ほど本醸造は良い酢を選ぶ基準から無視をしても良いという話をしましたが、良い酢を選ぶ基準というのはあるものなのか、という話になると細かく言えばやはり味わって良い酢を選ぶことが重要ということになるが、大雑把に言って良い酢を選ぶ基準とは一番一般的な米酢で言えば「純米酢」ということが一般的である。 素材については「米だけで作った」と歌い門くにはされているが、実際他の穀物であっても違う風味で出て決して悪いはけではないし、醸造アルコールも味が淡麗になるとされ好む人間も少なくない。 しかし一般的に純米酢となるとメーカーが手間をかけ作っており当然値段も高くなっており、その要因が良いものという結果につながっているのである。 日本酒においては純米酒というのはたったの5%にしかすぎない。 その理由にはコスト面や手間だけではな醸造アルコール等を入れることによる淡麗な味を好む人も多い為もあり、高価で有名な作り酒屋でも混ぜ物を入れた日本酒を造っていることが理由に挙げられる。
 しかし、酢においては一般的に純米酢が同じメーカーのアルコール(醸造アルコール)入りの酢より良い酢をであると考えて良い。

 超大手の製品は良くないのか?
 ミツカン・キッコーマンにせよあまりにもどこのスーパーでも取り扱っている製品だと品質管理等では多くの人に信頼を得ているが、味にこだわりを求めて選ぶ際は何かと敬遠される場合が多い。 また、某有名美食漫画では日本の醸造を大きく批判し、某大手メーカーを暗に批判するような発言まで見受けられた。    
 しかし、私自身の意見は大手製品を批判する気持ちは全く無い。 その理由として超大手の製品でも伝統的に時間と手間をかけて作られた製品が必ずあるからだ。 確かに、安価な製品は味の面では私自身も疑問に思うが、大手の製品でも手間と時間をかけ値段の高い製品を買うか、短時間で製造された安価な製品を買うかは買い手の判断であり、安価な製品を出している大手メーカーを批判するのは全くの筋違いである。 実際有名な老舗の鮨屋でも超大手の製品を利用している店も多い。 多いというよりほとんどがどちらかの大手の製品を利用している。

 寿司屋で使う酢はどんなもの? 
 寿司屋で使われる酢とは、家庭で使われる米酢と違うのか?というと確実な違いはないが大まかには違いはあります。

 まず、そもそも約200年程前にミツカンの中野又座衛門が酒粕を原料とした赤酢を発明し、それが江戸に流通し寿司に使われるようになったのが江戸前寿司の始まりである。 その赤酢とはなんと今もミツカンから地域限定で販売されており「山吹」という製品があり、横井醸造酢からも赤酢を製造しているが業務用であり、一般の人が手に入れるのは難しい現状です。 その赤酢を使った酢飯(以降:シャリ)はシャリに赤い色がつくが、現在では赤酢のみを使った伝統的な寿司屋はごく一部です。 コハダ等のしシメ物には赤酢を使用する店も多く、シャリにも隠し味として1割ほどから5割程を赤酢を使い米酢と割るみせも多い。

 多くの寿司屋で使われている酢に共通する事が多いのは、原料に米と酒かすを使った製品が多いのが共通点と言えます。 その酢の大部分は赤酢のようにどくとくな色はついておらず、一般的米酢と同様の色をしていることが多い。

 具体的にどのメーカー?どのブランド?
  
 具体的に握り寿司に使われる酢は残念なことに業務用としてがほとんどでなかなか入手するのが難しい現状です。
 有名寿司屋が使う酢(酢飯)          
赤酢について
 正統派の江戸前寿司を豪語する有名店や老舗などの多くは、全国的な平均とことなり赤酢を使用する傾向がある。 実際私も、ミツカンの「山吹」を入手してすし飯を作ったことがあるが、すし飯が玄米のような濃い濃い色がつく。しかし、赤酢のみを使用するという吉野鮨などのシャリは多少しか色がついていない。
その理由は、同じ赤酢(粕酢)でも山吹はかなりの色がついた酢であるからだ。 寿司屋でよく使われる赤酢には、ミツカンの特醸優選や横井の珠玉(シュギョク)が人気で色合いも山吹ほど濃くない。しかし、残念なことにそれらは業務用であり、なかなか一般では入手し難いことから実質的に赤酢を使うなら山吹になってしまう。
 したがって寿司屋でかなりの濃い色がついていたら山吹の可能性が高い。逆にあまり色がついているシャリはほとんど見ないので、山吹は寿司屋ではあまり使われていないのがわかる。




 市販の寿司酢(合わせ酢)
 酢・砂糖・塩など全てを含んだ手軽な寿司用の酢。 このサイトの趣旨から多少外れますが参考の為に幾つか紹介します。 、多くのメーカーは化学調味料や昆布ダシを最初から含んでおり多少本格派からは外れます。
最も寿司屋と違う点は昆布ダシやうまみ調味料、砂糖を大目にを入れ、味をごまかしている傾向があります。
 管理者が試した酢・合わせ酢
ミツカン白菊など業務用専用品などは入手が困難な為、一般小売で入手できる物を中心としている

ブランド名 メーカー 感想
純米酢 金封 ミツカン  酢の物等料理ではすばらしいが、鮨に使うとムッとした感じになるので鮨には向いていない。和食に関しては同社の通常の「米酢」よりも高価な理由は感じされられる酢。
千鳥酢 村山醸造  現在試した酢の中ではもっとも握り鮨に合う酢であると思う。そのまま舐めるとレモンのような酸っぱさがあるが、料理屋、鮨にすると爽やかさに変わる。  ミツカン酢に比べ良く言えば酢独特の臭みやムッとした感じがかなり少ない。悪く言えば酢のコクが薄いとも表現できるかもしれない。それに比例するのか、酢の色も他社より薄い。その為、酸度表示は他社の4.5度より低い4.2度だが酸味は強く感じる。 
山吹(赤酢) ミツカン  かなり色が濃い。全て山吹でシャリを作るとマツタケご飯ぐらい濃い色が付く。 握り鮨の原点とも言える酢。山吹の誕生により江戸前鮨が生まれたようなもの。最近になり復刻版として発売された。 感想は、回転寿司も含め現在全国の鮨屋のほとんどが赤酢は使わないのはやはりそれなりの理由がある。 元祖とも言える酢だが、普通の人にとっては鮨という感じの香りには思えない。簡単に言えばイメージ通りの「酒を腐らせて酢を作る」という言葉どおりの香りがする。 あまり山吹全量を使うというのは耳にしない。。鮨マニアなら一度は試すのが良いだろう。





▼お酢メーカーリンク
千鳥酢を扱う鮨屋(一番近い手本となる)