
| う ウグイ、ウナギ、ウニ、ウミガメ、ウミガメフー、ウミヘビ、ウメノハナガイ |
| ウグイ、石斑魚 |
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トーベ・ヤンソン、山室静 訳、『たのしいムーミン一家』講談社 「三ばの黄色のカナリアが、橋の上にとまってるじゃないか。夜でてくるなんて、ふしぎだなあ」 「わたし、カナリアじゃありません。うぐいですよ」 と、いちばん近くにいたのが、口をききました。 |
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| ウナギ、鰻 |
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内田百間「旅順入城式」の「影」、『冥途・旅順入城式』岩波書店 夕方の曇った空は、死んだ鰻の腹のようだった。 |
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川上弘美「冷たいのがすき」、『おめでとう』新潮社 「クリスマスイヴはおそば屋かうなぎ屋。これで決まりですね」章子は堂々と宣言した。 「なんでまた」 「すいてそうだから」 |
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北原白秋「雲母集」の「庭前小景」、高野公彦 編『北原白秋歌集』岩波書店 籠の中につまる鰻の底力うねりやまずも麗らかなれば わが父を深く怨むと鰻籠蹴りころばしてゐたりけりわれ |
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武田百合子「花の下」、『ことばの食卓』筑摩書房 あたしは大好物はうなぎ。うなぎの小田巻蒸し食べてみたいねえ。いくら頼んでも、うちじゃ、ちっともこさえてくれない。 |
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新美南吉「ごん狐」、『新美南吉童話集』岩波書店 「兵十のおっ母は、床についていて、うなぎが食べたいと言ったにちがいない。それで兵十がはりきり網をもち出したんだ。ところが、わしがいたずらをして、うなぎをとって来てしまった。だから兵十は、おっ母にうなぎを食べさせることが出来なかった。そのままおっ母は、死んじゃったにちがいない。ああ、うなぎが食べたい、うなぎが食べたいとおもいながら、死んだんだろう。ちょッ、あんないたずらをしなけりゃよかった」 |
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明恵「夢記」、久保田淳・山口明穂 校注『明恵上人集』岩波書店 忽然に夢に云はく、一つの清く澄める池有り。其の中より鰻の如き魚の跳り挙がる。 |
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三善里沙子、『沿線文化人類学 中央線なヒト』小学館 だがたとえば、西荻のフツーの鰻屋でウナ丼をたべていると、カミサンならぬオヤジの声が聞こえてきたりするのです。「ここは神様の通り道ですからね」などと……。 |
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村上春樹「うなぎ」、『夜のくもざる』新潮社 笠原メイが僕の家に電話をかけてきたのは午前三時半で、当然のことながら僕は熟睡していた。ビロードみたいにふわふわする温かい眠りの泥の中にうなぎやらゴム長靴やらと一緒にすっぽりもぐりこんで、まにあわせではあるにせよそれなりに有効な幸せの果実を貪っていたのである。 |
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村上春樹「シドニー日誌 9月12日」、『Sydney!』文藝春秋 ちなみにパラマッタというのは、「うなぎのいるクリーク」という意味である。アボリジニーはここの川でうなぎをとって食べていたのだろう。今でもうなぎはいるのかなと思って川を見たのだけれど、もちろん見えなかった。緑色に濁って、流れはない。 |
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村上春樹、『海辺のカフカ』新潮社 「はい。ウナギはとくにいいものです。ほかの食べ物とはちょっと違っております。世の中にはかわりのある食べ物もありますが、ウナギのかわりというのは、ナカタの知りますかぎりどこにもありません」 |
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山田風太郎「林芙美子」、『人間臨終図鑑 1』徳間書店 昭和二十六年六月二十八日、「主婦之友」に連載する『私の食べ歩き』取材のため、同誌の編集者高下益子とカメラマン同伴で銀座の「いわしや」にゆき、そのあと芙美子の発意で、深川の「みやがわ」にゆき鰻を食べ、午後九時半過ぎに高下記者に送られて帰宅した。 ところが午後十一時過ぎ、書斎兼寝室の中で苦悶しはじめ、胃の中のものを吐き出すとともに呼吸がやんだ。 |
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四方赤良、秋山虔・桑名靖治・鈴木日出男 編『日本古典読本』筑摩書房 あなうなぎいづくの山のいもとせをさかれてのちに身をこがすとは |
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| ウニ、海胆 |
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角田光代『空中庭園』文藝春秋 もう入んないって思ったけど、最後の飯蒸が一番おいしくてぺろりとたいらげちまった。ウニ、鯛と、あとは鰻の飯蒸がちょうど一口ずつ。ニレモトさんはよりによってウニを残してる。もったいないと思ってちらちら見てたら、いかがですか、なんて差し出されちゃった。もらいたいけどもらうわけにいかないだろ、よく知りもしない人の食べ残しなんて。 |
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川上弘美「惜夜記」、『蛇を踏む』文藝春秋 食卓の中心には、うに、ひらめ、ほたて貝、ほっき貝、鯛、しまあじ、まぐろ、いか、たこ、しらうお、などの盛られた大皿があり、そのまわりには煮たものや焼いたものや揚げたものの皿がぎっしりと置かれていた。 |
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澁澤龍彦「火山に死す」、『唐草物語』河出書房新社 まあ、とにかく、海胆にとっては、おそらく世界は五つの原理によって説明される底のものだったのでしょうね。 |
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宮沢賢治「心象スケッチ 春と修羅」の序、天沢退二カ 編『新編 宮沢賢治詩集』新潮社 これらについて人や銀河や修羅や海胆は 宇宙塵をたべ または空気や潮水を呼吸しながら それぞれ新鮮な本体論もかんがへませうが それらも畢竟こゝろのひとつの風物です |
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アリストテレス、島崎三郎 訳「動物誌 第4巻」、澁澤龍彦 編『オブジェを求めて』河出書房新社 すべてのウニには卵があるが、或るウニでは非常に小さくて食べられない。ウニでは、頭と称するところと口は下のほうに、排出物を出すところでは上のほうになっている。 |
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シドニウス・アポリナリス、澁澤龍彦 訳「歌章 第十八」、澁澤龍彦 編『オブジェを求めて』河出書房新社 カンパーニアの岸辺は紫色の海胆で飾られているが、 ここの湖水の魚にだって、海胆の二つの性質はちゃんと備わっているよ。 |
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フランシス・クリック、中原英臣・佐川峻 訳、「1 人間に魂はあるか」、『DNAに魂はあるか』講談社 最もめざましい現代生物学の成果は発生学(最近では発生生物学と呼ばれる)の分野に見られる。受精したウニの卵は通常、何度も分割をくりかえして、最後には成熟した一匹のウニになる。もしも第一回目の分割のあと、そこにできた二つの細胞を別々に培養してやると、やがてそれらは二匹のウニ(といってもサイズは少々小さくなるが)に成長する。そして同じような実験がカエルの卵についても行えることがはっきりした。ウニにしろカエルにしろ、本来ならば一個の成体になるはずの材料から、二つの個体ができ上がったのである。 |
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ジャン・コクトー、澁澤龍彦 訳、『ポトマック』河出書房新社 僕はただちに了解した、ペンの先から生れたこのおかしな人物も、無限との対比においては、単なる数であり、星辰の象徴とも言うべき黄金の海胆であり、形式的な一つの記号にすぎないのだということを。 |
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アンドレ・ブルトン、入澤康夫 訳、「地の光」、澁澤龍彦 編『夢のかたち』河出書房新社 死んだばかりの動物が示していた最大の特徴は、その二つの目が、はなはだ奇妙にも、たがいに相違しているという点だった。 一方の目は完全につやがなく、海胆の殻にかなりよく似ているというのに、もう一方の目は、不思議な色で輝いているのだった。 |
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| ウミガメ、海亀 |
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北原白秋「雲母集」の「新生」、高野公彦 編『北原白秋歌集』岩波書店 水の面に光ひそまり昼深しぬつと海亀息吹きにたり |
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村上春樹「フリオ・イグレシアス」、『夜のくもざる』新潮社 蚊取線香をだましとられたあとでは、もう海亀の襲撃から身を守る手だては何ひとつ残されてはいなかった。電話か郵便で通信販売会社から新しい蚊取線香をとりよせることもためしてはみたのだが、思ったとおり電話線は切断されていたし、郵便も半月前から途絶えていた。考えてみればあの狡猾な海亀がそんなことをやすやすと許すわけがない。 |
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ヘミングウェイ、福田恆存 訳、『老人と海』新潮社 老人は海亀が浮き袋を食うのを見るのが好きだ。 |
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ガルシア・マルケス、木村榮一 訳「うしなわれた時の海」、『エレンディラ』筑摩書房 真夜中近くになって、ようやく二人は家にたどり着いた。クロティルデを起こして、湯を沸かすように言いつけた。ハーバート氏が海亀の首を落とした。亀を料理していると、突然心臓がぴょんぴょんとび跳ねて中庭にとび出していったので、三人がかりで追いかけて、止めをさした。三人はたらふく食べた。 |
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| ウミガメフー |
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ルイス・キャロル、柳瀬尚紀 訳、『不思議の国のアリス』筑摩書房 「そなたは海亀フーにはもう会ったかな?」 「いいえ」アリスはいった。「海亀フーさんなんて知りませんもの」 「海亀風スープというのがあるじゃろ、その材料にする海亀フーじゃ」女王はいった。 |
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| ウミヘビ
、海蛇 |
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宮沢賢治「春と修羅 第三集」の「水汲み」、天沢退二カ 編『新編 宮沢賢治詩集』新潮社 冷たい風の海蛇が もう幾脈も幾脈も 野ばらの藪をすり抜けて 川をななめに遡って行く ・・・・・・水を汲んで砂へかけて・・・・・・ |
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村上春樹「シドニー日誌 9月29日」、『Sydney!』文藝春秋 海に行けばウミヘビもいっぱいいる。うようよ、というほどではないにせよ、三十二種類のウミヘビがオーストラリアの近海に生息していて、ほとんどが強い毒を持っています。みんな見るからに凶暴な顔をしています。売れない文芸評論家と同じで、機会があればなんにだって噛みついてやろうという顔つきです。 |
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アンデルセン、大畑末吉 訳「人魚姫」、『アンデルセン童話集1』岩波書店 その家で海の魔女が、ちょうど人間がカナリヤにお砂糖をなめさせるように、口うつしでヒキガエルにえさをやっているところでした。また、きみの悪い、あぶらぎった海ヘビを、ヒヨッコと呼んで、自分のだぶだぶした大きな胸の上を、はいまわらせました。 |
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| ウメノハナガイ、梅の花貝 |
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清少納言「枕草子 本一六」、『新版 枕草子 下巻』角川書店 貝は、うつせ貝。はまぐり。いみじう小さき梅の花貝。 |
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